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SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」で問題となっている世界の現状は?

この記事を要約すると

SDGsの目標16である「平和と公正をすべての人に」が目標として掲げられていることからも分かる様に、現在世界では暴力や汚職といった様々な平和と公正を侵害する行為が広く蔓延しています。

この記事では、SDGsが目指す世界や実現のために解決すべき課題、世界の現状について紹介します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」のターゲットや現状は?

SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」が目指す世界


SDGsの掲げている目標16「平和と公正をすべての人に」では、世界のすべての地域を対象として、紛争や暴力の撲滅、子どもたちへの教育の徹底と虐待や暴力、不当労働などをなくすこと、また汚職や贈賄を無くしフェアな仕事環境を作り出すことなど、世界中の人々が平和と公正の元に生きていける世界を作ることを目指しています。

そのためには、透明性が高く効率的な行政機関が必要です。
私たちは戦争や紛争を繰り返し、現在では多くの国々で戦争のない平和的な暮らしが実現されましたが、地域によっては依然として暴力を伴う紛争にさらされている人々がいます。

そうした人々は司法へのアクセスが無く、基本的人権が保障されていない状況に置かれています。
世界のすべての人々が平和で公正な社会で過ごせるように、様々な取り組みが進められている一方で、現場での暴力や人権侵害の実状は把握が容易ではないのも事実です。

SDGsではこうした問題をクリアにし、すべての人が平和と公正の元に暮らせる世界を実現しようとしています。

世界の現状と課題


「平和と公正をすべての人に」、この目標を達成するためには現状の世界に存在する様々な問題を、どのように解決していけばいいでしょうか。

紛争や暴力

今なお世界の様々な地域では激しい紛争と暴力という負の連鎖が起きています。

紛争による死者の数は、2012 年には10万人あたり6人の割合でしたが、2014年には5人へと若干減少しました。しかし、この数値は先進国と途上国との間で大きな差があり、途上国
での比率は先進国の2倍
にもなっているのです。

そして、紛争や災害の影響を受ける地域に暮らすと推定される子どもの数は約5億3,500万人ほどいると言われています(2016年時点)。

この5億3,500万人という数字は、世界中に生きているすべての子どもたちの約4人に1人、つまり世界の25パーセントにも登る大変大きな割合です。
そんなたくさんの無力な子どもたちが、生まれた環境から抜け出せずに紛争や災害に苦しめられているのです。

(出典:日本ユニセフ 公式サイト)
(出典:国際開発センター公式サイト)

子どもへの虐待・搾取・暴力

紛争地域では同時に経済も破綻していることが多く、その結果子どもを持つ親たちの所得は子どもたちを育てるのに十分なものではありません。

無力であり選択肢を持たない子どもたちは、生きていくための選択肢も非常に限られています。生活のため、身を守っていくために武装グループに所属しなければならなかったり、自分の身を売って収入を得る必要があったりします。

武装グループでは暴力行為、虐待行為が日常的に行われていて、また危険な仕事もたくさん行わなければなりません。
スパイとして別のグループに潜入したり、ドラッグなどの危険物の運び屋としての仕事をこなさなければなかったりします。

特にまだ年齢的に未成熟である女性の妊娠、児童婚など女性の身体に大きな負担をかける深刻な問題も日常的に行われており、一刻も早い問題解決が求められています。

(出典:日本ユニセフ 公式サイト)
(出典:国際開発センター公式サイト)

汚職と贈賄

住んでいる地域や人種など、様々な環境の違いに左右されないフェアな労働環境を作っていくために、世界中から汚職や贈賄といった違法な行為を無くすこともSDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」の求めている世界のひとつです。

2014年度の地球規模の腐敗インデックスでは、100点満点のうち平均値が43点で、69%の国々が 50点を下回っていることがわかりました。
また、世界銀行の調査では、2015 年の時点で低所得国では企業の25%が「過去一年間で贈賄を行ったことがある」と報告されています。

この比率は上位中所得国では13%、高所得国では4%に過ぎず、所得水準が低いほど贈賄が増える傾向が見られます。

途上国では、事業ライセンスや建設許可の取得、 納税、電気・水道工事といった様々な場面で、贈賄が要求されます。こうした習慣の蔓延は、ビジネスの持続的発展に悪影響を及 ぼしかねないため、直ちに是正が必要です。

(出典:国際開発センター公式サイト)

法的な身分証明

同様に世界中のすべての人々に、出生記録をはじめとした法的な身分証明を徹底させることも、世界の経済環境、労働環境のクリーン化に大きく関係しています。

出生届の提出・登録は、個人の権利の保障、司法へのアクセス、そして社会サービスを受けるために必要な条件です。
しかし、全世界では5歳になるまでに3割近くの子どもの出生登録がされていません(2017年)。とりわけサブサハラアフリカでは、43%に過ぎません。

(出典:「世界子供白書2017」,ユニセフ)

拘留者への措置

テロリズムや犯罪の撲滅を世界中のあらゆる国家、企業、人々の協力の元に実現し、拘留され暴力や拷問を受けている人々が世の中からいなくなることも、「平和と公正をすべての人に」の大きな目標の一つです。

2018年時点、世界では30%の拘留者が裁判を受けずに拘留されています。
この数字は、過去10年間でほとんど変化せず、もっとも高いのが南アジア、次いで中南米で多くの人が拘留され続けている現状があります。

(出典:国際開発センター公式サイト)

開かれた情報へのアクセス

世界のあらゆる地域でのインフラ環境の完備を実現することによって、インターネットをはじめとして国内法規および国際協定に従い情報への平等なアクセスを可能とし、すべての人々の基本的な自由を保証します。

1995年には全人口の0.04%しかインターネットが利用できていませんでしたが、2017年には51%にまで伸びています。
しかし、先進国では 81%の人々がインターネットを利用しているのに対して、途上国全体では41%にとどまっています。

こうした格差を是正するためにも、途上国におけるネット環境やICT環境の整備を進めていく必要があるのです。

(出典:国際開発センター公式サイト)

私たちにできること


SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」を実現するには、世界各国の国家、企業の力だけでなく、一人ひとりの結束も必要です。

日本におけるSDGsの目標達成のための活動も近年活発になってきており、個人ができることも増えてきています。

それでは私たちがSDGsの目標のためにどういうことができるのか、見ていきましょう。

難民支援・子どもの保護活動の応援

現在、世界中の紛争地域で多くの子どもたちが命と健康の危機にさらされています。
そして教育を受ける機会が奪われたり、平等な経済活動への参加も望めない状況にる現状について理解を深めることが大切です。

そして、そのような現状を変えるために世界中では様々な支援活動が行われています。

日本でも支援活動がいくつも行われているので、その活動に参加するのも良いですし、また活動参加はしなくとも寄付によって問題の解決のための支援を行うことが可能です。

日本では、海外からやってきた難民へのサポートや子どもの貧困に関する問題に対して向き合う団体など様々です。
世界では食糧・栄養問題により健康面の危機に瀕している子どもや難民キャンプで困っている人々を支援する団体など、いずれも人権を保護し命や健康を助ける活動が行われています。

積極的に政治に関わる

世界の情勢を変えるためには、やはり積極的に政治のことを知り、選挙をはじめとする政治活動に関わることで自分たちの民意を反映させ、より良い世の中に変えていくことが重要となってきます。

現状を周りの人に伝える

世界の現状を学び、そして多くの人にその現状を示し理解してもらうことで、個人で行うよりも何倍も大きな支援活動につなげることが可能となります。
まずは自分で問題に対しての理解を深め、SNSや周囲の人に情報を発信することで問題を広めてみるのも良いかもしれません。

まずは現状を知り、できることから始めよう


まずは世界がいまどのような問題を抱えていて、問題解決のために何をしていけばいいのかということを適切に知る必要があります。

簡単なところでは少額での寄付からでも、支援活動に参加することができます。
一人ひとりの力が集まることで、世界中の大勢の人を救う力となるのです。

世界では紛争や暴力などの危険にさらされ、平和な暮らしができない人々が多くいます。そうした人々のために、私たちが行動を起こしてみてはいかがでしょうか。

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