子ども(飢餓)

世界で増え続ける食糧問題。飢餓による子どもたちへの影響とは

日本で生活をしている私たちにとっては「飢餓」という言葉を聞いても、具体的なイメージがわかないかも知れません。
しかし、世界では飢餓が原因で1日に何万もの人が命を落としており、世界規模での社会問題となっているのです。

子どもたちを苦しめる飢餓状態。
飢餓に耐える子どもたちの実状や支援方法は?

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世界の食糧問題

飢餓とは「栄養不良に陥り、健康で活動的な暮らしを営むための十分な食糧が得られない」ことを指します。飢餓に苦しんでいる世界人口は、2017年現在8億2,100万人を数え、世界の9人に1人がこの問題に直面しているのです。

紛争、異常気象による気候変化、農作物の凶作、食糧の貯蓄技術の不足など、飢餓の原因には多様な要因が絡んでいます。

多くの問題が絡んでいるからこそ、私たちが今できる小さな支援が求められるのです。

世界の食糧が不足しているわけではない

世界規模で飢餓・食糧問題が取り上げられているからこそ、「食べ物が足りないのでは」と思う方もいるかもしれません。

しかし、世界の年間穀物消費量は2015年の24.7億トンから2025年には28.0億トンにもなると考えられ、2014年の世界人口73億人で計算すると、25億トン÷73億人=342kg(一人あたりが年間穀物消費できる量)となります。

一人あたりの年間の消費標準量は180kgとされており、およそ2倍近くの穀物が世界で生産されている計算になるのです。

どうして食糧不足になるの?

世界には一人あたりに必要な食糧が十分にあるというデータが出ているものの、実際には飢餓で苦しむ子どもたちが後を絶ちません。
どうしてそのような状況になってしまうのでしょうか。

まず、飢餓に直面している地域において、教育が普及していなかったり十分な収入が得られなかったりと、様々な課題を抱えています。
しかし原因はそれだけではなく、そうした地域に食糧を届けることが難しいという課題もあります。

私たちが口にしている食べ物は、生産されてから食べられるまでに、加工・運搬・販売・購入といったたくさんの工程があります
物を運搬するためには交通が整備されていること、食べ物を衛生的な環境で加工すること、また場合によっては冷凍したりする技術など多様な技術と環境が必要となります。

現在ではそれらが進歩したことで、生産された食料は国境を越えて世界各地へ届けられるようになりました。

しかし、飢餓が問題になっている地域では、運搬や衛生環境など必要なインフラが整っていないことが多いとされており、世界規模で見れば十分な食糧が生産されているにも関わらず、そういった地域にまで届けられない、また届けられたとしてもそこで暮らす人々が貧困状態にあり食べ物を購入できないなどの現状があります。

  • 飢餓に苦しんでいる世界人口は、2017年現在8億2,100万人を数え、世界の9人に1人がこの問題に直面している
  • 1人あたりの年間の消費標準量は180kgとされており、およそ2倍近くの穀物が世界で生産されている
  • 世界には一人あたりに必要な食糧が十分にあるというデータがでているものの、実際には飢餓で苦しむ子どもたちが後を絶たない

(出典:国際連合食糧農業機関(FAO) 「世界の食糧安全保障と栄養の現状2018 」)
(出典:農林水産省「第Ⅰ章 2015/16年度の穀物等の需給動向」)
(出典: 一般財団法人 日本国際飢餓対策機構「飢餓を知ろう」)
(出典:ハンガー・フリー・ワールド「世界の食糧事情」)

食糧不足で命を失う子どもたち

飢餓に苦しんでいる世界人口は、2017年現在8億2,100万人を数え、そこには多くの子どもたちも含まれ、体力のない子どもたちは、命を失う可能性も高くなります。

今のままでは、2030年には次のようなことが起こると「世界子ども白書2016」に書かれています。

・1億6,700万人の子どもたちが極度の貧困で暮らす

  • 2016年から2030年の間に、6,900万人の5歳未満児が亡くなる
  • 6,000万人の就学年齢の子どもたちが学校に行けない

子どもの暮らしにも大きな差

世界中の子どもたちは、どこで生まれてどこで暮らしていても、平和で安心して暮らす権利があります。

しかし、現実には生まれた国や地域によって、満足な食糧を得ることすらできない子どもたちがいます。本来なら学校へ通う年齢であるにも関わらず、それも許されず、家の手伝いや児童婚を強いられる子どももいます。

生まれた国、社会、性別などが、子どもたちの暮らしに大きな差を生み出しているのです。また、紛争、危機、気候関連の災害により、子どもたちは多くの物を失い可能性を奪います。

こういった状況から子どもたちを救うためにも、世界中で改善していく必要があります。

  • 飢餓に苦しんでいる世界人口は、2017年現在8億2,100万人で、体力のない子どもたちは、命を失う可能性も高い
  • 世界中の子どもたちは、どこで生まれてどこで暮らしていても、平和で安心して暮らす権利がある
  • 生まれた国、社会、性別などが、子どもたちの暮らしに大きな差を生み出している

(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「世界子供白書2016」)

私たちにできることはある?食糧問題の解決策とは

前述した通り、世界の人口全員が十分に食べられるだけの穀物が生産されています。
しかし、現実は多くの国で「飢餓」という問題に直面していることも事実です。

穀物などは開発途上国においてバイオ燃料への転用などにより価格が高騰したことで、値段の高さから穀物を購入できない現実があります。

穀物を自身で育てる場合も、大規模な干ばつによる凶作で収穫できない、収穫できても穀物を貯蓄する技術が発達しておらず短期間で穀物が食べられなくなる、などの問題もあります。

世界で作られた穀物が世界中の人たちに障がいなく行き渡らせることは、社会的なシステムなどの問題もあり難しくなるのです。

食糧廃棄・ロスの削減

開発途上国に対して食糧支援を行うことも大切ですが、「先進国の食糧廃棄を減らす」ことも一つの社会貢献につながります。

世界では食用に生産される食糧のおよそ3分の1に当たる13億トンが毎年廃棄されます。
そして、この廃棄された食糧を処分するために排出される温室効果ガスは36億トンで、これは世界の温室効果ガス排出量の約8%に達します。

この影響を大きく受けるのは、気温の上昇や雨の降り方などの気温の変化により干ばつや洪水が発生し、食べるものを自給自足することも難しくなる開発途上国といえるでしょう。

このような点から、私たちができる限り食糧の廃棄を減らすことが大きな支援になるのです。

  • 世界には世界人口全員が十分に食べられるだけの穀物が生産されている
  • 世界では食用に生産される食糧のおよそ3分の1に当たる13億トンが毎年廃棄される
  • できる限り食糧の廃棄を減らすことが大きな支援になる

(出典:ハンガー・フリー・ワールド 「世界の食糧事情」)
(出典:みんなで食べる幸せを「世界の食料問題」,2019)

食糧問題を解決するための寄付やボランティア

食糧不足を減らす活動

飢餓を引き起こしている原因としては食糧不足が挙げられます。
しかし、私たちが寄付などによって継続的な支援を行うだけでは飢餓を根本的に解決することはできません。

収穫した農作物の貯蓄技術や、多様な作物を育てるための知識のシェアなどが必要です。また実際に様々なNPO・NGOにより、開発途上国の農家に農業技術を伝える活動なども行われています。

直接的な支援も必要ですが、最終的には「支援がなくてもより良く社会が回る」ことが理想です。
しかし、命の危険にさらされている子どもたちも多く一刻も早い食糧支援などを継続して行うことも大切でしょう。

1万円で何人もの子どもに栄養補助食を提供できる

日本にいながらできる支援として少額からの寄付があります。
一人ひとりの寄付が数百円の寄付でも、それらが集まれば開発途上国では大きな支援になるのです。

安定した栄養が必要とされる5歳未満の子どもたちの食糧を確保するためにも、私たちの寄付は必要なのです。

・開発途上国の農家に農業技術を伝える活動なども行われている

  • 最終的には「支援がなくてもより良く社会が回る」ことが理想
  • 安定した栄養が必要とされる5歳未満の子どもたちの食糧を確保するためにも、私たちの寄付は必要

食糧不足の現状を知り、私たちにできることを考えよう

食糧不足という現実は、日本で暮らす私たちにとっては遠い話に聞こえます。
しかし、世界を見渡してみると根が深い大きな社会問題となっているのです。

支援を行う前に、まずは現状を把握することが大切です。
世界の現状を知り、自分自身ができることを考えましょう。

一人の小さな支援が、未来を生きたいと願う子どもたちを助けるきっかけになります。

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この記事を書いた人
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