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貧困家庭の子どもの生活習慣や健康に与える影響は?子どもの暮らしを支援する取り組みとは

この記事を要約すると

貧困家庭では様々な弊害が起こります。
子どもたちの食生活や教育などはもちろんのこと、暮らしに関しても悪影響があり、結果として健康へも影響を与えてしまうのです。

こういった問題を解決すべく、貧困家庭にある子どもたちの暮らしを支援する取り組みがあります。
しかしこれらはあまり知られておらず、利用する機会をなくしているケースもあるようです。
そのような家庭を少しでも減らすために、あるいはそのような問題と取り組みを知っていただくために、こちらでご紹介させていただきます。

子どもの貧困問題とは?国内・海外で貧困に苦しむ子どもが増えている現状や支援方法とは

子どもの貧困と生活習慣

子どもの貧困と聞くと、食事や教育などに影響を与えるというイメージが強いと思います。
実際に貧困によって、満足な食事が摂れない、栄養価が偏る、学校外教育など満足な教育機会が与えられないといった弊害が生まれるのは確かです。

しかし、貧困は生活習慣にも大きな影響を与えているのです。

例えば入浴や歯磨きの習慣が身につかない、夜遅くまで大人と起きているなど、子どもの生活習慣としてはかなりの問題が発生してしまいます。
なぜ貧困がこのような生活習慣に直結してしまうのか、例えば歯磨きを例にとって見ればそれは明らかになります。

歯磨きは家庭でも行う生活習慣の学習の1つです。
しかし、貧困家庭ではこの生活習慣を身に着けることが難しいケースもあります。
子どもとのコミュニケーションを図る余裕がなく、結果として歯磨きを教える機会さえなくて、その習慣を身に着けさせることができないのです。
加えて、歯医者に連れて行く時間がないことや、治療費の負担が難しいことからなかなか連れて行くことができず、満足に歯磨きの方法を学べないことが原因として挙げられます。

入浴に関しても同じことが言えます。
子どもをお風呂に入れようと思うと水道代や光熱費がかかってしまうため、湯船を張る機会が少なくなります。
そうなると必然的に一緒にお風呂に入るといったことがなくなります。
また親が仕事で疲れていると、そのコミュニケーションすら疎かになってしまい、お風呂に入らないという不衛生な状況が生まれてしまうのです。
不衛生な状態が続くことで健康面に様々な悪影響を与え、重病になったりもします。
病院へいく負担が発生してしまうため、放置されてますます悪循環となるのです。

健康にどんな影響を与える?

これらの生活習慣の欠如はどのような影響を与えるのでしょうか。

先ほども触れましたが、歯磨きの習慣がないと虫歯ができ、口腔内がどんどん悪い状態になっていきます
虫歯があるのに治療を進められず、さらに虫歯が増えるという悪循環。こうして歯磨きの習慣が健康状態を脅かしていくのです。

入浴にしても不衛生な状態は体に様々な悪影響を与えます。
急性疾患などの病気になることもありますし、ストレスの緩和などの効果が望める入浴ができないのは、精神衛生上も良くありません

また入浴は昔から家族でのコミュニケーションを取る場でもありました。
親子で一緒に入ることでその習慣を身につけ、心の成長にも大きな影響を与えてくれます。
こういった経験が欠如すると、将来的には鬱病などを発症するリスクが高くなってしまうのです。

夜更かししてしまうのも良くありません。
成長期である子どもが夜更かしを常態化してしまえば、脳の発達を著しく阻害し、集中力や理解力の低下を起こしてしまいます。
そうなると学力低下にも繋がってしまうので、将来的にはまたその子どもが貧困層になってしまうと言うリスクを抱えることになるのです。

どれをとっても貧困による生活習慣の欠如と、それによる影響は非常に大きいと言わざるを得ません。
これらの教育を行わないのはネグレクトといわれても仕方ない状況です。

しかしそれすらできないくらいの貧困状態というのが、この世の中にはあるのです。

これはその両親も問題を抱えており、幼少期にネグレクトを受けていた、愛情を注いでもらえなかった、という方もいます。
あるいは貧困が改善せず、昼夜仕事ばかりで子どもとのコミュニケーションすらできない状況ができ上がっているのかもしれません。

ネグレクトを受けていた子どもたちがやがて大人になった時にも、自分の子どもにも同じことをしてしまう。
そんな負の連鎖が起きるのは、由々しき事態と言わざるを得ないのです。

子どもの暮らしを支援する取り組み


このような貧困層の子どもたちの暮らしを支援する取り組みが行われています。

それは生活面であるいは学習面で、子どもたちが現状の家庭では満足に受けられない教育を、代わりに支援する場所があるのです。
そのような場所を利用することで、本来なら保護者が与えてあげるべき教育を変わりに与えてあげることができます。
もちろん、それは保護者を非難するためにあるわけではなく、支援のためにあるのです。
それによって余裕ができれば必然的に、保護者の方にも子どもと接する機会が増える可能性もあります。
このような支援の取り組みを知っておくことで、現状そのような状況に困っている方を助けることができるのです。

放課後に通える教室

支援の一環として行われているのが、放課後に通える教室です。
放課後児童教室や放課後児童クラブと呼ばれることもあり、学校が終わったあとでも子どもたちの居場所を確保するために設けられている支援になります。

共働きで夜遅くまで保護者が帰ってこない中、家に1人で子ども留守番させるのは非常に危険です。
近年それによる重大事件もあとを絶ちません。
そこで大人がいて安心安全に居られる場所として整備を進めたのが、この対策なのです。

夜間まで対応してくれる教室もあるので、例え保護者の帰りが遅くても、健全で安全な場所が確保されるのです。
もちろんただ彼らの居場所を作るだけではありません。

そのような施設では、本来家庭で教えてもらうはずの日々の習慣について教えてくれます
歯磨きの仕方や大切さ、夜早く寝ることの大切さなど子どもが健全に意成長するために必要なことを、ちゃんと身につけさせてくれます。
あるいは他者とのコミュニケーションなどの社会性や、学力向上にも繋がるような支援なども行ってくれます。
失われてしまった多様な経験や活動を行うことができ、子どもたちの成長に大きな影響を与えてくれるのです。

自治体などの子どもの生活改善

自治体でも子どもの生活改善の取り組みが行われています。
例えば千葉市では食生活改善推進員(ヘルスメイト)と呼ばれる地域の健康作りのためのボランティア活動が市主導で行われています。
これによって家庭内の食生活の改善や、食育の推進を行っています。

他にも保健福祉局健康部健康支援課では地域保健班や健康増進班、母子保健班、検診班の4つの班を作り、生活改善事業や歯科保健事業などを行うことで、子どもたちだけでなく保護者の生活改善なども行えるようにしています。
横浜市でも同じようなボランティア活動が行われています。
こちらはセミナーなども行っており、健康作りの基本から、食生活、運動、休養について、食生活などの改善推進など生活における食生活改善だけでなく健康に関しても改善を行えるよう指導してくれます。

東京都では子どもの生活リズム改善作戦を展開しています。
例えば生活改善として早起きをするため、カーテンを開けて朝陽を浴びることを推奨したり、朝ごはんの推奨、夕食時間を早めに確保したり、夕食前にお風呂に入る、寝る時間になったテレビを消すなど、当たり前のことのような気がしますが、その当たり前ができない家庭のために、生活リズムを作るために、どのようなことを意識すべきか指導などを行っています。

貧困の連鎖を生まないために


貧困層の家庭ではやはりなかなか時間の確保が難しいなど、問題は出てきます。
それでもその生活習慣の教育を放棄してしまえば、子どもたちには悪影響しか与えられません。
それが世代的な貧困の連鎖を生んでしまい、最悪の場合は子どもの死に繋がることもありえます。
そんな状況を打開するためにも、生活習慣を身につけることは大切なのです。

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