世界では多くの人が貧困で苦しんでいます。
SDGs目標1で掲げている「貧困をなくそう」を理解することで、どうしたら世界から貧困で苦しんている人をなくすことができるのかがわかります。
貧困をなくすために重要である金融サービスへの管理について紹介し、SDGs目標を達成させるためには、金融サービスを整備する必要があることを解説します。
持続可能な開発目標・SDGsの目標1「貧困をなくそう」のターゲットや現状は?
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SDGs(持続可能な開発目標)とは
SDGsの目標は、下記の通りです。
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
17の目標には、169のターゲットがあり目標の内容を具体的に確認できます。
SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標です。
SDGsの目標は、SDGs以前に行われていたMDGs(ミレニアム開発目標)の内容を引き継いでいるものと新たに作られた内容で作られています。
MDGsは主に開発途上国に対しての取り組みであり、SDGsは先進国に対しても積極的に参加することが求められています。
貧困についてはSDGs目標1で掲げており、SDGsの内容の方がMDGsよりも難しくなっています。
MDGsでは、貧困を半減させることが目標でしたが、SDGsでは貧困をなくすことが目標です。
継続して目標を達成させるには、国や政府だけでなく、企業や一人一人が協力する必要があります。
(出典:外務省公式サイト「JAPAN SDGs Action Platform」)
SDGsと金融サービスの関係
SDGs目標1「貧困をなくそう」では、あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせることを目指しています。
具体的には、「世界中で極度の貧困にある人をなくすこと」と「貧困ラインを下回っている人の割合を半減させること」です。
「貧困をなくそう」を実現することは、飢餓や栄養不良、教育以外にも、気象変動や災害の影響を防ぐことも含みます。
収入や資産がないだけでなく、貧困をなくすために行う対策には、様々な対応が必要です。
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SDGs目標1「貧困をなくそう」のターゲットとは
SDGs目標1である「貧困をなくそう」のターゲットは下記の通りです。
1.1 | 2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。 |
1.2 | 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。 |
1.3 | 各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度および対策を実施し、2030年までに貧困層および脆弱層に対し十分な保護を達成する。 |
1.4 | 2030年までに、貧困層および脆弱層をはじめ、すべての男性および女性の経済的資源に対する同等の権利、ならびに基本的サービス、オーナーシップ、および土地その他の財産、相続財産、天然資源、適切な新規術、およびマイクロファイナンスを含む金融サービスへの管理を確保する。 |
1.5 | 2030年までに、貧困層や脆弱な立場にある人々のレジリエンスを構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的打撃や災害に対するリスク度合いや脆弱性を軽減する。 |
1.a | あらゆる次元での貧困撲滅のための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、様々な供給源からの多大な資源の動員を確保する。 |
1.b | 各国、地域、および国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを設置し、貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援する。 |
目標1は、1.1〜1.bまでの7つのターゲットがあります。
ターゲット1.1では、具体的に極度の貧困の状態にある人々の数値が記載されています。
MDGsで目標に対して取り組んだ結果、極度の貧困状態である1日1.25米ドル未満で生活している人々を半減させています。
しかし、多くの人々がまだ貧困で苦しんでいるのが現状です。
引き続き、SDGsで取り組みを行うことが求められています。
他の問題とも複雑に絡んでいる貧困問題を解決するためには、社会保障制度や政策を行うことが重要です。
貧困をなくすためには金融サービスの管理が重要
ターゲット1.4では、金融サービスに加えて、経済的資源についても平等な権利を持つことを目標にしいてます。
金融サービスの管理が重要な理由は、高齢化や少子化により従来の金融サービスでは対応できない課題が発生するためです。
特に高齢化の進んでいる日本では、金融資産の伸び悩みやライフスタイルの多様化により、これまでになかった問題が発生しています。
SDGsの考え方に沿って、時代に対応した金融取引の選択ができることが今後の社会で重要になります。
金融機関の能力を強化することで、銀行取引や保険及び金融サービスへのアクセスを促進することに繋がります。
(出典:国際開発センター公式サイト「目標 1 貧困をなくそう」)
(出典:農林水産省公式サイト「SDGsの目標とターゲット」)
(出典:金融庁公式サイト「金融行政とSDGs」)
SDGsと金融サービス
平均寿命が長くなり人生100年時代と言われる中で、計画的な貯蓄と投資を通じた安定的な資産形成等につなげることは、SDGs のうち、質の高い教育の提供を中心にあらゆる形態の貧困を終わらせるという目標の達成に大きく貢献できるものです。
貧困を解消するには、環境問題や社会問題から影響を受けにくい基金の創設や融資を行う必要があります。
資本市場は、様々な影響を受けやすいので、負の影響を減らすことと安定して資金を生み出すことが重要です。
貧困層を対象としたマイク ロファイナンスや日本証券業協会や民間証券会社などでは、子供の貧困解消を目的とした基金の創設や融資の評価基準が変更されています。
ケニアの通信業者が提供 する「M-Pesa」は、モバイルバンキングの一例です。送金番号や暗証番号が記入されたSMSが、受取人の携帯電話に送られ てくるシステムで、ケニア全土にて、利用者が急増し ています。
貧困層を対象とするビジネス
マイクロファイナンスや日本証券業協会、民間証券会社による基金の創設や融資を行うことは、SDGsの目標を達成するのに大きく関わるでしょう。
企業による貧困削減への対応は、これまでは社会貢献や企業の CSR ( Corporate Social Responsibility:社会的責任)という観点からの取組が多くみられます。
2030年までに、発展途上国への投資額が年間2.5兆ドル不足するとされており、その資金をカバーする必要があります。
SDGsは、企業により貧困削減への対応で、3億8,000万人の雇用を生み出すことと2030年までに12兆ドルのビジネスチャンスがあることを試算しています。
BOP10ビジネスは、貧困層を対象としたビジネスです。対象となるのは貧困層だけではありませんが、インクルーシブ・ビジネスや ソーシャル・ビジネスも貧困層への利益が期待さ れるビジネスです。
企業の貧困削減に寄与する取り組みとして、貧困層に必要な財産やサービスを届けることが始まっています。
政府が基礎的サービスを提供する事例として、企業と政府の共同ビジネスもあります。
企業がSDGs目標1へ対応して社会的責任を果たし、本業を通じた新たなビジネスの可能性 を追求することで、「企業価値を向上させること」と「持続可能な開発目標に貢献できること」が可能です。
SDGsの目標を達成するために関わることは、企業にとってもメリットがあると言えるでしょう。
(出典:環境省公式サイト「持続可能な社会の形成に向けたお金の流れ」,2019)
(出典:国際開発センター公式サイト「目標 1 貧困をなくそう」)
(出典:一般社団法人 全国銀行協会公式サイト「SDGs に金融はどう向き合うか」)
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平等な金融サービスや経済資源の確保のため、私たちにできることは
貧困は世界だけでなく、日本でも解決しなくてはいけない問題です。
貧困問題を解決するためには、国や政府だけでなく、企業や私たち一人一人が貧困について真剣に取り組むことが求められています。
様々な問題が複雑に絡み合っている貧困問題だからこそ、多くの人が貧困に対して考えて行動する必要があります。
私たちにできることの1つに寄付があります。一人ひとりが少額でも寄付をすることで、多くの命を救う助けになります。
できることから少しずつ行動してみてはいかがでしょうか。