寄付

【無料あり】クラウドファンディングの手数料は?サービス特徴を徹底比較【実施者向け】

  • 2022年3月10日
  • 2023年8月17日
  • 寄付

「プロジェクトやビジネスを始めたいけれど、資金が足りない」

そんな時、誰もがインターネットを通じてアイデアを発表し、資金を募ることができるのが「クラウドファンディング」です。

しかし、各サイトによってその特性やプラン、手数料はさまざま。
いざクラウドファンディングに挑戦したいと思っても、どのサイトを利用するべきか迷ってしまう方も多いと思います。

この記事では、「クラウドファンディングをなるべく安く実施したい」という方のために、各クラウドファンディングの手数料やサービスの特徴を徹底比較します。

クラウドファンディングの手数料の目安相場は?

一口にクラウドファンディングといっても、クラウドファンディングの形態には大きく分けて以下の3つがあります。

  1. 寄付型:支援金を「寄付金」として受け取ることができる。対価性のあるリターンなし。
  2. 購入型:目標金額に達した際には、物やサービスをリターンとして設定する。
  3. 投資型:資金運用を目的とする投資家向け。分配金や有価証券、株券などの金銭的なリターンを設定する。

これらのクラウドファンディングを利用するのに掛かる手数料の相場は、10〜20%とされています。

投資型クラウドファンディングでは、これに加えて10万円程の審査料が掛かる場合もあるようです。

一方で、実施手数料を無料に設定しているサービスもあります。

例えば、非営利活動を応援するファンドレイジングツール「コングラント」では、手数料0円で利用できる「GIVING100」というサービスがあります。

「クラウドファンディングの手数料をなるべく安く抑えたい」と考えている方におすすめのサービスです。

>>手数料0円「GIVING100」について詳しく見る

専門家が解説!クラウドファンディングの選び方やポイントとは?

ここからは、クラウドファンディングに詳しい専門家が「クラウドファンディングサービスの選び方」を解説します。

ファンドレイジングアドバイザー/ 社会課題ファシリテーター:松浦史典さん

海外の支援現場をいくつか経験し、ファンドレイザーとして活動中。
丁寧な対話を重ね課題を深掘りすることで、解決に導ける人材の開発にも取り組んでいる。
※詳細なプロフィールは文末に掲載

はじめまして、松浦です。
国際協力のNPO法人に在籍し、クラウドファンディングや継続寄付を含めた寄付集めを長年経験してきました。

成功や失敗から得たノウハウを、みなさんのクラウドファンディングサービス選びのお役に立てていただければと思っています。

早速ポイントをお伝えすると、あなたに合ったクラウドファンディングサービスを選ぶことが大事です。
特に以下の観点から選ぶことをおすすめします。

  1. 手数料の割合
  2. ジャンルと実績
  3. サポート体制

1. 手数料の割合

手数料は低いほうが良いと思われがちですが、実はそうではありません。
なぜなら、手数料の割合によってそれぞれ向いている人が違うからです。

高い手数料が向いている人 低い手数料
サポートを受けながら第三者が深く関わることでモチベーションをキープしたい人、またはクラウドファンディング初心者 自分で学びながら進める意欲がある人、またはクラウドファンディング経験者

高い手数料を支払う場合、クラウドファンディングサービスのスタッフが準備段階から伴奏してプロジェクトに関わり、適切なアドバイスをしてくれることが最大のメリットです。

クラウドファンディングは準備段階から、終わるまで3-4ヶ月かかることもあります。

定期的に打ち合わせを行い、第三者が成功への道筋を示してくれることでモチベーションを維持できます。

一方、
「過去の経験を元に、自らプロジェクトを進めたい!」
「なるべく課題解決のために寄付額の割合を増やしたい! 」

という人は手数料の低いクラウドファンディングサービスを選ぶと良いでしょう。

2. ジャンルと実績

各クラウドファンディングサービスには、得意とするジャンルがあります。

サービスによって利用者(支援者)の興味は違うことから、あなたのプロジェクトにあったサイトでプロジェクトを立ち上げることで、支援者の興味を引くことができます。

「成功率が高い=成功するノウハウが運営側やサポートスタッフに蓄積されている」といえるので、あたなの目標達成により近くなると思います。

このように、ジャンルと実績を一緒にチェックすることが大事なポイントです。

3. サポート体制

プロジェクトを成功させるためにやるべきことはたくさんあります。

特に初めてクラウドファンディングに挑戦する人にとっては、サービスを運営するスタッフからのサポート体制は必要となるでしょう。

サービスやプランによっては、キュレーターと呼ばれる専任スタッフが終了までサポートしてくれるので心強く感じます。

私が行ったクラウドファンディングでは、定期的なミーティングを行い進捗状況の確認や、寄付状況の分析結果も共有してくれたことが成功した要因の一つであったと思っています。

一方、クラウドファンディングを経験したことでノウハウがある人。準備も含めて自らのペースで効率よくすすめたい、という人には手厚いサポートは必要はないでしょう。

サービスによってサポート体制が違うため、興味のあるサービスに問い合わせることをおすすめします。

各クラウドファンディングの手数料一覧表


ここからは、各クラウドファンディングに掛かる手数料を比較していきます。
主なサービスの概要は以下の通りです。

サービス名 形態 調達方式 最安手数料(決済手数料込、税別) 不成立の際の扱い
GIVING100(コングラント) 寄付型 All in 目標金額が達成されれば0円
ready for 寄付型・購入型 All or Nothing と All in どちらか選択可能 シンプルプラン:12% 一切負担なし
CAMPFIRE 購入型 All or Nothing と All in どちらか選択可能 17% 一切負担なし
good morning(CAMPFIRE) 寄付型・購入型 All or Nothing と All in どちらか選択可能 9% 一切負担なし
Makuake 購入型 All or Nothing と All in どちらか選択可能 20% 一切負担なし
A-port 寄付型・購入型 All or Nothing と All in どちらか選択可能 20%または50,000円のいずれか高い金額 一切負担なし
GREEN FUNDING 購入型 All or Nothing PARTNERプラン:13% 一切負担なし
MotionGallery 購入型 All or Nothing と All in どちらか選択可能 10%目標金額が集まった場合 一切負担なし
Kibidango 購入型 All or Nothing 10% 一切負担なし
Syncable 寄付型 All in 11%
ACT NOW 寄付型・購入型 All or Nothing 10% 返金手数料の実費負担が必要

各クラウドファンディングのサービス特徴

ここからは各クラウドファンディングのサービス特徴を解説していきます。

1.【寄付型】GIVING 100(by congrant)

<PR>

コングラントは、NPO法人や社会的企業など、非営利活動に取り組むすべての団体の寄付募集・管理を応援するファンドレイジングツールを提供しています。

​​以下は、コングラントの具体的な特徴です。

・誰でも簡単に寄付型クラウドファンディングのWEBページの作成できる
・毎月の継続寄付、年会費の募集、寄付者や会員情報を簡単に管理できる
決済手数料0円のクラウドファンディングサービス「GIVING100」が利用できる

コングラントの最大の強みは、決済手数料0円のクラウドファンディングサービス「GIVING100」を備えていることです。決済手数料が0円なので、寄付されたお金がすべて社会課題の解決に活用されるといったメリットがあります。

一般的なクラウドファンディングサイトでは、集まった寄付金に10〜20%の手数料が発生するのが通常です。

しかしGIVING100では、コングラントへの利用登録、目標金額を達成するなどといった条件を満たすことで、寄付金の決済手数料がすべて免除されます。

これにより、寄付したお金がすべて社会課題の解決に活用されるといったメリットがあります。

GIVING100を利用することで、支援者も起案者もWIN−WINな寄付型のクラウドファンディングが実行できるというわけです。

>>コングラントの口コミ評判を詳しくみてみる(内部リンク)

2.【寄付型・購入型】ready for


READYFORは、日本で初めてスタートした国内最大級のクラウドファンディングサービスです。

「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」ため、成功に導くためのサポートを提供しています。

READYFORでは、寄付型と購入型を明確に区別していませんが、支援者が税制上の寄附金控除を受けられる場合を「寄付金控除型」、それ以外の場合を「通常型」としています。

起案者は、以下の3つから利用プランを選択できます。手数料を安く抑えたい方は、最安値のシンプルプランがおすすめです。

シンプルプラン:手数料12%(+税)で必要なサービスが受けられる
フルサポートプラン:手数料17%(+税)で、クラウドファンディングに精通した専門チームが、プロジェクトの準備から終了まで手厚いサポートが受けられる
フルサポートプラスプラン:戦略設計やクリエイティブ制作など、よりオーダーメイドが可能なサポートが受けられる

3.【購入型】CAMPFIRE(キャンプファイヤー)


CAMPFIREは、国内最大のクラウドファンディングプラットフォームです。個人やクリエイター、企業、NPO、大学、地方自治体など、ジャンルや規模を問わず、様々なプロジェクト達成を後押ししてきました。

この結果、これまでに6.1万件以上のプロジェクトが立ち上がり、690万人以上の人から550億円以上の支援が生まれています。(※国内クラウドファンディング年間支援成立件数/自社調べ)

手数料は17%で、一般的なクラウドファンディングの相場価格と言えるでしょう。

4.【寄付型・購入型】good morning(by CAMPFIRE)


good morningは、CAMPFIREグループのサービスの一つで、ソーシャルグッド領域に特化したクラウドファンディングプラットフォームです。

「誰もが社会変革の担い手になれる舞台をつくる」をミッションに、社会問題解決を目指す人をサポートしています。

寄付型は、所定の審査を通過した非営利の団体のみ利用することができます。

手数料は業界最安水準の9%。クラウドファンディングの実施形式は、達成時実行型のAll or Nothing方式と、実行確約型のAll in方式に加え、継続的に月額で支援を集めるマンスリーサポーター方式を利用できます。

5.【購入型】Makuake(マクアケ)

Makuakeは、これまで世の中になかった新しい製品やサービスに対して、応援の気持ちを込めた購入体験ができるクラウドファンディングサービスです。

掲載されているプロジェクトは、ガジェット、ファッション、フード、便利グッズ、アニメ、漫画などさまざま。

一般販売の前にマーケティングや新規顧客獲得が可能となるため、新商品やブランドをデビューさせたい人におすすめです。

手数料は集まった金額の20%(決済手数料5%、消費税含む)です。

6.【寄付型・購入型】A-port(エーポート)


A-portは、朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト。

朝日新聞社関連の媒体でプロジェクトを紹介するなど、新聞社ならではの情報発信力・編集力・PR戦略に優れているのが特徴です。

また、記者経験者がプロジェクトのストーリー構成や実行までをサポートしてくれます。

税制上の優遇措置を受けることのできる団体(認定NPO法人、自治体、学校法人など)が対象で、手数料は総支援額の20%(税込22%)もしくは50,000円(税込55,000円)のいずれか高い方の金額となります。

7.【購入型】GREEN FUNDING(グリーンファンディング)


GREEN FUNDINGは、CCC(TSUTAYA)グループが運営する、出版・音楽・映画映像・ガジェット・雑貨などのプロダクトの購入が主流のクラウドファンディングサイトです。

TSUTAYAグループのネットワークを活用し、蔦屋書店、蔦屋家電などの店舗での展示や販売、体験会の実施など、資金調達にとどまらない総合的なマーケティング支援が期待できます。

プランは以下の2つがあります。初めて利用する方には初期費用の掛からないSTANDARDプランがおすすめです。

STANDARDプラン:初期費用不要、手数料20%
PARTNERプラン:初期費用100万円、手数料13%

8.【購入型】MotionGallery(モーションギャラリー)

MotionGalleryは、映画やアート、ゲーム、音楽、書籍、写真など、アート分野のプロジェクトに特化したクラウドファンディングです。

世界最大のクラファンサイトINDIEGOGOと提携しているため、日米同時にクラウドファンディングを行うことができます。

目標金額を達成した場合の手数料は、10%(手数料5%+決済代行手数料5%)。目標金額が集まらなかった場合は20%の手数料が生じます。

9.【購入型】Kibidango(きびだんご)

Kibidangoは、購入によって新しいプロジェクトを始めたい事業者を応援する、購入型クラウドファンディングです。

GREEN FUNDINGと連携しているため、両プラットフォームでの同時掲載が可能です。利用手数料は10%ですが、楽天ペイを利用する場合は14%になります。

また、世界最大級のクラウドファンディングサイト「Kickstarter」からKickstarter Expertに認定されています。

世界規模のクラウドファンディングに挑戦したい方は、Kibidangoを介してKickstarterでの挑戦を成功させるアドバイスを受けることができます。

10.【寄付型】Syncable(シンカブル)

Syncableは、任意団体から設立して間もない法人まで、大小問わずさまざまな団体が利用できるクラウドファンディング。

クレジットカードやAmazon Payでの決済、単発のファンドレイジングからマンスリー寄付にも対応しており、支援者は簡単に寄付をすることが可能です。

また、誕生日プレゼントの代わりに寄付を募る「バースデードネーション」を筆頭に、個人が応援したい団体への寄付を募るプロジェクトを立ち上げることもできます。

基本的な寄付決済手数料は5%ですが、クラウドファンディングやバースデードネーションなどのキャンペーンを実施した場合は、6%の手数料が掛かります。

11.【寄付型】ACT NOW(アクトナウ)


ACT NOWは、地域活性化をテーマとしたプロジェクトに特化したクラウドファンディングサイトです。

目標達成した場合は、達成金額の10%の利用手数料(別途消費税あり)が掛かります。

また、クラウドファンディングというと、インターネット上でのやり取りに重きが置かれがちですが、ACT NOWでは定期的な交流会などを通して、オンライン上での交流と実世界での交流とのクロスレファレンスを重視しています。

各クラウドファンディングの手数料 | まとめ


この記事では、寄付型と購入型のクラウドファンディングサイトにおける、サービスの特徴や手数料を徹底比較しました。

一般的なサイトでは、手数料は10〜20%ほど掛かりますが、記事内で紹介したGIVING100のように、手数料が無料のプラットフォームもあります。「クラウドファンディングに掛かる手数料をできるだけ抑えたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ファンドレイジングアドバイザー/ 社会課題ファシリテーター:松浦史典さん

metaLink代表
国際協力分野のNGOから水と衛生事業のプロジェクトマネージャーとしてエチオピア駐在を経験。2013年9月より現在に至るまで、チャリティーディナーなどのイベント企画、企業連携、クラウドファンディングなど様々なファンドレイジングを実践しノウハウを積んできた。クラウドファンディングは初めての挑戦で達成率175%で成功。
また、2016年より中間支援団体である名古屋NGOセンターの理事として、中部地方の企業とNGOとの連携事業を促進してきた。「メタファシリテーション」という課題解決手法の認定講師としてNPOや企業向けの研修を経験。本手法はコンサルティングの場で効果的に活用され、大学の非常勤講師として講義も行っている。
この記事を書いた人
gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。 なお、掲載されている記事の内容に関する「指摘・問い合わせ」「誤字脱字・表示の誤りの指摘」につきましては、こちらの報告フォームよりご連絡ください。

- gooddoマガジン編集部 の最近の投稿