シングルマザー・母子家庭

母子家庭が受けられる児童手当・児童扶養手当とは?条件や金額など紹介【2022年度版】

日本では現状、貧困に悩むシングルマザーが多いと言われていますが、その問題に対処するために国から手当を受けることができます。

児童手当と児童扶養手当ですが、当然受給するための条件があります。この記事では手当の目的や条件、支給される金額などを紹介します。
(記事執筆時点(2022/7)の情報を元にしています)

日本には、ひとり親に対して医療費助成や家賃補助など、さまざまな支援があります。自分の家庭が支援受給の対象であるかどうか知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

>>ひとり親家庭のための医療費助成について知ろう!

>>ひとり親家庭には家賃補助がある?どんな手当があるのか見てみよう

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児童扶養手当とは


児童扶養手当は母子家庭が受けられる手当の一つです。

児童扶養手当は児童扶養手当法に基づいた制度であり、ひとり親世帯の生活の安定および福祉の増進を図ることを目的としています。
離婚等により父または母と生計を別にする児童がいる家庭に対し、手当を支給します。

支給対象者

児童扶養手当の支給対象者は、高校3年生を卒業するまでの子どもを育てている人が支給対象となります。

18歳に達する日以後の最初の3月31日までの児童を監護するひとり親は、児童扶養手当を受け取れます。
母子家庭・父子家庭のほか、父母に代わって養育している人(祖父母など)も支給対象です。

なお、子どもに障がいがある場合は、対象児童の年齢が20歳未満までに延長されます。

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給付サイクル

支給サイクルは2019年10月分までは12月~3月・4月~7月・8月~11月の4ヶ月周期で年3回の支払いでした。

しかし児童扶養手当法が改正され、2019年11月から奇数月に年6回支払われます。具体的には1月、3月、5月、7月、9月、11月に2か月分ずつ支払われることになります。

  • ・児童扶養手当は母子家庭が受けられる手当ての一つ
  • ・支援対象は18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童
  • ・2019年11月から奇数月に年6回支払われている

(出典:厚生労働省「Ⅳ 経済的支援」)
(出典:厚生労働省「「児童扶養手当」が年6回払いになります」,2019)
(出典:厚生労働省「「児童扶養手当」についての大切なお知らせ」,2018)

児童扶養手当の金額

児童扶養手当の金額は、「監護する児童の人数」と「支給方法」によって異なります。支給方法は全部支給と一部支給の2種類があり、どちらに該当するかは所得(収入)で決まります。

2022年度の児童扶養手当は以下の通りです。

全部支給 一部支給
児童1人の月額 43,070円 43,060円~10,160円
児童2人目の加算額 10,170円 10,160円~5,090円
児童3人目以降の加算額(1人あたり) 6,100円 6,090円~3,050円

出典:児童扶養手当制度の概要

児童扶養手当の所得制限とは

所得制限とは前年の所得が限度額以上ある場合、その年の8月分から翌年7月分までの児童扶養手当の全部または一部支給が停止となることを言います。

全部支給、一部支給については後述しますが、この所得制限は所得を計算で求めた上で、扶養家族など人数と制限額とを照らし合わせる必要があります。

まず所得の計算ですが、以下のような計算方法になります。

所得=収入金額–諸経費(給与所得控除額)+養育費の8割相当額(養育費×0.8)-諸控除額
全部支給となる所得制限限度額(受給資格者本人の前年所得)
扶養親族等の数 全部支給
所得(収入)
一部支給
所得(収入)
0人 49万(122万円)未満 192万円(311.4万円)未満
1人 87万(160万円)未満 230万円(365万円)未満
2人 125万(215.7万円)未満 268万円(412.5万円)未満
3人 163万(270万円)未満 306万円(460万円)未満
4人 201万(324.3万円)未満 344万円(507.5万円)未満
5人 239万(376.3万円)未満 382万円(555万円)未満

出典:児童扶養手当所得制限限度額表(令和2年度)

扶養親族などの数とは法務上の人数で、16歳未満の人数を含みます。

扶養義務者とは、祖父母・父母・子・兄弟姉妹などです。受給者と同居の扶養義務者は所得制限額判定の対象となります。
同居については、住民票上は別世帯であっても住所が同番地で生計が同一の場合は同居とみなされます。

これらの条件の下、受給者本人、そして必要であれば配偶者や扶養義務者の所得から上記の表と照らし合わせ、全部あるいは一部が支給されるかどうかが判断されます。

この所得制限限度額は全部支給のベース金額が2018年8月から改定され、引き上げられて上記の表の金額となっています。

全部支給と一部支給とは

先述したように児童扶養手当には全部支給と一部支給が存在します。この両者の違いを説明します。

全部支給

全部支給は算出された受給資格者本人の所得が上記の所得制限限度額における全部支給の範囲内であれば手当を満額受け取れるというのが全部支給になります。

一部支給

一部支給は算出された受給資格者本人の所得が上記の所得制限限度額における全部支給は越えているが、一部支給の範囲内である人に支給されます。
一部支給は手当の一部が停止されることを意味するため、支給停止通知書が交付されます。

  • ・児童扶養手当の金額は、監護する児童の人数と支給方法(全部支給・一部支給)で異なる
  • ・所得制限とは前年の所得が限度額以上ある場合、児童扶養手当の全部または一部支給が停止となること
  • ・扶養義務者とは、祖父母・父母・子・兄弟姉妹などで受給者と同居の扶養義務者は所得制限額判定の対象となる

(出典:児童扶養手当(さっぽろ子育て情報サイト)

児童手当とは


児童手当は家庭の生活の安定に寄与するとともに、次世代の社会を担う児童の健やかな成長に役立てるための手当です。

この制度は児童手当法に基づいて支給されており、対象は中学校修了までの国内に住所を有する児童となっています。

対象となる児童を監護し、生計要件を満たす父母や、対象児童が入所する児童養護施設の設置者などが受給資格を持つことになります。

児童手当も所得制限があり、扶養内の配偶者と児童2人のモデル世帯を例にすると、年収960万円~1,200万円未満だと特例給付に該当します。特例給付の場合は支給月額が少なくなり、一律5,000円です。

実施主体は市町村であり、毎月2月・6月・10月に4か月分ずつ支給されますが、対象の区分や支給月額、費用負担を以下にまとめました。

対象 支給月額 費用負担(被用者) 費用負担(非被用者)
0~3歳未満 一律:15,000円 事業主:15分の7
国:45分の16
地方自治体:45の8
国:3分の2
地方自治体:3分の1
3歳~小学校修了まで 第1子、第2子:
10,000円
国:3分の2 地方自治体:3分の1
第3子以降:
15,000円
中学生 一律:10,000円
所得制限以上 一律:5,000円
(当分の間の特例給付)
0~3歳未満
国:3分の2 地方自治体:3分の1
3歳~小学校修了まで
国:3分の2 地方自治体:3分の1

(出典:内閣府「児童手当制度の概要」,2019)

なお、世帯主が年収1,200万円以上の家庭では、2022年10月支給分より特例給付の支給対象外となります。

出典:令和3年児童手当見直しに関する全国説明会資料

  • ・児童手当は家庭等の生活の安定に寄与し児童の健やかな成長に役立てるための手当て
  • ・対象は中学校修了までの国内に住所を有する児童
  • ・対象となる児童を監護し、生計要件を満たす父母又は児童が施設に入所している場合は施設の設置者などが受給資格を持つ

児童手当と子ども手当の違いとは


子ども向けの公的手当といえば、2010年4月~2012年3月までの一時期は「子ども手当」がありました。

子ども手当は民主党政権により実施されたもので、2009年以前の旧児童手当から名称を変えた制度です。2012年4月以降は現行の児童手当となっています。

子ども手当と児童手当は類似制度ですが、支給額と所得制限が異なります。

子ども手当 現児童手当
支給額(月額) 0歳~中学生:13,000円 0~3歳未満:15,000円
3歳~小学生:10,000円
※第3子以降は15,000円
中学生:10,000円
所得制限 なし あり

子ども手当はすでに廃止されているため、現在は児童手当・児童扶養手当のみ把握していれば問題ありません。

出典:参議院内閣委員会提出資料

児童手当と児童扶養手当の違いとは


児童手当と児童扶養手当についてそれぞれ説明していきましたが、この2つには違いがあります。
まず大きな違いはその対象となる年齢です。

児童手当は中学修了前までの児童ですが、児童扶養手当は18歳到達後最初の3月31日でとされており、児童扶養手当のほうが対象となる期間は長いということになります。

また、受給者の対象も異なります。児童手当は対象となる児童を養育している人に支給されるものなので、ふたり親世帯でも受給することができます。

それに対して児童扶養手当は対象となる児童を養育している母子世帯または父子世帯となっており、ふたり親世帯などには支給されません。
(出典:浦安市「児童手当と児童扶養手当の違いは何ですか」,2015)

  • ・児童扶養手当のほうが対象となる期間は長い
  • ・児童手当は対象となる児童を養育している人に支給されるため、ふたり親世帯でも受給することができる
  • ・児童扶養手当は対象となる児童を養育している母子世帯又は父子世帯となっているためふたり親世帯などには支給されない

児童扶養手当と障害年金の併給条件が緩和


児童扶養手当は適宜改正がなされていますが、障害年金と併給可能になったのも大きな改正のひとつです。

これまで児童扶養手当の支給対象外だった世帯も、この改正によりもらえる可能性があります。
児童扶養手当と障害年金の併給について見ていきましょう。

2021年(令和3年)3月分より改正

これまでは、障害年金を受け取っている場合は児童扶養手当を受け取れませんでした。

しかし制度の見直しにより、2021年(令和3年)3月分の手当以降は併給できる仕組みとなっています。

受給できる額は、障害年金と児童扶養手当の比較調整によりはみ出た差額分です。障害年金の「子の加算部分」と児童扶養手当を比較し、児童扶養手当が上回る差額分のみ支給されます。

出典:「児童扶養手当」が変わります

併給を受けるには別途手続きが必要

障害年金を受け取っている人が児童扶養手当も受け取るには、別途手続きが必要です。手続きは住んでいる市区町村の児童扶養手当窓口でおこないます。

手続きに必要な書類は以下の通りです。

  • ・公的年金給付等受給状況届
  • ・公的年金給付等受給証明書(年金証書、年金決定通知書でも可)

出典:「児童扶養手当」と「公的年金等」の 両方を受給する場合は、手続きが必要です!

なお障害年金に限らず、他の公的年金(遺族年金や老齢年金など)を受け取っている場合も同様に手続きが必要です。

手続きをしないと児童扶養手当の差額分を受け取れませんので、忘れずにおこないましょう。

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児童扶養手当について理解しておこう


児童扶養手当はシングルマザーなどひとり親世帯を支援するための手当です。所得計算をする必要がありますが、しっかり理解し申請を行えば生活を助けてくれる大切な制度と言えます。

実施している自治体などに相談に行けば申請の方法や要件などを質問でき、法律が改正されたことでより利用しやすくなった手当でもあります。
まずは相談をした上で、利用できそうであれば申請を行って支給を受けてみてはいかがでしょうか。

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