生活困窮者

生活困窮者のために私たちができる支援とは?

生活困窮者を助けるために、行政は様々な方法で支援を行っています。
生活困窮者が各々の事情のもとに困窮した状態にあるため、状況に合わせた支援が求められています。

行政の主導による支援が必要であることは確かですが、時には私たちのような地域レベルの支援も必要となることがあります。
この記事では、私たちにできる生活困窮者のための支援は何か紹介します。

生活困窮者とは?どのような状態のことを言うの?

生活困窮者に対して私たちができる支援

現代の日本において、生活困窮者と呼ばれる人たちが一定数存在します。生活困窮者は経済的あるいは社会的な理由など、様々な問題を抱え、生活に困窮してしまった人たちです。
しかし2015年以前の制度では支援が十分に行き届かず、その数は増加の一途を辿りました。
そこで施行されたのが生活困窮者自立支援法であり、支援するための制度が作られたのです。
この制度では、生活困窮者自身が各々の事情によって困窮している状況にあるため、生活困窮者の課題に合わせた支援を行っています。

しかしその支援の中には自治体だけでは解決できないものも存在します。
生活困窮者の支援には地域との協力関係も必要であり、私たちの支援や協力が重要となります。

その私たちにできる支援とは何なのか、実際に行われている支援を元に紹介します。

お金の寄付

お金の寄付は最もポピュラーではありますが、私たちにできる大切な支援です。
生活困窮者にとって最も問題となるのが、食事の確保です。
支援の相談に行くにしても、働くにしても食事ができなければ積極的に活動することはできません。また同じ世帯に子どもがいる場合は、子どもの発育などにも影響を及ぼします。
そのような人々を食料などの物資で支援する活動が民間団体などで行われています。
そこでは寄付で集まったお金で食料品などを購入し、生活困窮者に支援するという取り組みをしています。

あるいは子ども食堂などの運営資金として使われることもあり、食事と同時に居場所の提供も行えます。
この支援ではわずかな金額による寄付でも、生活困窮者を支援することができるため、取り組みやすい支援かもしれません。

食料の寄付

お金ではなく直接食料を寄付するという支援方法もあります。これは民間団体の支援だけでなく、自治体が行う場合もあります。
居住している自治体に確認を行う必要がありますが、自治体によっては緊急食料提供事業といった支援活動を行っているところもあります。
この事業は生活困窮世帯に対して、緊急的に食料を提供し、生活維持を支援しています。
支援は1回あたり一般的な大人が3週間程度で消費する食料を届けるのでかなりの量です。

一時的な支援であることから利用回数に上限が設けられていることもありますが、それでも必要な食料の数は相当数用意しなければいけません。
そのため私たちが普段食べきれない食品などがある場合、寄付(提供)するということが支援につながります。
事業を行っている自治体や民間団体によって寄付して欲しい食品は多少異なりますが、いくつか例を挙げます。

  • お米
  • 肉や魚、果物などの缶詰
  • カップ麺やカレーなどのレトルト食品
  • パスタやうどん、そばなどの乾物
  • お歳暮やお中元などのギフトの余剰
  • 調味料
  • ペットボトルや缶ジュースなどの飲料
  • 粉ミルクや離乳食などの乳幼児用食品
  • このような食料品が挙げられます。ただし賞味期限が明記されていないものや賞味期限が1ヶ月以内、または切れているものは提供できません。
    また開封されている食品や生鮮食品、冷蔵・冷凍食品など衛生上問題があるものも提供できません。
    みりんや料理酒を除くアルコールや瓶詰め食品。包装や外装が破損しているものも対象外となるので注意しましょう。

    使わなくなった物品の寄贈

    食料品と同様に使わなくなった物品を寄贈することも支援になります。
    介護用品や乳幼児用品など需要が多いものなどで、自宅に余っていることがあれば提供することができます。
    ただこれも自治体や民間団体によって寄贈できるか、提供の仕方はどうするのか異なるため、一度問い合わせを行うことをおすすめします。

  • 2015年に生活困窮者自立支援法が施行された
  • 生活困窮者の支援には地域との協力関係も必要なため私たちの支援や協力が重要
  • 支援には直接食料や物品も寄贈できる
  • 生活困窮者のために支援団体が行うボランティア協力がある

    支援団体の中には寄付や食料の提供以外にもボランティアを行っている団体もあります。
    例えば貧困対策として実施されている無料の学習教室子ども食堂の運営にはボランティアも協力しています。
    このような取り組みに参加することが、生活困窮者を支援することにつながります。

    無料の学習教室のボランティアでは教員免許や指導経験がなくても、中学卒業程度の学習が教えられるなら歓迎されることも多いため、募集があれば積極的に参加していくことをおすすめします。

    就労準備支援事業や就労訓練事業への参加

    すべての人が行える支援ではありませんが、自治体が行う就労準備支援事業や就労訓練事業への協力も1つの支援になります。
    就労準備支援事業は、これまで社会復帰が難しかった人、これまでの就労経験や失敗した経験により自信を失い、すぐには就労が難しいという人を対象とした準備支援です。
    この事業では職場体験やボランティア体験などを経て、就労への準備を行っていくため、そのような体験先の提供を行うことが支援となります。

    地元の企業や地域の祭りなどを体験先とすることが多いので、事業所を経営している人や祭りの担当者などの人は、生活困窮者の受け入れを申し出ることが、支援になることを知っておくといいでしょう。
    また就労訓練事業でも、非雇用型や支援付き雇用型での就労訓練を行います。こちらも実際に作業を行える事業所の協力が必要であり、都道府県による認定を受けて受け入れができるため、参加の申請を行い、生活困窮者を受け入れることが支援になります。
    生活困窮者を受け入れた事業所は自治体による支援もあるため、生活困窮者を含め誰もが働きやすい環境を作ることが、事業所全体の利益にもつながるでしょう。

    地域づくりへの協力も支援の一環

    生活困窮者は経済的な問題だけでなく、社会的な孤立を抱えている人も多いというのが現状です。
    また、生活困窮者は私たちのすぐ近くでも生活しています。生活困窮者が自立し社会復帰していくためには、本人の頑張りだけでなく、周囲の協力も大切です。

    地域の中で居場所や役割を得ることで、孤立から脱することができ、困窮した生活を終えることができます。
    これが地域によっては関わりが活発化し、地域の人々がお互いに支えあえる社会ができあがるという好循環にもつながっていきます。

    そして生活困窮者は日本人だけでなく、日本で働く海外の人も含まれます。差別や偏見のない地域を作り、支援し合える状況になっていくことも生活困窮者への支援につながります。

  • 支援団体が行っている無料の学習教室や子ども食堂の運営にボランティアが参加できる
  • 自治体が行う就労準備支援事業や就労訓練事業は地元の企業などを経営している方たちの協力が必要
  • 地域の協力を得ることで支援し合える社会を作っていくことにもつながる
  • (出典:江東区「生活困窮者支援の現場から」)

    生活困窮者のために私たちができる支援をしよう!

    生活困窮者にとって、支援は生命線となる人もいます。
    行政による支援がいくつも進められていますが、直近の問題である今日の生活をつなぎとめるためには、さらに細かい支援が必要となる場合もあります。
    そのとき、民間団体による支援が有効であったり、私たちができる支援で救われる状況もあったりします。

    生活困窮者を支援するための方法はたくさんあります。この記事で紹介した方法は一部であり、生活困窮者が抱える問題、そして何ができるかを考えていくと、他にも方法を思いつくかもしれません。
    それらの方法を用いて、生活困窮者を救えるのであれば、ぜひ実施していきましょう。
    私たちの手で生活困窮者を支援していけるよう、一人ひとりが問題について理解し、何ができるのか考えていくことが大切です。

    動画はこちら
    この記事を書いた人
    gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。

    - gooddoマガジン編集部 の最近の投稿