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アフリカの貧困が子どもたちに与える影響は?どんな支援が行われている?

アフリカの貧困が子どもたちに与える影響は?どんな支援が行われている?

近年、経済成長やビジネスチャンスという面で注目されているアフリカですが、一方で世界で最も貧しい地域であるとも言われています。
そして、貧困が子どもたちに大きな影響を与えることは容易に想像できます。子どもたちの置かれた状況と彼らに向けられる支援について解説します。

アフリカの現状や貧困率は?


アフリカの人口は2006年時点で約9億人で世界人口の14%を占めていましたが、人口増加率は世界一で、2050年には世界の20%を占めると推定されています。
将来、巨大市場になることが想定されます。

アフリカ大陸の20の国が2004年から2006年のGDP経済成長率の平均が5%を超え、インフレ率が10年前の5分の1になり、経済実績は良い状態を示していますが、1日1ドルで生活する人が2004年時点で全人口の41.1%、18か国で飢餓率が35%を超え、以前、貧困問題は深刻な状態です。

世界に比べると生み出す収入と資本の合計はまだまだ低いことが分かります。

また、世界銀行によると貧困層の半分以上がサブサハラ・アフリカに集中しています。
下図は世界の貧困率を表していますが、サブサハラ・アフリカ地域に貧困な場所が極端に偏っていることがわかります。
サブサハラ・アフリカ地域の5人に2人が、一日1.90ドル以下で暮らしている、と推定されています。

図:地図で見る世界の貧困率2015年

(出典:世界開発指標(The World Bank、世界の貧困移管するデータ)

貧困の理由は複雑に絡み合い、また地域や家庭ごとに異なるので、簡単に説明することは困難ですが、あえて挙げるとすれば以下の問題が代表的に上げられるでしょう。

(出典:外務省「アフリカの現状と日本の対アフリカ政策」)
(出典:2025年のアフリカ経済 – 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

貧困の理由

人的資本の弱さ

教育が不十分であったり、栄養失調など健康面で働けなかったりするため、競争力を持った人材をビジネスに投資するのが難しく、経済的な競争率をあげることができません。

厳しいビジネス環境と貿易条件

他の諸国に比べ、他の国に勝てる輸出できるものが少なく、外貨獲得の手段があまりありません
そうすると、国内のお金が少なくなり、国内で少ないパイを取り合う事態になります。また税金を集めにくいため政府の財政が少なく、公共政策を充実させることができません

不十分なインフラ

電気や水、インターネットなど、生活やビジネスの面において必要でありながらも安定的に供給されないものが多いため自国のビジネスが発展せず、まだ外国からの投資も進みません。

蔓延する汚職問題と国際的な援助の存在

汚職のため、国際的な援助金が正しく使われないことで、国内の貧困格差が解消されません。
また国が援助に頼り切る性質になることで援助慣れを引き起こし、自助努力を阻害する原因にもつながります。

問題はまだありますが、このような背景がアフリカの貧困問題を引き起こしています。

アフリカの貧困が子どもたちに与える影響


「貧困とは、家庭の収入だけを指すのではありません。それは、質の高い教育や保健ケアを受けられるか、家があり安全な水が手に入るか、という問題も含んでいます。子どもたちがこのような基本的な生活をはく奪されたなら、かれらは貧困の悪循環に捕らわれる危険に晒されます」
(引用:ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレ)

彼の言葉にあるように、貧困は複合的に様々な問題を引き起こします。
貧困から発生する主な問題を項目ごとに解説していきます。

栄養失調

貧困によって食べ物を手に入れることができず、また課金作物として育てたものを売ってしまう慣習のため、栄養失調が深刻な問題となっています。

2017年に死亡した15歳未満の子どもは約630万人、そのうち5歳未満が540万人を占めています。また、その約半数が新生児です。
5歳未満の死亡原因は予防可能もしくは治療可能なものであり、出産時の合併症、新生児敗血症、肺炎や下痢、マラリアです。

栄誉失調は直接の死因ではありませんが、病気にかかりやすくなったり回復できなかったりするのは、栄養失調によって免疫力や体力が低下するためです。
根本的な原因である栄養失調をなくすことにより、乳幼児の死亡数は減少するでしょう。

(出典:日本ユニセフ 公式サイト)

感染症や病気

感染症は、アフリカ地域で多くの死亡者を出す病気です。
三大感染症のHIV/エイズ・マラリア・結核は、特に深刻な問題で、様々な対策が取られています。

例えば、マラウイでは、毎年2万8000人が新たにHIVに感染しているとみられ、若者の10人に1人がHIVに感染していると考えられています。
マラリアも深刻な感染症であり、90%がサブサハラ・アフリカ地域で発生し、犠牲者の多くは5歳以下の子どもたちです。
このような病気の解決を遅らせているのが、貧困問題です。

例えば、薬を買うお金や、病院までの交通費、受診料などを賄えず、医療にアクセスできず、命を失うケースがあります。
また国の資金不足によって、病院や医療従事者へ投資するのが難しく、そのため近くに病院や医者がおらず、医療のアクセス低下につながっています。

(出典:国境なき医師団公式サイト)
(出典:住友化学「アフリカにおけるマラリアの現状」)

教育の機会損失

アフリカでは貧困問題により子どもたちへの教育にも大きな影響を与えています。
例えば、保護者が貧しいために、子どもを学校へ通わせるよりも労働させることを優先してしまい、教育機会が奪われることがあります。

また、貧困が原因で親が教育を十分に受けていないことから、教育の大切さを実感できず、子どもを進んで学校に通わせられないという問題もあります。
貧困が次の世代に受け継がれ、貧困の連鎖から抜け出すのは難しいのです。

世界の中で学校に通えない子どもは6,000万人いますが、サブサハラ・アフリカにはその半数の3100万人の学校に通えない子どもたちがいます。

(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA公式サイト)

強制結婚

強制結婚の慣習も、特に女子生徒の教育の機会を奪い、早すぎる出産の強要やそれによる死亡例も多く報告されています。15歳以下で結婚を強要される女子は1420万人もいます。

強制的な低年齢結婚がなくならない理由の一つが、貧困です。
家族は「娘を早く嫁に出せばかかるお金が減る」「祝い金が入ってくる」などと考え、娘とお金を結びつけて考えてしまうことがあります。

そして、強制結婚が前の世代から受け継がれている当たり前のこととして捉えていたり、女性を男性より下に見る現地のジェンダー感があったり、娘を年上の男性と結婚させれば娘は安全と考えたりするバックグラウンドにより、強制結婚は、なかなかなくならないのです。

(出典:日本WHO協会公式サイト)

アフリカで貧困で苦しむ子どもたちに必要な支援とは


上記のような問題のために、どのようなアプローチが必要とされているのでしょうか。
国連食糧農業機関(FAO)の『世界食糧農業白書2015年報告』によると、キーワードは農村支援と、女性支援です。

アフリカの貧困層の多くが農村地域に住んでおり、また男性より女性の方が貧困に苦しんでいます
様々な支援が必要だと思いますが、こちらではこの2つのキーワードから、支援をご紹介します。

農村地域への支援

アフリカの援助で重要なのが、農村を支援対象とすることです。
なぜなら、世界の貧困層の大半は農村に暮らすためです。アフリカの多くの国の主要産業は農業で、貧困者の多くが農村で農業に従事しています。

それゆえ、アフリカ地域の経済の発展は、農業の成長と切っても切れない関係があります。 
例えば、マラウイはGDPの84.7%を農業から生み出しており、輸出額や国のほどんどの賃金などは農業から来ています。また、83.4%の人口は農村エリアに住んでいて、その数字はほどんど2007年から変わっていません。

そして、農村の農民は高い貧困率の一方で、農作物の低い生産性に苦しんでいます。

このような国の場合、農業を発展させることで貧困者の収入が拡大し、それが農村エリアでの需要を引き上げ、消費を促し、他の産業も併せて発展させることができます。

農村エリアの農業への支援が国の経済発展につながっていくのです。
農業の支援は今まで後回しにされ、ビジネスや構造改革の支援が中心でしたが、近年また農業分野への支援が注目されはじめています。

(出典:外務省ODA/政府開発援助 発表資料)

女性への支援

女性への支援は2つの意味で大変重要です。

一つ目は、男性より女性の方が貧困に苦しむ人が多いことです。
女性は社会的に男性より弱い立場になりやすく、識字やビジネススキルも男性より身につけられずに貧困に苦しむことが多いです。

二つ目は、女性を対象にした支援は、安定した食料の確保や、子どもの健康の向上に繋がる傾向にあること。
女性は、家族や子どもの世話を担うことが多く、得たお金を子どもの教育や健康に投資しやすいのです。

そのような背景から、社会的に弱い立場にある貧困女性を対象にした、ビジネス支援や現金給付政策(Cash transfer)など、様々な取り組みが行われています。
(出典:アフリカ緑の革命のための同盟「AGRA」)

無理なく、継続できる範囲でアフリカの子どもたちを支援しよう


アフリカの貧困問題と、それに伴う健康や教育の問題を解説しました。アフリカは、近年飛行機の値段の下落や、メディアの活発なアフリカについての報道などで、注目を集めることが増えています。

しかしながら、世界一貧困率が高い地域として、たくさんの人が貧困問題に苦しんでいます。私たちができるのは、そんなアフリカについて知り、支援の行動を起こすことではないでしょうか。
様々な国連機関や、NGOが募金を集めているので、小額から寄付するのもよいかもしれません。

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