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SDGsの目標1「貧困をなくそう」の目標が必要な理由や私たちができることは?

この記事を要約すると

SDGsの目標1「貧困をなくそう」は、国、自治体、企業、非営利団体等様々な分野の取り組みが必要ですが、私たち一人ひとりにもできることがたくさんあります。

SDGsの目標1は、私たちが開始した取り組みを完了し、2030年までにあらゆる形態の貧困に終止符を打つという大胆なコミットメントです。

この記事ではSDGsの目標1について詳しく説明した上で、目標1に対して私たちにどのようなことができるのかについて、わかりやすく解説します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標1「貧困をなくそう」のターゲットや現状は?

世界における貧困の現状


貧困問題は、人類が直面する一つの重要課題です。貧困問題は、途上国の問題であると考えられていますが、途上国だけの問題ではなく、先進国においても取組まれるべき問題です。

全世界で極度の貧困の中で暮らす人の数は、1990年の19億人から、2015年の8億3,600万人へと半分以下に減少したものの、未だに多くの人が人間の基本的ニーズを満たせないでいます。

貧困に終止符を打つためには、あらゆる個人を一生涯にわたって保護する普遍的な社会保障制度が必要です。また、災害に対する脆弱性を低下させ、各国内でサービスが行き渡っていない具体的な地域に取り組むことも必要です。

最新のグローバル推計を見ると、2013年時点で世界人口の11%に当たる7億8,300万人が極度の貧困状態で暮らしています。

1人当たり1日1ドル90セント未満で家族と暮らしている世界の労働者の割合は、2000年の26.9%から2017年の9.2%へと20年間で大幅に低下しているものの、全世界で8億人以上が今でも、1日1ドル25セント未満で暮らし、十分な食料やきれいな飲み水、衛生施設を利用できない状態です。

また、女性は雇用や教育、資産へのアクセスの不平等により、貧困状態に陥る確率が男性よりも高くなっています。
特に、世界で極度の貧困の中で暮らす人々の80%を占める南アジアやサハラ以南アフリカなどの地域では、貧困について大きな進捗がみられません。

今後、この状況が放置され、気候変動や紛争、食料不安により新たな脅威が生じると仮定すると、この割合はさらに上昇すると考えられています。

2016年の推計によると、何らかの社会保障給付の実効的な対象者は世界人口の45%にすぎず、社会保障給付を今後拡大していく必要があります。

(出典:日本ユニセフ協会公式ページ「ミレニアム開発目標(MDGs)」
(出典:国際連合広報センター公式ページ「持続可能な開発目標(SDGs)報告2018」
(出典:国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所「目標1:貧困をなくそう」)

SDGsの目標に「貧困をなくそう」が必要な理由


7億を超える人々は依然として極度の貧困の中で暮らし、健康、教育、水や衛生へのアクセスなど、多くの最も基本的ニーズを満たすことができていません。

1日1ドル90セント未満で生活する人々の多数は、南アジアとサハラ以南アフリカで暮らし、全世界で極度の貧困の中で暮らす人々全体の約70%を占めています。
また、中国やインド、インドネシア、ナイジェリアなどの低中所得国は、全世界の貧困層の約半数を抱えています。

貧困には多くの側面があります。貧困の原因としては失業、社会からの排除、さらには、生産性を高めることを妨げるような災害、疾病、およびその他の現象に対する脆弱性が高い人々がいることなどが挙げられます。

不平等が広がれば、経済成長に悪影響が及び、社会的一体性が損なわれることで、政治や社会の緊張が高まり、場合によっては情勢不安や紛争の原因にもなりかねません

(出典:国際連合広報センター公式サイト)

子どもの貧困

子どもたちの貧困は特に問題です。子どもの貧困や機会格差の問題は、世帯状況や生活環境、所得、雇用等の様々な要因が複雑に絡み合って生じています。

子どもの貧困が深刻なのは、子ども自身への影響に加えて、それが持続的な貧困を生み出す結果、経済・社会的にも大きな影響を与えるからです。
そのため、国民・国・地方自治体・企業がそれぞれの立場でこの問題に当事者として向き合い、貢献していかなければなりません。

子どもたちの貧困問題は途上国における問題に留まりません。先進国においても子どもたちの貧困は問題視されるようになっています。

現在、先進国をはじめ一般的に用いられる貧困の基準として、社会的な孤立を深めたり健康状態が悪化したりするなど、その国で生活する上で人としての尊厳を失いかねないリスクのある所得水準が使われています。

子ども時代に貧困であると、教育の機会が奪われやすくなり、人格(非認知能力)・健康面にも影響を及ぼし、人的資本の劣化や不足を招くようになります。それが大人になった時点で貧困として現れて、さらに子どもが生まれると、世代を超えて貧困が継続することになります。

したがって、質の高い教育を受けることで、子どもたちが将来に夢や希望を抱き、またそれを実現させる力を身につけ、子どもたちの可能性を発揮できるようにすることで、貧困から脱け出せるようにしなければなりません。
 
2015年に発表されたデータでは、子どもの貧困の放置によって、1学年当たり2.9兆円の経済的損失、1.1兆円の追加的な政府支出が発生するとしています。

2016年時点で、日本の子どもの7人に1人が貧困状態にあるとされ、OECD加盟国の中で最悪の水準にあります。子どもの貧困率は1980年代から上昇傾向にあり、これを改善しなければなりません。

次世代を担う子どもの貧困は、人的資本を持続的に劣化させて長期的な国力の低下に直結する問題と言えます。そのため、子どもたちを貧困から解放することは、途上国においても、先進国においても非常に重要です。

(出典:文部科学省公式サイト 「就学構造の変化」)
(出典:日本財団公式サイト 「『子どもの貧困』に関する経済的影響を推計」)
(出典:厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査」)

貧困をなくすために私たちができること


貧困をなくすためには、私たち一人ひとりが貧困問題についてきちんと理解し、できることを考えなければなりません。

一人ひとりが貧困問題に少しでも意識を向けることによって、貧困問題は大きく改善することができます。以下では、貧困をなくすために私たちができることについて、説明します。

支援団体への寄付

貧困の原因はその地域によって異なりますが、問題解決にはそれぞれ現地の方々と協力しながら、長期にわたって取り組む必要があります。

貧困問題の解決に取り組んでいる支援団体へ寄付することによって、貧困を撲滅できます。一人ひとりが寄付・募金する金額は少なくても、みんなで取組むことによって、金額が大きくなり、その分、支援団体ができる活動の幅も広がります。

ボランティア活動

貧困をなくすためにできることは、支援団体に寄付するだけではありません。ボランティア活動に参加することも立派な貧困をなくすためにできる活動の一つです。

現地で活動するだけではなく、身近なところから始められるボランティア活動があります。募金の呼びかけやイベント活動の手伝いなども間接的に貧困をなくすために有効です。

教育支援にも参加

日本では、貧困家庭の子どもへの支援活動の一つとして、子ども食堂による活動が注目を集めています。こども食堂は2012年から始まった取り組みで、東京都大田区にある八百屋の店主が始めた活動です。

子ども食堂では食事の提供だけでなく、地域の人とのコミュニケーション、勉強や宿題をする場所としても活用されており、地域の拠点、居場所の役割を担うようになってきています。

こうした取り組みにに参加することによっても、貧困問題を解決することにつながります。

 

一人ひとりの支援が集まって大きな力に!


貧困問題は大変複雑で根の深い問題です。しかし、SDGsの目標1「貧困をなくそう」は、国・自治体・企業・非営利団体だけが取組むべき問題ではなく、私たち一人ひとりが参加して解決すべき問題であると考える必要があります。

一人ひとりが行動を起こすことが大きな力となり、貧困問題を解決へ導きます。だからこそ、一人ひとりがまずはできることから始めることが大切なのです。

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