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大雨・台風時に発表される避難勧告・避難指示について解説!意味や違いとは?

この記事を要約すると

大雨・豪雨・台風などによって大きな被害が予測されるときに避難勧告や避難指示が出されることがあります。

しかしそれぞれがどういった状態のときに出されるものなのか、どういった違いがあるのかについてはまだまだ知られていない部分もあります。

ここでは避難勧告や避難指示の内容について紹介します。

大雨・台風による被害や防災対策は?日本であった過去の災害とは

避難勧告等の警戒レベルは5段階


まず「避難勧告」と「避難指示」の意味について説明します。
避難勧告とは災害によって大きな被害が予想される地域の住民に対して指定された避難場所への避難を勧めるというものです。

それに対して避難指示とは地域の住民に対して避難勧告よりも強く避難を求めるというものです。
避難勧告よりも急を要する場合や、危険性が高いと判断された場合に発令されます。

そしてこういった避難対策については、平成30年7月の豪雨の際に様々な防災情報が発信されたものの住民たちにとって難解な部分があったために十分に活用されたかったという経験を踏まえて、平成31年3月にガイドラインの変更が行われました。

さらに平成31年(令和元年)6月には警戒レベルが付記されるようになっています。

(出典:内閣府「防災情報のページ」)

警戒レベルごとに取るべき行動とは


簡単に表にまとめるとこのようになります。

警戒レベル 行動を促す情報 発令機関 取るべき行動
警戒レベル5 災害の発生情報 気象庁 命を守る最善の行動
警戒レベル4 避難勧告・避難指示 気象庁 避難
警戒レベル3 避難準備・高齢者避難 気象庁 高齢者は避難
警戒レベル2 注意報 気象庁 避難行動の確認
警戒レベル1 警報級の可能性 気象庁 心構えを高める

それぞれに内容を詳しく見ていきましょう。

警戒レベルの詳しい内容

「警戒レベル5相当」大雨特別警報

災害がすでに発生していることを示す警戒レベル5に相当します。

何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況です。命を守るための最善の行動が求められます。

「警戒レベル4相当」土砂災害警戒情報、高潮特別警報、高潮警報

地元の自治体が避難勧告を発令する目安となる情報です。
避難が必要とされる警戒レベル4に相当します。

災害が想定されている区域等では、自治体からの避難勧告の発令に留意するとともに、避難勧告が発令されていなくても危険度分布等を参考に自ら避難の判断をしなければいけません。

「警戒レベル3相当」大雨警報、洪水警報、高潮注意報

地元の自治体が避難準備・高齢者等避難開始を発令する目安となる情報です。
高齢者等の避難が必要とされる警戒レベル3に相当します。

災害が想定されている区域等では、自治体からの避難準備、高齢者等避難開始の発令に留意するとともに、危険度分布等を参考に高齢者等の方は自ら避難の判断をしましょう。

「警戒レベル2相当」大雨注意報、洪水注意報、高潮注意報(警報に切り替える可能性に言及されていないもの)

避難行動の確認が必要とされる警戒レベル2です。

ハザードマップ等により、災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認してください。

警戒レベル1相当

災害への心構えを高める必要があることを示す警戒レベル1です。
最新の防災気象情報等に留意するなど、災害への心構えを高めてください。

避難勧告等に関するガイドラインの変更点

平成30年7月豪雨を教訓とし、中央防災会議 防災実行会議において、同年12月に発表された「平成30年7月豪雨を踏まえた水害・土砂災害からの報告のあり方について(報告)」では、避難対策の強化についてとりまとめられています。

そしてこの報告を踏まえ、2019年3月に「避難勧告等に関するガイドライン」が改定されました。
地方公共団体が避難勧告等の発令基準や伝達方法を改善する際の参考とするよう内閣府が伝えています。

今回の大きな変更点は以下の部分です。

  1. 災害発生のおそれの高まりに応じて、居住者等がとるべき行動を5段階に分け、情報と 行動の対応を明確化
  2. 避難勧告等を発令する際には、それに対応する警戒レベルを明確にして、対象者ごとに 警戒レベルに対応したとるべき避難行動がわかるように伝達
  3. 様々な防災気象情報を、警戒レベルとの関係が明確になるよう、5段階の警戒レベル 相当情報として区分し、住民の自発的な避難判断等を支援

わかりやすく「警戒レベル」を5段階に分けて具体的にどういった行動を取らなければならないかを示しているところが大きな変更点と言えます。

(出典:内閣府防災情報のページ)

避難勧告はどのように伝達される?


避難勧告などは様々な伝達手段を使って地域住民に伝達されていきます。

まず地域でダイレクトに伝達していくものとしては「防災無線」「サイレン」などを使用して広域に一斉に呼びかけるというものがあります。

広範囲に大音量で伝達されるためにその即効性と範囲性に長けています。

他には町内会や消防団などの地域の組織を利用しての「口頭伝達」があります。

情報を積極的に集めることができないお年寄りなどに対して非常に有効な手段であり、確実に伝えることができるという強みがありますが、人手が必要になる、時間がかかるという弱みもあります。

また、自治体などで拡声器、スピーカーなどを備えた広報車で情報を呼びかけながら地域を周回するというものもあります。

避難先の避難場所はあらかじめ地域ごとに指定されており、町内掲示板や市町村の広報などから発表されています。

メディアを利用した伝達手段としては、テレビ、ラジオ、インターネットなどがあります。
ガイドラインではISO 22324などを参考にして危険度によって色を分けていくという方法が推奨されています。

例えばNHKの情報では赤系統が使用され、Yahoo! JAPANの避難情報のページにおいてはオレンジ系統の色が使用されています。

XRAINと高解像度降水ナウキャスト

国土交通省が利用している「XRAIN」や気象庁の防災気象情報である「高解像度降水ナウキャスト」などを積極的に利用するとより具体的な情報を入手することができます。

XRAINとは

「XRAIN」は国土交通省が運用している高性能気象レーダーを用いたリアルタイム雨量観測システムのことを指します。

  • 日本の国土のほぼ全域をカバー
  • 高性能雨量観測機能
  • 1分間隔でのリアルタイム性

上記の特徴があり、この観測データはインターネットでも公開されているために災害時にも多く利用されています。

高解像度降水ナウキャストとは

「高解像度降水ナウキャスト(気象庁)」は気象庁が発表する防災気象情報です。

10分ごとの1時間の雨量を10分間隔で観測して発表するといった従来のものがさらに高性能化され、以下のことが実現可能となりました。

  • 30分先までの5分間隔での観測
  • 250m四方領域単位での予報
  • 地図の拡大と縮小が可能

具体的な伝達文の例を挙げます。

警戒レベル3

「緊急放送、緊急放送、警戒レベル3、高齢者等避難開始。
緊急放送、緊急放送、警戒レベル3、高齢者等避難開始。
こちらは、○○市です。
○○地区に洪水に関する警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始を発令しました。
○○川が氾濫するおそれのある水位に近づいています。
お年寄りの方など避難に時間のかかる方は、避難を開始してください。
それ以外の方については、避難の準備を整え、気象情報に注意して、危険だと思ったら早めに避難してください。
特に、川沿いにお住まいの方(急激に水位が上昇する等、早めの避難が必要となる地区がある場合に言及)については、避難してください。
避難場所への避難が困難な場合は、近くの安全な場所に避難してください。」

警戒レベル4は全員避難が必要


大雨・豪雨・洪水などによって避難をするときは、避難場所の確認、避難場所までの道筋の確認、非常用の持ち出し品の準備など前もって備えておくことが重要です。

警戒レベルが4を超えると避難勧告や避難指示が出されます。
これは全員が避難することを勧められているもののため、落ち着いて避難できるような備えや行動を普段から意識しておきましょう。

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