ひとり親

ひとり親による子育ての問題点は?子どもへの影響とは

ひとり親世帯では様々な問題を抱えています。その中でもよく挙がるのが、子育てについての問題です。

ひとり親である以上、家庭の収入だけでなく家事や子育ても1人で行わなければいけない状況も少なくありません。
そうなったとき、子育てを優先にできない世帯も多々あります。その他にも様々な影響が子どもに与えられます。

この記事ではひとり親世帯の子育ての問題や、子どもへの影響について紹介します。

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ひとり親世帯が抱える問題とは


現在どれくらいのひとり親世帯が存在しているのか、世帯数で見ると、母子世帯と父子世帯には大きな差があります。

推計にはなりますが、母子世帯は123.2万世帯に対して、父子家庭は18.7万世帯と母子世帯は父子世帯のおよそ6.6倍にも上ります。
これだけ大きく差が開いていますが、どちらにも共通して言えることとして、ひとり親世帯となった理由が離婚によるものが大半を占めているということです。

母子世帯は79.5%、父子世帯は75.6%と割合としては、それほど違いはありません。
母1人という母子世帯が多いのは、離婚により子どもの親権をどちらが持つかという問題について、母親が持つことがほとんどであるためです。

もちろん父親が親権を持つこともありますし、父子世帯の19%が死別によりひとり親世帯になったという理由もあることから、父親が必然的に親権を持つこともあります。
しかし一般的に離婚調停において、よほどの理由がない限りは母親が親権を持つことが多いということです。

母子世帯であれ、父子世帯であれ、ひとり親になることで多くの問題が発生します。本来は夫婦で協力して家庭を築きあげていくものですが、ひとり親になることで家事や子育て、収入の確保などをすべて1人で行わなければならないケースがほとんどです。
特に母子世帯では収入の問題が顕著であり、子育てについての問題も含めると母子世帯、父子世帯ともに、窮地に立たされることは多々あります。

収入に関する問題

ひとり親である以上、親権を持った子どもの子育てを行わなければいけません。
しかしその子育てをする上で大きな問題となるのが、お金と時間です。特にお金、つまり収入に関しては大きな問題であり、子育てにも大きく影響を与えています。

2016年時点では、平均年間収入(※1)は母子世帯で243万円、父子世帯で420万円、平均年間就労収入(※2)にすると母子世帯で200万円、父子世帯で398万円となります。
もちろん世帯ごとに違いはありますが、母子世帯では1ヶ月あたり20万円以下で生活することになります。
この20万円の中から、光熱費や家賃、食費、生活必需品などを購入するとなると、十分なお金を残すことは厳しいです。
また、それ以外の出費もあった場合、足りなくなる可能性もあります。

父子世帯だと1ヶ月当たり35万円が平均となっていますが、ここまで大きく差が出るのは就労形態の違いが挙がります。
就業状況自体は母子世帯、父子世帯ともに80%以上となっていますが、そのうち正規の職員や従業員として就業しているのは、父子世帯68.2%なのに対して、母子世帯は44.2%しかありません。
また自営業は父子世帯が18.2%、母子世帯が3.4%と占める割合はどちらも父子世帯が高いという結果が分かります。

一方でパートやアルバイトといった形態で働く人は父子世帯が6.4%に対し、母子世帯は43.8%にも上ります。
パート・アルバイトでは収入も安定せず、社会保障などが付かないことも少なくありません。
つまり安定した収入を得られないために、金銭面で様々な問題を抱えやすいと言えます。
このデータもあくまで平均なので、母子世帯はもとより、父子世帯でも収入面で問題を抱え、貧困状態に陥っているという世帯がある、という問題が現状にあります。

※1平均年間収入:年間に得たすべての収入の平均。就労以外によって得た収入も含まれる。

※2平均年間就労収入:就労によって年間に得た収入の平均。

  • 推計では、母子世帯は123.2万世帯に対して、父子家庭は18.7万世帯と母子世帯は父子世帯のおよそ6.6倍になる
  • 母子世帯が多いのは、離婚により子どもの親権をどちらが持つかという問題について、母親が持つことがほとんどであるため
  • 正規の職員や従業員として就業しているのは、父子世帯68.2%なのに対して、母子世帯は44.2%いる。またパートやアルバイトといった形態で働く人は父子世帯が6.4%、母子世帯は43.8%いる
  • (出典:厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果の概要について」,2016)

    ひとり親世帯における子育ての問題


    収入が安定しない、あるいは多くの収入を得られないひとり親世帯にとって、子育てについても問題を抱えることが多々あります。
    その中でも特に顕著なのは子ども教育に関する問題です。これについては後述していきますが、他にも子どもの食事や触れ合う時間などにも影響を与えます。

    平均収入はあくまで平均であるため、それを上回る世帯もあれば下回る世帯も存在します。そうなると必要な経費で収入を使ってしまった場合、食費などが削られることも少なくありません。
    食料の困窮経験による調査では2017年でひとり親世帯において、36.1%も経験があることが分かっています。また、生活意識の推移についても2016年時点で45.1%の世帯が大変苦しいと回答しています。

    これは子どもにとっても大きな影響を与えます。食事は発育において非常に重要な要素であり、必要な栄養を得られなければ、健やかに成長することはできません。

    またひとり親であることから、就労時間によって子ども1人にしなければいけない時間も増えます。
    親の愛情を受けて育つ子どもにとって、人格形成にも大きな影響を与えてしまうことになりますし、コミュニケーションを取ることができないことで、ストレスを溜めていくことにもなります。
    それが子どもの問題行動や、不登校にもつながりかねません。

    労働政策研究・研修機構のデータではひとり親世帯に属する子どもの問題行動において「いじめ」が7.2%、「非行」は3.1%、「暴力」が1.9%という報告があります。
    またいずれかの子どもが不登校の経験がある世帯が11.3%、現在も不登校中である世帯が3.7%というデータも得られています。

    もちろん多様かつ複雑な要因が絡み合って起こることなので、一概にひとり親世帯であることだけが要因ではありませんが、ふたり親の世帯と比べてもひとり親世帯の方が割合として高いことから、まったく関係ないと切り捨てることもできません。

    それではひとり親世帯の親は子どもと触れ合える時間を増やせば解決するかというと、今度は就業面に影響を与えることになります。
    多くの場合、子育てと両立して就業しようとすると希望に合った仕事に就けないことも多く、やむを得ず収入のために仕事を優先することも少なくありません。
    それでもひとり親として家計を切り盛りするのは厳しいという世帯もあり、その影響は子どもに降りかかることになります。

    食事も満足に取れず、1人でいる時間が多い子どもにとっては、どれも悪影響になると言わざるを得ません。
    しかしそれは決してひとり親となった人が悪いのではなく、そうせざるを得ない環境が問題であることも付け加えておきます。

  • 収入が安定しない、あるいは多くの収入を得られないひとり親世帯にとって、子育てについても問題を抱えることが多々ある
  • 食料の困窮経験による調査では2017年でひとり親世帯において、36.1%も経験があり、生活意識の推移についても2016年時点で45.1%の世帯が大変苦しいという結果になった
  • 就労時間によって子どもは親とコミュニケーションを取ることができず、ストレスを溜めていくことにもなり、それが子どもの問題行動や、不登校にもつながることもある
  • (出典:内閣府「子供の貧困に関する現状」,2017)
    (出典:労働政策研究・研修機構「ひとり親世帯と子どもの生育環境」,2018)

    子どもの学力格差は将来にも大きく影響する


    ひとり親世帯の問題において、もう1つ大きく取り上げられるのが、子どもの教育に関する問題です。
    現代において、学校以外の学習活動、例えば塾や家庭教師などによる学習補助を受けている子どもは多いです。
    これは小中学校、あるいは高等学校だけでなく、幼児教育においても言えることです。

    幼いころから多くの教育を受けることで、最終的な学歴や能力に差が出るのは当然のことですが、それは塾や家庭教師だけでなく、スポーツや芸術に関する習い事についても同様のことが言えます。
    これらの習い事や学習活動は各家庭の判断によって行われるため、支払などもその家庭の負担となります。
    当然のことではありますが、これが世帯ごとに大きな格差を生み、子どもたちの学力の差につながります。

    収入がある家庭であれば、必要な教育を複数に渡って課すことができます。幼少期よりそのような環境に置かれている子どもであれば、中学校や高等学校にあがったときには高い学力や能力を備えている可能性が高まります。
    一方でそこには多額の授業料などがかかってきますが、ひとり親世帯の収入では払えないことも多々あります。
    それだけ教育関係の出費は高いともいえますが、それ以上にひとり親世帯ではギリギリの収入で生活していることが多いので、必要と感じていても捻出できないことがほとんどです。

    実際にふたり親世帯とひとり親世帯を比較しても、習い事や塾代にかかる費用がないという世帯はひとり親世帯の方が多いという統計が出ており、1万円以下や2万円以下の費用をかけている世帯は、どちらもふたり親世帯の方が多いことが分かっています。
    習い事や塾代にかかる費用がない、というのは必ずしも必要ないというわけではなく、必要だが払えないという意味も含んでいます。

    このように、学力面においてもひとり親世帯は収入面で難があり、子どもが必要としている学力や能力についても身に付けさせてあげることができない、という問題が挙げられます。これは子どもや社会全体の将来にもつながってきます。

  • 習い事や学習活動は世帯ごとに大きな格差を生み、子どもたちの学力の差につながる
  • 学力の差は貧困から抜け出せず、二世帯で貧困の連鎖が続いてしまうこともある
  • ひとり親世帯は収入に難がある場合が多く、子どもが必要としている学力や能力についても身に付けさせてあげることができないという問題が挙げられる
  • (出典:内閣府「子供の貧困に関する現状」,2017)
    (出典:労働政策研究・研修機構「ひとり親世帯と子どもの生育環境」,2018)

    ひとり親世帯の子育てに支援による改善を


    1人で家庭におけるすべての問題を解決することは非常に困難です。
    しかし現状はひとり親となった人が、そのために苦心し、多くの疲労や問題を抱えて、日々過ごしています。
    そして解決できている人はほんの一握りであり、多くの人がその問題を解決できないまま、生きていかざるを得ません。

    ひとり親となった責任論を持ち上げる人もいますが、それはその人だけの責任でなく、現代の多様化した家族のあり方の1つでもあります。
    そういったひとり親世帯の問題を、ひとり親となった人だけに押し付けるのではなく、社会全体で解決していくことが、日本の将来にもつながっていきます。
    そのため政府や各地方自治体では様々な支援が行われています。あるいは民間でもひとり親世帯をサポートする動きが見られます。

    ただ一番の手助けは、そのひとり親世帯の周りに住む人々の協力にほかなりません。
    もし周りにそのようなひとり親がいるのなら、あるいは居なかったとしても、日本に住むひとり親となった人を助けるために、支援の輪を広げていきましょう。

    年間約50万人が参加、
    累計2億円の支援金額を達成!

    「ちょっといい明日づくり」に挑戦する私たちgooddoと一緒に、まずは無料で社会支援をしてみませんか?

    この無料支援は、「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」ために活動している「認定NPO法人フローレンス」に10円の寄付として贈られます。

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    この記事を書いた人
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