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私たちにもできる水・衛生の支援。日本に住む私たちが知っておくべき問題点とは

この記事を要約すると

日本は世界各国と比較すると、水が大変豊かな国です。夏の一時期に断水することこそあれども、慢性的な水不足は日本人には馴染みのないものでしょう。しかし途上国では、日常生活に必要な水を満足に確保することができない人も多く存在します。

水は人間の生命と暮らしにとって必要不可欠なものであり、途上国の発展はそこに暮らす人々に安全な水が十分確保されてこそ成されるといっても過言ではありません。
今回の記事では、日本と世界の水と衛生に関する事情を解説していきます。

水にまつわる各国の状況を知り、水・衛生の支援という形であなたにできることはないか探してみましょう。

世界の水・衛生問題について知ろう!私たちにできる支援を考る

世界の水と衛生事情

はじめに、世界における水と衛生の事情をみていきましょう。
日本に暮らしていると想像しにくいことですが、世界には未だ適切な形で管理された水を利用することができない人が多くいます。

世界の71%の人は安全に管理された飲料水を利用することができています。しかし、裏を返すと未だ29%の人は十分に安全ということのできる飲料水を利用できていないということでもあるのです。

中でも2%の人は未だに地表水をそのまま飲料水としています。2%という数字は小さなものにも感じられますが、地球に70億の人口がいることを考えると、そのうちの1億4,000万人が地表水を飲んで生きているということになります。

次に衛生設備になると、世界の39%の人しか十分に管理されたものを利用することができていません。未だに12%の人が屋外排泄を行っています。

このように、世界では多くの人が飲料水および衛生設備に問題を抱えています。

(出典:ユニセフ「DrinkingWater,Sanitation and Hygiene 2017」)

きれいな水が飲めない子どもたち

世界には地表水をそのまま飲んでいる人たちがいると述べましたが、彼らの生活は過酷です。特にサハラ以南のアフリカ諸国においては、1人あたりわずか5リットルの茶色い泥水を手に入れるために毎日8時間かけて水汲みを行うことすらあります。

そして、その水を飲んだり体を洗ったりして生きていきますが、地表水をそのまま飲むことになるため、下痢になる子どもも少なくなく、最悪の場合はそのまま命を落としていまいます。このように安全に管理された水のない環境は、今も世界中で子どもの命を奪っているのです。

子どもたちに安全なトイレがない

水の問題と同様に衛生設備の問題も深刻です。特にトイレは感染症の拡大を防ぎ、子どもの命を守る意味を持ちます。しかし、世の中には未だ屋外排泄を行っている人たちがおり、当然ながら彼らは食事の前に石鹸で手を洗うことのできる環境すら持っていません。

こういった環境でひとたび感染症が起こると、抵抗力の弱い子どもから先に命を落としていきます。

このように飲料水と衛生設備は、人が人らしく生きるために必要不可欠なものなのです。

日本は水を大量に使っている!?

ここまで世界における水と衛生設備の事情をみてきましたが、ここでは日本について確認していきましょう。

バーチャルウォーター(食糧や生活用品などの生産過程で使用される水)を含めると、現代の日本人は1日あたり300リットルを超える水を使用しています。世界には、5リットルの泥水を汲むために1日8時間をかけている人がいることを考えると、日本人の水の使用量は特筆すべき多さということが推測できます。

このような水の使い方には一定の問題も含まれています。バーチャルウォーターは直接、日本人の口には入りません。しかし、水資源が有限である以上、日本人が大量の水を消費するということはそれだけ他の国の人に割り当てられる水が少なくなるということでもあるのです。

(出典:ユニセフ公式サイト)

私たちの食生活を見直す

日本はそもそも食糧品の約60%を海外から輸入しています。バーチャルウォーターの考え方では、食品を輸入するということは水を輸入するということであり、以下のグラフによると日本人は年間640億㎥の水を輸入しています。

640億㎥という量の水は、日本の全国民およそ1億2,000万人が直接使用する水の5年分となります。つまり食糧を過度に輸入することで、直接必要となる水の量をはるかに超える水を日本人が使ってしまっているのです。

日本が食糧自給率を高めることができれば、それだけ世界の水がそれを必要としている途上国の人のもとに届く機会も増える可能性があります。あなたも口にする食糧がどこで作られたものなのか、今一度確認してみてください。

(出典:ユニセフ公式サイト)

暮らしに不可欠な「水」と「衛生」を支援

このように日本が食糧自給率を高めることは、間接的に途上国に分配される水を増やす可能性を持っています。もちろん日本が食糧の輸入をやめたからといって、そのために使われていた水が途上国にそのまま届けられるということはありませんが、それでも有限である水の一部が無駄使いされなくなるのは事実です。

このように水の豊かな国に暮らす日本人だからこそできる取り組みがあるのです。
ここでは、より直接的な支援について確認していきましょう。

実際に行われている支援活動

途上国の飲料水と衛生設備を支援する活動には様々なものがあります。代表的なものは以下のとおりです。

  • 募金
  • 飲料水を学校などの公共施設へ輸送
  • 手動式ポンプの設置
  • 井戸の設置
  • 手洗い場の設置
  • 簡易トイレの設置
  • 水と衛生に関する教育の実施

日本にいながら直接的な活動をするのは難しいですが、いずれの支援活動にも当然ながらコストがかかります。そのため、募金こそ水の豊かな国に住む日本人が最も手軽で行うことのできる支援活動ということができるでしょう。

数千円の支援で多くの子どもの暮らしを改善できる

私たちができる支援方法の一つとして寄付が挙げられます。
金額は3,000円や5,000円、10,000円 など任意で決められるため、無理のない範囲で子どもたちを救う取り組みに協力することができます。
寄付したお金は以下のように様々な用途に使われています。

  • 汚れた水を安全な飲料水にする浄水剤を購入
  • 下痢による脱水症状から子どもを救う経口補水塩を提供
  • 手押しポンプ用器材を導入
  • 石鹸、洗剤、貯水容器などがまとめられた家庭用衛生キットを配布
  • 井戸の修理および維持をすることのできる給水施設の管理人を育成

子どもたちが安全な水を利用できるために

今回は、世界と日本における水と衛生の事情について解説しました。科学技術が日夜進歩する現代ですが、世界には未だ安全な飲料水と衛生設備を確保することのできない人が数多く存在しているのです。

日本は世界的にみても水の豊かな国ですが、食糧自給率が低いことから間接的に世界の水を使用してしまっている側面があります。そうであるからこそ、日本に暮らす人々は世界で水と衛生に関する深刻な問題が起きていることを知っておかなければなりません。

そして、毎日の生活を見直す中で途上国に生きる人々のために何ができるかを考えていきましょう。募金は最も手軽な手段であり、5,000円という日常的な金額であっても確かに途上国の子どもを救うことにつながります。

豊かな水と共に生きる日本人だからこそ、世界における水と衛生の事情に目を向けてみてはいかがでしょうか。

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