近年、2001年に策定された「ミレニアム開発目標(MDGs)」の後継として、新しく「持続可能な開発目標(SDGs)」が国連サミットで採択されました。
これは、2016年から2030年までの国際目標として17のゴール、169のターゲットを定めており、発展途上国・先進諸国を含めて全世界が取り組み包括的な目標です。
SDGsは私たちの暮らしにも関係しており、目標達成のために私たちができることもあるので知っておきたい内容になっています。
このようなことから、SDGsをより身近に感じてもらうために、国連や日本政府は広報に力を入れているのです。
今回の記事では、SDGsの活動を広げるために国連や日本政府が行っていることについて紹介します。
持続可能な開発目標・SDGsとは?17の国際目標やターゲットなどを解説
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SDGsの活動を広めるために日本政府も企業やキャラクターを起用
日本政府は、一般社会とのSDGsに対する認識の温度差を減らすために、企業や人気キャラクターとコラボレーションをしています。
例えば主人公が子育てをしつつ、ヒロインが変身をしてブラック企業の幹部たちと戦うストーリーの子ども向けアニメは、2019年で放映開始から16年目を迎えています。
アニメの初代プロデューサーが国連女性会議に登壇した経歴を持ち、アニメを通じてSDGsの「ジェンダー平等」を訴え続けています。
未来を担う子どもたちが見るアニメにも、SDGsに関わるエッセンスを取り入れることで、関心も高まることが期待できます。
また、外務省では様々な企業や自治体ともコラボをしているハローキティや世界中で人気を博したピコ太郎とコラボした動画を公開し、幅広い年齢層に向けてPRを行っています。
国連とコラボ、または起用されている企業・キャラクターとは
日本政府がSDGsを広めるための工夫以外にも、国連もSDGsに対し幅広い世代似興味を持ってもらうために様々な活動を行っています。
日本を代表するお笑いタレント事務所
日本を代表する有名お笑いタレント事務所では、2017年から国連と「コンビ」を組み、日本での「SDGs(持続可能な開発目標)」の知名度や意識の向上に携わっています。
具体的な取り組みとして、所属タレントが出演するSDGsの活動を訴える映像が作成されています。
『空飛ぶゴミ袋』では、世界のレジ袋消費枚数が毎年最大5兆枚を超え、海を危険にさらしている現状をストーリーテイストで紹介しているのです。
他にも、「SDGsについて考え始めた人々」と題して、芸人によるPRムービーも公開。
ショートコント風のレトロな喫茶店を舞台に、コンビの枠を超えてSDGsを語る全27本の動画シリーズです。
大阪で行われた『TED×Namba』では、所属芸人が「SDGsを広める方法」をプレゼン。
日本でSDGsについてあまり知らない・全く知らない人が6割を超えるなかで、啓蒙活動に務めてきた目線から笑いを交えてスピーチを行いました。
沖縄では、国際通りにレットカーペットを敷き、3日間に渡ってSDGsを取り上げたイベント「島ぜんぶでおーきな祭」を開催しています。
見て、楽しんで、学んで、体験してSDGsを少しでも多くの人に知ってもらい、沖縄からSDGsの取り組みを発信。
2030年を笑顔あふれる”Laugh & Peace”な世界を作るために動いています。
(出典:経済広報センター 「SDGsに関する意識調査」)
(出典:国際連合広報センター 公式サイト)
子どもに人気のキャラクター
有名なアニメ「きかんしゃトーマス」のシリーズ「きかんしゃトーマスとなかまたち」では、未就学児に持続可能な開発目標(SDGs)を紹介する共同企画を発表しました。
この協力を通じて、17のSDGsの目標のうち5つの目標が「きかんしゃトーマス」新シリーズ26話のうち9話に盛り込まれています。
具体的に番組に取り込まれるゴールは「4.質の高い教育をみんなに」「5.ジェンダー平等を実現しよう」「11.住み続けられるまちづくりを」「12.つくる責任 使う責任」「15.陸の豊かさも守ろう」の5つです。
世界的に有名なアニメとのコラボについて、マーヘル・ナセル国連広報局アウトリーチ部長は、「SDGsを世界に広め、あらゆる年齢層でその認識を高めようとする取り組みの中で、『きかんしゃトーマス』は子どもたちだけでなく、その保護者も自然に楽しめる最適な選択肢でした。」と語っています。
また、日本発のキャラクターであるハローキティは、着物姿で国連本部に招待されたこともあります。
年代の垣根を超えて、SDGsを知って貰う取り組みによって、今度はSDGsもより広まっていくことが想定されるでしょう。
(出典:国際連合広報センター 公式サイト)
SDGsを楽しく知って私たちも行動しよう!
SDGsは世界の国々が一丸となって取り組む必要があるため、日本でも認知度を高める必要があります。
また、これからの社会を担う子どもや若年層世代も取り込み、より多くの人々が行動を移さなければなりません。
そのためにも人気キャラクターやタレントなどを起用することで親近感を持ってもらうことが重要です。
SDGsや課題に対して楽しみながら知ることで、前向きに取り組むことができるのではないでしょうか。
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