日本に住んでいれば、蛇口を捻れば浄化された水が使えますし、スーパーやコンビニへ行けば綺麗な水を購入することができます。
当たり前のように享受されるこの環境ですが、世界規模で見ると、このような安全な水を使える環境はそれほど多くありません。
特に発展途上国が多いアフリカでは汚れた水を使わなければならず、不衛生な環境で生活しなければいけない人がたくさんいます。
これは内戦や紛争など様々な原因があるのですが、これにより命を落とす人も少なくありません。
ではどのようにすればこの水問題を解決できるのでしょうか。こちらではアフリカの水や衛生問題の現状、そして解決するための方法や支援活動についてご紹介します。
また、衛生に課題を抱える途上国を含めて、「全ての人に医療を届けるための活動」に関心があるという方は、簡単30秒でできるアンケートに応えて、問題について理解を深めながら支援してみませんか?
約30秒のアンケートに回答いただくと、途上国の医療が受けられない地域に住む人々のために活動する団体に10円の支援金が届きます。記事を読み進める前にぜひお試しください!
\たったの30秒!/
アフリカの人々が使っている水の現状は?
アフリカをはじめ、世界の多くの場所で水に関する衛生問題は起こっています。
現在は世界人口の半数が水道を使えるようになったと言われていますが、それでも6億6,300万人もの人が今も安心して飲める水を確保できていない状態であり、その半数近くがサハラ以南のアフリカに集中しています。
安全な水を確保できないということは、様々な弊害を生みます。
やむを得ず不衛生で汚れた水を使うことしかできないことで下痢症を発症し、年間にして約30万人、毎日800人以上の乳幼児が命を落としています。
これは飲み水などとして使用している水が飲用に適さない水源であり、その中には泥や細菌、動物の糞尿が混ざっており、不衛生どころか飲料水として使うことさえ危険なのです。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会 公式サイト)
ハンディキャップのあるクリエーターの商品に特化した通販サイト。お買い物で障がい者福祉や作り手を応援
アフリカの多くの家庭では水汲みは子どもの役割
不衛生な水でも生きるためには飲まなければならず、この水を得るためには池や川、手入れのされていない井戸に水を汲みに行かなければなりません。
水汲みの役割は家事や労働ができない子どもに任されることが多いのです。
水はタンクに入れて持ち帰りますが、かなりの重さになり子どもには重労働です。
しかもそれを家族の分を確保しなければならず、何度も往復しなければならないため、水場までの距離が遠いほど時間を浪費しなければならなくなります。
場所にもよりますが、1日に8時間以上を水汲みに費やしている子どももいます。
水汲みに4往復と考えても1往復で2時間以上となり、1kmの往復はおよそ30分程度と換算しても片道4km先の水場まで水汲みをしなければいけないことになります。しかもただ歩くだけでなく、重い水を持って移動しなければなりません。
それを毎日往復すること32km分も行わなければいけないのです。
炎天下の中でこれを子どもが行うのですから、重労働であることも然ることながら、過酷な環境であることは明らかです。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会 公式サイト)
水汲みや家庭の手伝いのために教育が受けられない問題も
子どもが行うのは水汲みだけではありません。
家事の手伝いや兄弟の面倒を見たりと多くの時間を奪われ、それだけで1日が終わってしまいます。
このように1日が終わってしまうと当然勉強をする時間を確保することができません。
水汲みや家事に時間を取られ、さらには農村部には学校がなく、勉強するために学校まで長い距離通学しなければいけない子もいます。
こうなると日々生きることが優先となってしまい、学校へ行くことができなくなってしまうのです。
生きていくため、そして家族が生活するためとはいえ、水汲みは子どもにとっての大きな弊害となり、どれだけ本人が勉強したいと望んでも教育を受ける機会が損なわれてしまいます。
これは何も今現在だけの弊害に留まりません。
子どもたちが教育を受けられないということは将来的な問題にもつながります。
アフリカは貧困国が多く、その理由はアフリカの国々が独立してそれほど時間が経っていないことや、内戦や紛争、腐敗政治などあらゆる理由があります。
なかでも重要な原因は、経済的格差が酷く国民の多くが日々生きていくことで精一杯の生活を強いられているからです。
これらは教育水準の低さも問題であり、子どものころに教育を受けられなかった人々が、いま大人になってそのような状況に陥っています。
教育を受けられないということは、子どもたちの将来の様々な夢や希望を奪うだけでなく、貧困から逃れる術さえ失わせてしまうのです。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会 公式サイト)
(出典:ワールド・ビジョン・ジャパン公式サイト)
(出典:独立行政法人国際協力機構JICA公式サイト)
アフリカの人々が水で病気になる理由は?
アフリカの人々は汚れた水を使わなければならないために、常に命の危険に脅かされています。
先ほども触れましたが不衛生な水を飲まなければいけないのは大人だけでなく、子どもも同様です。
特に乳幼児は抵抗力もないから、このような汚染された水を飲めば下痢症になってしまう子も多く、年間で命を落とす子どもがあとを絶たないのです。
当然大人も下痢症になることは多いので、同じように脱水症状の危険に陥ります。
またこの不衛生な水によってメジナ虫病にかかってしまうこともあります。この病気はアフリカでは深刻とされています。
汚染された水の中に住むメジナ虫の幼虫や、卵を持ったケンミジンコを体内に取り込んでしまうことにより、体内を動き回って筋肉や内臓を傷つけ、1年経った頃に肌を食い破って出てきます。
根本的な治療法はなく、鎮静剤を飲んで痛みに耐えるしか術がありません。
他にもトラコマ(慢性結膜炎)を引き起こすことや、コレラの蔓延にも繋がってしまいます。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会 公式サイト)
(出典:ワールド・ビジョン・ジャパン公式サイト)
アフリカの水問題の解決策はあるのか?
アフリカの水に関する衛生問題に解決策は、現在の水道に関する環境を変えていくことにあります。
最も必要とされるのはインフラの整備であり、水道を引く事が最重要で確実な解決策です。
しかし浄水施設を含む水道施設の建設には多額のお金もかかるため、その国の行政に動いてもらうほかありません。
それまでの簡易的な解決策として人々が住む場所、あるいはその近くに井戸を掘り、手押しポンプなどで汲み上げる場所を作るという方法があります。
水を空気や細菌にさらないように深い井戸になるため、これまでよりきれいな水を得ることができます。
これだけでも汚れた水で命の危険にさらされるリスクは減り、長時間かけて水汲みをする子どもの数を減らすことにつながります。
ただしこれには技術が必要であり、支援がなければ現地の人々だけではなかなか難しいことです。
実際にアフリカで行われている支援活動は?
このような井戸の建設、あるいは維持のためには支援は欠かせません。そこで支援団体は寄付されたお金を利用して井戸を掘り、井戸の水を汲み上げるための手押しポンプ用の器材を送るといった活動をしています。
また、現地の人にそれらを管理してもらうため、管理方法や修理、部品交換など、管理人となる現地人の育成も支援活動として行われています。
給水設備がすぐに導入できない場所でも、支援活動は行われています。問題は汚れた水を使うことにあるため、これらを安全な飲み水にする浄水剤を現地へ持ち込み、汲んできた水を浄化します。
これにより汲んできた水を無駄にすることなく、安心して使えるようにしています。
さらに下痢症になり脱水症状に陥っている人には、経口補水塩(ORS)を支給することで回復に向かわせるといった支援も同時に行われています。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会 公式サイト)
(出典:ワールド・ビジョン・ジャパン公式サイト)
(出典:独立行政法人国際協力機構JICA公式サイト)
アフリカの人々を救うために私たちができること
これらの支援団体の活動は寄付によって賄われており、私たちが寄付をすることで支援団体を通し、アフリカの人々を助けることができるのです。
寄付は500円や1,000円など、少額からでも可能です。
寄付の仕方や寄付したお金がどのように使われるかについても紹介します。
継続寄付
継続寄付とは毎月定額を寄付する方法です。支援団体にもよりますが、支払い方法はクレジットカードや口座振替、コンビニ支払、ペイジー、郵便局・ゆうちょ銀行払込用紙など選ぶことができます。
先ほども触れましたが少額から金額を選ぶことができ、自分の寄付可能な金額に合わせて設定できます。
また寄付金控除といわれる税制控除も受けられるため、負担になりにくいのも特徴です。
継続寄付は支援団体にとっても大きな支えとなるので、推奨されることが多い寄付方法になります。
都度寄付
毎月の寄付のは厳しい場合、都度の寄付で1回ごとに寄付を行うこともできます。こちらも継続寄付と同じように金額を選べることがほとんどなので、無理のない範囲での寄付が可能です。
支払い方法も似たものが多く、少しお金に余裕が出てきたときなどに利用することをおすすめします。
またこちらも税制控除の対象となるので、よく調べておくことをおすすめします。
私たちの寄付はどのように使われる?
私たちが寄付をすることで、どのようなことが可能になるのでしょうか。
先ほども出てきましたが、簡易的なものでは浄水剤や経口補水塩(ORS)を物資として購入し持ち込むことができます。
また衛生面にも繋がる石鹸、洗剤をはじめとした衛生用品を支給したり、井戸の手押しポンプ用の設置に必要な機材や人材の育成などにあてられています。
ハンディキャップのあるクリエーターの商品に特化した通販サイト。お買い物で障がい者福祉や作り手を応援
アフリカの水問題に私たちができること
アフリカでは今も水問題に苦しみ、命を落とすような人も数多くいます。
衛生から教育まであらゆる問題に直結してしまうの原因の一つが「水」なのです。
私たちがわずかでも寄付などの活動に参加するだけで多くのアフリカの人々が救われます。
まずはアフリカの現状を知ることも支援の一歩につながるのではないでしょうか。