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SDGsでも対策が必要とされる水不足、水資源に関する問題とは?

この記事を要約すると

日本では水道をひねれば飲み水として利用できる安全な水が出てきます。一方、世界に目を向けてみると日常的に安全な水を使える地域は多くありません。

私たちが使える水というのは限られており、今の需要に対して供給が間に合わず、水不足に陥っている地域もあるのです。

他にも世界的に解決するべき「水資源」に関する問題があります。
この記事では水資源の問題や必要な対策について紹介します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」のターゲットや現状は?

SDGs「安全な水とトイレを世界中に」とは


持続可能な開発目標(SDGs)では17の目標が定められており、その中の一つに「すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」があります。

世界では安全な水にアクセスできず、衛生的なトイレを利用できない人が多くいます。特に安全な飲み水の供給量減少は世界で深刻な問題として取り上げられています。

この問題の解決のためには、ただ安全な水を提供するだけでなく、水源の管理や水不足への対応も求められている状況です。

SDGsを2030年までに達成するためには、安全で手ごろな飲み水への普遍的なアクセスを確保する必要があります。

そのためには水関連の生態系の保護と回復、水の利用効率の改善、開発途上地域への水処理技術の支援など、国際協力のもと取り組んでいかなければなりません。

  • 持続可能な開発目標(SDGs)では「すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」を目標としている
  • 世界では衛生的なトイレを利用できない人が多くおり、安全な飲み水の供給量減少は世界で深刻な問題
  • SDGsを2030年までに達成するためには、安全で手ごろな飲み水への普遍的なアクセスを確保する必要がある

(出典:国連開発計画 駐日代表事務所「目標6: 安全な水とトイレをみんなに」)

世界の水資源の現状は?


水資源とは、私たちが資源として利用できる水のことを言います。
地球の表面は3分の2が水で覆われていますが、その大部分が海水であり、淡水はわずか2.5%程度と言われています。

凍っていない淡水のほとんどは地下水であり、それを除くと河川、湖沼など、人が利用しやすい状態で存在する水は約0.01%(10万立方キロメートル)しかありません。

これらの水でさえ水質汚染に曝され水資源が減り続け、水ストレスが増大しています。
また、気候変動により干ばつや洪水などの災害が世界中で多発しています。

2018年の国連の報告書によると、水不足を含む水ストレスの高い国々に20億人以上の人々が暮らしており、気候変動が激化することでさらにこの状況が悪化する可能性があるとも言われています。

  • 地球の表面の3分の2が水で覆われているが大部分は海水、淡水はわずか2.5%程度
  • 地下水を除き、河川、湖沼など、人が利用しやすい状態で存在する水は約0.01%程度しかない
  • 水質汚染による水資源の減少や、気候変動により干ばつや洪水などの災害が世界中で多発し、気候変動が激化することでさらに悪化する可能性がある

(出典:環境省 総合環境政策「水資源」,2019)

(出典:国土交通省「世界の水資源」)

水不足と水ストレスとは


水ストレスとは、水の需要に対して供給がひっ迫している状態のことを指します。
水ストレスの程度を表す指標として、「人口一人当たりの最大利用可能水資源量」がよく用いられています。

この指標は生活や農業、工業、エネルギーおよび環境に必要な水資源は年間1人当たり1,700立方メートルが最低基準とされています。

この基準を下回ると水ストレスにあると判断され、1,000立方メートルを下回ると「水不足」、500立方メートルを下回ると「絶対的な水不足」の状態を表します。

水不足の状況については、水資源が地域によって偏在することから国や地域ごとによって異なりますが、気候変動の影響を受けやすいアフリカでは水不足が深刻な国や地域も存在します。

このような気候の影響に加えて、人口の増加、水質汚染による水資源の減少などで2012年から8年連続で世界は水危機に陥っているとされ、環境リスクだけでなく国際紛争につながる重大な社会問題であると認識されています。

  • 水の需要に対して供給がひっ迫している状態のことを水ストレスと言う
  • 人口一人当たりの最大利用可能水資源量が1,000立方メートルを下回ると「水不足」、500立方メートルを下回ると「絶対的な水不足」の状態を表す
  • 世界は水危機に陥っているとされ、環境リスクだけでなく国際紛争につながる重大な社会問題であると認識されている

(出典:環境省 総合環境政策「水資源」,2019)
(出典:国土交通省「水資源問題の原因」)

人口増加に伴い水需要も増加


世界の人口は今も増え続けており、このままの推移で人口が増加すれば2050年までには97億人に到達すると推測されています。

現在も36億人が少なくとも月に1回は水不足に陥るリスクを持つ地域で暮らしています。
今の人口でもこのような状況であることから、人口増加が進めばそれだけ水需要も増加することは明らかです。

そして2050年までに人口が増え続ければ、上記のリスクを持つ人口が48~57億人にまで増加すると予測されています。

このような水需要の増加、そして供給が間に合わないために起こる水ストレスが招く結果の1つが「水紛争」です。

国土が隣接している国々ではこれまでも水の問題をめぐる水紛争が起こりました。
水紛争は水資源配分や水質汚濁、水の所有権、水資源開発と配分の問題など様々な理由で起こっています。

過去に水紛争が起きたのは東南アジア、南アジア、西アジア、アフリカと現在も水不足に悩まされている地域に多いです。

人口増加により水不足に陥る人口や国、地域が増えれば水紛争が起こるリスクは、さらに高まることになります。

水資源の問題は世界にとって現在と将来的なリスクを多分に含み、早急に取り組む必要があるのです。

  • 世界の人口増加がこのまま続くと、2050年までには97億人に到達すると予測されている
  • 水需要の増加、そして供給が間に合わないために起こる水ストレスが原因で「水紛争」が起こった
  • 水紛争は水資源配分や水質汚濁、水の所有権、水資源開発と配分の問題など様々な理由で起こる

(出典:国際連合広報センター「増加率は地域によって異なり、さらに多くの国で人口が減少」)

(出典:環境省 総合環境政策「水資源」,2019)

(出典:国土交通省「世界の水資源」)

世界の水資源の現状を知り、どんな取り組みが行われているかを知ろう


日本は水資源に恵まれ、手軽に安全な水にアクセスできる国です。しかし水質汚染などに対して何らかの対策を行っていかなければ、いつか安全な水を利用できない日が来るかもしれません。

また、世界の水資源や水不足の問題も決して他国の問題ではなく、日本も向き合い取り組まなければならない問題なのです。

日本は水道技術が発展し衛生環境も高い水準を維持しています。国際協力や国際展開のために、そのような技術やノウハウを用いた水道分野での施策が推進されています。

国際協力機構が実施する政府開発援助(ODA)をはじめ、民間企業が主体の国際展開により発展途上国へ安全な水道の構築などが行われています。

他にも専門家の派遣による技術協力や開発に必要な無償の資金協力なども実施されているのです。
私たちは、まずは水資源についての現状を知ることが大切です。

その上でNPO・NGOなどが行う水資源に関する支援への寄付など、私たちができることから行動することで、世界の水問題解決に協力することができます。

(出典:厚生労働省「水道分野における国際貢献」,2015)

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