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先進国や開発途上国、後発開発途上国の違いやSDGsにおけるそれぞれの関係は?

この記事を要約すると

「先進国」「開発途上国」「後発開発途上国」と呼ばれることがありますが、それぞれどのような違いによって使い分けられているのでしょうか。

ここではそれぞれの定義や、それらがどう関わり合っていくべきなのか、関わることでSDGsの目標達成にどう関係してくるのかについて紹介します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」のターゲットや現状は?

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは


SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」は、目標1から16までを達成するための「実施手段の強化」と「パートナーシップの活性化」に向けた目標を掲げています。

そのため、以下の7つの実施手段ごとにターゲットが分けられ、19もの項目から成り立っています。

  1. 資金
  2. 技術
  3. 能力構築
  4. 貿易
  5. 制度・政策
  6. マルチステークホルダー・パートナーシップ(MSP)
  7. データ、モニタリング、説明責任

そして、それぞれの実施手段では開発途上国に対する支援が全面に打ち出されているのも、この目標の特徴です。
また、目標⑰ではSDGsの前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)の目標8「開発のためのグローバルなパートナーシップの推進」を引き継いでいます。
MDGsでは貿易や債務救済が中心であったターゲットでしたが、SDGsでは資金動員が追加され、さらに拡充されているのです。

(出典:国際開発センター公式サイト)

先進国や開発途上国、後発開発途上国の違いとは


国や地域を表す際には経済や技術、生活水準の発達などに応じて先進国や発展途上国と呼び分けることがあります。
先進国、開発途上国、後発開発途上国はどのように呼び分けられているのでしょうか。

ここでは、外務省の定義に基づき解説します。

先進国とは

先進国と呼ばれてはいますが、世界的に認められているような明確な基準は存在はしていません。
この組織に加盟していれば先進国、といった考え方もありますが、すべてがそれに当てはまることはなく組織に加盟していても先進国として扱われないということもあります。
また、国際機関によっても先進国に対する定義が異なります。
 
内閣府では、先進国はOECD(経済開発協力機構)に加盟している36カ国とし、途上国をそれ以外の国としています。

ヨーロッパ、北アメリカ、東アジアなどの北半球にある国が多く、開発の遅れている国が南半球に多いことから、その経済格差が「南北問題」として取り上げられています

OECD加盟国(36カ国)

オーストラリア オーストリア ベルギー デンマーク
フランス ドイツ ギリシャ アイスランド
アイルランド イタリア ルクセンブルク オランダ
ノルウェー ポルトガル スペイン スウェーデン
スイス トルコ イギリス アメリカ
カナダ 日本 フィンランド ニュージーランド
メキシコ チェコ ハンガリー ポーランド
韓国 スロバキア チリ スロベニア
イスラエル エストニア ラトビア リトアニア

データは2019年9月時点
(出典:外務省公式サイト)

(出典:内閣府公式サイト「世界経済の潮流 2019年」)

開発途上国とは

 
先進国と開発途上国を分けるにはどのような線引があるのでしょうか。

日本も加盟している「OECD(経済開発協力機構)」は、経済が発展している国(先進国)から発展途上の国、開発途上の国に対して支援や援助をすることを目的としています。

そしてOECDは3年毎に「ODA(政府開発援助)受け取りリスト」を発表しています。
このリストに載っている国が開発途上国とされ、「ODA(政府開発援助)」を受け取ることができる資格があることを表します。

ODA受け取りリストに載るためには、以下の2つある基準のうちのどちらかに当てはまっていることが条件となります。

  • 世界銀行によって「高所得国」以外に分類される国々(2016年時点の一人当たり国民所得(GNI)が12,235米ドル以下の国々)であること
  • 国連によって「後発開発途上国(Least Developed Countries)」に分類される国々(一人当たり国民所得(GNI)、人的資源指数(HAI)、経済脆弱性指数(EVI)によって判断される)

このリストによると、世界196カ国のうち開発途上国(ODAの対象国)は141カ国にも上ります。
しかし、発展途上国でも高中所得国であるアルゼンチンやチリ、中国と後発開発途上国であるアフガニスタンでは状況が全く異なります。

(出典:日本貿易振興機構JETRO公式サイト)
(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA公式サイト)

後発開発途上国(LDC:Least Developed Country)とは

後発開発途上国は世界の中でも「最貧国」「貧困国」と呼ばれることも多く、その名の通りまだ経済が発展しておらず、貧困状態にあることが多い国を指します。

一部、経済活動が物々交換などで行われていて、平和で豊かに国民が暮らしている国もありますが、ほとんどは貧困国です。

その要因となる問題は様々ですが、戦争や紛争、内戦などが続いていた国が当てはまることが多いという特徴があります。
地域的にはサハラ以南のアフリカに集中しています。

外務省によると、後発開発途上国の定義は「国連開発計画委員会(CDP)が認定した基準に基づき、国連経済社会理事会の審議を経て、国連総会の決議により認定された特に開発の遅れた国々」とされています。
そして3年に一度LDCリストの見直しが行われますが、後発開発途上国として認められるためには以下の3つの基準と当該国の同意が必要となります。

所得水準が低い 一人当たりの国民総所得(GNI)の3年平均推定値が992米ドル以下であること
人的資源に乏しい HAI(Human Assets Index)と呼ばれる指標が一定値以下であること。
HAIは、①カロリー摂取量、②健康に関する指標、及び③識字率に基づく。
経済的に脆弱である 外的ショックに対する経済的脆弱性を表すEVI(Economic Vulnerability Index)と呼ばれる指標の値が一定以下

(出典:外務省公式サイト,2012年)

2019年の時点ではミャンマー、ラオス、ルワンダ、マダガスカルなど47ヶ国が認定されています。

SDGsにおけるそれぞれの関係は?


持続可能な開発を続けていくためには、途上国に対して先進国による援助や支援、政府開発援助(ODA)は必要不可欠です。
 
SDGsの前身であるMDGsでは、途上国の貧困や教育、保健などの開発問題に対し先進国が援助する側という位置づけでした。
しかしSDGsでは途上国や先進国に関わらず、すべての国がパートナーシップを取り、開発問題にとどまらず経済面・社会面・環境面の3つの側面すべてに対応することが必要とされています。

(出典:公益財団法人地球環境戦略研究機関公式サイト)

SDGsの達成には私たち一人ひとりの力も大切


世界規模で持続可能な開発を実現するためには、先進国による開発途上国、後発開発途上国への支援・援助が必要です。

しかし、先進国が援助をするだけでなく、各国の行政・機関による自助努力に加え、民間の企業や団体による支援なども重要となります。

途上国の国々では、貧困や教育、医療、食糧など多くの支援を必要としている人がいます。
まずはそのような人々の現状を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

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