gooddoマガジン|社会課題やSDGsに特化した情報メディア

世界の水・衛生問題について知ろう!私たちにできる支援を考る

世界の水・衛生問題について知ろう!私たちにできる支援を考る

日本ではごく当たり前に使用できている水や衛生環境ですが、実はこのようにしっかり確保できている国や地域というのは少なく、今も多くの人が安全な水の確保に頭を悩まされています。
これらの水や衛生の問題は非常に深刻です。水が確保できないだけでなく、多くの子どもたちの命や将来を奪ってしまっているのです。
では、これらを改善するには私たちは何ができるのでしょうか。世界の水や衛生問題、そして私たちにできる支援について考えていきましょう。

日本とはかけ離れた海外の水・衛生事情

日本では蛇口をひねれば当たり前に安全な水が使えますが、ここまで安全に水が確保できている国はそれほど多くありません。
水道があっても飲み水としては利用できない、そもそも汚れていて衛生上良くないといった状況に陥っているのです。

水の問題では、世界の人口が約70億人に対して21億人が安全な水を確保できていないといわれているため、10人に3人は水問題に悩まされる生活を送っていることになります。
さらに8億4,400万人は安全な飲み水が確保できていない状況です。

また日本のように水道施設が確立されておらず、蛇口はもちろん配水管すらないため、水の確保のためには池や川から組んできた水を飲用、料理や手洗いにも利用しているのです。
これらの問題により、衛生面や子どもの時間を奪っていることに危機感を覚えなければいけません。

(出展:国際協力NGOワールド・ビジョン・ジャパン公式サイト)

飲んだ水で下痢や病気になる

池や川の水はほとんどが汚染された水です。病原菌や寄生虫が存在し、それを含む水を使うということは重篤な病気を引き起こしかねません。

特に知能の発達や身体が未成熟な子どもにとっては取り返しの付かない影響を及ぼす危険さえあります。

抵抗力の弱い幼児は下痢による脱水症状でさえ命を落としかねません。実際に下痢性の病気で命を落とす5歳未満の子どもは毎日900人以上もいるとされています。
また汚染された水によってコレラ、赤痢、A型肝炎、腸チフスなどさまざまな感染症の伝染を引き起こす可能性があります。

(出展:国際協力NGOワールド・ビジョン・ジャパン公式サイト「水衛生と子どもたち」)

子どもたちが水汲みに追われる

問題は衛生面だけではありません。このような不衛生な飲み水でも確保するためには池や川へ汲みに行かなければ行けません。
しかもそれは1日に必要な分となるため、1回の水汲みでは補いきれないことがほとんどです。そうなると何度も往復することになり、その距離が遠いほど時間が掛かります。

この担い手となるのが多くの場合、子どもたちなのです。人によっては半日もの時間を水汲みで消費してしまう子どももいます。
この時間によって教育を受けることさえできず、貧困の連鎖なども起きてしまっているのです。

本当は学校に通い勉強をしたいという気持ちはあるものの、水汲みのせいで学校を休むことが多く自分の夢を叶えられないという子どもも少なくありません。
きれいな水が飲めないというのは、衛生面でも教育面でも重大な問題となっているのです。

安全に使えるトイレがない

トイレなどの衛生施設にも水は欠かせません。しかし飲み水同様、それが確保できていないのです。
そのため安全に管理されたトイレを使用できない人が45億人もおり、そのうち23億人がいまだに基本的なトイレの確保さえされていないのです。

そのうち6億人は他の世帯との共有トイレを使用、8億9,200万人は屋外排泄をしています。
アフリカやオセアニアでは人口増加に伴い、この屋外排泄が増えていますが、これはより不衛生な環境を作りあげてしまいます。
排泄後の殺菌もできないため、病原菌などが残った状態で食事などをすれば菌を取り込んでしまうことになりますし、怪我などをした場合も感染症にかかるリスクが高まります。
何よりも生活する環境としては不衛生といわざるを得ません。

関連記事

生活に不可欠な水の衛生環境。意外と知らない世界で起こっている問題は?
子どもの命に関わる世界の水と衛生問題とは
トイレが未来を変える!?私たちが知るべき世界の水衛生問題
多くの子どもが命を失う!?水と衛生環境に恵まれない実状とは

水が子どもたちの未来を照らす

日本では当たり前に使用できる水でも、海外のさまざまな地域ではこの水の確保ができない状態にあり、それによって命を奪われる子ども、将来を夢見ても教育を受けられない子どもが世界には多くいます
しかし裏を返せば、それらの問題の解決は子どもたちの生存率を上げ、教育を受けられる状況を作り出せるようになるかもしれない、ということになるのです。
それぞれの対策がどのような未来となるのか、それについてもご紹介していきます。

安心して水が飲める

水は生きる上で必要不可欠なものです。先ほども触れましたが現在も安心して飲める水がないため、死んでしまう5歳未満の子どもが後を絶ちません。

また安心して飲める水がなければ、それを使った料理もできません。
つまり生きていく上では安全な水を確保することが子どもたちの未来を作る上でまず第一に必要なこととなるのです。

病気にかかりにくくなる

先ほども触れましたが、不衛生な水を体内に取り込むということは、病原菌や寄生虫をも取り込んでしまう危険性があります。
あるいは手洗いの習慣も生まれないため、不衛生な状態での食事を余儀なくされることもあります。
これらによって下痢性の脱水症状をはじめ重篤な病気になる危険性を指摘しましたが、そもそも安全な水であればそのような状態は回避できるようになります。
そうなると病気にかかりにくくなりますし、体がある程度成長してくれれば病気に耐えられるようになるので、生存率は上がります。

子どもたちが水汲みから開放される

水汲みという重労働は子どもたちの大切な時間を奪ってしまいます。水汲みのために何時間も家と水汲み場を往復するだけで時間が過ぎ、また疲労のため勉強をする体力すら残らないこともあるでしょう。

しかし、近くに井戸などや水道を引く事ができれば、そのような重労働はなくなり、自由にできる時間が大幅に確保できます。
その結果学校へ行き、教育を受けることができるのです。教育は日本では当たり前に受けられるものですが、このような地域に暮らす多くの子どもが学校へ行き勉強することを望んでいます。

教育を受けられるということは子どもたちの未来の選択肢が広がるということです。
つまり、子どもたちの未来を明るく照らす上で、安全な水の確保というのは非常に重要だということがわかります。

関連記事

きれいな水が子どもたちを救う!知っておくべき世界の水衛生事情

私たちにできる支援は?「水」「衛生」のために行われている活動

水や衛生を確保する重要性は分かりましたが、現地に暮らす人々だけでは実現できません。
私たちを始め、世界中の人により子どもたちの水や衛生を確保できるような支援が必要です。
既にさまざまな支援は行われており、今も各地でその支援によって水や衛生の確保へとつながっています。

しかし、まだまだ手は足りない状況でこの支援を広げていくために多くの人の理解が必要です。

そこでここからはどのような支援が行われているか、私たちにできることについてご紹介していきましょう。

実際に行われている支援活動

水や衛生を届ける支援として、先ほどのような水道施設の設置支援が実際に行われています。井戸や貯水タンクの設置はもちろん、衛生面を配慮したトイレの整備なども行っています。

これらはボランティアの方々なども参加しつつ、現地の人々と協力して持続的に管理できるような形を作っています。
例えば住民組織である「水委員会」などを立ち上げることで運営や支援などを行えるようにしているところもあります。

他にも基礎的な衛生を根付かせるために、屋外排泄の改善や食前の手洗いなど衛生習慣の適切な指導なども行っています。
これにより下痢が原因で命を落とす子どもが格段に減ることになります。

数千円の支援が多くの子どもを救う

日本で暮らす私たちが現地に赴き支援活動に参加することはハードルが高いですが、募金や寄付を通して支援活動の手伝いができます。

例えば3,000~5,000円の支援でORS(経口補水塩)、家庭用衛生キットなどを多くの子どもたちに提供でき、1錠で4~5リットルの水を浄化できる浄水剤を何千錠も購入できます。
そして15,000円以上の支援となると井戸の手押しポンプ用器材など、環境を改善するための物品も購入が可能になります。

関連記事

私たちにもできる水・衛生の支援。日本に住む私たちが知っておくべき問題点とは
水衛生で命の危険にさらされる子どもを救おう!私たちができる支援とは
海外の水衛生問題が深刻化。解決のために行われている支援事業とは
外国の水衛生問題と実状とは。カンボジアの子どもたちにできる支援は?

日本のように安全な水を子どもたちに届けよう

子どもたちが安全な水を利用できることが未来を照らし、希望ある生活ができることにつながることが分かりました。

そのためには、水の確保や衛生面での配慮がなければいけません。今も現地では各団体やボランティアの方々が安全な水の確保や子どもたちの衛生状態の改善を行っています。
それでは私たちには何ができるか、それは先にも示したような募金などで支援することができます。
まずは身近でできることから、このような支援に参加していくことをおすすめします。

衛生に関する記事