シングルマザー・母子家庭

貧困に苦しむシングルマザーの現状や生活とは?

日本国内では貧困が一つの問題となっています。特に母子世帯の貧困率は高く、様々な理由で貧困に悩むシングルマザーが生まれています。
シングルマザーが貧困で苦しむ理由やどのような生活を送っているかなど、この記事で紹介します。

貧困に悩むシングルマザーの食事や生活とは?自己責任と言われる風潮から脱出するには

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貧困に悩むシングルマザーが多い現状


日本では貧困に悩むシングルマザーが多い現状があります。母子世帯の数が父子世帯よりも多いことが根幹にありますが、平均年間収入などにも関係しています。
2016年の時点で、母子世帯は123.2万世帯なのに対して父子世帯は18.7万世帯と大きな開きがあります。

日本では男性と女性の平均収入に差があります。
また、雇用形態についても男女で大きな差があり、正社員として働いている人が母子世帯では44.2%、父子世帯では68.2%と出ています。

一方、パート・アルバイトの非正規雇用として働いている人は母子世帯では43.8%、父子世帯では6.8%であり、収入に差が出てしまうのです。

結果として全体の平均年間収入は母子世帯の方が父子世帯よりも低くなってしまいます。
母子世帯の平均年間収入は日本の平均収入よりも低く、生活していく上ではギリギリとなる収入しか得られていない世帯も多いのです。
これらの要因が影響し、貧困に悩むシングルマザーが多い現状が生まれています。

  • 雇用形態は正社員として働いている人が母子世帯では44,2%、父子世帯では68.2%と大きな差がある
  • パート・アルバイトの非正規雇用として働いている人は母子世帯では43.8%、父子世帯では6.8%
  • 全体の平均年間収入は母子世帯の方が父子世帯よりも低くなってしまう

(出典:厚生労働省「平成 28 年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要」,2016)

シングルマザーが貧困に陥りやすい理由


シングルマザーが貧困に陥りやすい理由はいくつかあります。
要因の一つに平均収入の低さが挙げられます。

シングルマザーは先述した通り非正規雇用やパート・アルバイトで働く人の割合が多いです。そうなると正規雇用よりも収入が低くなる傾向にあります。

また、パート・アルバイトの場合は子どもの迎えや病気などでシフトに入れなければ収入の減少にもつながります。

非正規雇用でも契約によっては給与が減る可能性もあり、収入面で不安定な状況に陥ってしまっていることから、特に非正規雇用として働くシングルマザーは貧困に繋がりやすくなると言われています。
また、シングルマザーとなった理由も貧困に起因している可能性があります。

2016年に行われた調査の結果、離婚によって母子世帯となってしまった割合が79.5%と高く、子どもが小さいときに離婚したという世帯も多いのです。

子どもが小さいと面倒を見る人が周りにいない場合、全て自分で世話をしなければいけません。
保育園などに入れるにしてもお金がかかり、養育費など様々な出費がかさみます。
離婚した相手から養育費を受け取れたとしても、シングルマザーの収入だけでは厳しいという世帯もあります。

先ほども触れたように、子どもが病気などにかかれば自分で面倒をみなければならず仕事に行くことも難しくなります

これらがシングルマザーが貧困に陥りやすい主な理由です。
しかし、2011年に行われたひとり親世帯の調査結果と比べても正規雇用での割合が5%近く増えています。

非正規雇用から正規雇用として働ける人が増えており、貧困からの改善がみられる世帯もあるようです。

父子世帯に比べれば正規雇用で働けている人は半分にも満たないですが、それでも少しずつ環境の改善が行われているようです。

  • シングルマザーの多くは非正規雇用やパート・アルバイトで働く人が多く、正規雇用よりも収入が低くなる傾向にある
  • 子どもが病気などにかかれば自分で面倒をみなければならず仕事に行くことも難しくなる
  • 父子世帯に比べ正規雇用で働けている人は半分にも満たないが、少しずつ環境の改善が行われている

(出典:厚生労働省「平成 28 年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要」.2016)

シングルマザーたちは養育費をもらっている?


離婚によりシングルマザーとなった場合、子どもと生活をしていく上で養育費は大切と言えるでしょう。
2016年に行われた全国ひとり親世帯等調査では、養育費について「取り決めをしている」割合が42.9%となっていました。
離婚しても取り決めをしていない世帯が半数以上にのぼることがわかります。

これは相手と関わりたくない、相手に払う能力あるいは意思がないため取り決めが行われなかったなどの理由が挙げられています。
また、取り決めをしていたとしても離婚した相手から現在も受け取っているという世帯は24.3%となっています。

実際には受け取れている世帯は3割にも達していません。
養育費の金額については平均月額が43,707円でというデータも出ています。

  • 養育費の取り決めをしている割合が42.9%
  • 離婚しても取り決めをしていない世帯が半数以上
  • 実際には受取れている世帯は3割にも達していない

(出典:厚生労働省「平成 28 年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要」,2016)

シングルマザーたちの生活状況とは


シングルマザーたちの生活状況は非常に切迫している世帯が多いです。
収入においては可処分所得(個人の所得から税金や社会保険料などを差し引いた手取り収入)が、厚生労働省が定める貧困線を下回っている世帯が母子世帯で51.4%と半数以上にのぼる結果となっています。

このうち可処分所得が貧困線の50%に満たない「ディープ・プア」と呼ばれる世帯の割合が13.3%もいるという結果も出ています。

このような収入の状態で家計の収入のバランスや食糧の不足、子どもの学習塾の支出を負担できない、暮らし向きが大変苦しいなど生活をする上で困っているといった声が挙がっています。

特に経済的困窮度を調べた場合、母子世帯おいては子どもが多いほど困窮度は高くなるという調査結果も出ています。

暮らし向きが大変苦しいと答えた母親世帯のうち子どもが1人の世帯は15.9%、2人の世帯は26.8%、3人の世帯は32.9%と増加傾向にあります。

これは収入に対して、生活に必要な食料費や衣料費、光熱費、また子どもの教育に必要な養育費など子どもの人数が増えれば、それだけ負担も増えるといった理由があります。

また、末子の年齢との相関関係もあります。母子世帯では末子の年齢が0~5歳の層で21.4%、6~11歳の層で23.0%、12~14歳の層で27.9%、15~17歳の層で29.4%と子どもの年齢層が高いほど暮らし向きが大変苦しいと回答しています。

母子世帯の家計は子どもの数、末子の年齢が上がるほど家計が圧迫されていることがわかります。

  • シングルマザーたちの生活状況は非常に切迫している世帯が多い
  • 子どもの年齢層が高いほど暮らし向きが大変苦しいと回答
  • 子どもの人数が多いほど、年齢が高いほど必要となる費用が増える傾向にあることから経済的困窮度は高くなるという結果

(出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「「第5回(2018)子育て世帯全国調査」結果速報」,2019)

シングルマザーが貧困から脱するためにはまだ課題が多い


シングルマザーが貧困から脱するためには、雇用の見直しや生活での出費、またひとり親という環境への支援など、解決すべき課題が多いことがわかります。

一時期よりは母子世帯は減っているものの、それでも貧困で苦しんでいるシングルマザーは多いです。

親の貧困は子どもの貧困にもつながり、子どもの成長を阻害してしまう要因ともなります。
そして子どもたちが親になっても貧困から抜け出せず、負のスパイラルとなってしまうこともあります。

日本の将来も考えると今、解決していけるように取り組んでいかなければ、貧困に苦しむ母子世帯の数を減らすことは難しいと言えるでしょう。

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この記事を書いた人
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