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格差の広がる中国、貧困層の子どもの教育や暮らしの実態は?

この記事を要約すると

日本は世界でもトップクラスの経済大国ですが、7人に1人の子どもが貧困で苦しんでいるという現状があり世界の先進国でも低水準です。
しかし世界には日本よりもさらに貧困に悩んでいる国がたくさんあります。
その一つが、同じアジアの国・中国。貧困問題のあまりの深刻さに、人身売買が行われているほどです。多くの国からバッシングを浴びていますが、貧困な人々が生きていくための手段としてやむを得ず行っています。そしてその貧困は子どもの代へと連鎖を繰り返し、大人も子どもも貧困に苦しむ状態から抜け出せないでいるのです。
なぜここまでに貧困問題が深刻になったのか、どのような実態があるのか、対策はあるのか見ていきます。

子どもの貧困問題とは?国内・海外で貧困に苦しむ子どもが増えている現状や支援方法とは

富の格差が広がる中国


世界銀行のデータによれば、中国の面積は世界3位、人口は13億8600万人で世界1位と、文字通りの大国です。(2017年時点)
近年経済発展が著しく、近年急成長を遂げている中国は、中華人民共和国という名前で国家が成立した当初は、農業と工業に力を入れていました。しかし、現実離れした手法と多くの人民の処刑が大混乱を招き、大飢饉と産業、インフラの破壊を巻き起こす結果となりました。この政策は世界で最も多くの犠牲者を出した社会主義政策として語り継がれています。このことをきっかけに、中国はそれまで社会主義体制でしたが方針を切り替え、市場経済原理による資本主義体制を取り入れ始めました。
しかし資本主義になったことで、経済特区を中心に経済成長が持続されましたが、その一方で、経済格差も広がってしまいました。この時に開いた格差が現在はさらに大きくなり、続いているのが現状です。

経済格差が広がる近年

中国の経済格差・所得格差は、主に地方と都市の間で開かれています。中国の2大都市北京と上海の住民の豊かさは、世界トップレベルの生活水準を誇るスイスと同等だと言われており、都市部の住民は最新の電気自動車に乗りスマートフォンで買い物を行うなど、テクノロジーを活用して生活しています。その一方で、地方ではまともに食事ができず、それこそ冒頭で述べたような人身売買が行われている地域もあるほど、格差は開いています。今でも井戸水を汲み上げている地域もあるそうです。

この背景には、前述した歴史以外の要因も存在します。それは、学歴主義の伝統です。王朝時代に行われていた官僚試験の歴史が今もなお根付いており、学歴が高いと大手の優良企業に就職しやすいという実態があります。都市部では大学試験に備えて充実した授業を受けることができますが、農村部となると教員不足やそもそも低所得が原因で満足のいく勉強ができません。このような設備面でも差があることが、経済格差・所得格差につながっています。
中国の貧困問題は改善されつつあるとはいえ、現状は甘くありません。今もなお貧困で苦しんでいる人々はたくさんいます。中国国家統計局が2019年2月に発表したデータによれば、現在貧困人口が300万人を超える省が5省、貧困村が約8万村、貧困県が600県以上残っていると言われています。人口世界1位の中国ゆえの苦しみと言えるでしょう。

中国の貧困家庭で暮らす子どもたち


日本でも貧困家庭の子どもたちの生活環境が深刻な問題となっていますが、中国はそれ以上です。中国の貧困問題がインターネット上で取り上げられると、世界各国の人々が貧富の格差に憤りの声をあげるほど。
食料や衣類を買うことすらできず、最低限度の生活を送ることがきない家庭が多いのです。そして、このような恵まれていない環境でも必死に勉強している子どももいます。

我々がするべきことは、称賛・関心の声をあげることではなく、「彼のために何ができるか」を考え行動し、訴えることではないでしょうか。貧困による一家無理心中など悲惨なニュースもあり、未来ある子どもたちが、貧困が原因で亡くなったり不幸になったりしているのです。放置して良い問題ではありません。

中国政府が行っている子どもの貧困対策は?


前述したような現状があるなかで、中国政府はさまざまな対策を講じています。
特に貧困人口の多い農村部においては、全ての農村に電話とインターネットの普及する支援が行われています。
インターネットが普及されることで、自らビジネスを始めることも可能です。先ほど紹介した少年のように、能力はあっても発揮する場所がないという貧困層の人々はたくさんいます。発揮できる場所を与えることは、貧困問題解決のために重要といえます。
場所を与えるという意味では、農村の危険な住宅の改造も行っています。自宅の環境が悪いと生活水準は上がらず、身体的・精神的に豊かになることは難しいでしょう。金銭や衣服などの物質的な充実だけでなく、気持ちの面からも充実させることが、政府には求められます。

都市部でも貧困撲滅へ

さらに、貧困人口の少ない都市部でも貧困撲滅のための取り組みが行われています。
北京では、都市部の就労年齢内の無職業住民が大病医療保険の適用を受けることが可能となる制度の導入を行い、このことで生活保護者・生活補助受注者・重度障害の保険費用が免除されました。これまで貧困者は病気になっても大きな病院に行けず、近くの診療所で診察を受けるしか選択肢がなかったため、病気が長引き仕事ができないという事態に陥ることもしばしばありました。しかしこの制度が導入されたことで、貧困層もすぐに病気を治すことができるようになりました。受けられるサービスを整えることも、貧困問題解決の手がかりとなりそうです。
そのほかに都市部では、貧困家庭を対象とした、お粥の提供や晩さん会が催されました。根本的な解決に直結しない取り組みかもしれませんが、「政府は貧困家庭を見放してはいない」という意思表示ができるだけでも効果があります。どんなに小さな取り組みでもそれにより安心する、救われる人は0ではありません。そのためにもコツコツと継続する必要があります。

2010年に国連のアジェイ・チバー事務次長補が、このような中国の貧困撲滅に向けた取り組みについて、「中国は自国の貧困人口を大幅に減らしたと同時に、ほかの発展途上国をも援助することで、世界の貧困撲滅対策で重要な役割を果たしている」と絶賛しました。中国のように国をあげて貧困問題の解決に向けて取り組んでいることは、同様の状況にある他国の背中を押す追い風となるでしょう。貧困問題は、日本や中国に限った話ではありません。世界の国々から貧困を撲滅するためにも、どこかの国が先頭に立ってリードしていくことが求められます。

深刻な貧困問題を抱える中国にも光はある

国をあげた様々な貧困撲滅への取り組みが行われていますが、すぐに解決することはできません。長い時間をかけて改善していく必要があるでしょう。しかし確実に問題解決への道をたどっています。
国家統計局の発表によると、ここ5年で貧困人口が6853万人減少したという結果が出ています。これからも政府と国民が協力し合うことで、貧困人口を減らしていくことは可能です。まだまだ数は多いですが、自分に何ができるのか考え行動していきましょう。
日本も他人ごとではなく、貧困問題を抱えています。明日は我が身だという気持ちで、これからの明るい日本の将来のために真剣に考えていきましょう。

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