シリア(紛争)

シリア内戦の情勢はどうなっている?難民たちの現状とは

2011年に起こったアラブの春以降、多くの中東・北アフリカ諸国で民主化運動の波が押し寄せ、体制に変化が起きました。

体制の変化は、必ずしもいい結果になったわけではなく、シリアのように内戦が激化し、8年経った今でも終わりが見えない戦いを繰り広げている地域もあるのです。

この記事ではシリア内戦の情勢や、難民の人々の現状などについて紹介します。

シリア内戦の原因・現状は?難民の人々が必要としている支援とは

年間約50万人が参加、
累計2億円の支援金額を達成!

「ちょっといい明日づくり」に挑戦する私たちgooddoと一緒に、まずは無料で社会支援をしてみませんか?

この無料支援は、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目的とする「認定NPO法人テラ・ルネッサンス」に10円の寄付として贈られます。

シリア内戦が起こった背景や現状とは

シリア内戦の起こった背景と現状についてそれぞれ解説します。

シリア内戦が起こった背景とこれまでの経緯

シリアではアサド大統領による独裁政権が40年にも渡って続いていました。
国民の不満は既にかなり溜まっており、大衆による抗議運動となったアラブの春を受け、民主化運動への契機が高まっていきます。

政権から虐げられていたスンニ派を中心とした抗議運動はシリア全土に広がり、シーア派を主とするアサド政権政府軍とスンニ派を主とする反政府軍との間で内戦へと発展したのですが、最初は紛争ではなく、民主化を求めるだけのデモ運動に過ぎませんでした。

2011年以降の内戦の動向

反政府軍が近隣国から様々な支援を受けることで武装蜂起を行い、自由シリア軍を結成したことで両者の対立は激化していきます。

さらに自由シリア軍は拡大を続け、内部でも意見が分かれヌスラ戦線という過激派組織も独立。アサド政権もロシアやイランの後ろ盾を受け、反撃を行いますが、政府軍側のシーア派過激組織ヒズボラも参戦し、内戦はさらに激化。

ここにイスラム国が勢力を拡大する目的で介入し、アサド政権政府軍、反政府軍、イスラム国という三つ巴の戦いとなり、内戦を泥沼化させることとなりました。

やがてイスラム国は欧米諸国やロシアを敵に回したことで集中砲火を受け崩壊し、再び政府軍と反政府軍の戦いの形になりましたが、同時に政府軍を支持するロシアと反政府軍を支持するアメリカとの対立構図へとシフトしてしまったのです。

近年のシリア内戦の情勢

アメリカでトランプ大統領が就任後、在シリア米軍の撤退を示唆していましたが、ロシアの実質的なシリア支配へとつながるとの懸念があったため、アメリカ軍は駐留を継続

しかし2018年の暮れにはイスラム国の掃討が完了したとして、アメリカ軍が撤退することと、シリアへの直接介入は終わりを迎えました。

  • 最初は紛争ではなく、民主化を求めるだけのデモ運動
  • 反政府軍が近隣国から様々な支援を受けることで武装蜂起を行い、自由シリア軍を結成したことで両者の対立は激化。イスラム国の介入でさらに泥沼化
  • 2018年、イスラム国の掃討完了によりアメリカ軍撤退
  • (出典:法務省 「国別情報及びガイダンス シリア: シリア内戦」,2016)
    (出典:公益財団法人 日本国際問題研究所 「シリア内戦の帰趨とイスラエル北辺の安全保障環境」)
    (出典:外務省「わかる!国際情勢「アラブの春」と中東・北アフリカ情勢」)

    シリア内戦の今後の展開は?

    現在ではクルド人勢力やトルコ支援勢力も加わり、宗教的そして政治的思惑が複雑に絡み合ってシリア情勢は混乱を極め、未だに内戦は続いている状態です。

    こうした内戦の経緯により、多くのシリア難民が各国へ流入する事態となっています。

    2011年から9年が経過する現在でもシリアの内情は混乱を極め、終わりの見えない内戦状態が続き、解決の糸口は見えていません

  • シリア情勢は混乱を極め、未だに内戦は続いている状態
  • 多くのシリア難民が各国へ流入する事態
  • 現在でもシリアの内情は混乱を極め、解決の糸口は見えていない
  • (出典:法務省 「国別情報及びガイダンス シリア: シリア内戦」,2016)
    (出典:公益財団法人 日本国際問題研究所 「シリア内戦の帰趨とイスラエル北辺の安全保障環境」)

    シリア内戦による難民たちの現状は?


    シリア内戦により経済は低迷し、物価が高騰しています。

    さらに戦闘や空爆で家を追われた人々は行く当てもなく、また元の生活に戻ることもできないまま国内を避難することしかできません。

    病気や障害で身動きが取れないなどの理由で、およそ660万人が国内避難民となって避難民用のキャンプなどで生活を送っています。

    国外へと避難した人の多くは、難民としてトルコなどに押し寄せ、今も増加を続けています。

    トルコは隣国より経済的にも強く、またヨーロッパの玄関口でもあるため、戦闘から逃れてくる難民が短期間で一気に押し寄せてくる結果となりました。

    難民キャンプに流れてきた人々は、提供される最低限の食事で飢えを凌ぐ日々が続きます。
    自由度が少なくプライバシーが確保しにくいなど、ストレスが溜まる生活を余儀なくされるのです。

    キャンプ外で賃貸住宅を借りるにしてもその負担は大きく、トルコで働くにしても難民認定を受け、就労許可を取得しなければいけません。

    そのため大抵は非合法で働くしかなく、仮に就労できたとしても低賃金の単純労働ばかりで大した収入にはならないことが多いのです。

    トルコ国内の変化とヨーロッパ難民危機

    最初は温かく難民を受け入れ、食糧や毛布を提供してくれていたトルコも、これだけ多くの難民が長期間に渡る流入で、徐々に反感の声も挙がり始めました。

    トルコも決して裕福な状況ではない中で、難民が就労することで自分たちの仕事が奪われてしまうという意見もあります。

    情勢の悪化などもあり、2015年には80万人の人々がトルコから地中海を渡りギリシャへと移動し、その後ヨーロッパ各地へと広がっていき、「ヨーロッパ難民危機」と呼ばれています。

    ヨーロッパへ広がった難民は、ドイツやスウェーデンでは受け入れられるもののなかなか難民として認定されず、トルコとそれほど変わらない生活を送る難民や、ギリシャやマケドニアでは国境を閉ざされ先に進めなくなってしまう人々もいたのです。

    このような状況では生きていくことも難しいため、危険なシリアへと戻っていく人もいるほど過酷な生活を送っています。

    (出典:国連UNCHR協会「シリア難民の終わらない危機」)
    (出典:特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)「シリア難民の暮らし」)

    難民たちのために私たちにできることは?

    先述したように難民の人々の多くは、難民キャンプで過酷な日々を過ごし、最低限の食事などで生きていくしかない状態です。

    難民の人々が人間らしい生活をしていくには、様々な支援が不可欠です。食糧や衛生的な水の支援、医療支援など、生きていく上で必要な物資や医療サービスを受けられる環境がなければいけません。

    また、子どもや若者が将来的に自立し生活をするためには教育が必要となり、教育を受けたくても受けられない子どもたちのために教育支援も行われています。

    難民のために国連機関やNPO・NGOが現地で支援活動を行っており、私たちはそうした活動を寄付によりサポートすることができます。

    長く続き難民生活で支援を続けるには継続的な資金も必要です。
    一人ひとりの寄付が少額でも、多くの人が参加することで大きな力となり、より多くの難民を救うことにつながります。

    寄付は数百円や1,000円などの少額から可能なため、無理のない範囲で行えます。

  • 難民の人々が人間らしい生活をしていくには、様々な支援が不可欠
  • 難民のために国連機関やNPO・NGOが現地で支援活動を行っており、私たちはそうした活動を寄付によりサポートできる
  • 寄付は少額から可能なため、無理のない範囲で行える
  • シリア内戦の動向に注意してみよう


    シリア内戦は8年が経った今も続いており、解決の糸口が見えない状況です。
    そんななか、多くの難民が故郷を終われ苦しい生活を送っているのです。

    今後のシリア情勢にも引き続き注意が必要です。

    一人でも多くの難民に支援が行き届くよう、私たちもできることを始めてみてはいかがでしょうか

    年間約50万人が参加、
    累計2億円の支援金額を達成!

    「ちょっといい明日づくり」に挑戦する私たちgooddoと一緒に、まずは無料で社会支援をしてみませんか?

    この無料支援は、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目的とする「認定NPO法人テラ・ルネッサンス」に10円の寄付として贈られます。

    動画はこちら
    この記事を書いた人
    gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。

    - gooddoマガジン編集部 の最近の投稿