近年、世界のインターネットの普及率はとても高くなっています。それに伴いICT技術の向上や活用が進められています。
ICTは、2030年に達成しなくてはならないSDGs(持続可能な環境開発)に必要不可欠であると言われています。
この記事では、以下の点に注目して解説していきます。
①ICTについての基本理解
②ICTのメリット・デメリット
③途上国に与える影響
④ICTの普及率
⑤ICT普及に必要とされる課題
持続可能な開発目標・SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲットや現状は?
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ICTとは?
ICT(情報通信技術)とは「Information and Communication Technology 」の略です。ITが情報技術に対し、ICTは情報技術の活用方法と言われています。
身近なICTの例では、SNSやネット通販などが挙げられます。
これらはICTの発展系となります。このICTのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ICTが普及するメリット
現在、ICT技術は様々な分野で導入され、私たちの生活の手助けをしています。
メリットは下記の通りです。
①IT技術による仕事量の軽減(生産性向上)
②あらゆる分野に導入できる
③人材難を解決する
④サービス性の向上
⑤新たな職種の創出
またICTが導入されている代表的な分野は下記の通りです。
①教育
②医療
③建設
④農業
⑤防災
⑥観光
⑦地方創生
超高齢化社会の日本において、ICTを導入することで医療業界での安全性向上・医療業務の効率化が推し進められています。
特に教育分野ではICTの導入が進められ、インターネットを通じて場所を選ばず効率的な学習が可能になる環境を実現するために、取り組みが行われています。
また地震などの自然災害が多い日本の防災分野では、国民が素早く災害情報にアクセスできるような取り組みも進んでいます。
ICTが普及することによるデメリット
ICTのデメリットは下記の通りです。
①導入ハードルが高い(コスト面)
②情報管理が甘くなるリスク
③デジタル人材の不足
④機械が人に取って替わるリスク
少子高齢化により国内の人口は減少していると同時に、産業人口も減少傾向にあります。
IT分野の発展により、今後はデジタル対応可能人材の確保は難しくなり、2030年までに約60万人もの人材が不足すると言われています。
(出典:総務省「デジタル変革時代の ICT グローバル戦略懇談会 報告書」,2019)
- ICT(情報通信技術)とは「Information and Communication Technology 」の略であり、使用例としては、SNSやネット通販など
- ICTを導入することで医療業界での安全性向上・医療業務の効率化が見込まれる
- IT分野の発展により、今後はデジタル対応可能人材の確保は難しくなり、2030年までに約60万人もの人材が不足する
現在の日本のICT普及率
ここで日本のICT普及率を見てみましょう。
(出典:総務省「ICTの導入状況」,2018)
上記の表から、日本は海外と比較してICT導入率が低い水準です。
海外のICT導入率に可能な限り割合を近づけることが、今後の目標となります。
インターネットの普及率
2018年時点で、世界のインターネット普及率は世界人口の50%を突破しています。次第に国家間の垣根もなくなりつつあります。
2020年から数年以内に起こるとされる5G通信の普及により、ICT分野は驚くべき発展を遂げてデジタル革命の時代に突入する言われています。
このデジタル革命により、2021年までにGDPの年間国内平均成長率は0.4%上昇すると試算されています。またAI技術やICTテクノロジーを利用した製品・サービスは、GDPの50%に到達するとも言われています。
解決されるべき課題
近年では、時代と共に私たちの働くスタイルにも変化が起き始めています。日本政府主導による働き方改革が推し進められることもあり、日本の労働環境は今後大きく変化していくことが予想されています。
デジタル革命の時代には、情報にアクセスできる人、そうでない人との間で格差が生まれます。例えば先進国と後進国でのインターネット普及率の差です。
先進国でのインターネット普及率は80%を超えていますが、途上国での普及率は15%前後と非常に低い水準にあります。
デジタル革命によりIT分野は加速度的に発展するものの、途上国で生活する人々はデジタル社会から取り残される現実を直視しなければなりません。
デジタル社会の波から取り残された人々は、結果的に多くの不利益を発生し、さらなる格差が広がっていくのです。
そしてデジタル革命は良いことばかりではありません。ITテクノロジーにより大きく発展した社会においては、ネットでのサイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高まり被害拡大も指摘されています。
これらのデジタル格差やリスクにどのように対応していくべきなのか、デジタル革命社会において解決されるべき課題は山積みなのです。
(出典:総務省「デジタル変革時代の ICT グローバル戦略懇談会 報告書」,2019)
(出典:総務省「ICTの導入状況」,2018)
- 2018年には、世界のインターネット普及率は世界人口の50%を突破している
- 2020年から数年以内に起こるとされる5G通信の普及によりデジタル革命の時代に突入するとされている
- デジタル社会の波から取り残された人々は、結果的に多くの不利益を発生し、さらなる格差が広がっていく
SDGs達成で大きく変わる生活環境
今後はITテクノロジーの発展により、デジタル化は更なる進化を遂げていくと予想されます。またICT技術の分野もさらなる発展を遂げることでしょう。
SDGsのスローガンである「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」であり、SDGsの17の目標達成まであと10年です。2030年の日本の姿はどのようなものになっているのでしょうか。
その頃には、全ての生活がデジタル化された社会となり、より一層の技術革新により私たちの生活は一変すると考えられます。
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