「子どもにとって生きやすい世の中になって欲しいが、実際に何をしたらいいのかわからない」
「子どもの権利について理解し、わかりやすく子どもたちに伝えたい」
このように考える方のために、この記事では以下の内容を解説します。
- ・子どもの権利条約の内容と背景
- ・子どもの権利侵害の具体例
- ・日本政府とNPO法人の取り組み
- ・今私たちができること
子どもの権利条約とは、世界中、全ての子どもが持つ基本的人権を定めた条約です。
日本が「子どもの権利条約」を批准してから2024年で30年が経ちます。しかし、子どもの人権が守られていない問題は、国外でも国内でもいまだ起きています。
子どもたちが一個人として尊重されない社会は、私たち大人にとっても生きにくい社会です。また、将来を担う子どもが健全に成長しないことには、社会の発展も見込めません。
子どもの人権を守るために、私たちにもできることがあります。誰もが生きやすい社会の実現のために、大人が自分ごととして、子どもの権利に関心を持ち、行動を起こす必要があります。
子どもの権利条約とは、すべての子どもがもつ権利を守るために定められた条約
子どもの権利条約とは、世界中、全ての子ども(※1)が持つ基本的人権を定めた条約です。1989年11月20日の国連総会で採択されました。子どもの権利条約は、すべての国の18歳以下の子どもを対象としています。
196の国と地域で締結されています(2021年11月時点)*。日本は1994年4月に批准(※2)し、今年で30年になります。
人権とは大人も子どもも生まれながらにして持っている、人間として幸せに生きる権利のことです。
「子どもの権利」とは、子どもも大人と同じように1人の人間として「人権」が保障され、すべての子どもは心身ともに健康で安全な環境で成長するために必要とされる権利なのです。
※1 子ども:この条約においてはすべての国の18歳以下の子どもを指す
※2 批准:国家として正式に同意すること。日本において条約が効力を発揮したのは1994年5月
*出典:児童の権利条約 外務省
子どもの権利条約の4つの原則
子どもの権利条約は、「4つの原則」と呼ばれる考え方を大前提としています。4つの原則は、日本の子どもに関する法律である「こども基本法」にも取り入れられています。
- ・差別の禁止
- ・子どもの最善の利益
- ・生命、生存及び発達に対する権利
- ・子どもの意見の尊重
それぞれの内容を紹介します。
差別の禁止
子どもは本人や親の人種、国籍、性、政治的意見、障がい、宗教、経済状況など、どんな理由でも差別されてはいけません。
子どもの最善の利益
子ども自身に関わることを社会福祉施設、裁判所、行政・立法機関などで決める際、その子にとって最善の利益を考えなければいけません。
子どもに関することが決められる際は、保護者を始めとした大人の都合で決めるのでなく「その子にとって最もよい選択は何か」を、子どもと一緒に決めるべき、ということです。
生命、生存及び発達に対する権利
子どもの命は守られると共に、持って生まれた能力を伸ばして発達・成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されています。
子どもの意見の尊重
子どもには自分に関わる事について自由に発言し、正当に評価してもらう権利があります。さらに大人は子どもを管理するのではなく、その意見を尊重しなければいけません。
子どもの権利条約ができた背景と経緯
子どもの権利条約ができた背景には、2度の世界大戦が大きく関わっています。
大戦の反省から設立された国際連合で、人権の考え方が「世界人権宣言」として公式に宣言されました。同時に子どもにも人権があると認められました。
1959年、国連総会で54条の条文でできた「子どもの権利に関する宣言」が作られます。この宣言では、子どもは社会的立場が弱く「保護の対象」という意味合いが強い位置づけでした。
1978年、大戦で200万人以上の子どもを失ったポーランド政府が、その反省から具体的内容を記載した「子どもの権利条約」の草案を国連に提出。11年後「子どもの権利条約」が国連で採択されます。
この条約で初めて子どもは守られる存在だけでなく、大人同様1人の人間として権利があるということが明確になりました。
子どもの権利条約が守られていない例を解説
子どもの権利条約が制定されてから45年経った今も、子どもの権利が守られていない問題は多く見られます。世界と日本の状況をそれぞれ解説します。
【世界】子どもの権利条約が守られていない例
世界で起きている問題は「貧しい国のかわいそうな子たち」で片付けるのではなく、「人権を侵害されている」という視点で考える必要があります。
主な問題は以下の4つです。
- ・健康に生活できない
- ・教育を受けられない
- ・児童労働をさせられる、人身売買の被害に遭う、子ども兵として動員させられる
- ・安全に生きられない
健康に生活できない
貧困や紛争などが原因で、医療・衛生環境および栄養状態が悪く、健康に生活できていない子どもがいます。
医師や設備不足で医療を満足に受けられず、苦しんでいる子どもがいるのです。また、食料が不足し、栄養が足りず命の危険にさらされている子どももいます。
さらに、不衛生な飲料水を飲まざるを得ない子ども、適切な排泄施設を使えていない子どもたちがいます。不衛生な水から感染症を引き起こし、抵抗力の弱い子どもは命を落としてしまうのです。
教育を受けられない
2019年時点で、教育を受けられない子どもは世界中に2億5800万人もいます*。
特に途上国では、親を手伝うために家事、育児、水汲みをしなければならず、学校に通う時間がない子どもが多くいます。また教師や学校自体も不足していて、教育を受けられる環境が整っていない地域が多くあります。
さらに、生活に余裕がない家庭では子どもも働かなければいけないことが多く、教育を受けられない理由となっています。
児童労働をさせられる、人身売買の被害に遭う、子ども兵として動員させられる
世界では約10人に1人の子どもが、法律で決まっている労働可能年齢以下で働かされています*。
また、誘拐などにより人身売買され、強制労働や性的搾取、臓器売買の被害に遭っている子どももいます。さらに、25万人以上の子どもが、子ども兵として戦地に動員させられています。
*出典:Child Labour: Global estimates 2020, trends and the road forward, UNICEF
【日本】子どもの権利条約が守られていない例
日本は国連から6つの課題について勧告を受けています。
勧告を受けているのは
- 差別の禁止
- 子どもの意見の尊重
- 体罰
- 家庭環境を奪われた子ども
- リプロダクティブヘルスおよび精神保健
- 少年司法に関する課題
についてです。
このように日本でも子どもの人権侵害は起きているのです。身近なものは以下の通りです。
- ・さまざまな形の虐待を受けている
- ・児童労働にあたる環境下で知らない内に働かされている
- ・子どもの意見が尊重されていない
例を挙げながら、詳細を説明します。
さまざまな形の虐待を受けている
子どもが、身体的虐待・心理的虐待・性的虐待・ネグレクトなどさまざまな虐待を受けることは、人権侵害になります。
しつけと虐待の明確な境界線がないため虐待かどうかの判断は難しいという意見もありますが、大人が感情的に子どもをコントロールすることは虐待にあたります。
児童労働にあたる環境下で知らない内に働かされている
日本でも児童労働が存在しています。児童労働とは、15歳以下の義務教育期間中の労働、18歳未満の危険有害労働を指します。
2020年の、児童買春や淫行などの有害労働での検挙件数は750件近くでした*。子どもが我が身を危険にさらして労働させられていることがわかります。
*出典:令和3年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況 警察庁
子どもの意見が尊重されていない
子どもの意見が尊重されていないことも人権侵害にあたります。
2017年、生徒が「生まれつき茶髪なのに校則により髪を黒に染められ登校拒否になった」と主張する裁判が、人権侵害として争われました。過剰な校則も子どもの意見が尊重されていないとして人権侵害として受け止められます。
また家庭内の虐待などにより保護される時も、現行法では子ども自身ではなく児童相談所所長の意見を聞くのみとなっています。子どもの意見は重視されていないのです。
さらに、子ども自身からは虐待を訴える規程がないなど、日本の法律の一部は子どもの意見が尊重されていないことがわかります。
日本で起きている子どもの人権侵害について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご一読下さい。子どもの権利の侵害の一種である「ネグレクト」について詳しく解説しています。
>>ネグレクトとは?影響を受けている子どもの特徴、身近な大人ができる支援
日本政府の取り組み
子どもの人権を守る取り組みとして、日本政府はこども基本法を制定しています。
こども基本法とは、すべてのこどもが将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、2023年4月に施行された法律です。子どもたち自身にもさまざまな権利があるということを保障しています。
国だけでなく、子どもの権利条約を参考にした条例を制定している自治体もあります。
しかし、日本は国連から子どもの権利について改善勧告を受けていることからもわかるように、まだまだ日本では子どもの権利が守られているとは言い難いのです。
NPOの取り組み事例
NPOも子どもの権利を守るための活動に取り組んでいます。国外、国外の例を1つずつ紹介します。
【国外】ワールド・ビジョン・ジャパン
ワールド・ビジョン・ジャパンは世界約100カ国でか国で開発援助、緊急人道支援、アドボガジーを行い、世界の子どもを支援する国際NGOです。
トイレや井戸、貯水タンクの設置で水衛生環境の改善に取り組んだり、水汲みで学校にいけない子どもたちが教育を受ける機会を作る活動などを通して、子どもの人権を守っています。
【国内】3keys
3keysは「生まれ育った環境によって子どもの権利が保障されていない子どもをゼロにする」をミッションに掲げ、日本国内で活動している団体です。
オンラインで子どもたちが相談できるサイト「Mex(ミークス)」では、虐待など誰にも相談できない悩みを抱える子どもたちを、安心して相談できる大人につないでいます。
また、ユースセンター「3さん」を運営し、虐待やマルトリートメント(不適切養育)の環境にさらされている子どもたちが安心できる居場所を提供しています。
さらに、「白書 – 日本の子どもたちの今」を作成し、虐待や性被害を受ける子どもの現状を社会に発信しています。
子どもの権利を守るために私たちにできることとは
子どもたちが一個人として尊重されない社会は、私たち大人にとっても生きにくい社会です。また、将来を担う子どもが健全に成長しないことには、社会の発展も見込めません。
子どもの権利を守るために私たちにもできることがあります。
主なものを3つ紹介します。
- ・子どもの権利が守られていない現状を知り発信する
- ・子どもの権利を尊重した行動を取る
- ・子どもの権利を守る活動している支援団体に寄付をする
子どもの権利が守られていない現状を知り発信する
子どもの権利が守られていない現状を知り、発信する方法があります。
今、自分にどのような権利があるのかを知っている子どもは多くありません。
まずは大人が「子どもの権利」について正確に理解することが大切です。さらに権利侵害をされている子どもに、「自分らしく生きる権利がある」ということを伝える必要があります。
日本で起きている子どもの人権侵害について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご一読下さい。子どもの権利の侵害の一種である「ネグレクト」について詳しく解説しています。
>>ネグレクトとは?影響を受けている子どもの特徴、身近な大人ができる支援
子どもの権利を尊重した行動を取る
子どもの権利を尊重した行動を心がけることも、私たちができることの1つです。
「子どもは一個人であり大人が支配してよい存在ではない」と考え、子ども本人の意向を聞くことが大切です。
子どもの意見を尊重しつつ、正しい判断をする手助けをしてあげるとよいでしょう。
子どもの権利を守る活動している支援団体に寄付をする
子どもの権利を守る活動をしている支援団体に寄付をする方法もあります。寄付は、今すぐ行動に移せます。
子どもの権利を守るため、学習支援や食糧支援、子どもの緊急保護などの活動をする団体が海外にも日本にもあります。
支援団体への寄付の良い点は、遠く離れたところにいる子どももすぐに支援できることです。また、支援団体は現状を一番よく知っているため、最も支援が必要とされている課題に、効果的に寄付金を使ってもらえます。
支援団への寄付は、好きなタイミングで1回限りの寄付をする「単発寄付」と毎月寄付を続ける「継続寄付」があります。
子どもの権利が守られていない問題はすぐに解決できないため、継続寄付が特におすすめです。寄付を継続することで支援団体も長期の計画を安定的に進めやすくなるからです。
寄付はどの団体へもホームページから簡単に申し込み可能で、1000円程度からカード決済で手軽にできます。
また、団体によっては寄付控除の対象として寄付を申告できるメリットもあります。
以下の記事では、寄付のメリット・デメリットについて解説しています。寄付を検討している方はぜひご一読下さい。
>>個人が寄付をするメリット・デメリットは?寄付で私たちの生活がどう変わるのかを解説
子どもの権利を守る活動に寄付できる団体6選!
ここでは、「子どもの権利を守る活動を行っている団体へ寄付したい」と考えている方へ向けて、寄付アドバイザーの河合さんのおすすめコメントとともに、支援している6つの団体を紹介します。
公益財団法人 日本ユニセフ協会:知名度の高さが信頼に
ユニセフはこんな人にオススメ!
- ・子どもが笑顔でいられる社会になってほしい
- ・世界の色々な国で多くの問題があるので、どこを支援したらいいかわからない
- ・活動歴が長い団体には安心を感じる
ユニセフは約190の国と地域で子どもたちの命と健やかな成長を支えるため、保健、栄養、水と衛生、教育、児童労働などからの子どもの保護、緊急支援・人道支援の分野で活動しています。
活動を通して「すべての子どもの権利が実現される世界」を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- 国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回
- マンスリーサポートでできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実
- 著名人、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】ユニセフの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン:恐怖の中にいる子どもたちを支援
ワールド・ビジョン・ジャパンはこんな人にオススメ!
- ・戦争や内戦の被害を受ける子どもの命を守りたい
- ・パレスチナをはじめ世界の最も危険な地域での活動を支援したい
- ・サポーターとして世界の子どもを継続的に支援したい
ワールド・ビジョン・ジャパンは、約100カ国において保健、水衛生、生計向上、教育、栄養の分野での開発援助や緊急人道支援を通して、困難な状況で生きる子どもたちのために活動しています。
国連機関に公認・登録された世界最大級の子ども支援専門の国際NGOです。
gooddo編集部の注目ポイント3つ!
- パレスチナ、ウクライナ、シリアなどで緊急の支援を必要とする子どもたちの命を守り、未来を救うための活動に特化している
- 「病気・栄養不良、教育機会の損失、児童労働・児童婚・搾取など、自然災害や紛争の影響を受けた子どもたちのニーズに幅広く対応している
- 世界各地で185以上の事業で成果をあげており、各国政府や国連とも連携事業を行う信頼できる団体
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら:【実際どう?】ワールド・ビジョン・ジャパンの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン:世界70か国で女の子や女性を支援
世界70カ国以上で、女の子や女性への支援などを行う国際NGOです。
「地域の自立」を最終目標に、教育、子どもの健やかな成長、若者の生計向上支援、性と生殖に関する健康と権利などの分野で活動しています。
「子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会」を実現するために活動しています。
- 「教育」「医療」といったピンポイントの“点”のプロジェクトではなく、ジェンダーに配慮しながらあらゆる分野にある課題を特定の村や地域で総合的に解決する“面”の支援。女の子に焦点を当て、支援効果を意識した特徴あるプログラム
- プラン・スポンサーシップ(継続支援)をはじめ、多様な支援メニュー
- 活動の報告を聞くことができる「プラン・ラウンジ」や支援者インタビュー、支援者の声などを参考にすることができる。著名人の支援者もいる
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら:【実際どう?】国際NGOプラン・インターナショナルの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
認定NPO法人 カタリバ:ナナメの関係で支援者と伴走
カタリバはこんな人にオススメ!
- ・教育の可能性や重要性を信じている
- ・実績や社会的な信頼は大事だと思う
- ・家庭や学校で困難を抱える子どもでも、成長の機会を得られる社会になってほしい
カタリバは、自身ではどうすることもできない家庭環境などの課題を抱える子どもたちを対象に、居場所・学習・食事を地域と連携しながら届ける活動などを行っています。
活動を通じて「すべての10代が意欲と創造性を育める未来」の実現を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- 「ナナメの関係という共成長モデル」「10代に伴走」「個人の成長を支える強い組織文化」が強み
- 安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供や学習支援、探求学習の実践支援などの活動を、全国で展開
- 活動に関わった10代の声の紹介、カタリバの仲間紹介、支援者/企業紹介など、いろんな人や支援者の関わりの特徴が伝わってくる
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】カタリバの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
認定NPO法人 Learning for All:包括的な支援に特徴あり
Learning for All はこんな人にオススメ!
- 質の高い学習支援をこどもたちに届けたい!
- 全国のたくさんの子どもの役に立ちたい!
- 専門家やメディアの評価が高い活動を支援したい!
Learning for All は、さまざまな理由で生きづらさを抱える子どもたちに学習支援、居場所提供、食事提供などを行いながら、保護者たちのサポートも行っています。さらに、支援のノウハウを展開したり、ノウハウを共有するしくみを構築しています。
活動を通して「子どもの貧困の本質的解決」を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ
- 困難を抱えた子どもたちへの包括的支援、人材育成、普及啓発・アドボカシーの活動に特徴
- 「月1,000円で一人の子どもに1時間分の勉強」など、寄付金でできることが分かりやすい
- 企業、自治体などのパートナー、学生ボランティア卒業生のアラムナイ(同窓会)といったコミュニティの存在
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】Learning for All の気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
>>Learning for All に関する記事一覧はこちら
認定NPO法人 3keys:子どもが頼れる居場所を提供
3keysはこんな人にオススメ!
- ・子どもへの虐待や貧困のない社会になって欲しい
- ・子どもの悩みを打ち明けられる大人は必要だと思う
- ・子どもにインターネットで間違った情報に触れてほしくない
3keysは、子どもの権利を守るため、子どものセーフティーネットづくり、子どもたちが自身の持っている権利や尊厳を守るための様々なコンテンツづくり、学習支援、調査及び啓発活動を行っています。
活動を通し「どんな環境で生まれ育っても、十分な教育や愛情が受けられる、すべての子どもの権利が保障される社会」を目指しています。
寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!
- 悩みを抱える10代がインターネット上で支援団体の検索・相談ができるポータルサイト「Mex(ミークス)」を運営。2020年度は利用者が180万人、年間約8,500人がMexを通じて支援機関につながっている
- 思春期頃の10代の子どもたちが安心・安全に過ごせるユースセンターを運営。オンラインだけでなく、オフラインでも現場を持ち、家や学校などに頼ることが難しい子どもたちの暮らしを保障している
- 10年以上、虐待や育児放棄で保護された子どもたちへの支援を行っており、様々な専門家と連携した支援体制を構築できている
ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】子ども支援NPO「3keys」の気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
子どもの権利はまだまだ完全に守られていない。私たちもできることから行動しよう
この記事では子どもの権利条約の内容と権利侵害の問題点、私たちにできることについて解説しました。
内容をまとめます。
- ・子どもにも人権があり、保護される対象であると同時に一個人として尊重される権利がある
- ・日本でも虐待や性的搾取など身近なところで子どもの権利侵害が起きている
- ・子どもの権利侵害を守るために私たちができることには、現状を理解し発信したり、支援団体へ寄付をしたりする方法がある
子どもの権利条約は制定されていても、日本でも世界でも、子どもの人権が守られていない問題は多く発生しています。大人が身近な子どもの権利侵害問題に気づき、自分にできる行動をすることにより、現状は変わっていきます。
また、NPOなどの支援団体に寄付することでも、現状を変えていけます。寄付は今すぐに行動に移せます。
「子どもたちが生きやすい社会を作るために何か行動したい」
と考える方は、ぜひ検討してみてください。
ここで紹介した以外にも寄付先の団体を知りたい、と考える方は以下の記事もご一読ください。より多くのおすすめの寄付先団体を紹介しています。
>>日本国内の子どもに寄付したい!おすすめNPO団体と選び方を専門家が紹介
>>海外の子どもを支援・寄付したい!世界の子どもたちを救う活動団体を紹介
▼子どもの権利を守る活動に寄付できる団体
団体名 | 寄付アドバイザーが見た注目ポイント |
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日本ユニセフ協会 | ・国連機関ならではのスケールの大きな質の高い支援ができる。2019年のワクチンの供給数は24億回 ・マンスリーサポート(月2,000円など、寄付額は任意)でできることが具体的に示され、支援の成果の報告が充実 ・著名(親善大使を担う人もいる)、企業・団体などユニセフの多くの支援者の存在が活動を支えている |
ワールド・ビジョン・ジャパン | 【編集部の注目ポイント】 ・パレスチナ、ウクライナ、シリアなどで緊急の支援を必要とする子どもたちの命を守り、未来を救うための活動に特化している ・「病気・栄養不良、教育機会の損失、児童労働・児童婚・搾取など、自然災害や紛争の影響を受けた子どもたちのニーズに幅広く対応している ・世界各地で185以上の事業で成果をあげており、各国政府や国連とも連携事業を行う信頼できる団体 |
プラン・インターナショナル・ジャパン | ・「教育」「医療」といったピンポイントの“点”のプロジェクトではなく、ジェンダーに配慮しながらあらゆる分野にある課題を特定の村や地域で総合的に解決する“面”の支援。女の子に焦点を当て、支援効果を意識した特徴あるプログラム ・プラン・スポンサーシップ(継続支援)をはじめ、多様な支援メニュー ・活動の報告を聞くことができる「プラン・ラウンジ」や支援者インタビュー、支援者の声などを参考にすることができる。著名人の支援者もいる |
カタリバ | ・「ナナメの関係という共成長モデル」「10代に伴走」「個人の成長を支える強い組織文化」が強み ・安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供や学習支援、探求学習の実践支援などの活動を、全国で展開 ・活動に関わった10代の声の紹介、カタリバの仲間紹介、支援者/企業紹介など、いろんな人や支援者の関わりの特徴が伝わってくる |
Learning for All | ・困難を抱えた子どもたちへの包括的支援、人材育成、普及啓発・アドボカシーの活動に特徴・「月1,000円で一人の子どもに1時間分の勉強」など、寄付金でできることが分かりやすい
・企業、自治体などのパートナー、学生ボランティア卒業生のアラムナイ(同窓会)といったコミュニティの存在 |
3keys | ・悩みを抱える10代がインターネット上で支援団体の検索・相談ができるポータルサイト「Mex(ミークス)」を運営。2020年度は利用者が180万人、年間約8,500人がMexを通じて支援機関につながっている ・思春期頃の10代の子どもたちが安心・安全に過ごせるユースセンターを運営。オンラインだけでなく、オフラインでも現場を持ち、家や学校などに頼ることが難しい子どもたちの暮らしを保障している ・10年以上、虐待や育児放棄で保護された子どもたちへの支援を行っており、様々な専門家と連携した支援体制を構築できている |
寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー
大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。