子どもたちを苦しめる食糧問題。飢餓問題の現状や解決策は?


先進国では飽食が問題になっていますが、世界のいたるところで飢餓・食糧不足に苦しむ子どもたちがいます。

飢餓・食糧不足による栄養不良や病気によって多くの子どもたちが命を落としています。

そこで本記事では以下の内容について紹介しています。

・飢餓の現状と原因
・飢餓問題への取り組み

飢餓に耐える子どもたちの実状や支援方法などについて詳しく知りたい人は、ぜひ参考にして下さいね。

なお「飢餓に苦しんでいるの人々のために自分でもできる支援を知りたい」という方は、この機会に飢餓に対して支援活動している支援団体への寄付を考えてみませんか?

>>飢餓問題に取り組んでいるおすすめの寄付団体

今も増え続けている世界の飢餓人口

世界では今も食糧問題に悩まされている国や地域が多く、 飢餓は世界中の国で取り組むべき深刻な問題です。

紛争や武力衝突による避難、気候変動による食べ物の不足、またそれによる食糧の価格高騰など様々な問題が絡み合って十分に食糧を確保できない状況が続いています。

世界の飢餓人口は一時期減少を見せていましたが、これらの問題により再び増加傾向にあり、今でもその問題は世界中で対策していかなければならない課題の一つです。

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世界の飢餓人口とは?飢餓の現状

飢餓とは十分な食糧が得られず栄養不良な状態にあることを言います。

飢餓によって2018年時点では、世界では日に4~5万人、年間で1,500万人以上の人が亡くなっており、そのうちの7割が子どもたちと言われています。

飢餓問題は国際的にも取り上げられ、国際連合世界食糧計画(国連WFP)の働きにより過去10年間で1億6,700万人減少しました。

しかし、2016年以降には再び増加に転じ2017年で世界人口の11%に当たる8億2100万人にものぼる結果となりました。このうち、アフリカの飢餓人口は2億5,650万人となっており、世界全体の飢餓人口およそ20.4%を占める結果となっています。

増加傾向の主の原因としては武力紛争の拡大や気候関連の大きな変化による打撃が挙げられています。

(出典:国際連合世界食糧計画(WFP)「飢餓をゼロに」)
(出典:国連広報センターブログ「TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱”」,2019)

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飢餓がなくならないのはなぜ?

飢餓がなくならないのは、2つの原因があることを知らなければいけません。

飢餓の要因は大きく分けると「経済的」と「構造的」に分けることができます。

経済的飢餓とは

経済的飢餓とは、紛争などによる避難で難民キャンプに避難し食糧を作ることさえできない状況や、干ばつによって食物を育てる環境が確保できず、食糧の高騰によって確保することが難しい状況による飢餓です。

このような状況は長期的に続くことが多く、慢性的な栄養不良などを起こす子どもが後を絶たない状況です。
こうなると支援の手を出さざるを得ませんが、経済的飢餓に陥った人や地域が多く、圧倒的に支援の手が足りないため、改善が難しい現状となっています。

構造的飢餓とは

構造的飢餓とは政権腐敗や農業対策の不足、田畑の荒廃など、食糧を増産する施策が全く、あるいはほとんど行われていない状況による飢餓です。

これは支援云々で解決できる問題ではなく、その国の社会構造の改善が求められるため、より難しい飢餓問題であり、改善するのが難しい状況です。

他に資本や金融を主体としたグローバル経済の拡大による富裕層の一極集中が起こり、大多数の人びとが貧困や飢えの犠牲となっている経済システムも問題があると言われています。

(出典:国際連合広報センター「飢餓との戦い」)
(出典:ハンガー・フリー・ワールド「飢餓とは」)

飢餓に苦しむ子どもたち

飢餓が起こっている国の中には悲惨な栄養不足や水不足といった地域も存在しています。その影響を最も受けるのはまだ抵抗力もない子どもたちです。

各国の子どもたちの状況とは

西アフリカのマリ共和国は人道危機の拡大により、2017年時点では77万人が国内での避難を強いられている状況です。気候変動に弱い国なので、洪水や干ばつの危機にもさらされています。

また、2019年時点でこれらの災害及び人道の危機によって160万人の子どもが支援を必要としており、17万人の子どもが急性栄養不良の危険に直面しています。

また、セネガルでは2017年に降雨量が少なかったことにより、農作物の収穫量が減る時期「lean season( 農作物の収穫量が減る時期)」の影響が深刻化し、2018年には73万人の人々が食糧不安に直面しています。

それにより7万6,000人の5歳未満の子どもが十分な食糧を得られず急性栄養不良のリスクに直面している現状です。

コンゴ民主共和国は武装勢力との対立が起こっており、暴力の激化によって210万人が避難生活を余儀なくされています。これにより2018年には1,280万人が食糧不安と急性栄養不良の危機に直面しています。

また衛生面でも不安があり、コレラの流行やエボラ出血熱の症例が報告されており、多くの感染症にも脆弱で、子どもたちの多くが栄養状態、命の危機の両方に直面している悲惨な状況です。

チャドでは深刻な食糧難に直面しており、2019年時点では99万人が食糧難、450万人が食糧不安に直面しています。
この中で230万人の子どもを含む410万人が人道支援を必要としており、5歳未満の子どもの13.5%が栄養不良、4%が重度の急性栄養不良となっています。

このような状況は気候変動、貧困、不適切な食習慣の改善ができていない、安全な水の確保ができていない、衛生・保健サービスを利用できていないことが引き金となっていると言われています。

中でも水の確保は子どもたちの労働にもなっており、長時間かけて川と住まいとを往復する日々が続くため、それだけで1日が終わってしまうことも少なくありません。

エチオピアでは紛争は起こっていないものの、干ばつが続くことで農業ができず家畜の全滅などにより、難民キャンプへの移動を余儀なくされている地域があります。

その道中で死ぬ子どもも後を絶たず、仮に難民キャンプにたどり着いても、必要な医療品や食料の不足により、特別な治療が必要な子どもたちが栄養不良で助からないことも多いです。

(出典: 日本ユニセフ協会「アフリカ栄養危機」)

  • 飢餓によって世界では日に4~5万人、年間で1,500万人以上の人が亡くなっており、そのうちの7割が子どもたちとされている
  • 飢餓人口の増加傾向の主の原因としては武力紛争の拡大や気候関連の大きな変化による打撃
  • 飢餓は大きく分けると「経済的飢餓」と「構造的飢餓」に分かれる

このような問題を解決するため、例えば日本ユニセフでは食糧支援(栄養補給剤)の提供を行っています。

>>公益財団法人 日本ユニセフ協会

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世界の食糧問題を減らすためにできること

世界の食糧問題を減らすための具体的な例として以下の2つの方法があります。

  • 食糧廃棄・ロスの削減
  • 持続可能な農業の推進

食糧廃棄・ロスの削減

食糧廃棄の問題は、飽食と言われる日本などで問題視されています。世界では年間食用に生産された食糧の内、2016年時点では3分の1にあたる13億トンが破棄されています。

日本などの先進国で行われている「食べ残し」や「賞味期限切れ」など消費する段階で捨てられる食べ物が多くの割合を占めます。

また、これだけが食糧廃棄として挙げられるわけではありません。

同時期に発展途上国では同じだけの農作物が収穫できたとしても保管方法がない、加工するための技術がない、運搬する手段やお金がないといった理由で必要な人の手元に届かず破棄されてしまうことが多いです。

いわゆるフードロスはもちろん食糧問題を起こしている人々に届けられれば問題改善につながります。

しかし、フードロスが食糧問題に起こす影響はこれだけではありません。2014年においてフードロスにより発生する温室効果ガスは36億トンと言われており、世界の温室効果ガスの約8%を占めているとされています。

気温の上昇、気候の変化、それにともなう干ばつや洪水などの被害が起こりやすくなり、さらに食糧難となってしまう国や地域の拡大にもつながります。この問題を改善することは大きく食糧問題を解決する糸口にもなりえるのです。

(出典:国連食糧農業機関「世界の農林水産」2014年夏号)
(出典:消費者庁「食品ロス統計調査報告」2009年度)

持続可能な農業の推進

構造的飢餓において、食糧の確保ができない原因は紛争や天候の問題だけではなく、そもそも国の政策として先導し整えていく姿勢がないことが問題の地域もあるます。

農業の整備をしないため、年や地域によって食物の収穫にもバラつきがでて食糧が確保できない地域が生まれてしまいます。

現在の環境下で毎年安定して食物を確保できる状況を整備していくことが持続可能な農業であり、その推進をすることで国の生産力を上げることが食糧問題の改善につながります。

取り組み・活動の例

持続可能な農業を推進するため、企業が乗り出し、技術支援やパートナーシップという形で財政支援を行うことで、そのような地域の農家の方々と協働しています。

ここに持続可能な農業支援を行うことで、農作物の生産から食品加工、流通など全ての支援を行えるようサポートしています。

また2030年までに飢餓をゼロにするといった目標も掲げられ、食糧難の地域に断続的に緊急時の備えや、家族農家への支援、子どもたちへの栄養支援などを行っているNPO・NGOもあります。

これはNPO・NGOだけでなく、政府や企業も一丸となって取り組んだものであり2015年までに飢餓人口を半減するという目標を一度達成しています。

その後再び増加してしまったものの、目標を達成できるほどの効果は得られる取り組みと見られています。

  • 食糧破棄の問題は飽食である先進国などで問題視され、「食べ残し」や「賞味期限切れ」など捨てられる食べ物が多くの割合を占めている
  • 発展途上国では農作物の保管方法がない、加工技術がない、運搬手段やお金がないといった理由で破棄されることが多い
  • 2030年までに飢餓をゼロにするといった目標も掲げられ、食糧支援や、農家への支援、栄養支援などを行っているNPO・NGOもある

(出典:国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所「目標2: 飢餓をゼロに」)

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世界食料デーとは?

世界食料デーは、世界の食料問題を考える日として国連が制定しました。

日本では2008年から10月を世界食料デー月間とし、飢餓や食糧問題の解決に向け、活動するNPO・NGO、国連機関が共同で情報発信を行い、誰でも気軽に参加できるイベントなどが開催されています。

この世界食料デーでは2030年までに飢餓をゼロにすることを目標に掲げ、国際社会、そして人々が協力して、最も重要な基本的人権の「食料の権利」を実現すると同時に、世界に広がる飢餓や栄養不良、貧困を解決することを目的としています。

  • 食糧問題を世界的に考えるため世界食料デーというものが定められている
  • 日本では10月を世界食料デー月間とし、飢餓や食糧問題の解決に向け活動するNPOやNGO、国連機関が共同で情報発信やイベントなどを行っている
  • 世界食料デーでは2030年までに飢餓をゼロにすることを目標に掲げ、「食料の権利」を実現すると同時に、世界に広がる飢餓や栄養不良、貧困を解決することを目的としている

(出典:FAO駐日連絡事務所「「世界食料デー」月間2017プレイベント 食べる、を考える1日」)
(出典:国連開発センター(WEP)「世界食料デー World Food Day 2019 」)

少額寄付で救える命がある!食糧問題で苦しむ子どもを減らすために

食糧問題を解決するための取り組みは、政府やNPO・NGOなどが中心となって行っています。私たちは支援活動を、寄付をすることでサポートすることが可能です。

そして少額の寄付でも救える命があります。この寄付により食糧問題で苦しむ子どもたちを減らすための取り組みに、間接的に参加できます。

寄付の方法は「毎月寄付」と「今回寄付」の2つの方法があります。

毎月寄付

毎月一定額の金額を継続的に寄付する「毎月寄付」は、一日あたり数十円などの少額から寄付額を選ぶことができます。

そのため、無理のない範囲で負担なく長期間寄付を行うことが可能です。

今回寄付

今回寄付も使途と寄付額は同じとなっていますが、寄付するのがその都度となっています。思い立ったときにすぐ行えるため、余裕があるとき、問題や世界の現状について知り、すぐに力になりたいと思ったときなどに気軽に寄付をすることが可能です。

  • 寄付により食糧問題で苦しむ子どもたちを減らすための取り組みに参加できる
  • 寄付の方法は「毎月寄付」と「今回寄付」の2つの方法がある
  • 使途は「緊急支援」、「学校給食プログラム」、「母子栄養支援」、「使途指定なし」など、支援の意思を反映しやすくなっている

飢餓問題に取り組んでいるおすすめの寄付先を4つ紹介


ここでは、「飢餓問題に寄付したい」と考えている方へ向けて、寄付アドバイザーの河合さんのおすすめコメントとともに、飢餓問題に対する取り組みを行っている4つの団体を紹介します。

寄付アドバイザー :河合将生(まさお)さん
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー
寄り添って伴走する第三者として、各団体(NPOなど)の支援に取り組んでいます。

【寄付先1】公益財団法人 日本ユニセフ協会:知名度の高さが信頼に

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ユニセフはこんな人にオススメ!

  • ・子どもが笑顔でいられる社会になってほしい
  • ・世界の色々な国で多くの問題があるので、どこを支援したらいいかわからない
  • ・活動歴が長い団体には安心を感じる

ユニセフは190の国と地域で子どもたちの命と健やかな成長を支えるため、保健、栄養、水と衛生、教育、児童労働などからの子どもの保護、緊急支援・人道支援の分野で活動しています。

主にアフリカ各国の飢餓や栄養不良で命に危機におびやかされている子どもたちへの支援活動を行っています。

命を守る基礎的な支援を、遠隔の村や都市のスラムなど最も貧しく厳しい環境で生きる子どもたちへ優先的に届けています。また、子どもの人生を大きく変える安全な水の供給、貧困家庭のための生計向上支援まで幅広い支援が特徴。

活動を通して「すべての子どもの権利が実現される世界」を目指しています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. 国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
  2. マンスリーサポートでできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
  3. 著名人、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】ユニセフの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
>>ユニセフに関する記事一覧はこちら

【寄付先2】認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン:子どもと繋がりを感じられる

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ワールドビジョンジャパン

ワールド・ビジョン・ジャパンはこんな人にオススメ!

  • ・寄付をした効果が継続して実感できる方が良い
  • ・子どもの顔が見える関係で支援したい
  • ・具体的な数字があるとわかりやすく感じる

ワールド・ビジョン・ジャパンは、約100カ国において保健、水衛生、生計向上、教育、栄養の分野での開発援助や緊急人道支援を通して、困難な状況で生きる子どもたちのために活動しています。

国連機関に公認・登録された世界最大級の子ども支援専門の国際NGOです。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. 途上国の子どもと心のつながりを持ちながら支援する「チャイルド・スポンサーシップ」が特徴
  2. 「何もかもはできなくとも、何かはきっとできる」などのメッセージから団体が大切にしていることが伝わる
  3. 「極度の栄養不良にあった子どもたちの89%が完全に改善」など、活動の影響を具体的な数字で示している
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】ワールド・ビジョン・ジャパンの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
>>ワールド・ビジョン・ジャパンに関する記事一覧はこちら

【寄付先3】認定NPO法人国連WFP協会:飢餓のない世界を目指す

WFP国連世界食糧計画は飢餓のない世界をめざして、紛争や自然災害などの緊急時に食料支援を届けるとともに、途上国の地域社会と協力して栄養状態の改善と強い社会づくりに取り組んでいます。

国連WFP協会は日本国内において、世界の飢餓問題やWFP国連世界食糧計画の食料支援活動に関する情報発信を行い、日本社会からの物心両面の貢献が格段に高まることを団体の目的としています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 「緊急支援」「学校給食プログラム」「母子栄養支援」など、寄付の使途を選択して支援ができるようになっている
  2. 毎日のお買物で学校給食を支援できる「レッドカップキャンペーン」はマークのついた対象商品を購入すると、その売り上げの一部が企業から寄付される仕組みで、2011年開始以来、累計1,500万人以上の子どもたちに学校給食を届けている
  3. 国連WFP協会は、募金活動や企業・団体との協力関係の推進、広報活動を通して日本における支援の輪を広げている。結果日本は世界有数の支援国として国連WFPの活動を支えている

【寄付先4】認定NPO法人 グッドネーバーズ・ジャパン:海外と国内で子ども達のこころと身体を守る国際NGO


世界40カ国以上において、教育、医療・保健、水・衛生など子どもの権利を守るための支援や、収入向上などの地域開発を行うほか、自然災害発生時などは活動国に限らず緊急支援を実施しています。
飢餓のない世界、予防できる病気で命を落とすことのない世界、すべての人々が差別されたり疎外されたりすることなく、尊厳をもち安心して暮らせる社会の実現をめざしています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 途上国の子どもの成長を見守る支援プログラム「子どもスポンサーシップ」(1日33円からの支援)では、毎月子どもから手紙や写真付きの成長報告が届き、応援しながら成長を見守ることができる。国内のひとり親家庭を支援する「国内子どもスポンサー」もある。
  2. 国内では、子どもの貧困対策事業としてフードバンク事業「グッドごはん」を実施。ひとり親家庭に対し、定期的に食品の無料配付を行っている。2017年9月の開始以降、累計6,400万円相当の食品(2020年5月末時点)を配付。企業とのパートナーシップでグッドごはんへの協力事例もある。
  3. 「子どもの権利条約」を理念とし、国際組織であるグッドネーバーズ・インターナショナルの一員として世界40か国以上で活動。子どもの権利を守るための支援事業や地域開発、緊急支援を、地域住民、自治体やコミュニティ、ボランティアなど多くの人々と関わり、強いパートナーシップの構築をめざしながら実施。「必要とされる場所へはどこへでも出向き支援します」をミッションとしているように、自然災害発生時などは活動国に限らず多くの地域で緊急支援の実績がある。
「自分の死後、残った遺産を社会のために活かしてほしい」
このように考えている方は、この機会に遺贈寄付を考えてみませんか?
生前に手続きを済ませるだけで、自分の遺産を支援団体に寄付(遺贈寄付)できます。
遺贈寄付先の選び方をチェックする

様々な要因からくる食糧問題、まずは現実に向き合おう

ここで紹介した内容をまとめると、

  • ・飢餓の要因は大きく分けると「経済的」と「構造的」に分けることができ、経済的要因は紛争や自然災害などがあげられる。
  • ・支援の方法の1つに寄付があり、毎月寄付は一日あたり数十円などの少額から寄付額を選ぶことができる
  • ・飢餓問題に取り組む団体に寄付したい場合は、「日本ユニセフ協会」「ワールド・ビジョン・ジャパン」「国連WFP協会」「グッドネーバーズ・ジャパン」がおすすめ

飢餓の問題への支援は、寄付を通じて手軽にできます。「寄付を通じて飢餓問題に苦しむ人たちをサポートしたい!」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

▼飢餓に苦しむ人を支援したい人におすすめの団体

団体名 寄付アドバイザーが見た注目ポイント
日本ユニセフ協会 ・国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
・マンスリーサポート(月2,000円など、寄付額は任意)でできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
・著名(親善大使を担う人もいる)、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
ワールド・ビジョン・ジャパン ・途上国の子どもと心のつながりを持ちながら、支援の成果を感じられる寄付プログラム「チャイルド・スポンサーシップ」が特徴
・「1日あたり150円の支援で、子どもたちの未来が変わります」「何もかもはできなくとも、何かはきっとできる」などのメッセージから団体が大切にしていることが伝わる
・「10秒に一人/1日に3つの学校にきれいな水を届ける」「貧困の根本原因を解決することで2億人以上の子どもたちの生活状況が改善」「極度の栄養不良にあった子どもたちの89%が完全に改善」など、活動の影響を具体的な数字で示している
国連WFP協会 ・「緊急支援」「学校給食プログラム」「母子栄養支援」など、寄付の使途を選択して支援ができるようになっている
・毎日のお買物で学校給食を支援できる「レッドカップキャンペーン」はマークのついた対象商品を購入すると、その売り上げの一部が企業から寄付される仕組みで、2011年開始以来、累計1,500万人以上の子どもたちに学校給食を届けている
・国連WFP協会は、募金活動や企業・団体との協力関係の推進、広報活動を通して日本における支援の輪を広げている。結果日本は世界有数の支援国として国連WFPの活動を支えている
グッドネーバーズ・ジャパン ・途上国の子どもの成長を見守る支援プログラム「子どもスポンサーシップ」(1日33円からの支援)では、毎月子どもから手紙や写真付きの成長報告が届き、応援しながら成長を見守ることができる。国内のひとり親家庭を支援する「国内子どもスポンサー」もある。
・国内では、子どもの貧困対策事業としてフードバンク事業「グッドごはん」を実施。ひとり親家庭に対し、定期的に食品の無料配付を行っている。2017年9月の開始以降、累計6,400万円相当の食品(2020年5月末時点)を配付。企業とのパートナーシップでグッドごはんへの協力事例もある。
・「子どもの権利条約」を理念とし、国際組織であるグッドネーバーズ・インターナショナルの一員として世界40か国以上で活動。子どもの権利を守るための支援事業や地域開発、緊急支援を、地域住民、自治体やコミュニティ、ボランティアなど多くの人々と関わり、強いパートナーシップの構築をめざしながら実施。「必要とされる場所へはどこへでも出向き支援します」をミッションとしているように、自然災害発生時などは活動国に限らず多くの地域で緊急支援の実績がある。

記事の内容は以上です。もし、今あなたが

「どの団体に寄付するか決めかねている・・・」
「寄付先の選び方を知りたい・・・」

とお思いなら、寄付アドバイザーが「あなたに合う寄付先の選び方」を解説する人気記事をおすすめします。
気になる方はぜひ以下をご一読ください!

>>日本の子どもに寄付したい!おすすめNPO団体と選び方を専門家が紹介

寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。
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子ども(飢餓)