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アフリカの人々が難民となる原因や現状、キャンプでの暮らしや必要な支援とは?

アフリカの人々が難民となる原因や現状、キャンプでの暮らしや必要な支援とは?

世界的にも大きな社会問題となっている「難民問題」は、アフリカを中心に規模が年々広がっています。

今回の記事では、アフリカの人々が難民となる原因や現状、難民を守るために設置される「難民キャンプ」での暮らしや必要な支援について解説します。

世界の難民問題の原因や解決策とは?受け入れ国での生活や日本の対応、支援協会の活動は?

アフリカ難民の現状は?


2019年現在、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によるとアフリカの難民は2,421万人と推定され、世界最大規模の多さとなっています。
紛争や内戦などの状況によっては、地域住民を対象にした暴力行為が激化し、人々は避難を強いられることがあります。そして、難民になった人々の多くは「難民キャンプ」へと避難するのです。
施設の形は様々であり、木や布、竹、ビニールの骨組みだけでできたキャンプもあります。
難民キャンプにたどり着いた難民は、1日一人あたり1,900キロカロリーの食事が提供され、最低限の医療・教育サービスを受けられるような支援が行われています。
しかし、そのような生活とは対象的に、紛争が続いている地域の生活は過酷な状態が続くことが多いです。

世界の紛争地域では、子どもたちは前線の攻撃対象とされ、人間の盾として使われることがあります。また強姦、強制的な結婚、拉致、奴隷化することがアフリカの国々で行われることもあると言われています。
このような最悪な現状から一人でも多くの人たちを救うために、私たちの支援が必要です。
(出典:国連UNHCR協会公式サイト「UNHCRの難民援助活動2019」,2019)

(出典:公益財団法人日本ユニセフ協会公式サイト「世界の紛争地の子どもたち攻撃と暴力の一年 人間の盾、強姦、強制結婚、拉致も戦争の手段に ユニセフ、紛争地の子どもの保護を要請」,2017)

アフリカの難民がヨーロッパに大量に押し寄せた欧州難民危機とは


欧州難民危機は、中東やアフリカなどから欧州に難民・移民が殺到したことで起こった社会的・政治的危機です。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、アフリカの難民は、「欧州に渡ってお金が稼げる」「莫大な福祉支援を受けられる」ということを理由に、2015年末までに約100万人の難民がアフリカから経済的な理由で欧州を目指し海を渡っているとしています。

難民はヨーロッパに渡るためリビアに待機し、難民救済を行うNGO船が活動する捜索救済区域を目指します。NGOの船に乗り換えた後はイギリスやギリシャにある難民申請施設がある港に入り、欧州に渡るのです。
また、地中海を渡ってイタリアやギリシャに辿りついた人の、3人に1人が難民として保護を必要としているシリア出身者であることも発表されています。次に多い出身国はアフガニスタンやエリトリアなど多くの難民が出ている国でした。
(出典:国連UNHCR協会「2015年上半期:世界規模で強制移動が増加」,2015)

(出典:国連UNHCR協会「2015年上半期:地中海を渡る難民、移民が過去最高に」,2015)

アフリカの人々が難民となってしまう理由は?

アフリカでは、多くの人が自国を逃げ出し難民となっていますが、そうなってしまう理由についてみてみましょう。特に規模や被害の大きい紛争・内戦について解説します。

コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国には、金や銅、木材、ダイヤモンドなどの豊富な天然資源がありますが、これらの資源が長期に渡る紛争を生み出す引き金になってしまうのです。
欧州諸国が資源を奪い取るためにアフリカの人が都合良く利用され、無数の人々の命が奪われたのです。
コンゴでは過去何度かに渡り紛争が起こっており、そのうちの一つは1990年に起きたルワンダの内紛や1994年に起きたルワンダ大虐殺が原因とされています。
紛争は一度は終結したものの、1998年にはルワンダや周辺国がコンゴ民主共和国に再度侵攻したことにより第ニ次コンゴ戦争が勃発。2003年には表面上は終結したものの、武装勢力同士の衝突は今も続いている状態です。
被害は戦闘によるものだけでなく国内情勢が不安定であることから、民間人への無差別的な拷問や虐殺、性的暴行が行われ、それから逃れるためにさらに多くの被害者が出てしまうという負の連鎖が起こっています。

(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA公式サイト「コンゴ民主共和国事務所 所長あいさつ」)

中央アフリカ紛争

中央アフリカ共和国はアフリカの中でも紛争に苦しんでいる国の一つです。
2013年に起こったボジゼ政権打倒のための侵攻から内戦が勃発。何年にも渡り国内情勢が不安定だったなか、2017年5月に武装グループ間での新たな紛争へと発展。特に北西部での戦闘が激化し、多くの被害が出る結果となりました。
現在もこの紛争は継続されており、中央アフリカから近隣国へ避難している難民や国内で避難せざるをえない人が多数います。
2019年2月には政府と14の武装勢力が和平合意に署名をしたと発表されていますが、これまでにも複数回にわたり同様の合意を結んでいながらも内戦状態が続いていたため、予断を許さない状況とされています。
(出典:国連UNHCR協会公式サイト「中央アフリカからの難民が記録的な多さに、支援金は最少」,2017)

(出典:外務省海外安全ホームページ「中央アフリカ」2017年)

(出典:外務省公式サイト「中央アフリカ情勢(中央アフリカ政府と武装勢力との間の和平合意)について」,2019年)

南スーダン紛争

南スーダンでも、何年もの間、子どもたちを悲惨な現状に追い込む「南スーダン紛争」が続いています。
戦争が始まってから4年たった2017年の報告書では、「2,300人以上の子どもが死傷し、何百もの子どもに対する強姦や性的暴力の事例が報告された」と書かれています。
それ以外にも、1万9,000人以上の子どもが武装勢力や武装グループに徴用・徴兵されており、子どもたちに対する教育支援も今後の大きな課題となっています。
(出典:日本ユニセフ協会公式サイト「南スーダン 紛争勃発から4年、子ども2,300人が死傷 食糧不安300万人、栄養不良100万人、未就学200万人 ユニセフ新報告書を発表」,2017)

アフリカ難民を多く受け入れている国、キャンプは?


世界全体で見ると、難民を多く受け入れている国は、2017年時点でトルコが350万人と最も多くの難民を受け入れています。
トルコに続いて、ウガンダ共和国とパキスタン(140万人)、レバノン(99万8900人)、イラン(97万9400人)と続きます。
中でもウガンダは周辺国からの難民を多く受け入れており、アフリカ最大規模の難民受け入れ国です。2016年には多くの南スーダンの人々がウガンダへ避難しました。
(出典:国連UNHCR協会公式サイト「数字で見る難民情勢(2017年)」,2017)

(出典:国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所公式サイト「ウガンダ:難民と難民受け入れ地域の住民の地蔵可能な暮らしを目指して」,2019」

アフリカ難民の食事事情とは


支援が行き届いた難民キャンプでは、1日ひとりあたり1,900キロカロリー(緊急時には2,200キロカロリー)分の食べ物が配給されています。
それとは別に、特に栄養を必要としている5歳未満の子どもや妊産婦には、補助食糧が支給される仕組みとなっています。
しかし、配給システムの問題により、公平に食べ物が行き渡らなかったり不正受給が起きたりすることもあるため、対策が急務です。
(出典:国連UNHCR協会公式サイト「難民キャンプでの生活」)

アフリカのキャンプでは食糧不足が深刻化


近年、アフリカのキャンプでは深刻な食糧不足に悩まされています。
アフリカ大陸では、2018年に9つの国を対象に約80万人の難民の食糧支援がカットされました。
また、チャド、中央アフリカ共和国、南スーダンにあるキャンプに住む45万人は、少なくとも50%の食糧支援をカットされています。
リベリア・ブルキナファソ、モザンビーク、ガーナ、モーリタニア、ウガンダの33万8000人の難民は、5〜49%の食糧がカットされたのです。
しかし、国連の食料支援機関では1.86億米ドルの資金不足により、満足な支援ができません。
食糧不足に悩まされるアフリカの人々が年々増加しながらも、支援金は増えていないことも大きな課題です。
多くのアフリカの難民を救うために、より多くの支援が今後、必要になります。
(出典:国連UNHCR協会公式サイト「大幅な資金不足の犠牲となる難民」,2018)

アフリカ難民のために私たちにできる支援とは


ここまでは、アフリカの難民の食糧事情から、難民キャンプにおいても食糧不足が深刻化している問題について取り上げました。
私たちがアフリカの難民のためにできる支援について解説します。

募金

私たちがアフリカの難民に対して支援する募金は様々な場所に使われます。
まず継続して行わなければならないのが食糧支援です。
アフリカの人々のほとんどは、気候に依存する農業を主な収入源として生計を立てています。
しかし、近年の地球温暖化の影響を受けて、安定した収穫を得ることが年々難しくなっています。農業が不作に陥ると、食糧難に陥る人々も増えてしまうのです。
食糧難に陥る人々が増え続けている一方で、支援額は全く足りていません。
食事以外にも、子どもたちを病気から守るための医療サービス、字の読み書きを教える教育支援なども必要です。

継続寄付

アフリカの人々に必要なのは、継続的な支援です。
食糧、医療、教育を継続するためには、継続寄付が重要な役割を担うのです。
毎月同じ金額を寄付し続ける「継続寄付」は、主にウェブからすぐに申し込むことができます。
まずは支援したい団体の公式サイトにアクセスを行い「募金」ページに移動します。支払い方法は「口座振替」と「クレジットカード」から選択可能な場合が多いです。毎月の支払い金額は指定することが可能で、500円や1,000円などの少額から支援することも可能です。
また、認定NPO法人であれば、税制優遇も受けられることから、支援者にとってもメリットなる場合もあります。

都度の寄付

「一回だけ支援を行いたい」と思った方には、都度での寄付も可能です。
一人ひとりの少額の寄付が集まれば大きな金額となり、アフリカの現地では栄養食やワクチンなどの必要な物資に変えることができます。

遺贈や遺言による寄付

「遺贈」とは、遺言書により、自身の財産の受取人やその内容を明記することを言います。これは、民法が定める法定相続の規定よりも優先されるため、自身の意思に沿った財産を配分することが可能です。

私たちの支援で一人でも多くのアフリカ難民を救おう


今回の記事では、アフリカの人々が難民に苦しむ原因や現状、難民キャンプでの問題などについて解説しました。
今までは、難民キャンプで支援が問題なくできていたことも、難民の増加によって支援物資が足りない状況も生まれています。
増え続けるアフリカの難民を救うために、私たちの支援がいま、求められています。

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