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世界で増え続ける食糧問題。飢餓による子どもたちへの影響とは

この記事を要約すると

日本で生活をしている私たちにとっては「飢餓」という言葉を聞いても、具体的なイメージがわかないかも知れません。
しかし、世界では飢餓が原因で1日に何万もの人が命を落としおり、世界規模での社会問題となっているのです。

子どもたちを苦しめる飢餓状態。
飢餓に耐える子どもたちの実状や支援方法は?

世界の食糧問題

飢餓とは「栄養不良に陥り、健康で活動的な暮らしを営むための十分な食糧が得られない」ことを指します。飢餓に苦しんでいる世界人口は8億2100万人を数え、世界の9人に1人がこの問題に直面しているのです。
紛争、異常気象による気候変化、農作物の凶作、食糧の貯蓄技術の不足など、飢餓の原因には多様な要因が絡んでいます。

多くの問題が絡んでいるからこそ、私たちが今できる小さな支援が求められるのです。

(出典: 国際農林業協働協会 2018年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書)

世界の食糧が不足しているわけではない

世界規模で飢餓問題が取り上げられているからこそ、「食べ物が足りないのでは」と思う方もいるかもしれません。
しかし、世界の年間穀物消費量は2015年の24.7億トンから2025年には28.0億トンにもなると考えられ、世界人口を75億人とした場合、24億トン÷75億人=320kg(ひとり当たりが年間穀物消費できる量)となります。

1人あたりの年間の消費標準量は180kgとされており、およそ2倍に満たない程度の穀物が世界で生産されている計算になるのです。

(出典: 国際農林業協働協会「食料安全保障と栄養の現状2017年報告」)

どうして食糧不足になるの?

世界には一人あたりに必要な食糧は十分にあるというデータがでているものの、実際には飢餓で苦しむ子どもたちが後を絶ちません。
どうしてそういった状況になってしまうのでしょうか。

まず、飢餓に直面している地域において、教育が普及していかったり十分な収入が得られなかったりと、様々な課題を抱えています。
しかし原因はそれだけでなく、そうした地域に食糧を届けることが難しいという課題もあります。

私たちが口にしている食べ物は、生産されてから食べられるまでに、加工・運搬・販売・購入といったたくさんの工程があります
物を運搬するためには交通が整備されていること、食べ物を衛生的な環境で加工すること、また場合によっては冷凍したりする技術など多様な技術と環境が必要となります。そして現在ではそれらが進歩したことで、生産された食料は国境を越えて世界各地へ届けられるようになりました。

しかし、飢餓が問題になっている地域では、運搬や衛生環境など必要なインフラが整っていないことが多いとされており、世界規模で見れば十分な食糧が生産されているにも関わらず、そういった地域にまで届けられない、また届けられたとしてもそこで暮らす人々が貧困状態にあり食べ物を購入できないなどの現状があります。

食糧不足で命を失う子どもたち

世界中でなくならない紛争は、時に急激なインフレを引き起こします。
物の値段が高騰して行く経済危機によって、食事を摂ることができない家庭は増加の一途を辿っているのです。

紛争が起きることで、家庭菜園や農地も全て手放さなければならない。
自分たちの力ではどうにもできない問題と戦い続ける人たちが世界には数多くいることを知っておきましょう。

子どもの暮らしにも大きな差

先進国と開発途上国の子どもたちの生活には大きな差が存在します。

日本においては、一定の年齢まで定期検診を受けたり、予防接種を必ず行うことなどが義務付けられています。
しかし開発途上国は12人に1人は5歳になる前に死亡しており、そのほとんどが予防可能な原因で命を失っているといわれています。

世界全体の子どもの数を100人と仮定すると、30人が生まれてから5年の間に栄養失調に見舞われます。
また19人がきれいな飲み水を手に入れることができません。

勉強においても、25人が小学5年生まで学校に通うことができないのです。

このようなデータから、先進国と開発途上国には、とてつもなく大きな差が生まれている現状にあります。

(出典:国連児童基金(UNICEF)、国連人口部、国際労働事務局(ILO)「発展途上国の子どもたち」)

私たちにできることはある?食糧問題の解決策とは

前述した通り、世界には世界人口全員が十分に食べられるだけの穀物が生産されています。
しかし、現実は多くの国で「飢餓」という問題に直面していることも事実です。

穀物などは開発途上国においてバイオ燃料への転用などにより、価格が高騰。値段の高さから穀物を購入することができない現実があります。

穀物を自身で育てる場合も、大規模な干ばつによる凶作で収穫できない、収穫できても穀物を貯蓄する技術が発達しておらず短期間で穀物が食べられなくなるなどの問題もあります。

世界で作られた穀物が世界中の人たちに障がいなく行き渡らせることは、社会的なシステムなどもあり難しくなるのです。

食糧廃棄・ロスの削減

開発途上国に対して食糧支援を行うことも大切ですが、「先進国の食糧廃棄を減らす」ことも一つの社会貢献につながります

世界では食用に生産される食糧のおよそ3分の1に当たる13億トンが毎年廃棄されます。
そして、この廃棄された食糧を処分するために排出される温室効果ガスは36億トン、これは世界の温室効果ガス排出量の約8%に達します。

この影響を大きく受けるのは、気温の上昇や雨の降り方などの気温の変化、干ばつや洪水などにより食べるものを自給自足することも難しくなる開発途上国といえるでしょう。

このような点から、私たちができる限り食糧の廃棄を減らすことが大きな支援になるのです。

(出典:hunger free world 「世界の食糧問題」)

食糧問題を解決するための寄付やボランティア

食糧不足を減らす活動

飢餓を引き起こしている原因としては食糧不足が挙げられます。
しかし、私たちが募金などによって継続的な支援を行うことが、飢餓を根本的に解決することはできません。

そのため、収穫した農作物の貯蓄技術や、多様な作物を育てるための知識のシェアなどが必要です。また実際に様々なNPO団体により、開発途上国の農家に農業技術を伝える活動なども行われています。

直接的な支援ももちろん必要ですが、最終的には「支援がなくてもより良く社会が回る」ことが理想ですが、命の危険にさらされている子どもたちも多く一刻も早い食糧支援なども継続して行うことも大切でしょう。

1万円で何人もの子どもに栄養補助食を提供できる

日本にいながらできる支援として少額からの募金があります。
一人ひとりの寄付が数百円の募金でも、それらが集まれば開発途上国では大きな支援になるのです。

例えば下痢による脱水症状を和らげるための経口補水塩や栄養不良の子どもたちを救う栄養治療食を、5,000~10,000円の支援でそれぞれ何百袋も購入できるようになります。

世界には食べるものを買えずにゴミの山から食べ物を求める「スカベンジャー」が数多くいます。
食べ物を見つけられても、全てが食べられるわけではなく食べられても衛生的には劣悪な環境となり病気や食中毒のリスクを多く含んでいます。

安定した栄養が必要とされる5歳未満の子どもたちの食糧を確保するためにも、私たちの募金は必要となるのです。

食糧不足の現状を知り、私たちにできることを考えよう

食糧不足という現実は、日本で暮らす私たちにとっては遠い話に聞こえます。
しかし、世界を見渡してみると根が深い大きな社会問題となっているのです。

支援を行う前に、まずは現状を把握することが大切です。
世界の現状を知り、自分自身ができることを考えましょう。

ひとりの小さな支援が、未来を生きたいと願う子どもたちを助けるきっかけになります。

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