「パレスチナ問題の背景は?」
「パレスチナの現状は?」
「パレスチナ難民のために行われている支援は?」
このような疑問を持っている方に向けて、本記事では下記の内容を紹介します(2026年10月最終更新)。
- ・パレスチナ問題とは?
- ・パレスチナ問題の現状は?
- ・パレスチナ難民のために行われている支援は?
- ・パレスチナ難民の支援活動を行うおすすめ寄付先団体は?
パレスチナ問題とは、2000年以上もの間パレスチナという地域をめぐり、アラブ人とユダヤ人が起こしている対立のことです。
パレスチナとは、地中海の東に位置する沿岸地域を指します。レバノン、シリア、ヨルダン、エジプトに囲まれた場所です。

2025年10月に停戦が発効しましたが、1年が経った2026年10月時点でもガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続き、復興はほとんど進んでいません。2026年には米国・イスラエルとイランの軍事衝突も起こり、中東全体の情勢が大きく揺れています。
パレスチナ問題について概要をつかみたい方は、ぜひご一読ください。
「ユダヤ人」「パレスチナ自治区」など言葉の解説から読みたい方はこちら
>>パレスチナ問題に関わる言葉の解説
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【1分で分かる】パレスチナとイスラエル 長引く紛争の歴史

パレスチナ問題の主な原因はアラブ人とユダヤ人の対立です。
両者の間で起こっている紛争の歴史的背景は、以下の通りです。
- 問題の発端は2000年以上前
住んでいた王国がローマ帝国によって滅ぼされたユダヤ人が、パレスチナを追い出される - 紛争の大きなきっかけとなったイスラエル建国
-19世紀、パレスチナに戻りたいユダヤ人と、先住のパレスチナ人との間に衝突が起こる
-国連決議によりパレスチナが、ユダヤ人とアラブ人の2国に分けられる
-決議に反発したアラブ諸国がイスラエルに攻め込み中東戦争が始まる
-イスラエルとパレスチナの間にオスロ合意が交わされパレスチナに暫定自治区が設置される - ハマスの台頭
パレスチナの武装組織ハマスが選挙に勝ちガザ地区を独自に支配
順番に解説していきます。
問題の発端は2000年以上前
2000年以上前、パレスチナにはユダヤ教を信じる人々(ユダヤ人)の王国がありました。しかし、王国はローマ帝国によって滅ぼされてしまいます。
ユダヤ人は、パレスチナを追い出され、世界各地へ移り住むことになりました。
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紛争の大きなきっかけとなったイスラエル建国

19世紀、パレスチナへ戻ろうと考えたユダヤ人たちにより、祖国復帰運動「シオニズム運動」が起こります。
パレスチナを統治していたイギリスが、ユダヤ人の国家建設を支持しました。これには、ユダヤ系の大財閥から資金援助を引き出そうという狙いがありました。
イギリスは一方でアラブ人にも独立国家をつくると約束しました。パレスチナを含むアラブ地域を支配していたオスマン帝国を切り崩すという目的があったのです。
さらに、イギリスはフランスと地域を山分けする密約も結んでいました。このイギリスの3つの約束は「三枚舌外交」と呼ばれました。結局、オスマン帝国の領土は英仏間で山分けされることになりました。
移住したユダヤ人と先住のパレスチナ人との間に衝突が続く中、1947年、国連決議がパレスチナ分割決議を採択。パレスチナの地が、ユダヤ人とアラブ人の2国に分けられ、翌年ユダヤ人がイスラエルの建国を宣言しました。
しかし、アラブ諸国が決議に反発しイスラエルに攻め込みます(第1次中東戦争)。
戦争は続き、1967年の第3次中東戦争を皮切りに、イスラエルは国際法で認められていない土地まで占領します。事実上「パレスチナ」と呼ばれていた土地のすべてを統治下にしていきました。
1993年、アメリカとノルウェーの仲介で、イスラエルとパレスチナの間にオスロ合意が交わされます。パレスチナに暫定自治区を設置し、イスラエル、パレスチナの双方がいずれ共存することを目指すことが狙いでした。
和平が期待されるも長くは続かず、現在も断続的に紛争が続いています。
ハマスの台頭
パレスチナでは和平派の人物がリーダーになりますが、2006年の議会選挙でイスラムの組織「ハマス」に負けてしまいます。ハマスとは、ガザ地区を中心にパレスチナの解放を訴えている武装組織です。
選挙に勝ったハマスは、ガザ地区を独自に支配するようになりました。その後、現在まで何度も衝突が起こっています。
パレスチナとイスラエルの間で起こった紛争の背景について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
パレスチナ|外務省 – 中東
中東 | 国連広報センター
外務省: よくある質問集 中東
2023年からの紛争と2025年の停戦合意、停戦1年後の現状
2023年10月7日、ハマスがイスラエルへ大規模な攻撃を行い、イスラエルは報復作戦を開始。現在に至るまで、混乱が続いています。
2023年10月:大規模な武力衝突の発生
2023年10月、ガザ地区を拠点とする武装組織によるイスラエルへの大規模攻撃をきっかけに、イスラエル軍はガザ地区に対する大規模な軍事作戦を開始しました。この一連の攻撃と報復により、イスラエル側では約1,200人が死亡し、多数の人が人質として連れ去られたと報告されています。
一方ガザ地区側では、ガザ地区保健省の集計で2026年10月時点の死者が7万4,000人以上、負傷者が17万5,000人以上にのぼり、行方不明者も約9,500人とされています。
犠牲者の大半は女性と子どもです。
(出典:CNN『ガザの死者6万人超す、がれきの下にまだ数千人』(2025年7月30日))
(出典:CNN『国連機関がガザの被害状況を発表、紛争勃発から丸2年』(2025年12月))
(出典:日本経済新聞「[社説]停戦1年 ガザの人道危機を長引かせるな」(2026年10月9日))
(出典:毎日新聞「避難先ビル崩壊 ガザで続く命がけの日常 停戦1年、進まぬ復興」(2026年10月、Yahoo!ニュース配信))
2023年末〜2024年:ガザ地区で深刻化する人道危機
戦闘が続く中、ガザ地区では住宅、学校、病院、水道施設、発電所などが広範に破壊されました。国連機関によると、2024年初頭までにガザ地区の人口の約8割以上が避難を経験したとされています。
この時期、ガザ地区では数万人規模の死者が出たと報告され、その多くが女性や子どもであることが国際社会に大きな衝撃を与えました。食料、水、医療物資の不足が深刻化し、「人道的破綻」の状態にあるとの警告が繰り返し出されました。
参考:UNRWA|Gaza Situation Reports
2024年:紛争の長期化と西岸地区への影響
2024年に入っても、断続的な戦闘と空爆は止まず、恒久的な停戦には至りませんでした。ガザ地区では人口約230万人のうち190万人以上が国内避難民となり、複数回の避難を強いられる人が大半を占めています(UN OCHA・2024年報告)。仮設テントや過密な避難所での生活が常態化しました。
(出典:UN OCHA『Humanitarian Situation Updates – oPt』)
2025年前半:避難生活の固定化と支援体制の限界
2025年1月に就任したドナルド・トランプ米大統領は、過去の『アブラハム合意』を成果として強調しつつ、中東地域の安定と和平に向けた枠組みを再構築する意向を表明しました。一方で、2025年前半の時点では本格的な停戦交渉は進まず、ガザ地区の人道状況は深刻なままでした。
一方で、ガザ地区では約180〜190万人が国内避難状態に置かれたままで、実際の人道状況は改善せず、和平構想と現地の現実との間には大きな隔たりがあるとの指摘も続いています。国連によると、2025年時点でガザ地区の国内避難者は約180〜190万人規模にのぼり、これは地域人口の大半にあたります。
参考:White House Archives|Abraham Accords
2025年10月:トランプ大統領提案の包括停戦合意 第1段階開始
2025年9月25日、トランプ米大統領は『ガザ紛争包括的終結計画』を提案し、イスラエル・ハマス双方の合意を得て、2025年10月10日にイスラエル軍の撤退開始とともに停戦の第1段階が始まりました。
第1段階では、生存していたイスラエル人人質20人と、イスラエルに収監されていたパレスチナ人約2,000人が交換されました。
一方で、ハマスの武装解除や、ガザの将来統治をめぐる枠組みについては、引き続き協議が続けられる形となりました。
(出典:ジェトロ『米ウィトコフ特使、ガザ地区停戦合意「第2段階」への移行を発表』(2026年1月14日))
(出典:笹川平和財団 IINA『ガザ和平新提案合意と今後の行方』)
(出典:Arab News Japan『ガザ停戦は今後どうなるのか、そして休戦は持続するのか?』)
2026年1月:停戦合意の第2段階移行と復興フェーズへ
2026年1月14日、米国のスティーブ・ウィトコフ中東担当特使は、ガザ地区停戦合意が第2段階に移行したと発表しました。
第2段階では、停戦から非軍事化、技術官僚による統治、そして復興へと段階的に移行することが目指されています。
ただし、ハマスの武装解除については、同組織はパレスチナ国家樹立を条件として挙げており、簡単には進まない見通しです。
多くのイスラエル人とパレスチナ人からは、現在の枠組みが完全に実現するかどうかについて懐疑的な声も上がっています。
第2段階の協議は2026年5月以降、イスラエル軍による攻撃の継続とハマスの武装解除をめぐる対立から停滞しています。ハマスは『第1段階の完全履行が先』として武装解除の協議に応じず、イスラエルは『武装解除がない限り建材や重機の搬入は認めない』として復興を事実上止めています。パレスチナ人による暫定行政組織(ガザ行政国家委員会)も、イスラエルが職員のガザ入域を認めず、エジプト側で足止めされた状態が続きました。
(出典:ジェトロ『米ウィトコフ特使、ガザ地区停戦合意「第2段階」への移行を発表』(2026年1月14日))
(出典:時事ドットコム「イラン衝突でガザ和平停滞 イスラエル『占領』固定化も―ハマス武装解除進まず・停戦半年」(2026年4月9日))
2026年10月:停戦から1年、『紙の上だけの停戦』と進まない復興
2026年10月10日、停戦発効から1年を迎えましたが、ガザ地区ではイスラエル軍による空爆や銃撃がほぼ連日続いています。ガザ地区当局によると停戦後の死者は1,400人を超え、現地の医師や100を超える人道団体は『停戦は紙の上にしか存在しない』と訴えています。
イスラエル軍は合意で定められた範囲を超えてガザ地区の約7割を支配下に置き、約200万人の住民は残り3割の地域に封じ込められています。
国連の推計では人口の約65%が今もテントや簡易小屋で暮らし、2026年半ばの時点で建造物の82%が損壊または破壊されたままです。倒壊の恐れがある建物は2,000棟以上とされ、9月にはガザ市で避難民が身を寄せていたビルが崩れ、少なくとも21人が亡くなりました。
復興に必要な建材や重機の搬入はイスラエルが認めておらず、医薬品の不足や感染症の流行も続いています。UNRWAの清田明宏保健局長は『ガザはますます人間が生きる場所ではなくなっている』と危機感を示しています。
(出典:AFPBB News「ガザ停戦から1年、続く攻撃と避難生活 『私たちはだまされている』」(2026年10月11日))
(出典:日本経済新聞「[社説]停戦1年 ガザの人道危機を長引かせるな」(2026年10月9日))
(出典:nippon.com(時事通信)「『ガザは人間が生きる場所でない』=停戦発効1年、復興進まず―UNRWA清田局長インタビュー」(2026年10月9日))
(出典:毎日新聞「避難先ビル崩壊 ガザで続く命がけの日常 停戦1年、進まぬ復興」(2026年10月))
2026年2〜4月:米国・イスラエルのイラン攻撃とガザ和平への影響
2026年2月28日、米国とイスラエルはイランに対する大規模な軍事作戦を開始し、最高指導者のハメネイ師が死亡しました。イランは中東各地の米軍基地やイスラエルへミサイルやドローンで報復し、3月にはレバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派も攻撃に加わって、戦闘は中東全体に広がりました。
4月8日、パキスタンの仲介で米国とイランは2週間の停戦に合意しましたが、イスラエルはレバノンへの攻撃を続け、停戦は不安定な状態が続きました。レバノン保健省によると、3月2日の戦闘再開から4月16日までのレバノン側の死者は2,969人、負傷者は9,112人にのぼり、国内避難民は100万人を超えています。
この衝突の間、ガザ地区では唯一の対外窓口であるラファ検問所が閉鎖され、人道支援の搬入が止まりました。米国の関心がイランに移ったこともあり、ガザ停戦の第2段階(ハマスの武装解除、暫定統治、復興)の協議は事実上止まったままとなっています。
(出典:時事ドットコム「イラン最高指導者死亡 体制転換へ重大局面―米大統領『攻撃続く』」(2026年3月1日))
(出典:ジェトロ ビジネス短信「米国がイランと2週間の停戦合意、イランは『ホルムズ海峡の安全な通航』承認」(2026年4月))
(出典:時事ドットコム「イラン衝突でガザ和平停滞 イスラエル『占領』固定化も」(2026年4月9日))
(出典:共同通信「レバノン死者2969人 停戦1カ月」(2026年5月18日、山陰中央新報デジタル配信))
(出典:認定NPO法人ADRA Japan「停戦の陰で続く犠牲、死者3千人に。レバノンの人々に支援を届けたい」(2026年5月27日))
(出典:ピースウィンズ「【中東危機】イスラエルがレバノンに大規模攻撃、停戦合意なのになぜ? 現地の悲痛な声」(2026年4月9日))
パレスチナの国内避難民や難民がおかれている状況

ガザ地区およびヨルダン川西岸地区で避難生活を続ける人びとは、現在も極めて深刻な状況に置かれています。
ガザ地区では、約200万人の住民のほぼ全員が一度は避難を経験し、2026年10月時点でも人口の約65%がテントや簡易小屋で暮らしています。住居や電力、水、医療といった生活基盤が破壊されたままの状態が続いています。
2025年10月の停戦後、一部の避難民が自宅周辺へ戻り始めましたが、建造物の82%が損壊・破壊され、イスラエル軍が約7割の地域を支配しているため、多くの人が元の居住地に戻れないまま再避難を繰り返しています。
(出典:UNRWA『Where We Work – Gaza Strip』)
(出典:UN OCHA『Humanitarian Situation Updates – oPt』)
(出典:AFPBB News「ガザ停戦から1年、続く攻撃と避難生活 『私たちはだまされている』」(2026年10月11日))
(出典:毎日新聞「避難先ビル崩壊 ガザで続く命がけの日常 停戦1年、進まぬ復興」(2026年10月))
多くの人びとが仮設テントなどでの生活を強いられており、厳しい人道状況が長期化しています。
ヨルダン川西岸地区では、イスラエルによる『事実上の併合』が進んでいると国連が警告しています。2026年2月、イスラエル政府は1967年の占領以来初めて西岸の一部で土地登記を始めると決め、ユダヤ人の土地購入を認める措置も承認しました。国連によると、2026年6〜9月の3か月間だけで8,085戸の入植地住宅が承認され、2026年に入ってから約3,800人のパレスチナ人が避難を余儀なくされ、入植者による襲撃は1,430件以上記録されています。日本政府も入植活動を国際法違反として凍結を求め続けています。
(出典:時事ドットコム「ヨルダン川西岸『事実上の併合』 パレスチナ住民排除の野心も―イスラエルが強硬対応」(2026年2月21日))
(出典:UN News「West Bank: New Israeli measures further erode prospects for two-State solution」(2026年2月))
(出典:Arab News Japan「国連高官、ヨルダン川西岸でのイスラエル入植地の『絶え間ない拡大』を非難」(2026年9月23日))
さらに、レバノン、シリア、ヨルダンといった周辺国に暮らすパレスチナ難民についても、厳しい生活条件が続いています。UNRWAは2026年の人道アピールにおいて、これらの国々で暮らす難民に対する基礎的サービスや法的支援の継続が不可欠であると強調しています。とくにレバノンでは、国内の経済危機や法的制約の影響を受け、パレスチナ難民の社会経済状況が一層悪化しているとの指摘が続いています。
(出典:UNRWA Emergency / Flash Appeal 2026、UNRWA Lebanon)
パレスチナ難民のために行われている支援

パレスチナ難民が十分な生活ができるよう、様々な支援活動が行われています。
おもに支援を行っている団体は、下記の通りです。
- ・国連機関
- ・各国政府
- ・民間団体
どのような支援を行っているかを説明します。
UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)が行っている支援

UNRWAは、第一次中東戦争後に誕生した救済事業機関の1つです。
パレスチナ難民の救済と、教育、保健、難民キャンプのインフラ整備・環境改善、保護、小規模金融などの事業実施を目的としています。難民への長期支援を約束し、1950年に活動を開始しました。
主な支援内容は以下の通りです。
保健支援
・予防から治療までの総合的なプライマリ・ヘルスケア (※)の提供
・入院医療または専門的な外来医療を提供する二次医療と、特殊な診断と先進的な医療に対応する三次医療を受けられるようサポート
※プライマリ・ヘルスケア:患者さんを1人の人間として考え、どんな病気も診察を行い、何でも相談にのる総合的な医療
教育支援
・年間約55万人にのぼるパレスチナ難民の子どもたちに無料で初等教育を提供
生計支援
・難民、特に女性の社会参加を促進するセーフティネット支援
・パレスチナ難民に対し融資を四半世紀ごとに提供
難民キャンプのインフラ整備と生活環境の改善
・コミュニティ主導でのキャンプ内の建物と生活の質の改善
保護
・パレスチナ難民の保護強化のため保護基準の徹底
・人権の向上と国際法に基づく権利擁護とアドボカシー活動の実施
なお、イスラエルは2024年10月にUNRWAの活動を国内で禁止する法律を成立させ、2025年1月に施行しました。東エルサレムのUNRWA施設は閉鎖・取り壊しの対象となりましたが、ガザ地区とヨルダン川西岸では診療所や学校の運営が続けられています。日本政府は2025年度もUNRWAを通じて約3,500万ドルの難民支援を決めています。
(出典:外務省「我が国の対パレスチナ支援」(令和8年2月))
(出典:UNRWA「‘More people will die’: How Israel’s UNRWA ban affects Palestinians in Gaza and beyond」)
日本政府が行っている支援

パレスチナ難民支援に関しては、わが国ではこれまで以下の支援活動を行ってきました。
- ・JICAによるガザ地区の難民キャンプの改善を支援(2016-2019年)
- ・910万ドルを住民参加型の改善計画に支援(2020年)
- ・医療、食料、教育などに3,000万ドルの支援(2022年)
- ・UNRWA経由で緊急下の教育と食糧援助に740万ドルを支援(2023年)
これまでにUNRWAを通じて10億ドル以上支援を行っています。
ガザ地区においては、2023年にUNRWAをはじめとした国際機関や日本のNGOと連携し、以下の支援活動を行いました。
- ・漁業者への支援
- ・ICT技術支援
- ・災害対応能力強化
- ・食糧援助
- ・生計向上
- ・畜産支援
- ・太陽光パネル設置
2022年度、総額約2,200万ドルの支援をガザ地区に届けています。
2023年10月の衝突発生後、日本政府はガザ地区を含むパレスチナの人々に対し、2026年2月までに約4億1,000万ドル規模の人道支援や物資の供与を実施しています。内訳は、令和6年度末までにUNRWA・WFP・WHO・UNICEFなどの国際機関と日本のNGOを通じた約2億3,000万ドルの人道支援、令和7年度の食糧・保健分野への約1,000万ドル、令和7年度補正予算による人道・復旧復興・財政分野への約1億7,000万ドルなどです。JICAを通じてテントや毛布、食料の供与も4回にわたり行われ、エジプトの病院でのガザからの重傷患者受け入れ支援(約830万ドル)も実施しました。1993年以降の対パレスチナ支援の累計は約28億ドルにのぼります。
(出典:外務省「我が国の対パレスチナ支援」(令和8年2月) )
2023年10月以降ガザ地区で行われている民間団体による支援

停戦後もガザ地区では攻撃が続き、復興はほとんど進んでいません。イスラエルがガザ地区への出入り口をすべて管理し、支援物資の搬入を限られた量しか認めていないため、生活必需品の価格が高止まりし、食料・医薬品・住まいの不足が長期化しています。こうした中でも民間団体は、今できる支援を続けています。
(出典:AFPBB News「ガザ停戦から1年、続く攻撃と避難生活 『私たちはだまされている』」(2026年10月11日))
主に以下の支援が必要とされています。
- ・食料、飲料水、衛生用品などの物資支援
- ・医療物資や医療サービスなどの医療支援
- ・避難場所の提供
- ・心理社会的ケア
- ・学校に行けなくなってしまった子どもたちへの教育支援
- ・2023年10月以前に行われていたパレスチナ難民支援の継続
パレスチナの危機について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
>>パレスチナ人道危機のおすすめの寄付先は?必要とされている支援とともに紹介
パレスチナ難民のために私たちができることは?

パレスチナ難民のために、多くの支援活動が行われていますが、私たち個人にもできることがあります。
- ・支援団体に寄付する
- ・現地で起こっていることを知り発信する
詳しく解説します。
支援団体に寄付する
日本にいる私たちが、遠く離れた戦地の人々のために今すぐできることはお金の寄付です。
多くの団体では、自分の好きなタイミングで寄付できる都度寄付と、毎月決まった額を寄付する継続寄付、2つの寄付方法が用意されています。
都度寄付は、支援したい団体のホームページからクレジットカード、銀行口座からの振込などで、希望する金額を自分の好きなタイミングで寄付できます。特にクレジットカードでの寄付は、思い立ったらすぐその場でできるのでとても手軽で便利です。
継続寄付は、毎月決まった金額を、継続的に寄付することです。都度寄付と同様、団体のHPなどからクレジットカードや口座引き落としで手軽に寄付できます。
長引く戦禍にある人々を支援するには継続的な支援が求められています。もちろん、寄付が初めてで続けられるか迷っている人は、まずは都度寄付をしてみるとよいでしょう。戦地の人々の力になることに変わりありません。
選択できる金額の設定は団体によって異なりますが、通常1,000円から10,000円程度の設定金額から選択します。
一定の条件を満たせば、確定申告で寄付金控除を受けられる団体もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>確定申告で寄付金控除を受けるには?必要な書類や申告の方法について解説
現地で起こっていることを知り発信する
ガザ地区では停戦後も攻撃が続き、復興の見通しは立っていません。2026年にはイラン情勢に関心が移り、ガザが報道される機会は減っていますが、戦禍にある人々はまだまだ厳しい状況に置かれています。
紛争地で起こっていることを知り、発信したり周囲の人たちと話し合い、風化させないことが大切です。
パレスチナ難民の支援活動を行っている団体を紹介
ここでは、「パレスチナで被災した人々へ寄付したい」と考えている方へ向けて、被災地域で支援活動をしている団体を紹介します。
パレスチナの被災者を支援している団体
【簡単5分でスタート】毎日使う電力を節約しながら平和のために活動するNPO・NGOに自動寄付
【寄付先1】NPO法人アクセプト・インターナショナル:独自の受け入れモデルでテロや紛争解決へ
アクセプト・インターナショナルはテロ組織に加入してしまった人達の脱過激派・社会復帰のために、スキルトレーニングやカウンセリングなどを提供しています。「排除するのではなく、受け入れる」をコンセプトに、テロや紛争の解決に取り組んでいます。
パレスチナでは若手リーダーとともに、対話と研修を通じて新たな和平プロセスの構築に取り組んでいます。政党や市民社会から多様な若者が参加し、特に女性リーダーの参画にも力を入れています。
また、ガザ地区では、過密な避難民キャンプにおける衛生状態の改善や、破壊された井戸に対する給水支援など、緊急人道支援も展開。これらの支援は、若手リーダーたちの視点や提案を反映させた形で実施されています。
単なる物資提供にとどまらず、支援活動を通じて和平への土台を築くという、日本発の革新的なアプローチを推進し、現地の人々と共に持続可能な平和を目指しています。
寄付アドバイザーが見た注目ポイント!
- 前例のない取組みへの挑戦。テロ・紛争解決という分野、紛争地や、テロ組織から投降した人やギャング、社会に居場所がない人々に対する取り組みなど、深刻ではあるものの、多くの人々が取り組んでいない問題に前例を創る覚悟をもって取り組む。
- 1日50円からの継続的な寄付とともに、大使(アンバサダー)として活動する「アクセプト・アンバサダー」という制度もユニークな参加方法。
- 「パリ平和フォーラム」での採択をはじめ、国内外での表彰に象徴されるように、各プロジェクトが着実に成果を積み上げている。日本国内でも在日ムスリムの方への緊急プロジェクトや更生保護の担い手創出の取組みを開始するなど、組織と活動を成長させている。
【寄付先2】認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン
ワールド・ビジョンは、貧困や紛争、自然災害等により困難な状況に置かれた子どもたちのために活動する国際NGOです。
ワールド・ビジョンは1975年にパレスチナ自治区で活動を開始し、2023年には、ヨルダン川西岸地区の150カ村に住む13万6,000人に支援を届けました。
今後の支援活動については、パレスチナ自治区における日々変化する状況とニーズを注視しつつ、緊急援助物資の配布・心理社会的支援・安全な居場所の回復・コミュニティに根差した減災などの支援を予定しています。
【寄付先3】公益財団法人 日本ユニセフ協会
大規模な軍事衝突による被害が続くパレスチナ・ガザ地区では、多くの子どもと家族が安全を求めて避難施設に身を寄せています。砲撃により各地でライフラインが破壊され、食料や安全な飲み水、医薬品などが不足する中、命をつなぐための緊急人道支援が急務となっています。
ユニセフはガザの南部地域にとどまり、事前に備蓄していた医療物資、医薬品などの緊急支援物資の配布を進めるとともに、安全な飲み水の供給を続けるため、ガザ地区で唯一機能している海水淡水化プラントの稼働を支えています。
増え続ける避難民に対する医療サービスや安全な飲み水の提供、教育の機会や心に傷を負った子どもに対する心理・社会的支援の確保にも全力を注いでいます。
【寄付先4】認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン
ピースウィンズは、日本で設立された国際NGOです。これまで世界38の国と地域で紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人びとに対して支援活動行ってきました。
パレスチナ・ガザ地区では2015年から支援を行っており、これまでガザの人々とともに、子どもや若者のための支援、紛争被害世帯への緊急物資支援等に取り組んできました。
現在、ガザ地区は外とのアクセスが遮断され、水や食料、燃料や電力など様々な物資が不足しています。
ピースウィンズは、危機にあるガザ地区の市民への食料配布など、緊急支援を開始しました。
パレスチナ問題に関わる言葉の解説

ここでは、パレスチナ問題に関わる以下の言葉を分かりやすく解説します。
- ・アラブ人・ユダヤ人
- ・イスラエル
- ・パレスチナ自治区
- ・パレスチナ難民
- ・ハマス
1つずつ説明していきます。
アラブ人・ユダヤ人とは?
歴史的に、ユダヤ教を信仰する人をユダヤ人と呼んできましたが、中世以降は信仰の実践だけでなくユダヤの血統を継承する人もユダヤと呼ばれています。しかし、アメリカやカナダの敬虔なユダヤ人の中には、敬虔でないイスラエルのユダヤ人と同一視されることを望まない人もいます。
アラブ人は、アラビア語を話す民族です。しかし、アラビア語を話すユダヤ系はイスラエルではアラブ人とはみなされません。「イラク系」や「モロッコ系」ユダヤ人など出自をつけて区別して呼ばれるなど、複雑です。
イスラエルとは?

イスラエルは、地中海に面する西アジアの国です。西側は広く地中海に面しており、南端は紅海に続くアカバ湾にわずかに接しています。
第二次世界大戦後、パレスチナをユダヤ人の国とアラブ人の国に分ける「分割決議案」が国連で採択されました。その翌年にユダヤ人が建国を宣言して創られたのがイスラエルです。
イスラエルには、ユダヤ人だけでなくアラブ人も生活しています。イスラエルが建国された際、ほとんどのアラブ人がパレスチナ難民となり国外へ追放されましたが、中には国内に追放を免れとどまったアラブ人もいるのです。
パレスチナ自治区とは?

パレスチナは、東は「ヨルダン川西岸地区」と、西は地中海、南はエジプトに接する「ガザ地区」に分かれている地区です。 この2地区は、1994年以来「パレスチナ自治区」とされています。パレスチナ人による独立国家を目指しており自治政府自体は存在しますが、完全な 独立国家ではありません。
パレスチナを国家として認めている国もあれば、認めていない国もあります。国連には国家としては加盟していませんが、2026年6月時点で約147の国連加盟国がパレスチナを国家として承認しています。2024年5月にはアイルランド・スペイン・ノルウェーが、2025年9月にはフランス・英国・カナダ・オーストラリアなどが相次いで承認を発表しており、国家承認の流れが加速しています。そのため「パレスチナ自治区」と呼ばれることが多いです。
(出典:外務省『国連におけるパレスチナの地位』)
(出典:BBC News Middle East)
行政は、パレスチナ解放機構(PLO=Palestine Liberation Organization)が母体となったパレスチナ自治政府が行っています。
(出典:外務省 国連におけるパレスチナの地位に関する総会決議の採択と我が国の対応(概要))
国連の分割決議案以前は地中海の一番東の沿岸にある地域のことをパレスチナと呼んでいました。
パレスチナ難民とは?
パレスチナ難民とは、1948年のアラブ・イスラエル戦争で住む場所を失った、パレスチナ地域に住んでいた約75万人のパレスチナ人とその子孫を指します。現在は3-4世代目になっています。
UNHCRが2026年6月に公表した『Global Trends 2025』報告によれば、2025年中頃の時点でUNRWAの管轄下にあるパレスチナ難民は約590万人で、世界最大の難民グループです。
ガザ地区では2023年10月以降、住民約200万人のほぼ全員が避難を経験し、2026年10月時点でも人口の約65%が仮設の住まいで暮らしています。多くのパレスチナ人が、近隣のアラブ諸国に避難しています。
(出典:UNHCR『Figures at a glance』)
(出典:UNRWA『Palestine refugees』)
(出典:UNRWA Statistics Bulletin)
UNRWAに登録されているパレスチナ難民は約600万人で、パレスチナ自治区のほかヨルダン、レバノン、シリアに暮らしています(UNRWA・2024年)。
アラブ・イスラエル戦争から70年以上経った今も解決の見通しは立っていません。
参考:国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を通じたパレスチナ難民に対する無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換
(出典:外務省「我が国の対パレスチナ支援」(令和8年2月))
ハマスとは?
ハマスとは、イスラエルに対する抵抗組織です。正式名称は「イスラム抵抗運動」。現在パレスチナ・ガザ地区を実効支配しています。
1987年、パレスチナ人が、投石などでイスラエルの占領に抵抗する第一次インティファーダが、ガザ地区で拡大した際、設立されました。貧困救済の社会福祉活動を行なっていたエジプトのムスリム同胞団のガザ支部が母体となっています。
第二次インティファーダ後、ハマスはイスラエルに対する闘争を強化、その後も武装闘争を再開しています。
ハマスは、ガザ地区の支持を得て、PLO(パレスチナ解放機構)主流派「ファタハ」との連立政権を立てました。しかし、2007年にはファタハとの対立からハマスはガザ地区を制圧し、同政権は崩壊に終わります。
なお、パレスチナ自治政府の議会選挙は2026年に予定されていましたが、2027年9月に延期されました。
(出典:AFPBB News「パレスチナ議会選、2027年9月に延期 『民主主義に対する犯罪』との声も」(2026年10月10日))
パレスチナとイスラエルの衝突の主な原因はイスラエル建国。多くの難民を生んでいる

本記事では、パレスチナ問題について解説しました。ここで紹介した内容をまとめます。
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- ・パレスチナ問題とは、19世紀以来、シオニズム運動を行っていたユダヤ人と、実際パレスチナの地に1000年以上にわたって住み続けていたアラブ人が2000年もの歳月をかけて対立している問題のこと
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- ・パレスチナ難民は現在もあらゆる国で暮らしており、総数はおよそ590万人(UNHCR Global Trends 2025/2026年6月発表)にのぼる
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- ・2025年10月に停戦が発効し人質交換が行われたが、2026年1月に移行した第2段階(ハマス武装解除・暫定統治・復興)は5月以降停滞。停戦から1年の2026年10月時点でも攻撃は続き、停戦後の死者は1,400人を超えている
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- ・ガザ地区の建造物の82%が損壊・破壊され、人口の約65%がテント暮らし。イスラエル軍が約7割の地域を支配し、建材の搬入も止まっているため復興の見通しは立っていない、人道支援と復興支援はこれからも長期的に必要
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- ・パレスチナ難民のために、現在も物資や現金の配布、子どもたちの心のサポートなど様々な支援が必要とされている。私たちもお金の寄付で支援できる
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- ・2026年2月からの米国・イスラエルによるイラン攻撃で中東全体の情勢が悪化し、ガザ和平は後回しにされている
起こっている問題を知ることが、支援の第一歩です。より詳しく知りたい方には以下の書籍がおすすめです。
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今まで以上に苦境に立たされているパレスチナ難民支援を支援したいと考える方は、下記の支援記事をご覧ください。
>>パレスチナ人道危機のおすすめの寄付先は?必要とされている支援とともに紹介






