日本は貿易大国として知られています。貿易によって不足しているものを輸入し、自国の製品を輸出して利益を得ます。それは公正な立場で輸出入を行う双方が貿易を行うことで成り立ちますが、開発途上国の貿易は公正ではない取引の下で行われていました。
国連サミットで採択されたSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」のターゲットには開発途上国の貿易についての内容も含まれています。
この記事では「開発途上国の貿易」について紹介します。
持続可能な開発目標・SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」のターゲットや現状は?
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SDGs目標達成のためにも貿易を行うことは必要不可欠
国連は2015年に持続可能な開発目標(SDGs)を採択しました。
SDGsには世界で取り上げられている問題を16の目標に分け、ターゲットを定めて世界各国による取り組みを実施しています。目標そのものは17ありますが、具体的な問題のゴールは1から16に掲げ、17番目の目標には、16までの目標を達成するための実施手段やパートナーシップについての内容を盛り込んでいます。
目標17に掲げられた実施手段の強化には、資金や技術、能力構築、そして貿易など、全7種の方法が示されています。特に貿易はその国の経済発展にとって必要な手段であり、開発途上国における先進国や途上国同士の経済格差の是正には必要不可欠であると言われています。
しかし実際はSDGsの採択に至るまで、貿易に関しても問題があり、開発途上国の経済発展をもたらすには至りませんでした。そこでSDGsでは貿易に関して3つのターゲットを定め、開発途上国のシェアの倍増や公平で多角的な貿易体制の促進などに取り組んでいます。
(出典:国際開発センター「目標17 パートナーシップで目標を達成しよう」,2018)
SDGs目標達成に向けて不平等な貿易を減らす取り組み
開発途上国の多くは貧困国であり、農業が国の経済の生命線という国も多々あります。農作物を栽培し、それを輸出・販売することで経済を支え、生活をしている人々がいます。
しかし貿易においては、これまで開発途上国が不利な立場にあり、公正な中で取引が行われないことがありました。
開発途上国の貧困の要因は、このような不利な立場による貿易を含め、いくつか挙げられます。
まずは、人的資本の弱さです。
例えば、途上国でも優秀な人材は多くいますが、識字率が低かったり、教育を受けられる人の数が少ないことが理由で経済発展に影響を及ぼしています。
次に、紛争です。
紛争と人々の不安定さが人間開発に負の影響を広く及ぼし、世界で何十億人もが不安定な境遇に置かれています。人間開発指数(HDI)低位国の多くは、長年の紛争から抜けきっていなかったり、なおも暴力にさらされている国です。アフリカの西部と中部の一部地域では、無政府状態や武力紛争が人間開発の前進を脅かし続け、国の発展に長期的打撃を及ぼしています。
最後に、天候による凶作です。
気候変動が起きやすい昨今は特に大きな影響を受けていますが、作物は天候不順や病気、害虫などの影響を受けやすく、生産量が落ちることがあります。
また、天候や天災問題をカバーできる灌漑設備(※)なども不足しており、農業だけが収入源となっている人にとっては、生産量の減少は貧困につながります。
仮に天候や病気などによる被害もなく、順調に生産されて出荷できたとしても、必ずしも適正な価格で売られるわけではなく、生産者が公正な収入を得られるわけではありませんでした。
例えばコーヒーは、コーヒー豆の価格は生産現場からは程遠い、ニューヨークとロンドンの国際市場で決定されます。
先物取引が対象となっており、投棄マネーが流入することで価格が高騰することがありますが、途上国の生産者は市場動向の情報を得る手段や市場への販売手段を持たない小規模農家ばかりであるため、中間業者に頼らなければいけないケースも多いです。
この中間業者に買い叩かれ、生活に十分な利益を得られないことが多々ありました。
コーヒー豆を製品にするまでには生産から加工まで非常に手間と時間がかかります。その労力に見合った収入を得られないことから、開発途上国の貿易は不公平なものとして、経済発展や貧困の削減の妨げとなってしまいました。
※灌漑(かんがい):河川・湖・地下水などから水を引いてきて、耕作地をうるおすこと。人工的に給水や排水ができる仕組み。
開発途上国と適正な貿易を行う取り組み
開発途上国の貿易は不公平なものでした。それは市場や情報のアクセスができず、公正な取引ができないばかりではありません。
世界の貿易のルールなどを決めている世界貿易機関(WTO)の協定や、世界貿易の構造そのものが開発途上国にとって不利なものであったことも要因となっています。
そのためWTOの下で行われるドーハ・ラウンド(DDA)交渉においては、開発途上国には特別に規制の実施期限の延期や、農業分野の国内補助金などの例外措置といった、特別且つ異なる待遇を定めています。
ただし国家間レベルではどうしても対応しきれない貿易の問題もあります。そこで始められたのがフェアトレードであり、世界で広がりを見せています。
この方法はフェアトレード団体(輸入業者)が生産者と共に製品開発を行い、彼らに技術指導を行って、できあがった製品を適正な価格で輸入し、販売します。その製品を消費者が購入することで、より良い製品が適正な価格で継続的に購入することができます。
また、生産者も十分に生活できる収入を得られ、さらに環境に配慮したより良いものを作るための知識や技術を学べることから、継続的な生産を行うことが可能になります。
このように国家間だけでなく、民間レベルでも開発途上国の貿易を守る動きが見られます。
日本と途上国の貿易関係
日本は貿易国であり、資源や食料などを海外からの輸入に依存しています。海外から原材料や資源を得て、国内で高い技術力を用いて加工し、高品質な工業製品として海外諸国に輸出するという加工貿易により、外貨を得て経済発展を行ってきました。
日本は開発途上国とも貿易を行っていますが、エネルギー資源の依存度は極めて高く、原油や天然ガス、原子力発電量のウランなどは海外に依存している状況です。また、天然ゴムや鉄鉱石などの原材料、牛肉や豚肉、海老、マグロとった水産物などの食料も海外頼りです。資源や原材料は一品目でも輸入が絶たれれば、日本の基幹産業の操業や製造が困難になることもあります。
開発途上国からはコーヒー豆や天然ガス、原油、天然ゴムのほとんどを輸入する一方で、化学肥料の多くを開発途上国向けに輸出しています。
農業を生業としている国にとっては、化学肥料は必要不可欠なものとなります。開発途上国なしでは資源や原材料、食糧は得られず、日本なしでは開発途上国の高品質な食料は得られない可能性が出てきます。
つまり開発途上国は重要なパートナーであり、途上国の援助は経済の安定と発展を助けるだけでなく、日本の繁栄や安全を支えるために不可欠なことと言えるでしょう。
(出典:浜松市「選んでみませんか?フェアトレード」,2014)
(出典:国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所「人間開発報告書2014 日本語版 概要」,2014)
(出典:外務省「開発途上国と日本の関係」)
(出典:日本貿易振興機構アジア経済研究所「アジア諸国における低成長の要因」)
SDGs目標達成に向けて開発途上国の貿易を支えよう
日本は開発途上国と相互に支えあってきました。それぞれが欠ければ今の状態は維持できず、経済的な発展は見込めません。
それは日本だけでなく世界の各国について言えることです。自国ですべてを賄える国はなく、開発途上国を含む海外の協力を得て、経済や生活は成り立っています。
そのためこれまでは蔑ろにされてきた開発途上国との貿易は、その国の経済発展にとっても必要不可欠であり、開発途上国の発展がなければ、どこかで破綻してしまいます。
SDGs目標17が掲げている、1から16までの目標を達成するための実施手段の強化には、開発途上国の状況を鑑みた待遇の下で、公正・公平な貿易を行い、生産者が適切な収入を得られるようなシステムを作っていく必要があります。
フェアトレードの製品を購入することは、開発途上国の生産者を応援することにもなります。価格は少し高めなものもありますが、品質が良いものが多く、価格に見合った、あるいはそれ以上の品質のものを手に入れられるはずです。
製品を購入するときには、フェアトレードのものを積極的に購入することが私たちにできることとして挙げられます。
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