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SDGsの実施指針とは?概要や具体的な施策を解説

この記事を要約すると

SDGsに関する取り組みを総合的かつ効果的に推進することを目的として、2016年5月20日にSDGs実施指針が策定されました。

この実施指針は、日本が2030アジェンダの実施にかかる重要な挑戦に取り組むための国家戦略として位置付けられているものです。

この記事では、SDGsの実施指針について詳しく解説します。

持続可能な開発目標・SDGsとは?17の国際目標やターゲットなどを解説

持続可能な開発目標・SDGsの実施指針とは


持続可能な開発目標・SDGsの実施指針は、日本が2030アジェンダの実施にかかる重要な挑戦に取り組むための国家戦略の拠り所となるものです。

実施指針が存在することで、政府が関係府省庁一体となって、様々な分野の人々と連携しつつ、広範な施策や資源を効果的かつ一貫した形で動員していくことが可能になります。

これを実現するために、日本政府は現状の分析を踏まえ、ビジョン・優先課題・実施原則・推進体制・フォローアップ及びレビューのあり方を定めた上で、優先課題の下での個別施策を定めてきました。

地球規模で人やモノ、資本が移動するグローバル経済の下では、一国の経済危機が瞬時に他国に連鎖するのと同様、気候変動、自然災害、感染症といった地球規模の課題もグローバルに連鎖して発生し、経済成長や社会問題にも波及して深刻な影響を及ぼす時代になってきています。

2030アジェンダとは

このような状況を踏まえ、2015年9月に国連で採択された持続可能な開発のためのアジェンダ(2030アジェンダ)は、開発途上国の開発に関する課題にとどまらず、世界全体の経済、社会及び環境の三側面を、不可分のものとして調和させる統合的取り組みとして作成されました。

2030アジェンダを実現するための各国の取り組みは、開発途上国の開発に協力する姿勢で取り組むだけでは不十分です。

2030アジェンダの副題は、「我々の世界を変革する」であって、その前文において、「我々は、世界を持続的かつ強靱(レジリエント)な道筋に移行させるために緊急に必要な、大胆かつ変革的な手段をとることを決意している」と述べられています。

このことからもわかるように、我々は、これまでと異なる決意を持って、国際協調主義の下、国際協力への取り組みを一層加速していくことに加え、国内における経済、社会、環境の分野での課題にも、またこれらの分野を横断する課題にも、国内問題として取り組みを強化するのみならず、国際社会全体の課題としても取り組む必要があります。

そのために関係行政機関相互の緊密な連携を図り、SDGsの実施を総合的かつ効果的に推進するため、内閣総理大臣を本部長とし、全閣僚を構成員とする SDGs推進本部が、2016年5月20日に内閣に設置されました。

その会合において、持続可能な開発目標・実務指針が定められ、日本ではどのようにSDGsの取り組みを行うかに関する具体的な方針が決まったのです。

持続可能な開発目標・SDGsの実施指針の内容


持続可能な開発目標・SDGsの実施指針の具体的な内容について以下では詳しく説明していきましょう。

SDGsの実施指針は、「持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社会、環境の統合的向上が実現された未来への先駆者を目指す」というビジョンにもとづいて策定されており、こうしたビジョンを達成するための取り組みの柱として、次の8つの優先課題が掲げられています。

ここで掲げられている優先課題は、SDGsのゴールとターゲットのうち、日本として特に注力すべきものを示すべく、日本の文脈に即して再構成したもので、すべての優先課題について国内実施と国際協力の両面が含まれたものです。

また、これらの優先課題はそれぞれ、2030アジェンダに掲げられている5つのP(People(人間)、 Planet(地球)、 Prosperity(繁栄)、Peace(平和)、 Partnership(パートナーシップ))に対応する分類となっています。以下で、8つの優先課題について詳しく説明していきましょう。

8つの優先課題

日本政府が8つの優先課題として定めた課題は以下の通りです。

People 人間 1. あらゆる人々の活躍の推進
2. 健康・長寿の達成
Prosperity 繁栄 3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
Planet 地球 5. 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会
6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
Peace 平和 7. 平和と安全・安心社会の実現
Partnership パートナーシップ 8. SDGs実施推進の体制と手段

SDGs におけるすべてのゴールとターゲットが不可分であり統合された形で取り組むことが求められているのと同じように、これらの8つの優先課題も密接に関わる課題です。

どのためどれ一つ欠けても先に説明したビジョンを達成することはできないという認識のもと、その全てに統合的な形で取り組むとされています。

以下では、それぞれの優先課題について推進される具体的な施策について説明していきましょう。

(出典:首相官邸公式サイト「SDGsアクションプラン2019」)

課題

それぞれの優先課題について推進される具体的な施策等については、『持続可能な開発目標(SDGs)実施指針』の付表に詳しく書かれています。

ここでは、8つの優先課題と具体的背作の例について概要を表としてまとめます。

優先課題 具体的施策
1.あらゆる人々の活躍の推進 一億総活躍社会の実現/女性活躍の推進/子どもの貧困対策/障害者の自立と社会参加支援/教育の充実
2.健康・長寿の達成 薬剤耐性対策/途上国の感染症対策や保健システム強化/公衆衛生危機への対応/アジアの高齢化への対応
3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション 有望市場の創出/農山漁村の振興/生産性向上/科学技術イノベーション/持続可能な都市
4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備 国土強靱化の推進・防災/水資源開発・水循環の取り組み/質の高いインフラ投資の推進
5. 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 省・再生可能エネルギーの導入・国際展開の推進/気候変動対策/循環型社会の構築
6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全 環境汚染への対応/生物多様性の保全/持続可能な森林・海洋・陸上資源
7. 平和と安全・安心社会の実現 組織犯罪・人身取引・児童虐待等の対策推進/平和構築・復興支援/法の支配の促進
8. SDGs 実施推進の体制と手段 マルチステークホルダーパートナーシップ/国際協力における SDGs の主流化/途上国のSDGs 実施体制支援

((出典:首相官邸公式サイト「SDGsアクションプラン2019」)

私たちにできることを考えよう


SDGsのように世界の目標と言ってしまうと、遠い世界のことのように感じてしまうかもしれません。

しかし、SDGsは身近な場所から考え、行動できるように作られた目標です。
まずはSDGsを正しく知って理解する。そのうえで行動に移すことが大切になってきます。

たとえば、「目標1:貧困をなくそう」や「目標2:飢餓をゼロに」に対しては、各種団体を通じた寄付や、ボランティア活動を挙げることができ、「目標12:つくる責任 つかう責任」にあるように、過剰生産を減らすためには、流通や販売の段階で廃棄されてしまう食品を減らすことも大事です。
しかしそれだけでなく最終消費者である私たちが、たとえば、普段買い物をするときに使いきれる量(食べきれる量)を購入する、外食する際にも食べきれる量を注文するなど、日々心がけることもできます。

また、SDGsに積極的に取り組んでいる企業の製品・サービスを利用すること、つまり応援することは、個人がSDGsの達成に貢献できることのひとつです。

私たち一人ひとりにもできることはたくさんあります。私たち一人ひとりの行動が2030年にSDGsを達成するための大きな原動力となります。

SDGsの目標達成に向けて、積極的に参加しよう


SDGsは政府だけが取り組めばよいものではありません。行政や民間企業、団体などが団結して取り組み、さらに私たち一人ひとりができることから始めていくことも大切です。

そのためには、まずはSDGsがどのようなものなのかを知っておく必要があります。
SDGsに対する理解を深めた上で、自分にできることはないか、きちんと一人ひとりが考え行動することが、SDGsを達成するためには非常に重要です。

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