東日本大震災

東日本大震災で甚大な被害を出した津波の大きさや恐ろしさとは

2011年3月11日に発生した「東日本大震災」は数多くの死者・行方不明者を出した戦後最大級の災害となりました。

数多くの死者を出した原因の一つとして挙げられるのが「巨大津波」です。
過去観測史上最大級の津波が、建造物や人間を飲み込みました。

今回は、甚大な被害を出した「津波」の大きさや恐ろしさを数値を交えて様々な視点で解説します。

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東日本大震災による津波の被害


東日本大震災では、私たちが過去に体験したことのないほどの巨大津波が街を飲み込みました。
岩手県宮古市では津波の高さが8.5m以上、大船渡で8.0m以上を記録したのです。

また宮城県石巻市鮎川では7.6m以上の津波を観測。
福島県相馬では、9.3mを超える巨大津波となりました。

各市町村の浸水面積をみると、岩手県陸前高田市が13㎢、宮城県石巻市が73㎢と広範囲で浸水

特にも岩手県陸前高田市、宮城県南三陸町などは海沿いに主要な生活拠点があることから、甚大な被害を受けたのです。

また、今回の東日本大震災における死因を算出したところ、全体の92.4%が溺死ということも発表されました。

東日本大震災の被害がここまで大きくなってしまったきっかけは、地震がきっかけて起きた「津波」であり、今後の対策を考える必要があるのです。

(出典:内閣府防災情報のページ)

県ごとの津波被害

次に、岩手県・宮城県・福島県での2011年9月時点での津波被害を表に示します。

岩手県

沿岸市町村市町村人口浸水範囲内人口死者(名)行方不明者(名)建物倒壊数(棟)
洋野町
(種市町・大野町)
17,8232,7330026
久慈市
(久慈市・山形村)
36,5867,17122259
野田村4,6133,177380476
普代村3,0711,115010
田野畑村3,8311,5821422268
岩泉町10,5971,13770197
宮古市
(宮古市・田老町・新里村・河井村)
58,91718,3784143554,675
山田町18,63411,4185732962,983
大槌町15,23911,9157719523,677
釜石市39,11913,1648484673,723
大船渡市
(大船渡市・三陸町)
40,64319,0733171503,629
陸前高田市23,16416,6401,5036673,341
合計272,219107,5034,4872,91223,254

宮城県

沿岸市町村市町村人口浸水範囲内人口死者(名)行方不明者(名)全壊棟数(棟)半壊家屋数(棟)
気仙沼市
(気仙沼市・唐桑町・吉本町)
73,23940,3319505448,3831,861
南三陸町
(志津川町・歌津町)
17,38214,3895146643,877調査中
石巻市
(石巻市・河北町・雄勝町・河南町・桃生町・北上町・牡鹿町)
160,336112,2763,0252,77028,000調査中
女川町9,9658,0484765673,02146
東松島市
(矢本町・鳴瀬町)
42,85934,0141,0382654,7914,410
松島町15,0174,05322103390
利府町34,249542121284
塩竈市56,32518,7182113861,217
七ヶ浜町20,3779,1496511667381
多賀城市62,88117,14418611,5003,000
仙台市1,046,90229,9626911809,4727,430
名取市73,57612,1559071292,676750
岩沼市44,1388,05118036791,008
亘理町34,77314,080254152,369823
山元町16,6338,990669702,103939
合計1,708,692331,9028,9095,28668,03922,339

福島県

沿岸市町村市町村人口浸水範囲内人口死者(名)行方不明者(名)全壊棟数(棟)半壊家屋数(棟)
新地町8,1764,6669420548調査中
相馬市37,73810,436429281,120392
南相馬市(原町市・小高町・鹿島町)70,83413,3775402184,682975
浪江町20,8613,35655125調査中調査中
双葉町6,8841,278269585
大熊町11,5741,12737730調査中
富岡町15,9591,401814調査中調査中
楢葉町7,6791,74611250調査中
広野町5,3971,3852110239
いわき市341,71132,520305495,1748,712
合計526,81371,2921,50747311,76410,123

(出典:東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会 第1回会合 「津波被害の概要」)

津波の発生メカニズムと速度


次に、実際に津波が発生するメカニズムと速度について説明します。

津波発生の仕組み

地震が発生すると同時に起きることとして、震源付近では地面が持ち上げられたり、押し下げられたりしています。

地震が海域で発生し、震源が海底の浅いところにあると、海底面の上下の変化は、海底から海面までの海水全体に影響を及ぼします。

このような地震から引き起こされた断層運動によって、海水の変化が周りに波として広がっていく現象のことを津波と呼んでいるのです。

「波浪」と「津波」の違い

海域で吹いている風によって生じる「波浪」は海面付近の現象で、波長は数メートル〜数百メートル程度です。

一方で津波は、海底から海面までの海水全体が短期間に変動し、周囲に波として広がるのです。
波長は数キロから数百キロメートルと非常に長いものであることから、勢いが衰えずに連続して押し寄せ、沿岸での津波の高さ以上の標高まで駆け上がります。

しかも、浅い海岸付近に来ると波の高さは急激に高くなる傾向があり、津波が引く場合も強い力で長時間に渡り引き続けることから、破壊した家屋などの漂流物などを飲み込む破壊力を有しているのです。

津波の高さと被害の関係

津波の高さと被害の関係として、家屋被害については、建築方法によって異なります。
木造家屋では浸水1m程度で部分破壊を起こしはじめ、2mで全面破壊に至る可能性が高くなります。

また、浸水0.5m程度だったとしても船舶や木材などの漂流物の直撃によって被害が出る場合があります。

(出典:国土交通省 気象庁 「津波について」)

水深1mの水が勢いを持って壁に衝突した場合

水深1mの水が勢いを持って壁に衝突した場合、水圧にプラスして、動いている速度に応じた力が作用することになります。その大きさとは、水圧の3倍程度まで大きくなる可能性があるのです。

壁に衝突する場合は、9倍の力がかかると言われており、幅1mあたり、4.5tもの力が掛かるとも言われています。

水深1mと聞くと、軽く見てしまいがちですが、実際には私たちが考えている以上に大きな力が加わるのです。

人に作用する津波の力

人に作用する津波の力は、水の流れの中で受ける力に近く、動水圧の中でも「抗力」と呼ばれることがあります。
「抗力」とは、物体が流体(個体以外の物質全般)から受ける力で、流れの方向と同じ方向に掛かる力です。

50cm程度の津波が流れている場所で計算すると、最大で、200kg程度の力が両足に作用することもあり得るのです。
200kgの力がいきなり身体に掛かると、一般男性でも立ち続けることは容易ではありません。

2011年に発生した「東日本大震災」では、最大9.3m以上もの津波を観測しています。
わずか数センチの津波でも、強力な破壊力を持っていることを私たちは心得ておかなければいけません。

(出典:福島県警察「津波防災について」

地震があったらすぐに高台に避難!


今回は、東日本大震災で甚大な被害を出した津波の大きさや恐ろしさについて、詳しく解説しました。

津波の威力は、小さなものでも私たちが考えている以上に強力であり、大きな破壊力を生みます。
実際に地震に遭遇してしまった場合も、津波の威力を考慮して、すぐに高台に避難することを心掛けましょう。

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