社会貢献活動は個人でできる日常的なものから、団体や企業によって大々的に行われるものまで様々な種類があります。社会に役に立つようなことをしたいと思っていても
- ・そもそも社会貢献ってどんなこと?
- ・社会貢献活動に参加するメリットは?
- ・個人・企業で社会貢献活動をするにはどうすればいい?
と悩む方もいるでしょう。そこで今回は
- ・個人・企業が社会貢献活動をするメリット
- ・個人・企業の社会貢献活動の種類
- ・社会貢献できる仕事や企業の活動事例
について解説します。社会貢献活動に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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社会貢献とは
社会貢献とは、個人や団体、企業が社会をよりよくするために行う活動のことです。例えば、社会貢献活動には、環境保全や子ども・お年寄りの支援、自然災害による被災地への支援などがあります。
これには個人や団体などが行うボランティアや社会課題解決のための事業、企業が行うCSR(Corporate Social Responsibility:社会的責任)、受刑者の社会復帰訓練などが該当します。
ただし、どういったものが社会貢献にあたるのか、明確な定義があるわけではありません。
あくまでも行為そのものが社会に役立つことであり、公共の利益として個人や企業の利益追求をしない行為であることも念頭に置いておきましょう。
(出典:法務省「社会貢献活動とは」)
社会貢献活動の種類については、こちらの記事をご覧ください。
>>社会貢献活動は種類もさまざま!自分に向いているものを見つけよう
個人で社会貢献活動するメリット
個人での社会貢献を考えるのであれば、ボランティア活動に参加してみるのも良いでしょう。
ボランティア活動を通して社会貢献をすると、主に以下のようなメリットがあります。
- ・幅広い世代の人とつながりができる
- ・知識や知見が深まる
- ・スキルを身に付けられる
- ・就職活動・大学入試のアピールポイントになる
- ・日常生活が楽しくなる
ボランティア活動に参加するメリットについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>NPOへのボランティア活動で得られる8つのメリット【専門メディアが解説】
個人でできる社会貢献活動
個人で参加できる社会貢献の例として、以下のような活動が挙げられます。
- ・寄付
- ・収集・募金活動
- ・環境保全活動
- ・地域活性化
- ・フェアトレード
- ・子ども支援
- ・災害支援
- ・国際交流・国際協力
個人でも様々な活動に参加できるので、自分に合った社会貢献の形を見つけることが大切です。どのような活動なのかを詳しく見ていきましょう。
1.寄付
個人で気軽に始められる社会貢献の一つが寄付です。
寄付にはNPO・NGOなどが常時行っているものや、災害時の緊急支援・復興支援のための単発的なものがあります。インターネットによる寄付もできるため、手軽に社会貢献できるのが魅力です。
個人の寄付は社会貢献ができるだけでなく、知識の向上や節税など自分にとっても様々なメリットがあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>個人が寄付をするメリット・デメリットは?寄付で私たちの生活がどう変わるのかを解説
以下の記事では、寄付先の選び方やgooddoマガジンおすすめの寄付先をまとめて紹介しています。NPO・NGOなど非営利団体への寄付を考えている方はぜひチェックしてください。
>>信頼できる寄付先は?どこがいい?専門家がオススメNPO団体を徹底解説
その他にも「自分が亡くなった後に財産を寄付する(遺贈寄付)」という方法もあります。亡くなる前に遺贈の手続きを行うことで、自分の死後に財産を支援団体へ寄付できます。
遺贈については下記で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。
>>遺贈とは?贈与・相続との違いや手続きの流れ、注意点を解説!
2.収集・募金活動
街頭や駅前などで行われている募金活動に協力するのも社会貢献の一つです。集められたお金は、途上国の援助や災害復興、国内の貧困に苦しむ人々など幅広い分野の支援に活かされます。
書き損じたはがきや使用済みの切手、ベルマークなど家にある物を集めて協力できる社会貢献もあります。
3.環境保全活動
住んでいる場所の周りの清掃活動を行うだけでも地域がきれいになり、社会の役に立つことができます。
リサイクルする物の分別、食品ロスやごみを余分に出さないなど、環境に配慮した個人的な取り組みも、その効果から社会貢献の一つと見られます。
4.地域活性化
地域の行事やイベントのサポート、伝統文化を継承することも社会貢献の一つです。
イベントへの参加は主催者側に協力するだけではなく、イベント当日に客として参加するだけでも効果は見られます。
清掃活動は学校などの課外授業で行われるものもありますが、多くは地域の住民などが中心となって行われます。
参加者を募り、日時を決めて行っているため、これもイベントの一つと言えなくもありません。もちろん個人で進んで行うことも推奨されます。
5.フェアトレード
フェアトレードは、発展途上国の製品を適正な値段で買うことにより、生産者の利益を守り、生活を支援するという取り組みです。
お店やインターネット上での販売、フェアトレードのイベントに参加することが社会貢献につながります。
フェアトレードに関してもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」に関連してフェアトレードについて学ぼう
6.子ども支援
教育やスポーツ・社会教育を通じて、子どもが学べる環境を作り上げることも社会貢献の一つです。
例として、貧困や孤食などで苦しむ子どもたちを支援している「こども食堂」が挙げられます。
こども食堂の活動について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>>こども食堂とは?目的やメリット、これからの課題、支援方法などについて解説
貧困により十分な教育を受けられない子どもに向けて、学習支援を行うことで、学ぶ機会を提供できます。また、スポーツ教室や大会などを開催し、子どもが多くの人々と触れ合える機会を提供することも、子どもたちの支援につながります。
子どもの学習支援を行うNPO団体の活動は、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>子どもの貧困を学習支援で解決する「Learning for All 」はどんな人におすすめ?その理由を徹底解説
7.災害支援
災害が起こったときに、被災者支援として現地へ向かい、炊き出しや清掃、復興支援のボランティアも公共の利益となる立派な社会貢献です。被災地に行ってボランティアとして活動できない場合、お金や物資を寄付することでも被災者の支援につながります。
被災地の災害支援についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>災害被災地の復興支援活動にはどんな種類がある?私たちにできることも紹介
8.国際交流・国際協力
グローバル社会の到来とともに、各都道府県や市区町村などで国際交流を行う機会が増えている中、必要とされているのが通訳のボランティアです。また国内にいる外国人の日本語能力の向上を目的とした日本語教室のボランティアもあります。
国際協力では開発途上国の支援活動に参加するボランティアなどが募集されています。
国際協力活動をしている団体や活動内容については、こちらの記事でをご覧ください。
>>海外の子どもを支援・寄付したい!世界の子どもたちを救う活動団体を紹介
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社会貢献活動につながる仕事
ボランティアのような非営利活動だけでなく、社会貢献につながる事業を行っている企業や団体で働くことも社会貢献につながります。
数ある職種の中から例を紹介します。
- 人々の命を守る仕事
- 人々の安全や人権を守る仕事
- 人々の社会権を守る仕事
- 国際社会や地域社会に貢献する仕事
医師・看護師・歯科医師・歯科助士・消防士・救命救急士など
警察官・弁護士・刑務官・海上保安官など
介護士・心理療法士・理学療法士・鍼灸師・教師・養護教諭・保育士など
国連職員・青年海外協力隊・地方公務員・NGO・NPO職員など
社会貢献につながる仕事について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>>社会貢献につながる仕事とは?事業の種類や職種について
企業が社会貢献活動するメリット
先に紹介したような直接人の命や安全、権利を守る仕事に従事しなくても、企業として、また従業員として社会活動に参加する方法もあります。
企業が社会貢献を行うことは、企業側にも以下のように様々なメリットが得られます。
- ・企業価値の向上につながる
- ・従業員の満足度が上がる
- ・人材育成ができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.企業価値の向上につながる
企業が社会貢献活動を行うことは、企業のイメージや信頼性の向上につながります。現在は多くの商品やサービスがあふれ、他社と差別化が困難な時代。社会貢献活動を積極的に行うことで、消費者へアピールすることができます。
また企業が社会貢献に参加すると、持続的成長に重要なESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGsへの配慮とみなされ、投資家からも高い評価が得られやすいでしょう。
SDGsの目標や支援方法については、こちらの記事を参考にしてください。
>>SDGsの目標達成のためにできる支援や寄付の方法は?
2.従業員の満足度が上がる
企業が行う社会貢献活動に参加した従業員は、達成感を得られ企業に対する満足度も向上する傾向があります。
働いている会社が世の中の役に立っていると知れば、仕事に対するモチベーションも上がるでしょう。
満足度が上がれば離職する従業員も少なくなり、優秀な人材が確保できるため業績アップにつながる可能性も。
人材採用の際も、社会貢献したいと考える志の高い人材を獲得しやすくなります。
3.人材育成ができる
企業の社会貢献活動を通して、従業員の人材育成ができるのもメリットです。社会課題の解決に取り組むことで、従業員の知見や知識を高められます。
従業員の感性が磨かれれば、いろいろなアイディアが生まれ新たな事業開発への道筋が開かれる可能性もあります。
企業ができる社会貢献活動の種類
実際に企業ができる社会貢献の種類には次のような活動があります。
- ・寄付
- ・従業員のボランティア活動
- ・物資の提供
- ・施設の開放
企業ならではの、規模の大きい社会貢献ができるのも特徴です。企業ができる社会貢献活動の種類と内容を解説します。
1.寄付
社会貢献活動を行っているNGO・NPO法人などに、寄付をすることは間接的であっても有益性の高い社会貢献です。
企業の売り上げの一部を、高齢者や子どもの支援施設、人権保護団体、動物愛護団体、災害時の災害救助基金へ寄付することなどが該当します。
また従業員や顧客が非営利団体等に金銭的な寄付を行った場合、企業はその寄付を増強して支援する「マッチングギフト」も増えつつあります。
2.従業員のボランティア活動
従業員が企業の一員としてボランティア活動に参加することも社会貢献活動の一つ。
例としては、被災地の復旧活動やNPO団体の活動に派遣するなどが挙げられます。また専門知識や技術のノウハウを提供する「プロボノ」などもあります。
3.物資の提供
自社の製品、設備や機材、サービス、ノウハウを無償で提供することも、企業が取り組みやすい社会貢献活動です。
代表的な例が、災害の被災者や発展途上国の子どもたちに支援物資を送ることです。
災害現場で活用できる機材や稼働するためのマニュアルを提供することも、物質の提供に含まれます。
4.施設の開放
企業内の施設を開放しイベントの開催に協力することは、地域社会に貢献できる活動です。
文化活動ができるホール、スポーツ活動ができる体育館やグラウンドなどの施設を利用してもらうことは、文化やスポーツの振興につながります。
子どもたちを対象にした工場見学の実施も、製造業を営む企業が取り入れやすい社会貢献です。
企業における社会貢献活動の具体事例
近年ではSDGsの観念からも、社会貢献活動を積極的に行う企業が増えています。マッチングギフトによる寄付と調査やボランティア派遣で社会貢献をしている事例を紹介します。
1.マッチングギフトで地震被災地の子どもたちを支援
能登半島地震で被災した子どもたちのために、学ぶ場所の確保や心のケア、教育支援をマッチングギフトで寄付した企業の例があります。
従業員や派遣社員が地震の被災者のために集めた募金に、企業が上乗せして倍増し義援金を寄付しました。
認定NPO法人カタリバは、能登半島地震でマッチングギフトによる支援を実施。また全国で困難を抱える子どもたちに様々な支援を行っています。カタリバの活動内容について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>悩める10代を支援したい!そんなあなたへカタリバへの寄付をおすすめする理由
2.従業員のボランティア派遣で「こども食堂」を支援
十分な食事を摂れていない子どもたちを支援する「こども食堂」に、企業として調査や金銭的な支援だけでなく、従業員をボランティア派遣した事例もあります。ボランティアとして参加した後は、仕事への熱意や会社への忠誠心の向上も見られました。
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえでは、社会に貢献したいと考えている個人や企業・団体と地域のこども食堂をつなぎ、理解を広げるための調査・研究や物資支援の仲介を行っています。
むすびえの活動についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえとは?全国こども食堂支援センターの活動などについて紹介
身近なことから社会貢献活動に参加しよう
今回は、社会貢献やその活動について解説しました。要点をまとめると
- ・社会貢献とは、個人や団体、企業が社会をよりよくするために行う活動
- ・社会貢献活動に参加すると社会の役に立てるだけでなく、個人にも企業にも様々なメリットがある
- ・個人・企業問わず、寄付や物資の提供、ボランティア活動などを通して、身近なことから社会貢献活動に参加できる
ぜひこの機会に、まずは自分ができる範囲の社会貢献活動から始めてみてはいかがでしょうか。
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