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遺児・孤児など親のいない子供へ寄付するには?寄付先や支援方法を解説!

  • 2021年7月23日
  • 2024年12月12日
  • 寄付

様々な理由から親や親戚を亡くし、ひとりで生きることを余儀なくされている。そんな子どもが、海外はもちろん日本にもいます。

親を亡くした「遺児」や親戚もいない「孤児」は、さまざまなハンデを背負っています。遺児や孤児を支援して、子どもたちが学校に通ったり安全な生活を送ったりするには、寄付金が必要です。

しかし遺児や孤児に寄付したいと思っているものの、
・寄付の方法は?
・どんなものを寄付できるの?
・寄付先にはどんな団体があるの?
と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、さまざまなNPOに詳しい寄付アドバイザーの河合氏の監修のもと「遺児や孤児を支援する活動に寄付したい人」のために寄付先の選び方をガイドしていきます。

具体的には

  1. そもそもどうやって寄付先を選べばいいのか
  2. 国内や海外の遺児・孤児を支援している(寄付できる)団体
  3. 遺児・孤児に寄付できるもの
  4. 遺児・孤児へ寄付するときによくある疑問

の順番にご紹介します。

遺児や孤児への寄付を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

なお「日本国内の遺児・孤児を支援している団体を今すぐ知りたい」という方は、以下をチェックしてください。
>>日本国内の遺児・孤児を支援している団体4つを紹介!

海外の遺児・孤児を支援している団体は、以下から確認できます。
>>海外の遺児・孤児を支援している団体4つを紹介!

目次

遺児や孤児院を支援するなら寄付先はどこが良いのか、選び方を紹介!

「遺児や孤児院を支援している団体への寄付を考えているけれど、寄付先の選び方よくわからない」
このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ここからは、さまざまなNPOに詳しい寄付アドバイザーの河合さんに、「寄付先の選び方」をお伺いしました。

寄付アドバイザー :河合将生(まさお)さん
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー
寄り添って伴走する第三者として、各団体(NPOなど)の支援に取り組んでいます。

はじめまして。寄付アドバイザーの河合です。
ここから、みなさんの寄付先選びをサポートしていきますね。

はじめにお伝えしたい重要なことは「寄付に失敗はない」ということです。
寄付とは誰かにあなたの想いを託すこと。
それに良いも悪いも、成功も失敗もないのです。

また「何にあなたの想いを託すか」という点が寄付の奥深い魅力的な部分です。
信頼性や活動内容、実績や成果、挑戦、コミュニケーションなど様々な価値観があります。

また、あなたの原体験を軸に考えるのも素晴らしい選び方だと思います。
その上で、これから寄付を始める人のために、3つの選び方を解説します。

おすすめする団体の選び方3つ

  1. 信頼できるところに寄付する
  2. 自分が問題だと思うことに取り組む団体に寄付する
  3. 寄付の使い道がわかりやすいところに寄付する

もちろん、選び方に該当しない団体を否定する訳ではありません。あくまで選び方の一例としてご覧いただければ幸いです。

国内の遺児・孤児に寄付できる!支援団体を4つ紹介!

ここでは、「日本国内の遺児・孤児へ寄付したい」と考えている方へ向けて、寄付アドバイザーの河合さんのおすすめコメントとともに、支援してい4つの団体を紹介します。

【日本国内の遺児・孤児を支援している団体4つ】

  1. ビヨンドトゥモロー
  2. Learning for All
  3. むすびえ
  4. ブリッジフォースマイル

ビヨンドトゥモロー(公益財団法人教育支援グローバル基金):困難から立ち上がる若者を応援

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ビヨンドトゥモローはこんな人にオススメ!

  • ・虐待や親との死別など、困難を経験している子どもたちを支えたい
  • ・子どもにも進学の機会、成長の機会を届けたい!
  • ・困難を経験した子ども同士がつながり、仲間と共に未来を築く機会を届けたい!

ビヨンドトゥモローでは、親との死別・離別、貧困、虐待などの困難を経験した若者に返済不要の給付型奨学金で進学を後押ししています。さらに国内外での研修機会を提供するなど、「逆境は優れたリーダーを創る」という信念のもと、未来ある若者達が広い視野を持ち、将来社会で活躍していくための支援を続けています

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. 困難な経験は共感力をはぐくむ上での糧であり、困難を経験した若者の活躍こそが、多様な声が反映される社会を実現するという、考え方が特徴的で説得力がある。
  2. 奨学金給付の他に、ディスカッションや体験型学習を行う人材育成プログラムも展開。子どもたちが、自分のことを安心して話せたり切磋琢磨する仲間に出会う、という人生における貴重な財産を得る機会を提供している点が強み。
  3. 人材育成プログラムなどの活動報告は、当日のスケジュールやディスカッションの概要など詳細だけでなく、参加者の感想の声が紹介されていて、活動がどのようなインパクトを与えているか分かりやすい。
寄付金控除の対象団体です

【寄付先1】NPO法人 Learning for All :包括的な支援に特徴あり

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Learning for All

Learning for All はこんな人にオススメ!

  1. 質の高い学習支援をこどもたちに届けたい!
  2. 全国のたくさんの子どもの役に立ちたい!
  3. 専門家やメディアの評価が高い活動を支援したい!

Learning for All は、さまざまな理由で生きづらさを抱える子どもたちに学習支援、居場所提供、食事提供などを行いながら、保護者たちのサポートも行っています。さらに、支援のノウハウを展開したり、ノウハウを共有するしくみを構築しています。

なかには親を亡くし、学校に通わず勉強が遅れてしまっていた子どもが、Learning for Allの拠点で過ごしながら高校進学につながった例もあります。

今まで、延べ6000人以上の子どもを支援、延べ2000人以上のボランティアが参加した実績を持ちます。自治体との連携は10か所です。

Learning for Allは、メディア取材や表彰歴が多数あり、さらに、多くの企業からの支援や協賛も受けています。

活動を通して「子どもの貧困の本質的解決」を目指しています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ

  1. 困難を抱えた子どもたちへの包括的支援、人材育成、普及啓発・アドボカシーの活動に特徴
  2. 「月1,000円で一人の子どもに1時間分の勉強」など、寄付金でできることが分かりやすい
  3. 企業、自治体などのパートナー、学生ボランティア卒業生のアラムナイ(同窓会)といったコミュニティの存在
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】Learning for All の気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

>>Learning for All に関する記事一覧はこちら

【寄付先2】認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ:全国10,866箇所の「こども食堂」と協働

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全国こども食堂支援センター・むすびえ

むすびえはこんな人にオススメ!

  • ・子どもにとって食べることは大事だと思う人
  • ・子どもの頃から多様な価値観に触れる方が良いと思う人
  • ・子どもが食を楽しめる社会になって欲しいと思う人

むすびえは、各地域のこども食堂ネットワークの支援、社会に貢献したいと考えている企業・団体と協働でこども食堂の支援、こども食堂に関する調査・研究を行っています。

コロナ禍においては「むすびえ・こども食堂基金」として、特にひとり親支援を中軸に置いたこども食堂の活動に対して支援する『ひとり親家庭支援活動助成』も行われました。

「こども食堂」を、地域・社会の担い手としてより「あたりまえ」のものにしていきたいという想いで活動している団体です。

また、むすびえは、東京都より認定NPO法人の認定を受けています。

こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくることをめざしています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. こども食堂の実態・効果・課題の調査や、協力関係にある全国の地域ネットワーク、企業や団体との連携協働を通して全国のこども食堂を応援している。
  2. 食材や物品を提供する企業や支援者の情報が一旦むすびえに集まることで、全国のこども食堂に対して公平に情報が届けられる
  3. 「こども食堂全国箇所数調査」や『こども食堂白書』の出版など団体自らが行う調査研究が充実している。全国のこども食堂の状況を知りたいと思ったらまず、むすびえの調査に目を通すのがおすすめ
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】むすびえの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

>>むすびえに関する記事一覧はこちら

【寄付先3】認定NPO法人ブリッジフォースマイル:児童養護施設のいまが分かる情報を発信


児童養護施設を出て、自立を迫られる子どもたちを対象に「巣立ちプロジェクト」「ネットワークづくり」などを行っています。

「子どもたちがどんな環境で生まれ育っても、夢と希望を持って笑顔で暮らせる社会」を目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 「子どもを取り巻く環境」「児童養護施設の現状」「施設を退所した子どもたちが困ること」など、”児童養護のいま”、がわかる情報発信をウェブサイトでしている
  2. 子どもたちのニーズを汲みながら提供するプログラムの種類も積極的に広げ、受益者も増加、支援の輪も着実に広がっている
  3. 児童養護施設などで暮らす子どもたちが、安心して社会に巣立ち、笑顔で暮らしていくための生活必需品を寄付で仲介する「トドクン」はユニーク

海外の遺児・孤児に寄付できる!支援団体を4つ紹介!

ここでは、「海外の遺児・孤児へ寄付したい」と考えている方へ向けて、支援している4つの団体を紹介します。

【海外の寄付先1】公益財団法人 日本ユニセフ協会:知名度の高さが信頼に

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ユニセフはこんな人にオススメ!

  • ・子どもが笑顔でいられる社会になってほしい
  • ・世界の色々な国で多くの問題があるので、どこを支援したらいいかわからない
  • ・活動歴が長い団体には安心を感じる

ユニセフは190の国と地域で子どもたちの命と健やかな成長を支えるため、保健、栄養、水と衛生、教育、児童労働などからの子どもの保護、緊急支援・人道支援の分野で活動しています。

国内においても、東日本大震災により親を亡くした子どもたちと、その子どもたちを育てる里親を支える「里親啓発・里親子支援事業」などに取り組んできました。

命を守る基礎的な支援を、遠隔の村や都市のスラムなど最も貧しく厳しい環境で生きる子どもたちへ優先的に届けています。また、子どもの人生を大きく変える安全な水の供給、貧困家庭のための生計向上支援まで幅広い支援が特徴。

活動を通して「すべての子どもの権利が実現される世界」を目指しています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. 国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
  2. マンスリーサポートでできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
  3. 著名人、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】ユニセフの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

>>ユニセフに関する記事一覧はこちら

【海外の寄付先2】認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン:子どもと繋がりを感じられる

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ワールドビジョンジャパン

ワールド・ビジョン・ジャパンはこんな人にオススメ!

  • ・寄付をした効果が継続して実感できる方が良い
  • ・子どもの顔が見える関係で支援したい
  • ・具体的な数字があるとわかりやすく感じる

ワールド・ビジョン・ジャパンは、約100カ国において保健、水衛生、生計向上、教育、栄養の分野での開発援助や緊急人道支援を通して、困難な状況で生きる子どもたちのために活動しています。

例えば、HIV/エイズの感染率が高いスワジランド(アフリカ)でおこなわれた「エイズ遺児など立場の弱い子どもたちへの食糧支援」もその1つです。

国連機関に公認・登録された世界最大級の子ども支援専門の国際NGOです。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. 途上国の子どもと心のつながりを持ちながら支援する「チャイルド・スポンサーシップ」が特徴
  2. 「何もかもはできなくとも、何かはきっとできる」などのメッセージから団体が大切にしていることが伝わる
  3. 「極度の栄養不良にあった子どもたちの89%が完全に改善」など、活動の影響を具体的な数字で示している
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】ワールド・ビジョン・ジャパンの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

>>ワールド・ビジョン・ジャパンに関する記事一覧はこちら

【海外の寄付先3】認定NPO法人e-Education:途上国の教育格差をなくすオンライン教育

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e-Education

e-Educationはこんな人にオススメ!

  • ・経済的に貧しい国の子どもの夢を応援したい
  • ・教育の可能性や効果を信じている
  • ・固定観念にとらわれず挑戦する人は素敵だと思う

e-Educationは、バングラデシュをはじめとする途上国の教育機会に恵まれない子どもに映像教育を届け、途上国における教育格差をなくしています。

また、世界中の教育課題に挑むために、教育の成功モデルの確立を目指しています。

例えばミャンマーのある少女は、父親を亡くし生活が大変な状況のなか、e-Educationのサポートもあり高校卒業試験を受験できました。

また、e-Educationは東京都より認定NPO法人の認定を受けています。

活動を通じて、「最高の教育を世界の果てまで」届けるために活動を続けています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. バングラデシュの教師不足の課題に、日本の予備校モデルを応用した遠隔型教育を10年以上前に開拓
  2. 若者3人が立ち上げ、日本と海外合わせ約100人のチーム、1,000人以上のマンスリーサポーターを擁する規模にまで発展
  3. 環境の変化に合わせて「最高の教育」を提供する方法を進化させながら、設立から10年で3万人以上の子どもに教育を届ける
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】e-Educationの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

>>e-Educationに関する記事一覧はこちら

【海外の寄付先4】認定NPO法人かものはしプロジェクト:子どもが売られない社会を目指す

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かものはしプロジェクト

かものはしプロジェクトはこんな人にオススメ!

  • ・状況に合わせて変化していくことが大事だと思う
  • ・対処的な方法ではなく本質的な解決をしたい
  • ・楽しみながら寄付できたらより良いと思う

かものはしプロジェクトは、サバイバー(人身売買被害者)が自分の人生を取り戻すための「寄り添う」活動と、人身売買ビジネスが成り立たないような「社会の仕組みをつくる」活動をインドで行っています。

過去には、児童買春問題の被害予防をミッションに掲げるカンボジアの孤児院を支援していたこともあります。

今まで、かものはしプロジェクトのサポートで、72人が裁判支援を受け、179人がリーダーシップ研修を受講しました(2018年度実績)。活動を継続し、2024年までにインドから人身売買をなくすことを目標としています。

また、かものはしプロジェクトは東京都から認定NPO法人の認定を受けています。さらに、メディア掲載や受賞歴も多数あります。

活動を通じて、全ての子どもが強制的に売られないことを目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. サポーター会員は約15,000人
  2. 活動を直接聞けるイベントを平日・土日、昼・夜に対象者に合わせて定期的に開催。寄付者限定イベントもある。
  3. 「子どもがだまされて売られてしまう問題」を根本的になくす活動を展開。カンボジアでは、子どもが売られる問題の解決が実現したため事業を自立
寄付金控除の対象団体です

>>かものはしプロジェクトに関する記事一覧はこちら

「自分の死後、残った遺産を社会のために活かしてほしい」
このように考えている方は、この機会に遺贈寄付を考えてみませんか?
生前に手続きを済ませるだけで、自分の遺産を支援団体に寄付(遺贈寄付)できます。
遺贈寄付先の選び方をチェックする
ここまで、遺児や孤児を支援している団体について紹介しました。次は、寄付の方法について紹介します。

遺児・孤児への寄付はお金以外のモノもできる?寄付の方法を解説!

遺児・孤児への寄付は、様々な方法があります。

団体によってはモノの寄付を受け付けていることも。またお金を寄付する場合でも、コンビニ払いやクレジットカード払い、単発寄付と定額寄付など、さまざまです。

どのような寄付の方法があるのか、さっそく見てみましょう。

お金以外のモノも寄付できる

寄付する団体にもよりますが、お金の他に「モノの寄付」を受け付けている団体があります。

たとえば団体によっては、切手や商品券、古着などの寄付を受け付けているケースも。また食料品の寄付を受け付けている団体もあります。

一方で、遺児や孤児へモノを寄付する方法には難しい側面もあります。以下で詳細を解説していますので、関心のある方はご参照ください。
>>モノの寄付やボランティアには難しい側面もある

定期寄付や単発寄付など、さまざまな寄付の方法がある

お金を寄付する場合、さまざまな支払い方法があります。

単発で寄付できるのはもちろん、クレジットカードや銀行口座を登録して「毎月定額の寄付」を受け付けている団体は多いです。またクレジットカード払いはもちろん、口座振替コンビニ払いに対応している団体もあります。

遺児や孤児をボランティアとして支援できる?


遺児や孤児をボランティアとして支援することは可能です。
ボランティアとは、街頭で募金を募ったり、災害時に食料などの配布を行ったり、自分にできることを自ら進んで行う活動のことを言います。現地で人手が足りないときには、大変貴重な労働力です。

一方で、ボランティアにはデメリットもあります。続いて、ボランティアとして支援する上での難しい側面について見ていきましょう。

モノの寄付やボランティアには難しい側面もある


モノの寄付やボランティアも大切な支援の1つですが、難しい側面があるのも事実です。
例えば、モノの寄付は、団体によって受け取っているもの、受け取っていないものがあり「モノの寄付を送ってよいのか」事前の確認が必要です。

食料や服の寄付などは、受け取る側もスペースを確保したり日程を調整したりしなくてはなりません。

また、ボランティアは「参加をしたい」と思っても、時間や距離の関係から参加が難しいこともあります。

恥ずかしさや感染症対策の観点から、不特定多数と接触したくない人もいるでしょう。このように、モノの寄付やボランティアには難しい側面があるのです。

なお、モノの寄付やボランティアの難しさについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

>>食料や服の寄付は支援に役立てにくい?実際のところを専門家が解説!

>>募金とボランティアの違いとは?おすすめの支援方法をまとめて解説

遺児や孤児を支援する方法には、モノの寄付やボランティア以外にお金の寄付もあります。

例えば、「お金での定額寄付」なら遺児や孤児の成長に長く寄り添うことが可能です。その他、お金の寄付には以下のようなメリットがあります。

  • ・使い道の幅が広いため、団体が必要なものを必要なときに購入できる
  • ・時間や場所の制限がなく、手軽に支援を始められる
  • ・口座振替やクレジット払いなどで支援しやすい
  • ・対象団体への寄付であれば寄付金控除を受けられる

寄付金控除とは、寄付金によって遺児や孤児を支援できるだけでなく、寄付をした人にも所得税や住民税の所得控除が受けられる制度です。

遺児や孤児をどの形で支援しようか迷っている方は、ぜひ支援団体へのお金の寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

「日本国内の遺児・孤児を支援している団体を今すぐ知りたい」という方は、以下をチェックしてください。
>>日本国内の遺児・孤児を支援している団体4つを紹介!

海外の遺児・孤児を支援している団体は、以下から確認できます。
>>海外の遺児・孤児を支援している団体4つを紹介!

寄付金控除については以下の記事で詳しく解説しています。

>>寄付金控除の仕組みとは?確定申告の方法も紹介

遺児・孤児への寄付でよくある3つの疑問

ここからは、寄付でよくある3つの疑問について解説します。

【遺児・孤児への寄付でよくある3つの疑問】

  1. 寄付は途中でやめられる?
  2. 寄付金が少ない(または多い)けど問題ない?
  3. 寄付すると確定申告は必要?

1.寄付は途中でやめられる?

寄付は途中でやめてしまっても問題ありません。

定額寄付(マンスリーサポーター)の場合は、各団体で手続きを行えば、寄付金が自動的に引き落としをストップできます。もちろん単発寄付の場合は、特に連絡せずに寄付をやめてしまって問題ありません。

2.寄付金が少ない(または多い)けど問題ない?

寄付する金額は、多くても少なくても問題ありません。

ちなみに寄付金が多い場合、「寄付金控除」を適用できる可能性があります。寄付金控除は税金の一部控除を受けられるため、お得な制度です。しかし控除を適用するには、一定の条件をクリアする必要があります。

【寄付金控除の適用条件】

  • ・2,001円以上の寄付をしていること
  • ・寄付金控除を適用できる寄付先であること
  • ・確定申告を行うこと

寄付金控除を適用するには、確定申告が必要など条件があります。ではそもそも寄付すると確定申告が必要なのか、見てみましょう。

3.寄付すると確定申告は必要?

寄付をした場合、確定申告は必ずしも必要ありません。ただし寄付金控除を適用する場合は、確定申告が必要になります。

寄付金控除を適用すると税金が安くなる可能性があり、お得です。詳しい仕組みや確定申告の方法については、以下記事をご一読ください。

>>寄付金控除の仕組みとは?確定申告の方法も紹介

遺児への寄付は簡単にできる!

ここでは遺児や孤児への支援を行っている団体紹介や寄付の方法、よくある疑問の解説をしました。ここで、紹介した内容をまとめます。

  • ・国内・海外の遺児を支援している団体は多い
  • ・モノの寄付を受け付けている団体がある
  • ・一定額以上を寄付すると「寄付金控除」を受けられる可能性がある

遺児や孤児への支援は、寄付を通じて手軽にできます。「寄付を通じて遺児をサポートしたい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

▼国内の遺児・孤児に寄付できる団体

団体名 寄付アドバイザーが見た注目ポイント
ビヨンドトゥモロー ・ 困難な経験は共感力をはぐくむ上での糧であり、困難を経験した若者の活躍こそが、多様な声が反映される社会を実現するという、考え方が特徴的で説得力がある。
・奨学金給付の他に、ディスカッションや体験型学習を行う人材育成プログラムも展開。子どもたちが、自分のことを安心して話せたり切磋琢磨する仲間に出会う、という人生における貴重な財産を得る機会を提供している点が強み。
・人材育成プログラムなどの活動報告は、当日のスケジュールやディスカッションの概要など詳細だけでなく、参加者の感想の声が紹介されていて、活動がどのようなインパクトを与えているか分かりやすい。
Learning for All ・困難を抱えた子どもたちへの包括的支援、人材育成、普及啓発・アドボカシーの活動に特徴
・寄付金でできることのわかりやすさ「月1,000円で一人の子どもに1時間分の勉強」「月3,000円で1日分」「月10,000円で高校進学」など
・企業、自治体など子どもの貧困を本質的に解決するためのパートナー、学生ボランティアを経験したOB・OGのアラムナイ(同窓会)といったコミュニティの存在
むすびえ ・全国10,866箇所のこども食堂を、協力関係にある全国の地域ネットワーク、企業や団体との連携協働を通して応援
・公平・中立な支援
・「こども食堂全国箇所数調査」など調査研究が充実
ブリッジフォースマイル ・「子どもを取り巻く環境」「児童養護施設の現状」「施設を退所した子どもたちが困ること」など、”児童養護のいま”、がわかる情報発信をウェブサイトでしている
・子どもたちのニーズを汲みながら提供するプログラムの種類も積極的に広げ、受益者も増加、支援の輪も着実に広がっている
・児童養護施設などで暮らす子どもたちが、安心して社会に巣立ち、笑顔で暮らしていくための生活必需品を寄付で仲介する「トドクン」はユニーク

▼海外の遺児・孤児に寄付できる団体

団体名 寄付アドバイザーが見た注目ポイント
日本ユニセフ協会 ・国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
・マンスリーサポート(月2,000円など、寄付額は任意)でできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
・著名(親善大使を担う人もいる)、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
ワールド・ビジョン・ジャパン ・途上国の子どもと心のつながりを持ちながら、支援の成果を感じられる寄付プログラム「チャイルド・スポンサーシップ」が特徴
・「1日あたり150円の支援で、子どもたちの未来が変わります」「何もかもはできなくとも、何かはきっとできる」などのメッセージから団体が大切にしていることが伝わる
・「10秒に一人/1日に3つの学校にきれいな水を届ける」「貧困の根本原因を解決することで2億人以上の子どもたちの生活状況が改善」「極度の栄養不良にあった子どもたちの89%が完全に改善」など、活動の影響を具体的な数字で示している
e-Education ・バングラデシュの教師不足の課題に、日本の予備校モデルを応用した遠隔型教育を10年以上前に開拓
・若者3人が立ち上げ、多様な経験・経歴のスタッフが参画、100人のチームの規模、1,000人以上のマンスリーサポーターにまで発展
・環境の変化に合わせて「最高の教育」を提供する方法を進化させながら、設立から10年で3万人以上の子どもに教育を届ける。受賞歴も多い
かものはしプロジェクト ・「寄付」「ボランティア」「モノで支援」などさまざまな支援方法がある。サポーター会員は約14,000人
・活動を直接聞けるイベントを平日・土日、昼・夜に対象者に合わせて定期的に開催。寄付者限定イベントもある。活動報告書や活動ブログも読み応えがある
・「子どもがだまされて売られてしまう問題」を根本的になくす活動を展開。カンボジアでは、子どもが売られる問題の解決が実現したため事業を自立

記事の内容は以上です。もし、今あなたが

「どの団体に寄付するか決めかねている・・・」
「寄付先の選び方を知りたい・・・」

とお思いなら、寄付アドバイザーが「あなたに合う寄付先の選び方」を解説する人気記事をおすすめします。
気になる方はぜひ以下のリンクからどうぞ!

>>寄付先のおすすめNPO団体は?失敗しない選び方を専門家が一覧から徹底解説!

寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー

大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。

この記事を書いた人
gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。 なお、掲載されている記事の内容に関する「指摘・問い合わせ」「誤字脱字・表示の誤りの指摘」につきましては、こちらの報告フォームよりご連絡ください。

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