地球に住んでいる生物にとって森林は欠かせないものとなっています。
しかし近年、人が森林を壊すことで、すでに絶滅をしてしまった生物や絶滅の危機に瀕している生物が多くいます。
陸の豊かさを守ることは、私たち人間が生き続けるためにも必要です。
この記事では、SDGsの17の目標の中にある、目標15「 陸の豊かさを守ろう 」についてと、陸の豊かさを守るには、どのような取り組みをしたら良いのかを解説します。
持続可能な開発目標・SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」のターゲットや現状は?
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SDGsとは
SDGsは、2015年9月に開催された国連サミットで決定した「 持続可能な開発目標 」です。持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のことをSDGs(エスディージーズ)と呼びます。
SDGsには、17の目標と169のターゲットがあります。
人類が地球を持続可能な開発のために、2015年〜2030年までの15年間達成すべき課題と目標を具体的な数値や指標で表しています。
SDGsが国連サミットで採択された背景には、過去に行っていたMDGsというものがあります。
MDGsとはミレニアム開発目標のことで、2009年〜2015年までに8つの目標を掲げて取り組んでいました。
しかし一定の成果は上げましたが、人間の安全保障を継続することが重要であり、目標を達成することが難しかったため、その経験や反省を踏まえてMDGsからSDGsへと引き継がれました。
(出典:首相官邸「SDGsに関する経緯 」)
SDGsの17の目標
SDGsの17の目標は下記の通りです。
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
これら17の目標を達成するために、それぞれ具体的に数値や細かい目標が設定されています。
(出典:外務省「JAPAN SDGs Action Platform」)
17の目標は「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」など、個人の力だけでは達成が難しいものもあります。
個人で少しでもSDGsに貢献したい場合は、世界中で支援活動をおこなう団体へ寄付するのもひとつの方法です。支援団体の活動を通じて、世界を良くする手伝いができます。
SDGsに取り組む支援団体については以下の記事で紹介してるので、ご一読ください。
>>SDGsの目標達成のためにできる支援や寄付の方法は?
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」とは
SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」において、陸の豊かさを守るために12のターゲットを掲げています。
15.1 | 2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。 |
---|---|
15.2 | 2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。 |
15.3 | 2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。 |
15.4 | 2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。 |
15.5 | 自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。 |
15.6 | 国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。 |
15.7 | 保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。 |
15.8 | 2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。 |
15.9 | 2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。 |
15.a | 生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。 |
15.b | 保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。 |
15.c | 持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。 |
陸の豊かさを守ることで、陸上生態系の保護や回復、森林を管理することで砂漠化への対処が可能です。
現状の問題点として、森林破壊や砂漠化、生物多様性の損失などがあります。
人が生活をするのに欠かせない食料は、8割以上を植物から摂取しています。
他にも経済資源や農業を行うために森林を伐採をします。
このように人々が豊かな生活をするためには、生態系の機能を崩壊させることにつながっているのです。
SDGsの目標15である「 陸の豊かさも守ろう 」を実現するためには、森を守り、破壊してしまった森を再生する必要があります。
無計画な森林伐採や都市化が進行により、このまま続けば100年後には森がなくなります。
美しい地球を守るためにも、私たちが生活をする上でも、陸の豊かさを守ることが重要です。
(出典:農林水産省「17の目標と食品産業のつながり」)
目標15「陸の豊かさも守ろう」のために行っている取り組みとは
ここからは、SDGsの目標15である陸の豊かさも守ろうを実現するために行われている取り組みを紹介します。
目標15達成のためにやるべきこととは?
SDGsの目標15である「陸の豊かさも守ろう」を達成するためには、現在下記の問題があります。
- 森林破壊
- 陸上生態系の崩壊
- 砂漠化
- 土壌劣化
上記の4つの課題を解決することが、目標を達成することにつながります。
(出典:農林水産省「17の目標と世界産業のつながり」)
世界の取り組み内容
世界で陸の豊かさも守るために取り組まれているものは、下記の通りです。
- ワシントン条約
- ラムサール条約
- カルタヘナ議定書(カルタヘナ法)
- REDD+(レッドプラス)
- 国連砂漠化対処条約(UNCCD)
- グリーン・コモディティ・プログラム
様々な課題を解決するためには、世界の国々と協力することが重要です。
また森林や陸の生物を守るためには、条約を結びルールを守る必要があります。
実際に取り組まれた実績としては、生物を密猟から防ぎ、絶滅から守るために結ばれたワシントン条約の締結やラムサール条約などがあります。
ワシントン条約とラムサール条約では、生態系に関して取締りを行っており、密猟や違法取引を禁止することで、生態系の保護を目的としています。
ワシントン条約は1973年3月3日にワシントンD.C.で採択され,1975年7月1日に発効されました。
また2022年時点で世界184カ国及び欧州連合が締約しており、日本は1980年11月4日に締約国となっています*。
締約国会議は,ワシントン条約が締結された1979年から2年に一度、2004年からは3年に一度開催されています。
生物多様性条約は3つの目的を掲げた国際条約であり、 生物多様性の保全、持続可能な利用、 遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分というものがあります。
カルタヘナ議定書とは2003年に遺伝⼦組換え⽣物の国境を越える移動の際に、生物多様性の保全や持続可能な利用に悪影響を及ぼさない、安全な移送や取り扱いに注意する、など十分な保護を確保するための措置を定めたものになります。
日本ではこれを実施するためのカルタヘナ法が2004年に施行され、2021年時点で172カ国及び欧州連合(EU)が締結しています**。
また、REDD+(レッドプラス)では、途上国の森林減少や劣化につながる温室効果ガスの削減を先進国が資金を拠出し支援。
他にも、砂漠化を防ぐために国連で結ばれた国連砂漠化対処条約(UNCCD)や生産形態を見直すプログラムとしてグリーン・コモディティ・プログラムがあります。
世界で約束を決めることで、様々な国が協力して生物多様性を守ることにつながっています。
(出典:環境省「ラムサール条約と条約湿地」)
(*出典:経済産業省 「ワシントン条約について(条約全文、附属書、締約国など)」
(**出典:農林水産省「カルタヘナ法とは」
(出典:REDD開発研究センター「REDD基礎知識」)
(出典:外務省「砂漠化対象条約」)
(出典:国際連合広報センター「インドネシアのパーム油と森林伐採に関するUNDPの取り組みについて」,2015)
日本の行政の取り組み内容
日本でも、陸の豊かさを守るための取り組みが行政で行われています。
北海道の下川町では「森林資源をあますことなく使う」をキーワードに、森林未来都市として「陸の豊かさを守ろう」に取り組んでいます。
伐採→植樹→育成→伐採を繰り返す循環型森林経営や、地域に適した森林管理基準に基づいて、適切に管理されている森林で生産されたことを認証したFSC認証木材の生産を行っています。
他にも、日本から世界に向けて、国際農林水産業研究センター(JIRCAS)が行っているSDGsに関する様々な活動の中に、「陸の豊かさを守る」ための取り組みがあります。
自治体や国際機関だけでなく様々な企業も環境活動を積極的に行っており、私たちも日常生活の中で活動に参加でき、その結果、環境活動が身近に感じられ個人での活動にもつながります。
(出典:下川町環境未来都市推進課「『環境未来都市』から『SDGs未来都市』へ」)
(出典:外務省「取り組み事例」)
(出典:国際農研「SDGs(持続可能な開発目標)持続可能な開発のための2030アジェンダ 国際農研の取組」)
グリーンピース・ジャパンは、世界55以上の国と地域で環境問題へ取り組んでいる団体です。
政府や企業から財政支援を受けず、独自の調査・分析により環境課題へ働きかけています。豊かな自然を守るためにサポーター・ボランティアが一体になって活動しています。
>>グリーンピース・ジャパンについて詳しく見る
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」の取り組みを知るところから始めよう
陸の豊かさも守るために、すでに多くの活動が行われています。失ってしまったものを取り戻すのは厳しいですが、森林を再生させて自然環境を守らなければ私たち人間にも影響があります。
これ以上、土壌劣化や砂漠化を進行させないためにも、一人ひとりが意識して自然環境を守り、行動することが重要です。
森林や自然環境に興味があるという方は、まずはSDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」の取り組み内容を理解し、できることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
自然保護活動をおこなう団体へ寄付することで、個人で取り組む以上の環境保全効果を期待できます。
「美しい自然を少しでも残したい」という人は、以下の記事から団体の活動内容をぜひチェックしてみてください。
>>大切な自然を守りたい!寄付できる自然保護活動団体を5つ紹介
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