消費や生産の問題点とは?リサイクルや食品ロスの問題について解説

世界では多くの物が生産され、消費されています。
世界人口が2019年時点で77億人を越え、今後さらに拡大していくと考えられています。

現在は需要から生産量は増える一方となっていますが、その全てが消費されているわけではありません。
物によってはロスとして廃棄されるものもあります。
また使用されたとしても、まだリサイクルなどができるにも関わらず捨てられてしまうものも少なくありません。今の世の中ではこれらの廃棄は大きなリスクに他ならないのです。
ではなぜこれが問題なのかを解説します。
(出典:国際連合広報センター「世界人口推計2019年版:要旨 10の主要な調査結果(日本語訳)」,2019)

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持続可能な消費と生産のパターンの実現を


持続可能な開発目標(SDGs)では消費と生産について、目標12「つくる責任つかう責任」としての目標を掲げています。

人間の活動は、地球の環境に大きな負荷をかけています。
資源の生産や消費などあらゆる要因がありますが、これらの活動により資源の再生産および浄化に必要な面積として表したものがエコロジカル・フットプリントと呼ばれるものです。
私たちが商品や資源を生産、消費する方法を変え、エコロジカル・フットプリントを早急に削減していかなければ、経済成長と持続可能な開発は達成できないと言われています。

人間の活動はその人口の増加により、大量生産や大量消費、その果てに大量廃棄を行ってきました。
人間が快適な暮らしを享受できるよう大量生産によって多くの資源を使用してきたのは言うまでもなく、大量消費され、さらには生産されたものの中には大量廃棄されることで、環境に大きな影響を及ぼしてきたものもあります。

人間の生産および消費活動により自然環境に大きな負担を課している資源の再生産および浄化に必要な面積を表すエコロジカル・フットプリント。グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)が発表したデータでは、2019年時点で、世界の人類の生活を支えるために地球1.75個分の自然資源が必要とされています。

  • 人間の生産および消費活動により自然環境に大きな負担を課している
  • エコロジカル・フットプリントは資源の再生産および浄化に必要な面積として表したもの
  • 世界の人類の生活を支えるには地球1.75個分の自然資源が必要とされている
  • (出典:国連開発計画(UNDP) 駐日代表事務所「目標12: つくる責任つかう責任」)
    (出典:Footprint Network,2019)

    ごみ・廃棄物問題


    大量廃棄は環境への負担として大きな問題になっています。
    この廃棄物管理と現状の展望については緊急対策を講じなければいけないレベルにまで達しているとも言われています。
    世界の廃棄物は2016年時点で推定20.1億トンとなっており、2050年には現在のレベルより70%も増加すると予測されています。
    これは急速な都市化と人口の増加によるものであり、早急な対策を行わなければ、世界は廃棄物であふれかえることになりかねません。
    高所得国全体で世界の廃棄物の3分の1を超える量が発生していますが、そのうち東アジア・大洋州地域では、世界全体の4分の1近くを占めています。
    またサブサハラ・アフリカ地域における廃棄物の発生量は、2050年までに今の3倍を超える量に増加し、南アジアでも2倍を超えるであろうと予測されています。
    このようにごみ・廃棄物問題は危険かつ深刻な問題になっているのです。
    (出典:世界銀行「緊急対策が講じられない限り、世界の廃棄物は2050年までに70%増加: 世界銀行報告書」,2018)

    プラスチックごみ

    ごみによる環境への影響のなかでも、プラスチックごみは特に大きな問題です。
    プラスチックは便利な素材として生活のあらゆる場面で活用されています。
    そして、その多くは使い捨てとなっていますが、手軽に使え、大量生産されるためごみとなる量も非常に多いとされています。
    2016年時点では世界では2億4,200万トンものプラスチックごみが発生したと言われています。
    ここで問題になるのがプラスチックの処理ですが、適切にごみとして処理する分には問題ありません。
    しかし手軽に手に入り、使い捨てを前提にしていることからごみ箱に捨てず、ポイ捨てをする人も少なくないのです。
    ポイ捨てされたごみは回収されない限り、風に飛ばされ川などに流され、やがて海に行き着きます。
    海に流れ着き、環境を汚染しているプラスチックは「海洋プラスチックごみ」と呼ばれます。
    海洋プラスチックごみの量は年間500万トンから1300万トンとも言われており、既に海にはかなりの量の海洋プラスチックごみが存在していると推定されています。
    このようなプラスチックごみはそのままの形で漂流し、様々な影響を与えるものもあれば、細かい粒子として海洋に流れ込むマイクロプラスチックというものもあります。
    大きなサイズであれば回収することも可能ですが、マイクロプラスチックになると回収はほぼ不可能であり、海洋生物の体内に取り込まれ影響を及ぼす可能性があります。

  • 世界の廃棄物は2016年時点で推定20.1億トン
  • 高所得国全体で世界の廃棄物の3分の1を超える量が発生している
  • 特にプラスチックごみは深刻な問題、2016年時点では世界で2億4,200万トンも発生
  • (出典:政府広報オンライン「海のプラスチックごみを減らし、きれいな海と生き物を守る!」)

    世界のプラスチックごみのリサイクルの現状


    プラスチックごみが地球環境に大きな影響を与える問題を受け、世界各国ではプラスチックごみを積極的にリサイクルする取り組みを行っています。
    その中でも特に積極的な戦略を実施しているのがEUです。
    EUでは再生プラスチックの品質基準の設定や、分別収集と選別のガイドラインを発行することにより、確実にリサイクルができる環境を作り上げています。
    また2030年には全てのプラ容器包装をコスト効果的にリユース・リサイクル可能にする目標も立て、取り組んでいます。
    日本でもプラスチックごみの回収およびリサイクルに対策を講じています。
    様々な施策により、2016年には消費後に廃棄されるプラスチックごみ899万トンのうち、759万トンがリサイクルされており、これは全体の84%にあたります。
    しかし全てのプラスチックごみをリサイクルまでにはいたらず、16%が焼却処分や埋め立て処理となってしまっています。
    世界のプラスチックごみのリサイクル率は14~18%であり、24%が焼却、残りは不法投棄や不法に焼却されていると推測されています。
    一方で排出量に目を向けてみると、世界では人口一人当たりのプラスチックごみの排出量は、アメリカが第1位、日本はそれに次ぐ第2位となっています。
    上記の通り年間899万トンと多量のプラスチックを消費していることが分かりますが、世界的にもこれだけの量を排出しているだけに、リサイクルへの積極的な取り組みは必須ともいえます。

    中国ではプラスチックごみの輸入を原則禁止へ

    日本は多くのプラスチックごみを排出していますが、そのほとんどは回収処理もしくはリサイクルが行われています。
    海洋プラスチックごみになるということは不法投棄などにより流出したことが原因であり、数年前までは中国が流出量第1位でした。
    それを受け中国では「固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表し、これまで輸入してきた廃プラスチックなど環境への危害が大きい固体廃棄物の輸入を2017年末を機に禁止しています。
    また2019年末までに国内資源で代替可能な固体廃棄物の輸入を段階的に停止するとも発表しました。
    この計画が公表される前の2016年には、中国が輸入したプラスチックごみは約734万トンであり、日本から輸入した量はその約1%である84万トンでした。
    これが上記の施案公表を受け、輸入していた廃プラスチックを激減させました。
    またこれまで回収方法や廃棄方法についての体制を見直し、早急な整備を行うことで国内の固体廃棄物の回収率を高めたのです。
    これにより、中国からのプラスチックごみ排出量は大幅に減少したと言われています。

  • 世界のプラスチックごみのリサイクル率は14~18%
  • 人口一人当たりのプラスチックごみの排出量はアメリカが第1位、日本は2位
  • 中国ではプラスチックごみの輸入を原則禁止し排出量が大幅に激減
  • (出典:環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況」)
    (出典:参議院「プラスチックごみをめぐる最近の動向」,2018)

    ごみ削減のために3R(スリーアール)を実施しよう


    ごみの削減には、「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」をまとめた3Rを心がけていくことが大切です。
    日本政府が推進する3Rは、プラスチックを含むごみを出さないための工夫であり、場合によっては資源にもできる方法を説いています。
    例えばリデュースはマイバックやマイ箸の持参によるレジ袋や使い捨て食器の削減など、リユースは詰め替えの使用によるボトルの再利用と廃棄ボトルの削減など、リサイクルはプラスチックを分別回収による原料としての再利用を行う方法です。
    どれもちょっとしたことでできることばかりであり、私たちがすぐにでもできる取り組みと言えるでしょう。

  • ごみの削減のために日本政府は「3R」を推進
  • リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)
  • 日常の意識を少し変えるだけで取り組める
  • (出典:政府広報オンライン「海のプラスチックごみを減らし、きれいな海と生き物を守る!」,2019)

    食品ロス(フードロス)問題


    ごみの廃棄同様に大きな問題となっているのが食品ロスです。
    世界では40億トンにも及ぶ食糧が生産されており、世界の全ての人口の食を賄えるだけの量があります。
    それにも関わらず、実際には食品ロスが食糧不足の国や地域がある原因の一つだと言われています。
    この問題は先進国を中心として発生しており、食品ロスを含む食品廃棄物の量は年間13億トンも出ています。生産量からするとその約3分の1は廃棄されていることになります。
    そして、先進国では食品の過剰供給や売れ残り、食べ残しなど様々な理由での廃棄が起こっています。
    また途上国ではインフラの整備不足による輸送の問題、保管設備や加工施設の不足による食品の廃棄により食品ロスが起こっています。
    日本でも2015年には食品廃棄物が年間2,842万トンも出ており、そのうちの646万トンが食品ロスでした。
    そして、その中でも289万トンは家庭から出た食品ロスであると報告されています。
    日本でも相当量の食品ロスが出ていることが分かります。
    このような問題は餓飢ゼロを掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の目標2の達成においても解決すべき課題となっています。

    食品ロスが発生する理由

    このような食品ロスが発生する理由は、先ほど少し触れたように原因は先進国と途上国で異なります
    発生する理由が違うのであれば、対策も異なりますが、まずはそれぞれの発生原因について見ていきましょう。

    先進国の食品ロス

    先進国での食品ロスが起こる原因は様々あります。
    まず生産段階で需要を越える量を生産してしまう過剰生産です。
    農業である以上、凶作になる可能性も考えると、量の調整はなかなか難しいところがあります。

    また先進国における食品ロスは生産段階よりも加工段階や流通・消費段階の方が多くなります。
    加工段階で生鮮食品に対して「外観品質基準」という厳しい基準が設けられているため、これに適さないとそれだけで廃棄されてしまいます。
    本来であればここからリユースやリサイクルをすべきですが、コストがかかるため廃棄した方が安く済むというのも要因の1つです。
    小売り段階では大量陳列と幅広い品数により、どうしても消費されない食品が出てきます。そうなると残ったものは廃棄されることになります。
    さらに購入されたとしても、無計画に購入すること、簡単に捨てる余裕があることから消費者は食品を余らせてしまい廃棄してしまうことが多いのです。
    こうしたことが先進国での食品ロスの原因となります。

    途上国の食品ロス

    途上国での食品ロスは生産や加工段階での廃棄が圧倒的に多いです。
    収穫技術の問題で生産しても収穫しきれず腐って廃棄することになってしまいます。また保存設備や加工設備が不足していることから貯蔵や加工できず廃棄せざるを得ないものも出てきます。
    輸送手段が整備されていないことから、生産しても過剰となってしまい、これもまた廃棄が発生する原因となってしまっているのです。
    そして、流通段階での廃棄も起こります。
    非衛生的な店舗であることから食品がもたないこと、マーケティングシステムが不十分で、必要な場所に必要な量の食品が行き渡らず、その分が余ると食品ロスとなってしまうこともあります。
    ただ消費者の廃棄も含め、こちらはそれほど多くありません。

  • 世界の食品廃棄物の量は年間13億トン
  • 食品ロスは先進国と発展途上国で原因が異なる
  • 日本は食品廃棄物が年間2,842万トン、そのうち食品ロスが646万トン(2016年)
  • (出典:国際連合世界食糧計画(国連WFP)「考えよう、飢餓と食品ロスのこと。」,2018)
    (出典:政府広報オンライン「もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう」,2019)

    食品ロス(フードロス)を削減するために必要なこと


    先進国と途上国では異なる理由により大量の食品ロスが起こっています。
    ではこれらの食品ロスを削減するためにできること、必要なことは何があるのか、それを考えていかなければいけません。
    先進国、途上国で必要な取り組みや支援などをご紹介します。

    先進国で食品ロスを減らすために

    食品ロスを減らすためには様々な工夫をすることが大切です。
    例えば外観品基準を満たさず商品として流通できないまでも、そのような商品でも購入する人はいます。
    そのため、価格などを抑えて売る、加工して外観に関係なく食せるものにリサイクルするなどを行うことでロスを抑えることができます。
    また過剰に商品を陳列せず、マーケティングを行い、需要に合う品数を揃えることも大切です。
    ただこれはあくまで加工や小売りでの対策であり、食品ロスの半分を占める消費者側の対策も重要になります。
    家庭での取り組みとしては買い物前に冷蔵庫の中身などを確認し、過剰に食品を購入しない、必要であり食べきれる量だけ購入するようにする工夫が必要です。
    さらに消費期限と照らし合わせ、利用予定を立てることも同時に行っておくといいでしょう。
    他にも食品ごとに適切な保存方法をとることや、野菜を冷凍や乾燥などの下処理をしておく、残っている食材から使うなどの対策を行い、食品ロスを極力減らす努力が求められます。

    途上国で食品ロスを減らすために

    農業に対する技術支援やインフラ、保存設備、加工施設などの整備などを行うことで大きく改善します。
    実際にこのような設備の充実や整備に支援が行われており、日本からも持続的な農業を開発する一環でインフラ整備や技術支援が実施されています。
    また生産から製造・加工、流通、消費にいたるまでの各段階で付加価値を高めながら繋ぎ合わせるフードバリューチェーンにも力を入れ、売れ残りを防ぐ対策も打ち出しています。
    生産段階、加工段階で食品ロスが出ている理由は明確であるため、そこを改善することが食品ロスを改善する近道になることから、このような支援は有効に働きます。
    ただし食品が市場に多く出回るようになれば、そちらでの食品ロスが増える可能性があるのでマーケティングシステムの構築も必要になってきます。

  • 食品ロスを減らすためには先進国、途上国ともに様々な工夫が必要
  • 先進国では小売・生産側の努力と消費者側の努力の双方が必須
  • 途上国では自国の努力だけでなく海外からの支援なども急務
  • (出典:政府広報オンライン「もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう」,2019)
    (出典:国際連合世界食糧計画(国連WFP)「食品ロスと飢餓〜「食の不均衡」について考える〜」)

    世界のごみの現状や問題の深刻さを理解し、私たちができることから取り組もう


    世界のごみの現状は世界の環境に多大な負荷をかけているため、非常に深刻です。だからこそ、今世界レベルでの対策が求められており、各国は積極的にこの問題への取り組みを進めています。
    しかし世界が動いているのにごみを出す私たち消費者が何もしなければ、ごみは出続けるばかりです。
    プラスチックごみも食品ロスも、私たちが積極的に取り組むことで削減でき、この問題の解決に一歩も二歩も近づけることができます。
    まずはこの現状と深刻さをしっかりと理解し、その上で私たちができることから取り組んでいくことが大切です。

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