アフリカ(教育)

アフリカで行われている教育支援について知ろう!支援によってどう変わった?

小学校に通うことのできない子どもは、世界で5,900万人もいると言われ、そのうちの3,400万人が、サハラ以南で生活するアフリカの子どもたちなのです。

現在、サハラ以南の多くの国や地域が貧困に陥っています。
子どもたちが教育を受けるためには様々な課題を解決する必要があり、その課題の殆どに貧困が関係しています。

そんな現状を変えるために、世界中の団体が支援や寄付を行っています。その協力を受けて、アフリカの教育環境は、改善を見せているのです。

アフリカはどのような支援を受けているのでしょうか。
そして、支援によってどのような変化が起きたのでしょうか。具体的なデータや数値をまとめました。

アフリカの教育の現状とは?男女格差や支援の内容、私たちにできること

アフリカの教育事情はどう変化している?


アフリカでは、2018年時点で学齢期にある子どもの12人に1人が学校に通えていません。学校に通えていない理由は、以下のようなものが挙げられます。

  • 子どもの数に対して学校が足りない
  • 児童労働
  • 貧困で学費が払えない
  • 自然災害
  • 紛争
  • 教員不足
  • 学校の設備が整っていない
  • 2000年以降は、国際団体や支援団体の協力を受けて、教育環境は改善を見せており、学校に通えない子どもが減少しているのです。

    2000年から2012年にかけてのデータは、以下のようになっています。
    アフリカ圏だけではなく、南アジアやその他の地域のデータもまとめました。

    2000年2012年
    サハラ以南アフリカ女子2,370万人1,820万人
    男子2,000万人1,450万人
    南アジア女子2,160万人480万人
    男子1,110万人510万人
    それ以外の地域女子1,280万人760万人
    男子1,050万人770万人

    このように見てみると、学校に通えない子どもの数は着実に減っているのがわかります。
    しかし、これはあくまでも「経過」としての数字に過ぎません。更なる改善に向けて、世界中で支援が進んでいます。

    (出典:公益財団法人日本ユニセフ協会「アフリカに教育支援が必要な理由」)

    アフリカで行われた教育支援の取り組み・活動と結果は?


    様々な国際団体や支援団体が、アフリカの教育支援を行っています。

    一体どのような取り組みが行われているのでしょうか。今回は識字率が低い傾向にある(男性57%、女性44%)ブルキナファソに対して行われた支援についてまとめました。
    そして、支援によりどのような結果が得られたのかを見てみましょう。

    ブルキナファソでの教育支援の成果

    アフリカ圏にあるブルキナファソも、教育不足や貧困で悩んでいるエリアのひとつです。

    世界に拠点をおいている支援団体は、ブルキナファソ政府と協力して、教育改善に向けた取り組みに着手しています。

    具体的には、3歳から16歳の公立学校の費用を無償化することに成功しており、就学状況がはるかに改善されました。

    2010年2016年2018年2021年目標
    幼稚園の総就園率2.8%2.9%4.1%15.0%
    小学校の総就学率74.8%86.1%90.0%106.3%
    小学校の修了率45.8%57.9%63.2%100.0%
    中学校の進学率54.2%65.7%73.0%93.2%

    2011年から取り組んでいる「子どもにやさしい学校」

    ブルキナファソは、2011年から国際支援団体と協力して「子どもにやさしい学校」を実施しています。
    これは、子どもたちが安心できる環境の中で、質の高い教育を受けられることを目指した取り組みです。

    ブルキナファソの教員は、幼い頃から十分な教育を受けていないため、読み書きや計算が満足にできないことも珍しくありません。
    そのままでは、子どもたちに正しい教育を教えられないため、教員の育成も大切な課題です。

    そのため、2017年からは以下の指導を中心に教員育成にも力を入れています。

  • 教授法
  • 子どもの権利
  • 衛生
  • 栄養教育
  • 公用語学習
  • スピード学習
  • 2018年には、サヘル地方の教員800人と中東部地方の教員600人が研修を受けました。教師の育成は、今後も続けていく方針です。

    学校やトイレの設置

    教育を受けるためには学校が必要ですが、現地では校舎ほとんど見られないため、2018年には以下の数の校舎を建設しました。

  • 幼稚園6つ
  • 小学校6つ
  • 中学校2つ
  • 男女別のトイレや手洗場を設置することで、衛生面にも気を配り、トイレの設置に合わせて小学校の校舎の改修も5棟行いました。

    学校にトイレがないことを理由に、思春期の女の子が学校に通うのをやめてしまうケースも見られましたが、解決につながっているのです。

    クラブ活動

    子どもたちの社会性や自己表現を身につけるために、クラブ活動にも力を入れています。

    各学校で、生徒主導のもと菜園クラブや勉強クラブ、衛生クラブなどが立ち上がっており、クラブ活動に必要な用具は国際団体が寄付しているのです。

    現状では、一部の学校でしかクラブ活動できていませんが、いずれは、全ての学校でクラブ活動できるように努めていくのです。

    太陽光発電式ライトの支給

    ブルキナファソは、ほとんどのエリアの家庭で電気が通っていません。そのため、子どもたちは、日没後は自宅で勉強できないのです。

    ブルキナファソの子どもたちは、労働や水汲み、学校までの遠さを理由に学校に通えていないため、自宅で勉強できる環境を確保しないと子どもたちの学力は上がりません。

    そこで、国際支援団体は、2015年から2016年に太陽光発電式ライトを配布しました。その数約3万個です。
    その支援のおかげで、子どもたちは、日没後でも自宅で勉強できるようになりました。

    障害のある子どもにも教育支援

    ブルキナファソで、障がいを持ちながらも教育を受けられている子どもは27%程しかいません。
    ブルキナファソでは、障がいのある子どもを受け入れる環境が整っていないことが理由なので、改善が課題にあがっていました。

    そこで2017年から、サヘル地方で学校に通えていない障がいを抱える子どもたち2,235人に対して、通学支援を開始しています。

    それと同時に、教員や地域住民、親などを対象に、障がいのある子どものに教育が必要であることの認知活動も行っているのです。

    識字率も向上

    これらの取り組みが精力的に行われたため、ブルキファナソでは識字率にも変化が見られました。
    2012年では男性の識字率が47%、女性が33%でしたが、2017年には男性57%、女性44%まで改善されています。
    しかし、未だ低い水準であることには変わらないため、今後も継続して支援活動が必要と言えるでしょう。

    (出典:公益財団法人日本ユニセフ協会「世界子供白書2012」)
    (出典:公益財団法人日本ユニセフ協会「表5 教育指標」)
    (出典:公益財団法人日本ユニセフ協会「スクール・フォー・アフリカ2018年度 ご支援報告」)
    (出典:公益財団法人日本ユニセフ協会「ブルキナファソ活動報告」)

    今後の成長に注目が集まるアフリカはさらなる教育支援が急務


    アフリカの18歳未満の子どもの人口は、2030年までに1億7,000万人増加して、計7億5,000万人に到達すると予測されています。

    これだけの数の子どもたちが教育を受けて大人になれば、アフリカの経済成長にもつながるため、注目が集まっているのです。

    特にサハラ以南のアフリカは高い潜在成長性があるものの、未だ経済成長率はアジアの新興国より低い状況です。世界の経済に与えるアフリカの影響力を考えても、アフリカへの教育支援は急務と言って良いでしょう。

    (出典:公益財団法人日本ユニセフ協会「ユニセフ報告書『2030年世代アフリカ 2.0』発表」2017)

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