「慈善団体を支援・寄付したい」
「そもそも慈善団体とはどのような団体なのか知りたい」
このように考えている方に向けて、ここでは、以下の内容を紹介します。
- そもそも慈善団体とはどういう意味?
- 寄付先としておすすめの慈善団体5選
- 慈善団体へ支援・寄付するときの疑問5つ
慈善団体とは、恵まれない人や災害・紛争などで苦しい状況に置かれている人を支援するなど、社会貢献をするために活動する団体のことです。
慈善団体の行っている活動(慈善活動)は、個人でもできることが多いもの。とはいえ場所や時間などの制約から、個人で慈善活動を行うのは難しいという人もいるのではないでしょうか。
もし「慈善活動をしたいけど、個人で活動するのは難しい」という方は、他の人が行う活動を支援するために、寄付を考えてみませんか。
一方で「そもそも慈善団体(慈善活動)ってどのような意味だったか確認したい」という方は、次で詳しく解説します。
そもそも慈善団体とは?定義を簡単に解説!
慈善団体とは、慈善活動を行う団体のことです。そもそも慈善活動とは、時間や労力、金銭、物品などを捧げることで行われる活動全般のことを指します。
慈善団体は、社会貢献や社会課題の解決を目指して活動しています。たとえば日本国内の場合、親のいない子どもや経済的に厳しい状況に追い込まれている子どもを支援する慈善団体などがあります。
ちなみに慈善活動と似た言葉にボランティアがあります。社会貢献を目的として活動する、という意味では同じですが、ボランティアは自主的な労働力の提供、という意味で使われます。一方で慈善活動は労働力や時間、金品、物品の提供といった、広い意味で使われることが多いです。
慈善団体とNPOの違いとは?
慈善団体の種類の1つとしてNPOが挙げられます。
そもそもNPOとは、市民を主体として市民の発意により活動する市民活動団体のことです。市民が集まり、社会貢献を目指して活動しています。
慈善団体とNPOの活動内容は、基本的に同じです。強いて違いを挙げるなら、慈善団体の中にはNPOの他にも、NGOや公益財団法人、一般社団法人、労働組合、財団といった団体も含まれます。NPOについて詳しく知りたい方は、以下をご一読ください。
>>NPO(非営利団体)とは?ボランティアや会社との違い、NPOの種類について広く解説
慈善団体を支援する方法とは?
もし「慈善活動をしたいけど、時間や場所などの制約から活動に参加できない」という方は、慈善団体への寄付を考えてみませんか。慈善団体に寄付することで、社会課題の解決に貢献できます。慈善団体への支援方法は、以下の通りです。
- ・お金の寄付
- ・モノの寄付
- ・ポイントの寄付
- ・遺贈
※団体によっては受け付けていない支援方法があります
どの方法で支援しても問題ありません。自分にとって無理のない方法で支援してみてはいかがでしょうか。一方で「特に寄付の方法にこだわりがない」「継続的に慈善団体への支援を続けたい」という方は、定額寄付がおすすめです。
定額寄付がおすすめの理由は、次の3つあります。
【定額寄付のメリット】
- ・指定した金額を毎月自動で寄付できる
- ・寄付先によっては特典が貰えることもある
- ・毎月の寄付額を変更したり定額寄付をストップしたりするのも簡単
継続的な支援が可能となるため、定額寄付がおすすめです。
ここまで、慈善団体(慈善活動)の意味とNPOとの違い、慈善団体を支援する方法について紹介しました。次は、「慈善団体を支援したい」と考えている方に向けて、おすすめの寄付先を5つ紹介します。
寄付先におすすめの慈善団体を5つ紹介!
「慈善団体への寄付を検討しているけれど、どの団体に寄付したら良いのか分からない」と悩んでいる方もいるでしょう。そこで、寄付アドバイザーの河合さんのおすすめコメントとともに、寄付先におすすめの慈善団体を5つ紹介します。
【寄付先におすすめの慈善団体5つ】
1.公益財団法人 日本ユニセフ協会:知名度の高さが信頼に
ユニセフはこんな人にオススメ!
- ・子どもが笑顔でいられる社会になってほしい
- ・世界の色々な国で多くの問題があるので、どこを支援したらいいかわからない
- ・活動歴が長い団体には安心を感じる
ユニセフは190の国と地域で子どもたちの命と健やかな成長を支えるため、保健、栄養、水と衛生、教育、児童労働などからの子どもの保護、緊急支援・人道支援の分野で活動しています。
活動を通して「すべての子どもの権利が実現される世界」を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- 国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
- マンスリーサポートでできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
- 著名人、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】ユニセフの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
2.認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ:全国約5,000箇所の「こども食堂」と協働
むすびえはこんな人にオススメ!
- ・子どもにとって食べることは大事だと思う人
- ・子どもの頃から多様な価値観に触れる方が良いと思う人
- ・子どもが食を楽しめる社会になって欲しいと思う人
むすびえは、各地域のこども食堂ネットワークの支援、社会に貢献したいと考えている企業・団体と協働でこども食堂の支援、こども食堂に関する調査・研究を行っています。
こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくることをめざしています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- こども食堂の実態・効果・課題の調査や、協力関係にある全国の地域ネットワーク、企業や団体との連携協働を通して全国のこども食堂を応援している。
- 食材や物品を提供する企業や支援者の情報が一旦むすびえに集まることで、全国のこども食堂に対して公平に情報が届けられる
- 「こども食堂全国箇所数調査」や『こども食堂白書』の出版など団体自らが行う調査研究が充実している。全国のこども食堂の状況を知りたいと思ったらまず、むすびえの調査に目を通すのがおすすめ
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】むすびえの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
3.認定NPO法人 Learning for All:包括的な支援に特徴あり
Learning for All はこんな人にオススメ!
- 質の高い学習支援をこどもたちに届けたい!
- 全国のたくさんの子どもの役に立ちたい!
- 専門家やメディアの評価が高い活動を支援したい!
Learning for All は、さまざまな理由で生きづらさを抱える子どもたちに学習支援、居場所提供、食事提供などを行いながら、保護者たちのサポートも行っています。さらに、支援のノウハウを展開したり、ノウハウを共有するしくみを構築しています。
活動を通して「子どもの貧困の本質的解決」を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ
- 困難を抱えた子どもたちへの包括的支援、人材育成、普及啓発・アドボカシーの活動に特徴
- 「月1,000円で一人の子どもに1時間分の勉強」など、寄付金でできることが分かりやすい
- 企業、自治体などのパートナー、学生ボランティア卒業生のアラムナイ(同窓会)といったコミュニティの存在
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>>【実際どう?】Learning for All の気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
>>Learning for All に関する記事一覧はこちら
4.認定NPO法人 カタリバ:ナナメの関係で支援者と伴走走
カタリバはこんな人にオススメ!
- ・教育の可能性や重要性を信じている
- ・実績や社会的な信頼は大事だと思う
- ・家庭や学校で困難を抱える子どもでも、成長の機会を得られる社会になってほしい
カタリバは、自身ではどうすることもできない家庭環境などの課題を抱える子どもたちを対象に、居場所・学習・食事を地域と連携しながら届ける活動などを行っています。
活動を通じて「すべての10代が意欲と創造性を育める未来」の実現を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- 「ナナメの関係という共成長モデル」「10代に伴走」「個人の成長を支える強い組織文化」が強み
- 安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供や学習支援、探求学習の実践支援などの活動を、全国で展開
- 活動に関わった10代の声の紹介、カタリバの仲間紹介、支援者/企業紹介など、いろんな人や支援者の関わりの特徴が伝わってくる
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>>【実際どう?】カタリバの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
5. 特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan):世界14カ国で難民を支援
AAR Japan[難民を助ける会]はこんな人にオススメ!
- ・日本発の難民支援活動を行っている団体を応援したい
- ・40年の長い歴史がある信頼できる団体に寄付したい
- ・国連に公認・登録されているなど国際的に評価された団体に安心を感じる
AAR Japan[難民を助ける会]は世界14カ国で紛争・自然災害・貧困などにより困難な状況に置かれている人々を支援しています。現在は日本の他にアジア、中東、アフリカの12の国に事務所を持ち、難民支援や地雷不発弾対策などの活動を行っています。
活動を通し、一人ひとり多様な人間が、各々の個性と人間としての尊厳を保ちつつ共生できる、持続可能な社会を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- 1979年に日本で発足以来、活動地域や分野を広げながら65を超える国・地域で支援を展開してきた実績あり
- 1998年には、国連経済社会理事会(ECOSOC)の特殊協議資格を取得し、国連に「公認・登録」されている
- 「人道」「公平」「独立」「中立」の人道4原則に則り、AAR Japan[難民を助ける会]が大切にする「行動規範や社会的責任・人権方針」を掲げる
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>>【実際どう?】AAR Japan[難民を助ける会]の気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
>>AAR Japan[難民を助ける会]に関する記事一覧はこちら
このように考えている方は、この機会に遺贈寄付を考えてみませんか?
生前に手続きを済ませるだけで、自分の遺産を支援団体に寄付(遺贈寄付)できます。
遺贈寄付先の選び方をチェックする
慈善団体への支援・寄付でよくある6つの疑問を解説!
ここからは、慈善団体への寄付でよくある6つの疑問について解説します。
- 自分が亡くなった後に財産を寄付できる?
- ボランティアとして慈善団体の活動に加わることはできる?
- 慈善団体の一覧は確認できる?
- 慈善団体に寄付すると税金がお得になる?
- 慈善団体に寄付する方法は?
- 他におすすめの慈善団体はある?
1.自分が亡くなった後に財産を寄付できる?
自分の死後、財産は「遺贈による寄付」で非営利団体などに譲れます。
遺贈による寄付とは、遺言書を作成して希望の寄付先へ財産を譲ることです。通常の寄付と同様、対象団体であれば寄付金控除も適用できます。
【こんなあなたに遺贈はおすすめ!】
- ・自分の遺産を社会貢献に役立てたい
- ・財産の相続先をハッキリ決めたい
- (人によっては)相続先を家族、親族以外に検討したい
遺贈の場合、特定の寄付先であれば相続税が非課税になります。詳しくは下記記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてください。
2.ボランティアとして慈善団体の活動に加わることはできる?
ボランティアとして慈善団体の活動に参加することも可能です。ただし団体やタイミングによるところが大きいため、まずはボランティアへの参加を考えている団体に問い合わせてみることをおすすめします。
また、慈善団体の職員として採用されたりインターンシップとして慈善団体の活動に参加したりするといった、ボランティア以外の方法もあります。
3.慈善団体の一覧は確認できる?
NPOなど公益活動をしている団体の一覧は、以下から確認できます。
- ・NPO法人ポータルサイト(内閣府):日本全国のNPOを、「キーワード」「エリア」「活動分野」といった切り口で検索できるサイト。内閣府のサイトで信頼感がある。
- ・CANPAN「団体情報/団体一覧」:法人格の有無にかかわらず、公益活動を実施している全国規模のデータベース。7,000件以上の団体が登録されており、「新着順」「情報開示レベル」で団体の表示順を変更できる。
4.慈善団体に寄付すると税金がお得になる?
慈善団体などに寄付すると、税金がお得になる「寄付金控除」を適用できる可能性があります。ただし寄付金控除を適用するには、以下の条件をクリアする必要があります。
- 寄付金控除の対象団体に寄付する
- 年間2,001円以上の寄付をする
- 確定申告を行う
寄付金控除について詳しく知りたい方は、以下をご一読ください。
5.慈善団体に寄付する方法は?
慈善団体に寄付する方法は、以下の通りです。
- ・お金の寄付
- ・モノの寄付
- ・ポイントの寄付
※団体によっては受け付けていない支援方法があります
お金を寄付する場合、1回だけの「単発寄付」と毎月一定額を寄付する「定額寄付」の2種類があります。もちろん、どのような方法で寄付しても問題ありません。
一方で、「継続的に慈善団体を支援したい」「寄付を続けていきたい」と考えている方は、定額寄付がおすすめです。もちろん、定額寄付のストップや寄付金額の変更は簡単にできます。
寄付先におすすめの慈善団体を5つ紹介!
6.他におすすめの慈善団体はある?
ここでは寄付先としておすすめの慈善団体を5つ紹介しました。一方で「もっと寄付先としておすすめの慈善団体を知りたい」と悩んでいる方もいるかもしれません。そこでgooddoマガジンでは、寄付先としておすすめの慈善団体をまとめたページを用意しました。
「寄付先としておすすめの慈善団体をもっと知りたい」という方は、ぜひご一読ください。
▼おすすめの慈善団体を知りたい方はこちら。
>>寄付先のおすすめNPO団体は?失敗しない選び方を専門家が一覧から徹底解説!
▼日本の子どもを支援している慈善団体を知りたい方はこちら。
日本の子どもに寄付したい!おすすめNPO団体と選び方を専門家が紹介
▼海外の子ども支援をしている慈善団体を知りたい方はこちら。
海外の子どもたちを支援するには?課題別のおすすめNPO団体や寄付の方法を解説
慈善団体はさまざまな方法で支援できる
ここまで、慈善団体について解説しました。ここで、紹介した内容をまとめます。
・慈善団体への支援方法は、お金の寄付・モノの寄付・ポイントの寄付・遺贈などがある
・継続的に慈善団体を支援するなら、お金の定額寄付がおすすめ
慈善団体への支援は、団体ホームページからの寄付など手軽にできます。「慈善団体への支援を通じて社会貢献したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
▼寄付先としておすすめの慈善団体
団体名 | 寄付アドバイザーが見た注目ポイント |
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日本ユニセフ | ・国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回 ・マンスリーサポート(月2,000円など、寄付額は任意)でできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実 ・著名人(親善大使を担う人もいる)、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在 |
むすびえ | ・全国約5,000箇所のこども食堂を、協力関係にある全国の地域ネットワーク、企業や団体との連携協働を通して応援 ・公平・中立な支援 ・「こども食堂全国箇所数調査」など調査研究が充実 |
Learning for All | ・困難を抱えた子どもたちへの包括的支援、人材育成、普及啓発・アドボカシーの活動に特徴 ・寄付金でできることのわかりやすさ(月1,000円で一人の子どもに1時間分の勉強、月3,000円で1日分、月10,000円で高校進学) ・企業、自治体など子どもの貧困を本質的に解決するためのパートナー、学生ボランティアを経験したOB・OGのアラムナイ(同窓会)といったコミュニティの存在 |
カタリバ | ・「ナナメの関係という共成長モデル」「10代に伴走」「個人の成長を支える強い組織文化」が強み ・魅力的なプログラム開発、活動を全国8か所で展開 ・活動に関わった10代の声の紹介、カタリバの仲間紹介、支援者/企業紹介など、いろんな人や支援者の関わりの特徴が伝わってくる |
AAR Japan[難民を助ける会] | ・1979年にインドシナ難民支援を目的に日本で発足以来、活動地域や分野を広げながら65を超える国・地域で支援を展開してきた実績あり ・1997年には、AARが主要メンバーである地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)がノーベル平和賞を共同受賞。1999年に読売新聞国際協力賞、2008年に沖縄平和賞を受賞。1998年には、国連経済社会理事会(ECOSOC)の特殊協議資格を取得し、国連に「公認・登録」されている ・「人道」「公平」「独立」「中立」の人道4原則に則り、「人道支援の行動規範」のほか、人道支援関連の諸基準を遵守しつつ活動するといったAARが大切にする「行動規範や社会的責任・人権方針」を掲げる |
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。