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こども食堂とは?目的やメリット、これからの課題、支援方法などについて解説

こども食堂とは?目的やメリット、これからの課題、支援方法などについて解説

近年、こども食堂という活動が全国に広がっています。
子ども支援の一環として行われている活動の一つですが、聞き馴染みのない方も多くいるのが現実です。

今回の記事では、こども食堂についての具体的な解説と目的やメリット、こども食堂の活動から生まれる課題と、こども食堂を支援する方法までを解説します。

子どもの貧困問題とは?国内・海外で貧困に苦しむ子どもが増えている現状や支援方法とは

こども食堂とは?


こども食堂とは、地域住民や自治体が主体となり、無料または低価格帯で子どもたちに食事を提供するコミュニティの場を指しています。

しかし、単に「子どもたちの食事提供の場」としてだけではなく、帰りが遅い会社員、家事をする時間のない家族などが集まって食事をとることも可能です。

このように、「人が多く集まる場所」ができたことで、地域住民のコミュニケーションの場としても機能しているのです。

こども食堂は、民間発の自主的、自発的な取り組みから始まりました。
現在は、2016年から2018年の2年間で約7倍に増えており、全国で2,286箇所のこども食堂があると推定されています。
さらに2019年6月に発表された最新のデータでは、こども食堂の数は3,700箇所に増えていることもわかり、わずか3年の間に急速に拡大しています。

(出典:NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ)

こども食堂が始まったきっかけは?

そもそものこども食堂の始まりは、東京都大田区にある八百屋の店主が2012年にスタートしたのがきっかけです。
朝ごはんや晩ごはんを十分に食べることができない現状があることを知った店主が、自分の手でスタートさせたのです。

その活動を知った東京都豊島区の子ども支援をしていた団体のメンバーが活動に取り入れたことで、瞬く間に全国に活動の輪が広がっていきました。

こども食堂のメリット・デメリットは?

こども食堂全体のメリット・デメリットについて詳しく見てみましょう。

こども食堂のメリット

こども食堂には、単に「食事を満足に食べられない子どもたちに食事を提供する」こと以外にも、多くのメリットが存在します。
こども食堂の利用者のメリットを解説します。

手作りで温かい食事が格安で食べられる

一番のメリットは、手作りで暖かい食事が格安で食べられることです。
日本では驚くことに7人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。

そんな生活に厳しい中でも、手作りで温かい食事が食べられるのは成長期の子どもたちにとっては重要です。

近年は、栄養面においても地域の方が育てた野菜や寄付で頂いた食材を、栄養士が栄養を考えて献立を作る場所も増えています。
貧困に苦しんでいる子どもにとっては、メリットが大きい制度と言えます。

(出典:厚生労働省「平成28年 国民基礎調査/貧困率の状況」)

アットホームな雰囲気で誰かと食事ができる

貧困層に関わらず、近年は共働きの家庭が一般的になってきました。

そのため、学校から帰ってきた子どもたちがご飯を食べる時には、冷蔵庫に入っているご飯を温めて子どもだけで食べるという光景は珍しくはありません。

こども食堂は、温かい食事を提供するだけでなく、地域住民の目が届く所で安全にご飯を食べることができます。

また、たくさんの人々が集まる場所であることから、アットホームな雰囲気で食事をとることで、その時間を楽しみながら過ごすことが可能です。

子どもが突然倒れた時、子どもが病気になった時などに両親が共に働いていると早急な対応ができません。
そのような意味でも、誰かの目が届く場所で食事を取れる環境は、両親にとって安心感を得られます。

子ども同士、親同士のコミュニケーションが取れる

両親が共働きの家庭であると、親同士のコミュニケーションも疎遠になる傾向があります。

こども食堂は、子どもたちがクラスや学年を超えたコミュニケーションを楽しむことができたり、子育ての相談をすることができる親同士のコミュニティも生まれます。

こども食堂で生まれたコミュニケーションから、「少しの時間だけ子どもを見ていて欲しい」などのお願いなどができるネットワークもできるかもしれません。

子どもだけでなく子どもを育てる親たちにとっても、食事をしながらコミュニケーションを取れる場所としても定着しています。

こども食堂のデメリットはあるの?

こども食堂は、実際に利用する子どもたちや、子どもを持つ親にとってはメリットが多くあります。
しかし、こども食堂を運営する側にとっては多くの課題が存在するのです。

スタッフ・会場の確保が難しい

日本全国に急増しているこども食堂は、誰でも始められることが多くの人に知られており、こども食堂の開設は全国に広がっています。

しかし、そこで働くボランティアベースのスタッフは、家族の状況や仕事などの様々な環境の変化によって、持続的に確保することが難しいという問題もあります。

また、こども食堂は月に1回〜2回のペースで行われている団体がほとんどであり、人件費を掛けることも現実的ではありません。

その他にも、「こども食堂を開催する場所」にも大きな課題があります。
ボランティアベースで行われているこども食堂においては、場所を借りる費用も大きな痛手となってしまいます。

そのために、無償で「こども食堂を開催できる場所」が少ないのも課題といえるでしょう。

全国では、居住している民家で行ったり、メンバーの方が営んでいるお店を使って行ったりと、様々な工夫でこども食堂が運営されています。

運営費(活動費)の確保が難しい

こども食堂は基本的にボランティアベースのため、運営費の確保が難しいのです。
一般的なこども食堂では、料金設定を無料〜300円程度の間で行っており、食材などはフードバンクや地域住民の寄付などで賄っています。

基本的には、お金などは活動を行っている人々の「持ち出し」で準備することが多いため、地域住民のこども食堂に対する助成金などの支援が必要です。

アレルギーを持っている子どもには、こども食堂はどう対応する?


食事提供をする上で、気を付けなければいけないことはアレルギー対応です。
アレルギー症状は、皮膚のかゆみ、蕁麻疹、腹痛や下痢などを引き起こします。

もし、こども食堂を利用する場合は、事前にアレルギーの相談が必要です。
また、こども食堂運営側も「アレルギー対応」について明確な行動を取らなければいけません。

「そもそもアレルギー源を提供食から抜いている」「予約制で事前にアレルギーがないかを聞く」などを行う必要があるのです。

詳しいアレルギー対応については全国食支援活動協力会が作成している「こども食堂あんしん手帖」に対応方法が記載されているため、チェックしておくことが大切です。

(出典:全国食支援活動協力会「こども食堂あんしん手帖」アレルギーの基礎知識)

アレルギーに対応するこども食堂の調理・片付けとは?

食物アレルギーに対応する場合、参加者からのアレルギー情報を聞き漏らさないことが大切です。
アレルゲンが出汁として入っている場合もあり、「出汁として使うのは大丈夫か」等も聞いておくと提供できる料理の選択肢の幅が広がります。

その他にも、参加者から質問があった場合にも、正確な情報に基づいて答えることも必要です。

また、逐一変化する状況を、スタッフ全員で情報共有することも必須です。

調理時においては、アレルゲンの混入に注意します。
また、アレルゲンを抜いた別料理対応を行った場合は、ふたやラップをしておき、他の料理との混同を避けることも対策のひとつです。

片付ける際には、アレルゲンを間違って口にしないように速やかに片付けたり、原因物質を吸い込んでアレルギーを引き起こさないために、部屋の掃除もこまめにすることが大切です。

(出典:全国食支援活動協力会「こども食堂あんしん手帖」アレルギーの基礎知識)

ファミマこども食堂とは?


2019年3月より大手コンビニチェーンである「ファミリマート」が「ファミマこども食堂」の取り組みを開始しました。

元々は東京都、神奈川県、埼玉県の5店舗でトライアル開催されていましたが、ポジティブな感想を多くもらったことで、開催地域を全国に拡大したのです。

「ファミマこども食堂」は、全国のファミリーマートの店舗を活用し、地域の子どもたちや近隣の地域住民が、共に食卓を囲みコミュニケーションできる機会を提供することで、地域の活性化に繋げています。

(出典: FamilyMart 公式サイト)

支援対象や料金は?

支援対象は、店舗近隣に住んでいることも、及びその保護者であり、参加料金は小学生以下のこどもが100円、中学生以上の子と保護者が400円となっています。

(出典: FamilyMart 公式サイト)

提供メニューは?

「ファミマこども食堂」では、コンビニでのレジ打ちなどの体験イベントを食事の時間と合わせて提供しています。
提供している食事は弁当、飲み物、デザートを提供しています。

日本各地のこども食堂事情や行政の取り組みは?


ここまでは、「ファミマこども食堂」の取り組みについて簡単に解説しました。
全国にこども食堂が増えたことで、全国の貧困に対する意識も変化しています。

次に、日本各地にこども食堂事情や行政の取り組みについて解説します。

札幌

札幌市では、2019年6月時点で約50団体がこども食堂などの地域の子どもたちの居場所を提供しています。

また、札幌市独自で調査を実施し、「経済的理由により家族が必要とする食料を買えなかった」というアンケートに「稀にあった」「ときどきあった」「よくあった」を合わせて全体で17.2%という高い水準の結果が出ています。

札幌市においては、このような「子どもの居場所づくり」の方法について公式サイトでまとめており、支援を行っています。

(出典:札幌市 公式サイト「こども食堂など地域の子どもの居場所」)

埼玉

埼玉県のこども食堂の団体数は57団体が埼玉県のネットワークサイトにて登録されています。

埼玉県においては、埼玉県内のこども食堂に関する情報を共有・交換できるネットワークサイトが立ち上がっており、埼玉県内のこども食堂間の連携と情報交換、食堂を作りたい方やボランティアをしたい方のサポート、行政と連携し、定期的な連絡協議会を開催しています。

(出典:埼玉県こども食堂ネットワーク 「活動のご紹介」)

東京

東京にあるこども食堂の数はこども食堂のネットワークサイトに登録されているだけでも98施設あります。

東京都品川区では、社会福祉協議会が事務局となってネットワークがスタート。
寄付専用口座を設けて活動資金の一部を助成、寄付された食材を配分する他、場所を提供したいという企業とのマッチング、ボランティア希望者の紹介などに行政が協力しています。

(出典:東京新聞運営メディア)

横浜・神奈川

神奈川県全体のこども食堂の数は、こども食堂のネットワークサイトに登録されているもので29施設あります。

神奈川県内にあるNPO法人などは、本来は始めた人の自助努力に頼っていたこども食堂の仕組みを脱するために、寄付された食材などを、近隣のこども食堂に届けています。

また、神奈川県のホームページでも、活動団体を紹介し、活動のサポートを呼びかけているのです。
(出典:神奈川県 公式サイト「地域活動団体紹介」)

名古屋(愛知県)

名古屋市には現在、9施設がこども食堂のネットワークサイトに登録されています。

名古屋市を含む愛知県では、県内のこども食堂に関する情報の共有・交換できるサイトがあり、企業、団体などから寄付を受け取っています。
また愛知県も、「子どもが輝く未来基金」と題して、こども食堂の支援から学習支援の支援金を募ってサポートしています。

京都

京都府内は、7施設がこども食堂のネットワークサイトに登録されています。
また京都府ではこども食堂の開所支援を行っており、補助率3分の2の割合で支援を行う制度もあります。

(出典:京都府 公式サイト「きょうとこどもの城づくり事業(きょうとこども食堂)開設・運営支援事業の平成31年度新規募集について)

大阪

大阪府には19施設がこども食堂のネットワークサイトに登録されています。

大阪府では、新しくこども食堂を立ち上げたり、運営を行う人のための相談窓口である「こども食堂コンシェルジュ」を立ち上げて、新規立ち上げを検討している方の支援を行っています。

(出典:大阪府公式サイト「こども食堂にかかる取組について」)

広島

広島県内では、5施設がこども食堂のネットワークサイトに登録されています。

広島県では、こども食堂へのボランティア募集などをウェブ上で呼びかけています。

その他にも広島県内のNPO法人がこども食堂のネットワークを構築し、支援金などの呼びかけを行っています。

福岡

福岡県内では、7施設がこども食堂のネットワークサイトに登録されています。

福岡県では食品製造を行う事業所にフードバンク活動における食品提供の呼びかけを行っています。

食料の寄付を受けたフードバンクは、近隣地域のこども食堂に寄付を行うという仕組みが福岡県ではできているのです。

(出典:福岡県公式サイト「フードバンクについて」)

こども食堂に寄付金を送る方法は?


ここまでは各地域のこども食堂の数から、行政の取り組みを簡単に説明しました。
こども食堂への寄付にはNPO団体に寄付をする方法があります。

そして認定NPO法人に認定された団体への寄付は、税制優遇を受けることができるメリットがあるのです。

それぞれの寄付方法について解説します。

継続的な寄付

こども食堂の運営には、食事以外にも場所代や電気代などの諸経費を含めて、継続的に費用が掛かります。
子どもたちに温かい食事を提供する場を提供し続けるためにも、継続支援が必要です。

支払い方法はクレジットカード・口座振替から選択し、指定日に引き落としが掛かるのが一般的です。

1回のみの寄付

まずはお試しで寄付を行いたい方のために、1回のみの寄付も用意されています。
支払い方法を選び、金額を指定することで支援が可能です。

NPO団体によっては1,000円から支援できる場合もあります。

遺贈・相続財産・香典の寄付

遺言によってNPO法人を指定することで寄付を行う「遺贈」、香典や花料へのお返しの代わりに寄付を行う、相続財産による寄付なども可能です。

Tポイントで寄付

Yahoo!JAPANネット募金においても、こども食堂への支援金を募っています。
この場合、自身の持っているTポイントを1円に換算して募金を行うことも可能です。

(出典:Yahoo!JAPAN ネット募金 「全国3,000カ所以上に広がるこども食堂を通じた地域づくりのために)

全国の子どもを食事で支えるこども食堂を理解し、支援しよう


全国では3,700箇所のこども食堂が子どものために活動を行っています。
こども食堂は地域の大人たちにより子どもの食事をサポートし、子ども同士や親同士のコミュニケーションの場となる重要な一面を持っています。

しかし、こども食堂の活動を継続するためには様々な課題も挙がっているため、対策について考え行動に移さなければなりません。

子どもたちの成長に欠かせない食事や居場所を提供するためにも、私たちにできることを行ってみてはいかがでしょうか。

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