日本では、蛇口をひねるといつでも安全な水が出てきます。料理をしたり洗濯をするために外に水を汲みに行く必要もありません。
しかし発展途上国には、家庭に水道がないばかりでなく、村に井戸さえないという地域もたくさんあります。
世界のどこでも同じように水道設備が整っているわけではないのです。
アフリカの農村には、水を手に入れるために毎日朝早くから川や池まで何時間も歩かなければならない人もいます。
また、たとえすぐそばに水を手に入れることのできる設備があっても、不衛生な環境であることも少なくありません。
そのような状況となっている原因や、環境を改善するためにアフリカで行われている支援について解説します。
アフリカの水が汚れている、衛生環境が悪い理由は?解決するための支援活動は?
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汚染された川や池から水を汲み生活・飲み水に使うアフリカ
2017年時点で、世界の22億人の飲み水は安全に管理されたものではなく、約1億4,400万人の人々は、湖や川などの未処理の地表水を飲み水として口にしています。
また、地表水を飲料水としている約1億4,400万人の半数以上が、サブサハラ・アフリカ地域に暮らしています。
安全な水を届けるためのインフラが整っていないため、アフリカの貧しい地域では安全な水を使って料理や洗濯をすることができないのです。
都市部から遠く離れた農村地域では、村内に水を手に入れるための井戸がないことがあります。
また、井戸があっても壊れたまま修理されていないために利用できないこともあります。
こうした貧しい地域には政治家の関心が向きにくく、何の対処もされないまま見放されてしまっていることも珍しくありません。
そのため、人々は川や池から汲んだ水をそのまま使うほかないのです。
たとえ井戸や貯水タンクなどの施設があっても、適切な管理がされていないために非常に不衛生なまま利用されていることもあります。
安全な水が手に入らなくても、生きるためにはその水を使うしかありません。
- 2017年時点で、約1億4,400万人の人々は、湖や川などの未処理の地表水を飲み水としている
- 安全な水を届けるためのインフラが整っていない
- 村内に水を手に入れるための井戸がないこともある
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「ユニセフの主な活動分野 水と衛生 安全な水」)
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「どんなに汚くてもこの水を飲むしかない」)
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「水と衛生 進歩と格差22億人、安全に管理された飲み水入手できず42億人、安全に管理された衛生施設(トイレ)使えずユニセフとWHO共同監査報告書発表」,2019)
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きれいな水が使えないことで起こる影響は?
安全な水を使うことができない環境は、様々な悪影響を引き起こしています。
不衛生な井戸を利用したり、動物と同じ水源から水を得ることにより、多くの人が健康への被害を受けています。
汚染された水のせいで伝染病が蔓延し、命を落としたり後遺症が残ってしまうケースもあります。
劣悪な衛生状態が原因で下痢となり、本来であれば治るはずの病気でも抵抗力が弱まり亡くなる子どももたくさんいます。
2017年度時点で1日に800人近くの子どもが不衛生な環境が原因の下痢で亡くなっていると言われ、そのほとんどは抵抗力の弱い5歳以下の幼い子どもです。
また、家の近くに安全な水がなければ遠くまで水を汲みに行かなければなりません。
水汲みは子どもや女性の仕事とされていることが多いですが、重たい水を持って歩くのは子どもの体力を考えると過酷で危険な作業です。
十分な食料もないような貧しい地域では、栄養が不足したまま重労働を行わなければならず、健康に悪影響を及ぼすこともあります。
- 不衛生な井戸を利用したり、動物と同じ水源から水を得ることにより、多くの人が健康への被害を受けている
- 汚染された水のせいで伝染病が蔓延し、命を落としたり後遺症が残ってしまうケースもある
- 水汲みは女性や子どもの仕事とされ、体力的に過酷で危険な作業
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「どんなに汚くてもこの水を飲むしかない」)
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「水と衛生 進歩と格差22億人、安全に管理された飲み水入手できず42億人、安全に管理された衛生施設(トイレ)使えずユニセフとWHO共同監査報告書発表」,2019)
(出典:ウォーターエイドジャパン「2018年度年次報告書」)
汚染された水を安全な水に変えるために必要な支援とは?
アフリカの貧しい地域に住む人が安全な水を手に入れられるようにするためには、2つのアプローチが必要です。
それは、安全な水を入手できる施設の導入と施設の適切な維持管理です。
そもそも近くに水を得ることのできる施設がない場合、まずはその問題を解決しなければなりません。
1日に何時間もかけて遠くの川や池まで水を汲みにいかなければならないような状況は、一日も早く改善する必要があります。
そのため、公的組織やNPO・NGOなど多くの団体が、井戸を掘ったり貯水タンクを設置したりと水へのアクセスを向上させる支援活動を行っています。
水を得る施設があっても適切に管理されていない場合、そこで得られる水は安全とは言えません。
井戸や貯水タンクが不衛生なまま利用されてしまうと、伝染病などの原因となってしまうため、施設を清潔に維持するノウハウが必要です。
近年では、どのように設備を維持管理していけばいいのか村人に教育する取り組みも行っています。
実際に利用する人々が自分たちで施設を管理する方法を学ぶことで、持続的に村人の生活を改善させることができるのです。
- 安全な水を手に入れられるようにするためには、以下2つのアプローチが必要
- 安全な水を入手できる施設の導入
- 施設の適切な維持管理
(出典:ウォーターエイドジャパン「2018年度年次報告書」)
アフリカの人々を救うために私たちができること
水環境の改善には多くの資金が必要であり、政府からの拠出金で活動資金のすべてをまかなうことはできません。支援活動は民間からの寄付や協力も必要なのです。
厳しい環境で暮らすアフリカの人々に安全な水を届けるため、私たちも寄付を行うことで支援活動に協力することが可能です。
継続寄付と都度の寄付の2種類の形式で寄付があり、どちらもインターネットから簡単に申し込むことができることもあります。また、認定NPO法人など、寄付先の団体によっては寄付金が税額控除の対象となるため、所得税等の優遇措置を受けることができます。
継続寄付
継続寄付は、決まった額を毎月寄付することができるプログラムです。
まだまだ多くの人が支援を必要としているアフリカでは、少額でも継続的に寄付をすることで確実に人々の生活の改善につなげることができます。
月々1,000円や3,000円などの小額から支援することが可能であり、クレジットカード払いまたは口座振替などが利用できます。
都度寄付
思いたったタイミングで任意の金額を寄付できるのが「都度の寄付」です。
一回につき500円から寄付ができる団体もあり、クレジットカード払いのほかコンビニでの支払い、インターネットバンキングでの振込など様々な決済手段が利用できることもあります。
- 水環境の改善には多くの資金が必要であり、民間からの寄付や協力も必要
- 安全な水を届けるために、寄付を行うことで支援活動に協力することが可能
- 寄付には継続寄付と都度寄付があり、少額から可能
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アフリカの水・衛生環境を改善するために私たちにもできること
アフリカの貧しい地域では、安全な水を手に入れることが難しく、汚染された川や池から汲んだ地表水を飲み水として口にしています。
汚染された水によって病気にかかり命を落とす子どもたちもたくさんいます。
アフリカの水環境や衛生問題を改善するための取り組みを行う方々・団体がありますが、活動を継続して行うためには資金や人材が足りていません。
そこで、無理のない範囲であなたのお力を貸していただけませんか?
お願いしたいのは、選択肢から選ぶだけの3つの質問にお答えいただくだけです。
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お手数おかけしますが、お力添えいただけますようお願いいたします。