教育は子どもたちの教養や素行の基盤となり、将来を大きく左右するものです。
すべての人は平等に教育を受ける権利があり、教育を受けられていない人へは支援が必要です。
アフリカでは学校へ通えない子どもが多く、識字できないまま大人になります。アフリカでは、そのような状態がずっと続いており、貧困を抜け出せていません。アフリカで教育を行うためには、私たちの支援が必要です。
今回は、アフリカで教育支援が必要な理由や実際に行われている支援活動について解説します。
アフリカの教育の現状とは?男女格差や支援の内容、私たちにできること
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アフリカの子どもたちが教育を受けられない理由
なぜ、アフリカの子どもたちたちは教育を受けることができないのでしょうか。
そこには、以下の理由が大きく関係しています。
家事や水汲みなど家庭のために労働しなければいけない
アフリカできれいな水を扱える家庭はごく一部で、ほとんどの家庭は、整備されていない井戸や川から水を汲んできます。
水を汲むのは子どもの仕事です。子どもたちは、数十kmの長い道のりを、重い水を持って移動しなければなりません。家族の分も水を汲む必要があるため、何往復もすることもあり、帰ってきた頃にはクタクタです。
そのため時間と体力を奪われて、学校へ行ったり勉強をする時間を確保できません。
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貧困により学費や教材費が払えない
アフリカの多くの家計は、農業を収入源として成り立っており、災害や気候変動により貧困に陥っている状況が続いています。
貧困であるということは何よりも教育を受けることを妨げます。
両親が共働きのケースも多く、それだけでは家族を養えないため年齢が高い子どもは家計を助けるために外で働かなければならないケースも多いです。
また、家庭が貧困なために学校に通うお金がない、教材が買えないなどの理由から行かせてもらえないというケースもあり、貧困な家庭事情は教育を受ける機会を失う大きな理由となっているのです。
自然災害や紛争などにより安全に通えない
アフリカでは、自然災害による洪水や干ばつが起きています。
後述しますが、アフリカでは学校の数が足りておらず、子どもたちは数十kmを歩いて通っているため、災害に巻き込まれるリスクがあるのです。
通学中の危険については紛争や内戦も挙げられます。アフリカでは紛争が続いているエリアがあり、学校が軍の拠点になっているのです。
学校が攻撃されることもあり、多くの子どもたちが命を落としています。
学校の数や教員不足、また授業の質が良くない
アフリカでは子どもの数に対し、学校の数や教師の数が足りていません。
また、教師として子どもたちに教育を教える大人が、十分な知恵や知識を持っているとは限らないため教師の教育の質も問題となっています。
子どものときに十分な教育を受けないまま大人になっている教師が多いため、アフリカでは学校の建設や設備・環境の整備と併せて教師の指導や教育についても支援が必要です。
また、アフリカでは家で話す言葉と学校で教わる言葉が異なる問題もあります。
現地の言葉を理解できる教師が不足していたり、少数民族の言語での授業を受け入れないケースがあるため、言葉の制限がある中で勉強しなければならないケースも見られます。
親や周囲の大人が教育の大切さをわかっていない
アフリカでは何世代にも続き貧困が連鎖しています。
自分たちも満足な教育を受けてこなかったことから、親が教育の重要性を理解していないことも多くあるのです。
女の子だから通えない
貧困層が多い国では、女性よりも男性が優遇される慣習が多く残っています。
そのため、家庭が貧困な場合は女の子よりも男のを優先的に学校に通わせます。
なぜ、女性が教育を受けられないのかと言うと、「児童婚」の文化があるからです。
貧困層の女性は、体が未熟なうちから児童婚を強いられることがあるため、「女性に教育はいらない」という解釈が広まっているのです。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「アフリカに教育支援が必要な理由」)
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「児童婚」)
アフリカの子どもたちが学校へ通うために必要な支援とは
子どもたちが安心して学校に通うためには、世界の国や団体からの支援が必要です。
支援の方法は、寄付や募金、ボランティア、認知活動など様々あります。支援の内容は、以下のとおりです。
寄付
アフリカでは一人でも多くの子どもたちに教育の機会を持たせるために、国連組織や団体によって様々な支援が行われています。
それらの支援活動は寄付により賄っているため、私たちが寄付をすることでアフリカの子どもたちの支援に貢献することができます。
寄付は1,000円などの少額から行うことができ、毎月定額を継続的に寄付する方法や、好きなタイミングで任意の金額を寄付する方法などがあります。
ボランティア
子どもたちへ教育を届けるために、ボランティアをすることも可能です。
日本では募金の呼びかけボランティアや問題について認知を広げるための活動に参加するなどのボランティア活動ができます。
こうした活動は全国各地で行われています。これらの活動に参加するだけでも、多くの子どもが教育を受けるための活動に貢献できるのです。
また、海外ボランティアでアフリカの子どもたちに直接授業をしたりワークショップなどを行う方法もあります。
アフリカの子どもたちの現状を知り広める
学校に通いたくても通えない子どもたちを救うためには、問題への理解を深め、伝えていくことも重要です。
まだアフリカの教育の現状や深刻さを知らない人のために現状の課題や解決策、必要な支援などの情報を積極的に提供することによって、問題に対する理解を深めることができます。
まずは自分の周りから問題に対して共感してくれる人を増やし、支援の輪が広げてみてはいかがでしょうか。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会)
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ほんの少しの行動がアフリカの子どもたちの未来を変えるかも
アフリカの貧困を脱出するためには、識字力や学力が必要不可欠です。
1人でも多くの子どもが教育を受けられるために、私たちができることから協力する必要があります。
一人ひとりの小さな行動でも、多くの人が参加することで、子どもたちを助ける大きな力となるのです。