西日本豪雨

西日本豪雨の各地の被害とは?岡山、大阪、広島、愛媛で起こったこととは

2018年に発生した西日本豪雨は、広範囲に渡る激しい雨により、各地で様々な被害をもたらした災害となりました。

なかでも特に被害が集中したのは広島や岡山、愛媛であり、それぞれが甚大な被害となる結果となってしまいました。

これらの地域ではどれほどの被害となったのか、そしてこのような豪雨ではどのような二次災害によって被害が拡大するのかを紹介していきます。

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西日本豪雨の概要と被害


西日本豪雨は、広い範囲で多くの被害を及ぼした水害です。

平成30年(2018年)6月28日以降に北日本で停滞していた前線が、7月4日に北海道まで北上した後、7月5日に西日本まで南下し、そのまま停滞。
この前線と同時期に発生した台風7号の影響で、日本付近には暖かくて非常に湿った空気が供給され続け、結果として広い範囲で記録的な大雨がもたらされ、災害につながったのです。

この豪雨により四国地方での総雨量は1800ミリ、東海地方でも1200ミリと7月の月降水量平均値の2~4倍になったといわれています。さらに48時間雨量、72時間雨量などは中国地方や近畿地方などの多くで観測史上1位となるなど、これまでにない降水量となりました。

名称 平成30年7月豪雨
発生期間 平成30年(2018年)6月28日~7月8日
被害者数(全都道府県の合計) 死者 237人(岡山県66人、広島県92人、愛媛県31人)
行方不明者 8人
負傷者 433人
被害家屋(全都道府県の合計) 全壊 6,767件
半壊 11,243件
一部損壊 3,991件
床上浸水 7,173件
床下浸水 21,296件

(データは2019年1月9日時点)
(出典:内閣府「防災情報のページ」)

西日本豪雨は1府10県で大雨特別警報が発令されるなど、一時はかなり危険な状況にまで陥ったほか、ライフラインなどにも影響を与えました。

中国電力と四国電力では停電被害が相次ぎ、中国電力で最大約58,700戸、四国電力で16,600戸、ガスや高圧ガス、LPガスでも一時供給ができなくなる事態になりました。
水道についても全国18道府県80市町村において最大263,593戸の断水が確認されています。

(出典:内閣府「防災情報のページ」)

西日本豪雨で被害の多かった地域


このように広い範囲で大きな被害をもたらした西日本豪雨ですが、その中でも特に甚大な被害となった地域があります。

それが広島県、岡山県、愛媛県です。人的被害や住居被害の数が非常に多く、今も復興に追われている地域があります。

この3県ではどのような被害が出てしまったのかを解説します。

広島県

広島県は人的被害が最も多く出た県です。これは土砂災害が広島県だけで624件も発生し、それによって流入した土砂が河川を塞き止めて氾濫し、市街地に大量の土砂を伴う水が流れ込んで、家屋への侵入や交通インフラを麻痺させたことが原因とされています。

人的被害 死者 108人
行方不明者 6人
負傷者 127人
住宅被害 全壊 1,029棟
半壊 2,888棟
一部損壊 1,898棟
床上浸水 2,926棟
床下浸水 5,009棟

(出典:広島県災害対策本部「平成30年7月豪雨災害による被害等について(第 63 報)」,2018年8月13日時点)

床上浸水や土砂災害に巻き込まれて亡くなった方が多く、土砂災害だけでも87人の命が奪われる結果となりました。

(出典:広島県公式サイト)

岡山県

岡山県は倉敷市真備町に雨が集中するなどの特徴があり、真備町だけで51人もの命が奪われることとなりました。

これはハザードマップで示された想定浸水区域に住んでいた人々であり、予め避難指示が出ていたにも関わらず、それだけの死者を出してしまう結果となりました。

その要因は被害者の多くが高齢者であったことです。避難できない状況であったり、自主的な判断で避難しなかったりという状況が重なり、このような大きな被害を生んでしまったとされています。

人的被害 死者 66人
負傷者 3人
行方不明者 161人
住宅被害 全壊 4,828棟
半壊 3,302棟
一部損壊 1,124棟
床上浸水 2,727棟
床下浸水 6,364棟

(出典:岡山県公式サイト,2018年12月5日時点)

岡山県は特に雨による河川の氾濫と浸水した区域が広く、3県の中でも床上あるいは床下浸水の被害が最も多くなっています。

(出典:岡山県公式サイト)

愛媛県

愛媛県は大洲市の久米川などでは大規模な河川の氾濫が起こり、多くの家屋が浸水被害を受けることとなりました。また土砂崩れなどもあり、全壊や半壊した家屋の数が非常に多いのが特徴です。

人的被害 死者 29人
行方不明者 1人
負傷者 29人
住宅被害 全壊 632棟
半壊 3,212棟
一部損壊 92棟
床上浸水 360棟
床下浸水 2,692棟

(出典:愛媛県公式サイト,2018年10月5日時点)

大阪府

他の3県に比べれば死者がなく被害も大きくありませんが、一級河川である一庫・大路次川がこの雨で増水し、護岸侵食して崩壊に至る被害がありました。

大阪府でも総雨量は498ミリを超えており、7月の月降水量の第1位を上回る大雨が降り注ぎ、以下のような被害を生み出しました。

人的被害 死者 0人
行方不明者 2人
負傷者 0人
住宅被害 全壊 1件
半壊 0件
一部損壊 9件
床上浸水 7件
床下浸水 25件

(出典:大阪府公式サイト)

大雨や豪雨のときは二次災害を警戒


豪雨の際は、大雨が原因となり派生して起こる土砂災害や河川の氾濫などの二次災害にも十分な警戒をする必要があります。

西日本豪雨でも土砂災害が大きな被害をもたらしましたが、大雨の際には最も警戒したい二次災害の1つです。地質的にもろい斜面や、木々が生えておらず山肌がさらされている場所は、土石流や地滑りなどが起こりやすいため注意が必要です。

また、河川の氾濫も大きな災害となります。すべての河川で発生する可能性がありますが、過去に堤防の決壊や水没したことがある地域などは要注意です。

さらにダムの決壊も大雨の二次災害として注意が必要です。現在は強度も高く、放水などで管理もされているため、よほどのことがなければ決壊しないように造られていますが、決壊した場合は下流域で大規模な氾濫が起こる可能性があります。

氾濫が起これば、家屋の浸水も起こりえますが、場合によっては床上浸水により水没する危険も考えられます。

また、都市部などによっては、道路のアンダーパスなど地下空間の水没という災害も予想されますので、大雨の際には避けるようにしましょう。

いずれの災害も、ハザードマップなどで想定被害として予測されています。実際に西日本豪雨でも岡山県での浸水はそのほとんどが予想範囲と一致していました。
二次災害への対処のためにもそれらはしっかりと把握しておくことが大切です。

 

大雨や台風による被害を減らすには事前の知識と対策を


6~10月の雨が多い時期では、豪雨だけでなく台風による被害も考えられます。

大雨や台風による被害を減らすには、先にも述べたようにハザードマップなどを使って事前に想定被害を知っておく、避難をするときにはどのようなことに注意しなければいけないのかなど事前の知識を蓄え、防災グッズなどを用意し、すぐに避難できるような準備を心がけておく必要があります。

自分と大切な人の命を守るために、しっかりと対策を講じておくことが大切なのです。

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この記事を書いた人
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