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日本が行っている農業の支援とは?SDGs「飢餓ゼロに」への取り組みを紹介

この記事を要約すると

世界では飢餓が大きな問題となっており、世界各国がこの問題の解決のために動いています。
日本もこの取り組みについて積極的に支援などを行っていますが、その中の一つに農業支援があります。

農業支援は、日本で培われた知識と技術を用いて、食糧不足の途上国などを支援しています。
具体的な支援内容について紹介します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標2「飢餓をゼロに」のターゲットや現状は?

SDGs「飢餓をゼロに」では農業の改革が重要


現在世界では貧困や紛争、気候変動や異常気象などの様々な要因による飢餓が問題視されています。

2015年には持続可能な開発目標(SDGs)において、「飢餓をゼロに」という目標が掲げられました。その対策の一つとして持続可能な農業や強靭(レジリエント)な農業の実現がターゲットに挙げられています。

SDGsでは2030年までにあらゆる形態での飢餓と栄養不良に終止符を打ち、子どもや社会的弱者をはじめとした全ての人が、栄養のある食料を十分得られるようにすることを目指しています。

そのために必要なのは食料の安定的な供給であり、小規模農家の生活と能力の向上、土地や技術、市場へのアクセスを与えることで、常に安定して生産・供給ができる「持続可能な農業」を維持できる環境作りが必要です。

また農業を主とする途上国や農業そのものが気候変動や異常気象に弱いことも問題とされているのです。そのため、気候変動や異常気象による被害があっても、持ち直せる強靭な農業が必須となってきます。

これらを実現するために国際協力によってインフラや技術への投資確保、農業生産性の改善などの農業改革が求められています。

  • 持続可能な開発目標(SDGs)において、「飢餓をゼロに」という目標が掲げられた
  • 常に安定して生産・供給ができる「持続可能な農業」を維持できる環境作りが必要
  • 気候変動や異常気象による被害があっても、持ち直せる強靭な農業が必須

(出典:国連開発計画 駐日代表事務所(UNDP)「目標2: 飢餓をゼロに」)

日本が途上国に対して行っている農業に関する支援


世界の飢餓問題とそれを解決するための持続可能な農業の実現のため、日本からも途上国に対して様々な支援が行われています。

2015年2月には開発協力大綱が閣議決定され、途上国に対して食品流通の各段階で生み出される付加価値を連鎖させるシステム(フードバリューチェーン)の構築を含む、農林水産業の育成などの解決に向けたいくつもの取り組みを行っています。
(出典:外務省「農業開発 日本の取組」,2016)
(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA(「ひと目でわかるフードバリューチェーン」,2018)

食料安全保障及び栄養のためのニュー・アライアンス

2012年にG8、アフリカ諸国、民間セクターのパートナーシップによって持続可能で包括的な農業成長を達成し、10年間で5000万人を脱却させることを目的として立ち上げられました。

これにより民間投資の増大に向けた分野別取り組みやG8の資金コミットやパートナー国政府の具体的な行政行動などが策定されました。

この中で日本はモザンピークを共同リード国として、米国と緊密に連携し策定に貢献しています。
(出典:外務省「食料安全保障及び栄養のためのニュー・アライアンス」,2018)

グローバル・フードバリューチェーン戦略

日本は農林水産物の生産から製造・加工、流通、消費にいたるまでの各段階で付加価値を高めながら繋ぎ合わせるフードバリューチェーンにも力を入れています

食を基軸とする付加価値の連鎖を作る観点から、2014年6月には「グローバル・フードバリューチェーン戦略」を打ち出しました。

これは現地の農産物を国内または国際市場での流通や食の安全・安心に配慮した流通・加工施設の整備、持続可能な消費体制の構築などを視野に入れたものです。
世界市場に根ざした広範囲なグローバル・フードバリューチェーンの構築と強化を含む農林水産業の育成を行うことで、持続可能かつ強靭な農業を実現できるよう取り組み支援しています。

  • 持続可能で包括的な農業成長を達成し、10年間で5000万人を脱却させる
  • 農林水産物の生産から製造・加工、流通、消費にいたるまでの各段階で付加価値を高めながら繋ぎ合わせるフードバリューチェーンに力を入れている
  • 世界市場に根ざした広範囲なグローバル・フードバリューチェーンの構築と強化を含む農林水産業の育成を行う

(出典:農林水産省「グローバル・フードバリューチェーン戦略の 推進について」,2018)

国際機関とも連携し農業や飢餓・食料問題に関する援助を行う


日本は先述した支援だけでなく、国際機関とも連携し、農業や飢餓、食糧問題に対しての援助も行っています。
2015年に行われたG7エルマウ・サミットにて「2030年までに5億人を飢餓・栄養不足から救出する」目標を設定したことを発端として、様々な国際機関との連携を開始しました。

国連食糧農業機関(FAO)や国連世界食糧計画(WFP)、国際農業開発基金(IFAD)などと連携して食糧支援や栄養支援を行っています。
近年行われたFAOとWFPとの連携による支援、そしてアフリカ稲作進行のための共同体(CARD)を紹介します。
(出典:外務省「日本と世界の食料安全保障」,2018)

国連食糧農業機関(FAO)との連携

1973年以降、近年まで国連食糧農業機関(FAO)が行うフィールド事業の支援のため、日本は任意の資金拠出を実施してきました。
また2004年以降は無償資金協力や、世界各国における貧困農家を対象とした農業資材の提供、灌漑設備などの整備、農家の生計向上に向けた技術支援などを連携して行っています。
(出典:外務省「日本と世界の食料安全保障」,2018)

国連世界食糧計画(WFP)との連携

キルギスでは国連世界食糧計画(WFP)と協働で、食糧不足が深刻な状態または自然災害の影響を受けやすいコミュニティでの取り組みを行っています。

これは主に女性を対象とした職業訓練の実施や、その対価としての食料支援などが行われました。
また現地でJICA事業との連携も行われています。
(出典:外務省「日本と世界の食料安全保障」,2018)

アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)

世界で貧困や飢餓が問題視され、SDGsが採択される前から実施されている支援です。

2008年5月に第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)でアフリカ稲作振興のための共同体(CARD)は立ち上げられました。
この目的は、サブサハラ・アフリカでの米生産量を2018年までに1400万トンから2800万トンに倍増することとされています。
既に2014年時点で2500万トンと目標の74%を達成しており、2018年には目標の2800万トンの達成も見込めています。

またアフリカ各国で計173件ものCARD関連プロジェクトが実施されており、一定の成果も確認されています。
CARD参加国の国別稲作振興戦略(NRDS)の作成支援や、第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)にて、農民6万人及び普及員2,500人に稲作技術を普及させることも表明しています。

  • 1973年以降、近年まで国連食糧農業機関(FAO)が行うフィールド事業の支援のため、日本は任意の資金拠出を実施
  • キルギスでは国連世界食糧計画(WFP)と協働で、食糧不足が深刻な状態または自然災害の影響を受けやすいコミュニティでの取り組みを行っている
  • サブサハラ・アフリカでの米生産量を2018年までに1400万トンから2800万トンに倍増する

(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA「アフリカのコメ生産、10年で倍増達成へ-アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)関連会合の開催-」,2018)
(出典:外務省「日本と世界の食料安全保障」,2018)

私たち一人ひとりが問題を認識することも大切


世界では飢餓に対して様々な対策が行われています。その中で日本の技術支援が行われ、問題解決に向けて進んでいるものもあります。

世界各国が協力して問題に当たれば、いずれ問題を解決することも不可能ではないでしょう。

ただこの問題について、私たちは政府や関係機関に任せきりにしておくのではなく、一人ひとりが問題を認識することも大切です。
世界の飢餓問題は決して他人事ではないのです。
持続可能な農業の達成に関わることはできなくても、支援団体による食糧支援に対しての寄付が、回りまわってこのような途上国で食糧不足に困る人たちを助けることができます。

持続可能な農業を行うためにも、まず今必要な食糧を確保することで将来につなげることができるのです。
まずは一人ひとりが問題をしっかり認識し、それぞれができることを見つけることが大切です。

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