子ども(貧困)

日本政府が行う子どもの貧困対策の一環、放課後子供教室や地域未来塾とは?

世界では貧困が起因となり、子どもの労働や人身売買など子どもの人権を脅かす様々な問題があります。日本でも貧困に苦しむ人たちがいます。
厚生労働省の国民生活基礎調査*によれば、日本の相対的貧困率は15.4%です。相対的貧困率とは、貧困線(2018年時点では可処分所得が127万円)に満たない世帯員の割合のことを指します。
また2022年に実施された調査によると、日本の子どもの9人に1人は貧困状態にある**といわれており、日本の子どもの貧困問題は深刻です。
このような現状があることから、日本政府は対策の一環として、様々な取り組みを行っています。今回はその中でも特に子どもの貧困対策として行われている取り組みを紹介します。

子どもの貧困問題とは?国内・海外で貧困に苦しむ子どもが増えている現状や支援方法とは

*出典:2019年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省
**出典:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

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貧困に悩む子どもたちの放課後の居場所づくりのために


厚生労働省によると、貧困家庭は、母親か父親のひとり親世帯のケースが多いとされています。そしてなおかつ、少しでも所得を増やすために、親が夜遅くまで働いている現状があります。
しかし、親が働いている間、子どもは1人で過ごさなくてはいけません。ご飯を一緒に食べられませんし、学校での出来事を共有することもできません。孤独を解消し、安心して過ごせる環境整備が必要です。
この現状を改善すべく政府は、子どもが安心して過ごせる居場所作りの施策に取り組んでいます。

  • 貧困家庭は、母親か父親のひとり親世帯のケースが多い
  • コミュニケーションが不足すると子どもの成長に影響を及ぼす
  • 日本の将来のためにも、子どもの孤独を解消し安心して過ごせる環境整備が必要

(出典:厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」)

(出典:厚生労働省「ひとり親家庭等の支援について」,2018)

貧困家庭の子どものために政府が行っている施策とは


政府が行っている施策には、放課後も自宅以外で安心して過ごせる居場所や環境作り、塾・教室を通した学習支援などがあります。
貧困家庭の子どもは自宅に帰っても親が不在なため1人で過ごさなくてはいけません。
子どもの成長過程のなかで人とのコミュニケーションは重要な要素です。放課後も友達や大人とコミュニケーションが取れる居場所作りは必須でしょう。
また、貧困家庭の子どもは、学力低下も懸念されています。なぜなら、最近では一般的な塾などの習い事に行けないだけでなく、遅くまで親が不在なため宿題をしなくても怒られることがないため宿題について教えてくれる人がいないからです。
自立ができていない幼少期にこそ、教育の支援をしてくれる環境が必要です。学力の低下は、子どもの未来のためにも食い止める必要があるでしょう。

放課後児童クラブ

「放課後子どもプラン推進事業」の一環として取り入れられているのが、「放課後児童クラブ」です。取り組みの趣旨は、共働き家庭やひとり親世帯どの留守家庭の10歳未満の子どもに対して、放課後に適切な遊びや生活の場を与えて、健全な育成を図ることです。
平成28年5月時点で小学校の余裕教室や専門施設、その他の公的施設23,619ヶ所で実施されており、100万人以上の児童が利用しています。
実施内容は、13時頃から利用児童が来室し、室内にて学習支援や実験・工作・英会話などの体験プログラムを受けます。また、校庭でのスポーツ活動も行われています。17時になるとおやつの時間があり、その後活動が再開し、19時には帰宅となります。
放課後も長時間友達や大人とコミュニケーションを取ることができるのが特徴です。
(出典:厚生労働省「平成29年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」)

放課後子供教室

「放課後子供教室」は、「放課後児童クラブ」同様、「放課後子どもプラン推進事業」の一環として取り入れられています。
この目的はすべての子どもを対象として、安全・安心な子供の活動拠点を設け、地域の方々の参画を得て、学習やスポーツ・文化芸術活動等の機会を提供する取り組みを推進することです。「すべての子ども」を対象としている点が、「放課後児童クラブ」とは異なります。
小学校を中心とする16,027ヶ所で実施されており、2019年末までに合計122万人を受け入れられるように、各市町村が整備を進めていく予定です。
実施内容は「放課後児童クラブ」とほぼ同じですが、放課後児童補助員が両親・学校の教職員に子どもの様子について情報共有をしてくれるので、家族も安心の事業です。
(出典:厚生労働省「放課後子供教室等について」,2014)

児童館


児童館は児童に健全な遊びを与え、健康を促進し、情操を豊かにすることを目的とした児童福祉施設で、平成28年10月時点で4,637ヶ所に設置されています。設備として集会室や遊戯室、図書室などがあり、児童の遊びを指導する児童厚生員が配置されているため安心して利用可能です。
また、母親クラブ等の地域組織活動の育成助長や子育て家庭への相談なども行っているため子どもだけでなく親も利用できます
(出典:厚生労働省「児童館について」)

プレーパーク

子どもが「やってみたい」と思うことをなるべく何でも実現できる遊び場を目指しているのが、「プレーパーク」です。公園や教育施設などで400団体以上が活動しており、地域に暮らす住民たちが「世話人」となって運営しているのが特徴です。
子どもたちは公園で木登りや穴掘り、泥んこ遊びなど、自然の中でおもいっきり遊ぶことができます。現代はゲームやスマートフォンを使った遊びが流行していますが、屋外でからだを使った遊びをすることで健康が促進されます。
(出典:内閣府「冒険遊び場(プレーパーク)」

放課後デイサービス

放課後デイサービスの目的は、学校通学中の障がい者に対して、放課後や夏休み等の長期休暇中において、生活力向上のための訓練等を継続的に提供することで学校教育と相まって障がい者の自立を促進するとともに、放課後等における支援を促進することです。平成29年4月時点で放課後デイサービス事業所は10,613ヶ所あり、サービスを提供しています。
内容は、生活能力向上のために必要な訓練や社会との交流、学校との連携・協働による支援が行われています。また、放課後デイサービスは満20歳に達するまで利用可能なので親も安心です。

  • 子どもの成長過程のなかで人とのコミュニケーションは重要な要素
  • 国は子どもの居場所を作り様々な体験ができるようにいくつもの取り組みを実施
  • 放課後児童クラブ、放課後子供教室、児童館、プレーパーク、放課後デイサービスなどが挙げられる

(出典:厚生労働省「放課後デイサービスガイドライン」)

子どもの貧困対策に終わりはない


子どもの貧困問題は、簡単に解決できる問題ではありません。政府が様々な施策を行っていますが、今も貧困に苦しんでいる子どもはたくさんいます。
今回ご紹介した取り組みのなかには、私たち一市民でも参加・協力できるものもあります。最近では、1人でご飯を食べている子どものために「子ども食堂」の運営に参加している一般市民が増えています。
貧困家庭の子ども、そして日本の明るい未来のために今何ができるのか考え、行動することが大切です。
一人ひとりが問題と向き合うことで、状況は改善していくことでしょう。

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この記事を書いた人
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