災害(寄付)

義援金と支援金の違いとは?違いを知り目的に合わせて寄付しよう

世界や日本で起きる地震や台風などの災害は私たちが考えている以上に多くの損失を被ります。

家屋の浸水、物理的破損による修理費用はもちろんのこと、事業が凍結することによる経済的損失も発生するのです。

このような状況から少しでも早く脱するために、各団体では義援金・支援金を募っています。

しかし、実際に義援金と支援金の違いを知らない方も多いのではないでしょうか。

今回は、義援金や支援金の違いと合わせて、寄付や募金の違いについても詳細に解説を行います。

なお、災害発生後は、さまざまなNPO・NGOが被災地での支援活動を行います。義援金の寄付と並行して、そのような支援団体へも寄付をすることも可能です。「支援団体への寄付に関する詳細を先に知りたい」と考えている方は、以下をご一読ください。

>>>義援金と並行して支援団体への寄付を考えてみませんか?おすすめ4つを紹介

災害の復興・復旧には多くの資金が必要


災害が発生し、被害を復旧・地域の復興を行うため被災者が元の生活に戻るためには莫大な費用が掛かります。具体的には以下の支援が挙げられます。

被災者支援

主に避難生活に対する支援を行います。災害公営住宅への移転やコミュニティ再生に向けた支援、見守りや心のケアなどの支援を行う他、被災者支援に携わる者への支援も必須です。

農業・生業の再生

観光復興と人材確保の他、水産業の販路開拓などの支援も行います。2011年に発生した東日本大震災の例では、福島に置いて原子力災害被害12市町村における事業再開・新規立地などの取り組みを行いました。

住宅再建・復興まちづくり

住宅再建に関する事業の進展等を踏まえながら、復興まちづくりを進めるほか、復興道路・復興支援道路をはじめとする社会インフラ整備を推進します。

その他の復興・再生

東日本大震災の場合は、原子力災害からの復興・再生が必要でした。避難指示が解除された区域での生活再開に必要な環境整備等を実施するとともに、風評払拭及び放射線に関するリスクコミュニケーションの取組を強化。中間貯蔵設備の整備推進。

このように私たちが考えている以上に多くの費用が掛かるのです。

また、私たちがNPO法人や地方公共団体に寄付を行う場合も、「義援金」「支援金」によって意味合いが大きく変わってきます。

次の項目ではそれぞれの違いについて解説します。

  • ・被災者が元の生活に戻るための被災者支援が必要
  • ・農業・生業の再生など、事業再開・新規立地などの取り組みが行われる
  • ・住宅再建・復興まちづくりなど生活再開に必要な環境整備等も実施される

(出典:復興庁 「平成30年度復興庁予算の概要について」)

義援金とは


義援金とは被災された方一人ひとりに分配されるお金です。

義援金の多くは非営利組織や自治体、内閣府などが窓口となり、通常はいったん被災自治体に送られ、「配分委員会」のもとに被災者に対し「公平・平等」に配分されます。

以下に義援金の特徴を記載します。

  • ・義援金は被災者に分配されるもので、ボランティア団体や行政が行う復興事業や緊急支援には使われない。
  • ・被災した県が設置した義援金分配委員会によって、寄付金の100%が公平・平等に被災者に配布される。
  • ・被災者数などの正確な情報を把握した後に均等に分配される。配布作業も混乱する被災自治体が担当するために負担がかかる。

(出典:農林水産省「今、私たちにできること 義援金・支援金・ボランティアで復興を支援」)

義援金を送るならどこがいい?

義援金の送り先として、主に以下の3団体が挙げられます

  • ・日本赤十字社
  • ・義援金送付(ゆうちょ銀行)
  • ・赤い羽根共同募金

また、上記以外でも各都道府県や自治体ごとに義援金を募っているケースがあります。たとえば熊本県では、令和2年7月豪雨での被災者を支援するために義援金口座を開設し、ホームページ上で支援を募りました。

義援金の送り先として、ぜひ参考にしてください。

義援金と寄付・募金の違いは?

義援金が「被災者一人ひとりに分配されるお金」であるのに対し、寄付・募金は「被災地で支援する活動に役立てられるお金」です。

また、寄付が「お金を送る」という意味を持つのに対し、募金は「お金を募って集める」という意味があります。

被災者自身にお金を直接届ける形で支援したいなら「義援金」、現地の団体・スタッフの活動を支える形での支援なら「寄付・募金」を選ぶと良いでしょう。

義援金にメリットやデメリットはある?

義援金のメリットは「公平性が高い」ということ、デメリットは「被災者へ分配されるまでに時間がかかる」ということです。

義援金は自治体や配分委員会などが間に入り、被災者へ公正・平等に配られます。公的機関が責任を持つことは、支援する人の安心感にもつながるでしょう。

一方で、義援金が被災者のもとへ届くまでには時間がかかります。

前述したように、義援金は公的機関が扱うお金です。事前に決められたプロセスを経て、被災者へ確実に届ける必要があります。

義援金はスピーディーとは言えないものの、「安心できるルートで確実に被災者へ届けたい方」に向いています。

支援金とは


支援金とは被災地で活動する非営利団体に送る寄付金のことです。

支援金の特徴として以下のようなことが挙げられます。

  • ・各機関や非営利団体の判断によって、人命救助やインフラ整備などの復旧活動に速やかに役立てられる。
  • ・支援金の使い道は支援先団体に任せることになる。各団体ごとに支援金の使途や収支の報告を行なって透明性を確保している。

被災者からのニーズに対して、各機関や団体が各自の判断と責任において柔軟に使用できるためすぐに活用される(出典:日本財団 「支援金と義援金の違い」)

  • ・支援金は被災地で活動するNPO法人やNGO法人に送る寄付金
  • ・各機関や非営利団体、ボランティア団体の判断によって、人命救助やインフラ整備などの復旧活動に速やかに役立てられる
  • ・各機関や団体が各自の判断と責任において柔軟に使用できるためすぐに活用される

支援金と義援金の違いは?

支援金は、寄付や募金と同様に「被災地で支援する活動に役立てられるお金」です。「被災者一人ひとりに直接分配されるお金」である義援金とは、違った意味を持ちます。

皆さんも、被災地で活動するNPO法人やボランティア団体の映像を見たことがあるのではないでしょうか。支援金は、そのような現地で活動する人の支えとなるお金です。

支援金の受付は、各団体のホームページやクラウドファンディングサイトなどで行なわれています。

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クラウドファンディングの中には「寄付型」と呼ばれる、返礼品がなく支援を主な目的としたサービスがあります。
以下の記事で詳しく解説していますので気になる方はぜひご覧ください。

寄付型クラウドファンディングとは?選び方やメリット、おすすめサービスを徹底解説

支援金と寄付・募金の違いは?

寄付や募金は、広い意味だと支援金に含まれます。いずれも「被災地で支援する活動に役立てられるお金」です。

これらは、義援金のように被災者へ直接お金が配られるわけではありません。しかし、被災地での復旧活動や人命救助などに役立てられ、義援金よりも速やかに活用されるというメリットがあります。

支援金や義援金にはそれぞれのメリットがありますので、違いを理解して納得いく形での選択をしてくださいね。

義援金と並行して支援団体への寄付を考えてみませんか?おすすめを4つ紹介

義援金は公平性が高く、被災者一人ひとりへ確実に届くお金です。さらに、義援金を送りつつ支援団体へも寄付することで支援の幅を広げることができます。

そこでここでは、寄付アドバイザーである河合さんのコメントとともに、寄付先におすすめの団体を5つ紹介します。

どちらも並行して実施できますので、関心のある方はぜひ参考にしてみてください。

1.公益財団法人 日本ユニセフ協会:知名度の高さが信頼に

ユニセフ

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ユニセフは190の国と地域で子どもたちの命と健やかな成長を支えるため、保健、栄養、水と衛生、教育、児童労働などからの子どもの保護、緊急支援・人道支援の分野で活動しています。

命を守る基礎的な支援を、遠隔の村や都市のスラムなど最も貧しく厳しい環境で生きる子どもたちへ優先的に届けています。また、子どもの人生を大きく変える安全な水の供給、貧困家庭のための生計向上支援まで幅広い支援が特徴。

ユニセフの活動を通して「すべての子どもの権利が実現される世界」を目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
  2. マンスリーサポート(月2,000円など、寄付額は任意)でできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
  3. 著名人(親善大使を担う人もいる)、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
寄付金控除の対象団体です

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ユニセフに寄付した方の体験談はこちら:「ユニセフに寄付をした理由は活動への信頼感」寄付の体験談と感想を徹底インタビュー

2.認定NPO法人 カタリバ:ナナメの関係で支援者と伴走

カタリバ

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カタリバは、自身ではどうすることもできない家庭環境などの課題を抱える子どもたちを対象に、居場所・学習・食事を地域と連携しながら届ける活動などを行っています。

活動を始めたきっかけは、東日本大震災。最近ではコロナの影響を受ける子どもの支援も開始し、日本中の子ども達が、生まれ育った環境や家庭などの格差によって、可能性を閉ざされてしまうことが決してないように支援を続けています。

また、カタリバは、東京都から認証を受けた認定NPO法人であり、1万を超える個人・企業からも支援を受けており受賞歴も豊富です。

活動を通じて「すべての10代が意欲と創造性を育める未来」の実現を目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 「ナナメの関係という共成長モデル」「10代に伴走」「個人の成長を支える強い組織文化」が強み
  2. 安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供学習支援、探求学習の実践支援などの活動を、全国で展開
  3. 活動に関わった10代の声の紹介、カタリバの仲間紹介、支援者/企業紹介など、いろんな人や支援者の関わりの特徴が伝わってくる
寄付金控除の対象団体です

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3.認定NPO法人 難民を助ける会(AAR Japan):世界14カ国で難民を支援

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「困ったときはお互いさま」という日本の善意の伝統に基づき、世界14カ国で紛争・自然災害・貧困などにより困難な状況に置かれている人々を支援
一人ひとり多様な人間が、各々の個性と人間としての尊厳を保ちつつ共生できる、持続可能な社会を目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 1979年にインドシナ難民支援を目的に日本で発足以来、活動地域や分野を広げながら65を超える国・地域で支援を展開してきた実績あり
  2. 1997年には、AARが主要メンバーである地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)がノーベル平和賞を共同受賞。1999年に読売新聞国際協力賞、2008年に沖縄平和賞を受賞。1998年には、国連経済社会理事会(ECOSOC)の特殊協議資格を取得し、国連に「公認・登録」されている
  3. 「人道」「公平」「独立」「中立」の人道4原則に則り、「人道支援の行動規範」のほか、人道支援関連の諸基準を遵守しつつ活動するといったAARが大切にする「行動規範や社会的責任・人権方針」を掲げる

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4.空飛ぶ捜索医療団ARROWS:国内外で豊富な災害支援の経験を有する

ARROWS

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Arrowsは、医師・看護師・救助チーム・災害救助犬など医療とレスキューのプロフェッショナルとともに、ヘリコプターなどの航空機を有する民間レスキューとして大規模災害の被災地にいち早く駆けつけ、医療を軸とした災害緊急支援活動を展開しています。

国内含む33か国で豊富な災害支援の経験を持つ認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンを核に組織されたプロジェクトチームです。

Arrowsは日本における災害支援のパイオニアを目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 国内外で豊富な災害支援の経験を持つ多くの組織が協力する「医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト」として類を見ないもの
  2. 経験、機動力、機能、ネットワーク、ホスピタリティの特長を生かした支援の実績
  3. 「避難所生活にかかせない衛生キット」「薬の継続が必要な方の緊急処方」「ヘリで患者1名を搬送した場合の平均費用」など、被災地支援の内容がイメージしやすい寄付金使途の提示がある

それぞれの違いを知った上で災害支援をしよう


今回は支援金と義援金の違いから、災害復興に掛かる費用についても解説しました。ここで、紹介した内容をまとめます。

  • ・災害発生後、被災者が元の生活に戻るためには莫大な費用が掛かる
  • ・義援金が「被災者一人ひとりに分配されるお金」であるのに対し、支援金は「被災地で支援する活動に役立てられるお金」
  • ・義援金を送りつつ、支援団体へも寄付することで支援の幅を広げられる

私たちが何気なく寄付しているお金にも、支援金か義援金かによって意味合いは大きく変わっていきます。

支援金と義援金それぞれの意味をしっかり捉えた上で、支援を行うことが大切です。

また、義援金と支援団体への寄付はどちらも並行して実施できます。気になった団体があれば、この機会にチェックしてみてはいかがでしょうか。

▼寄付先におすすめの団体

団体名寄付アドバイザーが見た注目ポイント
日本ユニセフ・国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
マンスリーサポート(月2,000円など、寄付額は任意)でできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
著名人(親善大使を担う人もいる)、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
カタリバ「ナナメの関係という共成長モデル」「10代に伴走」「個人の成長を支える強い組織文化」が強み
安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供学習支援、探求学習の実践支援などの活動を、全国で展開
・活動に関わった10代の声の紹介、カタリバの仲間紹介、支援者/企業紹介など、いろんな人や支援者の関わりの特徴が伝わってくる
難民を助ける会(AAR Japan)・1979年にインドシナ難民支援を目的に日本で発足以来、活動地域や分野を広げながら65を超える国・地域で支援を展開してきた実績あり
・1997年には、AARが主要メンバーである地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)がノーベル平和賞を共同受賞。1999年に読売新聞国際協力賞、2008年に沖縄平和賞を受賞。1998年には、国連経済社会理事会(ECOSOC)の特殊協議資格を取得し、国連に「公認・登録」されている
・「人道」「公平」「独立」「中立」の人道4原則に則り、「人道支援の行動規範」のほか、人道支援関連の諸基準を遵守しつつ活動するといったAARが大切にする「行動規範や社会的責任・人権方針」を掲げる
ARROWS・国内外で豊富な災害支援の経験を持つ多くの組織が協力する「医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト」として類を見ないもの
経験、機動力、機能、ネットワーク、ホスピタリティの特長を生かした支援の実績
「避難所生活にかかせない衛生キット」「薬の継続が必要な方の緊急処方」「ヘリで患者1名を搬送した場合の平均費用」など、被災地支援の内容がイメージしやすい寄付金使途の提示がある

もし、義援金を寄付することは決めたけど、

「どの団体に寄付するか決めかねている・・・」
「寄付先の選び方を知りたい・・・」

とお思いなら、寄付アドバイザーが「あなたに合う寄付先の選び方」を解説する人気記事をおすすめします。
気になる方はぜひ以下をご一読ください!

>>日本の子どもに寄付したい!おすすめNPO団体と選び方を専門家が紹介

寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。
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この記事を書いた人
gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。

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