東日本大震災

東日本大震災には前震も起きていた。前震・本震・余震の大きさや回数は?

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、多くの死傷者と行方不明者を出した史上稀に見る大災害となりました。
宮城県栗原市では震度7(マグニチュード9.0)を記録しました。

この記事では、本震の前に発生した前震と、本震の後に何度かあった余震に焦点を当てて、具体的な数値を用いて解説します。

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前震・本震・余震とは


前震とは、大きな地震に先駆けて起こる小さな地震群を指します。
前震があったとしても、小さい地震はいつもどこかで発生している為に、その地震が本震と関係があるか否かを事前に判定することは困難です。

東日本大震災では、本震の前に比較的多くの地震が発生しました。
前震として規模の大きかったものは、平成23年3月9日11時45分に発生した三陸沖の深さ8kmを震源としたマグニチュード7.3の地震であり、最大震度5弱、岩手県で最大60センチの津波を観測したのです。

また、翌日の3月10日6時24分にも、三陸沖(牡鹿半島の東、約130km付近)で、深さ9kmを震源としたマグニチュード6.8の地震が発生しました。

東日本大震災における本震は、平成23年3月11日14時46分、三陸沖の深さ24kmを震源として発生したマグニチュード9.0の地震とされています。
この地震によって宮城県栗原市で震度7を観測したほか、宮城県、福島県、茨城県及び栃木県の4県37市町村に及ぶ地域で震度6強を観測しました。

海溝型でマグニチュード9.0は過去に類を見ない大きさであり、発生した津波の規模も大きなものであり、この震災による被害は津波に起因するものが多かったのです。

余震とは、大きな地震発生後に、近接地域で引き続いて多数発生する地震のことを指します。
東日本大震災では、岩手県から茨城県沖合いの震源域に相当する、長さ500km、幅約200kmの範囲に密集して発生しています。

気象庁の発表によると、平成24年4月29日までに発生した余震は、マグニチュード7.0以上は6回、マグニチュード6.0以上は97回、マグニチュード5.0以上は599回発生しました。

(出典:総務省消防庁公式サイト)
(出典:気象庁公式サイト)

東日本大震災の前震・本震・余震


次に、東日本大震災で発生した前震・本震・余震を表にまとめて解説します。

発生日時 震度 震源地 マグニチュード
平成23年3月9日
11時45分(前震)
5弱 三陸沖
(北緯38度20分、東経143度17分)
7.3
平成23年3月11日
14時46分(本震)
7 三陸沖 9.0
平成23年3月11日
14時51分(余震)
5弱 福島県沖 6.8
平成23年3月11日
14時54分(余震)
5弱 福島県沖 6.1
平成23年3月11日
14時58分(余震)
5弱 福島県沖 6.6
平成23年3月11日
15時06分(余震)
5弱 岩手県沖 6.5
平成23年3月11日
15時08分(余震)
5弱 岩手県沖 7.4
平成23年3月11日
15時12分(余震)
5弱 福島県沖 6.7
平成23年3月11日
15時15分(余震)
6強 茨城県沖 7.6
平成23年3月11日
16時28分(余震)
5強 岩手県沖 6.6
平成23年3月11日
17時40分(余震)
5強 福島県沖 6.0

前震・本震・余震と全てマグニチュード6を超えることから、改めて大きな地震であることが伝わる結果です。

(出典:総務省消防庁公式サイト)

余震はいまも続いている?

2019年8月4日、福島県沖を震源とする地震が発生し、宮城県石巻市や福島県双葉町などで震度5弱の揺れを観測しました。

気象庁によると、震源の深さは45キロ、地震の規模(マグニチュード)は6.4と推定されています。

中村雅基地震津波監視課長は記者会見において、発生地点から2011年の東日本大震災の巨大地震の余震と考えられると指摘し多くの人に衝撃を与えました。

2011年の本震から、およそ8年以上余震が続いていることを見ると、東日本大震災の地震はかなり大きかったことが分かります。

地震に備えていつでも避難できるよう対策を!


地震は、私たちが想定することができないタイミングで突然発生します。
いつ起きても問題ないように、常日頃から地震に対する備えを行うことが大切です。

この項目では、地震に対する備えをいくつかに分けて解説します。

家具の固定・配置をチェック

地震によって怖いことは、家具などが倒れることで身動きが取れなくなってしまうことです。
このような問題を防ぐために、家具の固定と配置は事前にチェックしておきましょう。

具体的にはは以下のような対応をしておくと良いでしょう。

  • 転倒防止金具などで固定し、倒れにくくする
  • 本棚や茶ダンスなどは、重いものを下に収納し、重心を低くする
  • 棚やタンスなどの高いところに危険なものを置かない
  • 食器棚に収納されているガラス製品が転倒しないようにする

(出典:総務省消防庁公式サイト)

非常用持ち出し袋の用意

地震があった時のために、非常用持ち出し袋を用意しておくことが大切です。

主に必要なものとしては、飲料水・非常食・懐中電灯・ラジオ・貴重品・救急袋・着替えなどが挙げられます。
必要なものを事前に精査しておき、正しく準備しておくことが求められるのです。

(出典:総務省消防庁公式サイト)

食料・飲料などの備蓄

避難生活の長期化に備えて、最低でもひとり3日分程度を賄える食料を備蓄しておきましょう。
食料品を選ぶ際に気を付ける点として、「賞味期限が長いもの」「運ぶ際に重くないもの」「少量でもバランス良く栄養補給できるもの」を選ぶことが大切です。

飲料水に関しても、断水などに備えて1人1日3Lを目安に、用意しておきましょう。

(出典:総務省消防庁公式サイト)

災害マップ・ハザードマップで避難経路を確認

災害マップ(ハザードマップ)とは、自然災害が予測される区域や避難場所、避難経路など住民が自主的に避難するために必要な防災情報を分かりやすく地図上に示したもので、対象とする災害に応じて作成されています。

現在住んでいる街のハザードマップを事前に確認し、どのような経路で避難するかを家族を交えて決めておきましょう。

ここまで地震への備えについてご紹介しました。さらに地震への備えをしておきたい方は、下記の本もぜひチェックしてみてください。

防災の知識を4コマ漫画で分かりやすく解説しているため、大人はもちろん子どもでも読みやすいです。

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万が一への備えが減災につながる


この記事では、東日本大震災の前震・本震・余震についての解説と、大規模地震に対する備えについて説明しました。

いつ起きるか分からない地震に対して、万が一に対する備えが被害を最小限にします。
家の備蓄や非常用持ち出し袋の中身を見直し、改めてしっかりと対策を取りましょう。

またgooddoマガジンでは、災害支援に取り組んでいるおすすめの寄付先を紹介した記事があります。防災に関心がある人や災害支援をしたい方は、ぜひ読んでください。

>>災害支援を行っている、おすすめの寄付先の紹介記事はコチラ

東日本大震災の被害は多くの人に影響を与えており、現在も支援を行っている団体があります

東日本大震災の現状や行われている支援活動、寄付先としておすすめの団体について興味のある方は、ぜひ下記の記事もチェックしてみてください。

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