東日本を中心に甚大な被害をもたらした2011年の東日本大震災。
その中でも宮城県は震源地にも近く、最も大震災の被害を受けた場所とされています。
そんな宮城県では当時多くの人の命が奪われ、また津波や火災により住む場所を追われた人も数多くいます。
それでも宮城県に住む人は懸命に復興に向けた取り組みを続けてきました。
この記事では宮城県の被害や復興状況を紹介します。
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東日本大震災の宮城県の被害
宮城県は東日本大震災の震源地に最も近い地域になったため、栗原市では最大震度7を記録しました。
その被害も大きく、被災した中では死者数が最も多い県となりました。以下は震度5以上を観測した市町村及び宮城県の被害をまとめました。
宮城県で震度5以上を観測した各市町村
震度7 | 栗原市 |
震度6強 | 涌谷町 登米市 大崎市 名取市 蔵王町 山元町 仙台宮城野区 塩竈市 東松島市 大衡村 |
震度6弱 | 気仙沼市 南三陸町 白石市 角田市 岩沼市 大河原町 宮城川崎町 亘理町 仙台青葉区 仙台若林区 仙台泉区 石巻市 松島町 利府町 大和町 富谷町 |
震度5強 | 宮城加美町 色麻町 柴田町 丸森町 仙台太白区 七ヶ浜町 |
震度5弱 | 多賀城市 |
(出典:日本気象協会「地震情報」)
宮城県の被害状況
死者 | 10,565人 |
行方不明者 | 1,220人 |
重傷者 | 502人 |
軽症者 | 3,615人 |
全壊 | 83,005棟 |
半壊 | 155,130棟 |
一部破損 | 224,202棟 |
データは2019年7月末時点
(出典:宮城県公式サイト)
地震そのものによる被害だけでなく、津波などの被害も甚大で、死者は1万人を超え、家屋の被害状況も凄まじいものとなっていることが伺えます。
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大規模な津波に加え火災も発生
大規模な津波で最も大きな被害を受けたのが宮城県でもあります。
二次災害は津波だけでなく火災によるものもありますが、宮城県ではそれが大きな被害を生むこととなったのです。
宮城県全体でも津波による防湖堤の被災など治山関係の被害が134ヶ所、林道施設関係の被害が398ヶ所、そのほか木材加工・流通施設や特用林産施設など、林業関係の被害だけでも大きなものとなってしまいました。
気仙沼市の大規模な津波火災
気仙沼市では上述したように、大規模な津波の後、大火災に見舞われました。
これは気仙沼市にあった船舶用燃料タンクが倒壊し、海に重油流出が起きたことで火の手が上がり、その火災が陸地にまで上ってきたために火災を広げた津波火災になります。
その後、火災はただちに市内各所へと広がり、火の勢いは留まることを知らず昼夜係らず燃え続けることとなったのです。
(出典:農林水産省公式サイト)
宮城県の復興状況は?
宮城県では震災が起こった2011年から2020年までの10年間の期間に復興を達成することを目標とした「宮城県震災復興計画」を策定しました。
以下の5つの理念をもとに取り組みを進めており、順調に計画を進めています。
この10年間を以下の3期に区分けしています。
2019年の現在は発展期にあたり、主な取り組みとして復興街づくり事業の更なる加速化や地域コミュニティの再生支援を行っており、理念の中の復旧に留まらない再構築にあたる部分を進めているのです。
また震災で傷ついた子どもたちから大人までの切れ目のない心のケアや、被災地の商店街の賑わいづくりなどの支援も実施しており、それらを通して復興ツーリズムの推進など産業の再生と雇用の確保に取り組んでいます。
他にも地域経済の更なる成長を促すため、国内外からの観光客の増加に向けた取り組みの推進、またブランド化推進などによる収益性の高い農林水産業の実現、仙台空港及びその周辺地域の活性化も行われています。
さらに住みやすく美しくて安全な宮城県を実現していくための活動も同時に推進されて、復興は最終段階に入っている状況です。
この残り3年の取り組みで、被災者への細かな支援強化を図り、地域経済の持続的な発展、そして生きがいのある安心と活気に満ちた地域づくりをすることが現在の目標となっています。
そのためにも政策の効果の把握や、事業評価、社会情勢にも対応した新たな課題の選定などやることは多いですが、それでも宮城県は前に進むために動きつ続けているのです。
(出典:宮城県公式サイト)
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宮城県の復興支援をしよう
宮城県の復興はあと一押しのところまできていると言えますが、復興計画の完遂には産業などの活性化による発展が不可欠です。
このような計画に、私たちができることもいくつかあります。
具体的に応援できる方法について、以下に一例を紹介します。
宮城の商品を買って応援
宮城県の商品を買うことで復興支援を行うことができます。例えば宮城県で立ち上げたブランドいちご「ミガキイチゴ」があります。
こちらは食べる宝石とも呼ばれており、綺麗で美味しいイチゴとして人気を集めています。
宮城県を含め東北はイチゴの一大産地であり、復興の願いをこめてこのようなブランドイチゴの生産とブランドの立ち上げを行いました。
これがさらに有名になれば、生産者が増え、宮城県のいちご産業も発展します。それだけでなく人口流出を食い止めるなどの効果も期待できます。
もちろん宮城県の商品はこれだけではありませんが、商品を買うことで復興への手助けとなるのです。
直接買いに行くことが難しくても通販などを利用することも可能なため、宮城県の商品や特産品を購入することも検討していくといいでしょう。
宮城を訪れて応援
宮城県を訪れることで応援することもできます。現在復興状況は進んでおり、各地での観光も可能となりました。
仙台空港周辺も賑わいを見せていますし、自然豊かな観光地など観光を楽しめる場所が戻ってきています。
そのような場所を訪れ、観光を楽しむだけでも産業は潤います。それだけでなく、その地でお土産などを購入すれば、上記同様の支援も行うことができます。
ボランティアや寄付金で応援
ボランティアや寄付金での応援も可能です。ボランティアは現在も必要とされており、復興庁を中心として呼びかけを行っています。
また宮城県の公式サイトでボランティアの検索を行えば現在受け入れを行っているボランティア情報を得ることもできます。
ボランティアを希望する場合はその団体へ直接問い合わせをすることで参加することができます。
寄付金での支援参加も可能です。宮城県では今も「宮城県災害復興寄付金」の受付を行っており、寄付金申込みを行った上で、現金振込みあるいはクレジットカードからの入金が可能となっています。
(出典:宮城県公式サイト)
(出典:復興庁公式サイト)
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今なお震災の傷跡が残る宮城県を応援しよう
宮城県ではこのように復興に向けた様々な取り組みを進めています。しかし震災が残した爪あとは深く、傷跡は今も残っています。
現地の人々は今日も懸命に復興に向けた取り組みを続けているのです。
私たちもできる範囲で宮城県を応援していくことが大切です。
先述した方法の中でも商品を買うことや寄付金を贈る事はそれほど時間もかからず、比較的簡単に行うことができます。
また観光やボランティアは現地へ赴くため、現地の人たちを触れ合うことで、元気付けまた元気をもらえる体験もできるのではないでしょうか。
今からできることを考え、行動に移していくことで、宮城県を応援しませんか。