手当

家賃手当の制度について内容や対象者とは

  • 2020年11月20日
  • 2022年7月15日
  • 手当

失業者や離職者の中には預金などがあまりなく、住居の確保が困難になる人がいます。
多くの場合、離職した後は再就職に向けて就職活動を行いますが、住居がなくなればそれもままならなくなるのです。
そのような状況を改善するため、政府では家賃手当の制度を設け支援しています。

この記事では、家賃手当の制度について内容や対象者などを紹介します。

貧困に係る手当の種類や内容を徹底解説

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家賃手当とは


厚生労働省では、家賃手当(住宅手当、現在は住居確保給付金)制度の目的について以下のように記しています。

離職等により経済的に困窮し、住居を失った又はそのおそれがある者に対し、住居確保給付金を支給することにより、安定した住居の確保と就労自立を図る。

(引用:厚生労働省「住居確保給付金について」,2015)

もともとは住宅手当緊急特別措置事業という支援制度として2009年10月から始まっており、制度が改正され、2013年には家賃手当から住宅支援給付金に名称が変更されました。
この家賃手当には支給要件があり、前提としては一定程度の就労能力と就労経験がある人で、再就職に向けて原則3ヶ月という期間に集中して支援することが挙げられています。

この制度により、生活保護に至らないためのセーフティネットとしての効果を発揮すること、自立相談支援事業や就労準備支援事業との組み合わせによるさらなる効果を目指しています。

家賃手当の支給対象と支給要件

家賃手当の支給対象は、申請日の時点で65歳未満であり、離職後から2年以内の人となります。
これを前提として、離職などの前に世帯の生計を主として維持していたこと、就労能力および常用就職の意欲があり、公共職業安定所へ求職申し込みを行う、あるいは現に行っていなければなりません。
また国の雇用施策による給付などを受けていないことも合わせて必要となります。
これらをもとに住宅を喪失していること、あるいは喪失する恐れのあることが対象となる
条件です。

世帯の生計の維持については、離職前は主な生計維持者でなかったとしても、その後離婚などにより、申請時に主な生計維持者となっている場合は対象となります。
これに支給要件が加わり、収入要件として、申請月の世帯収入合計額が基準額に家賃額を加えたもの金額以下であることが挙げられています。

この基準額とは、市町村民税均等割が非課税となる収入額の12分の1のことであり、家賃額は、住宅扶助特別基準額(住宅扶助基準額の13倍)が上限です。
資産要件は、申請時の世帯の預貯金合計額が基準額の6倍(ただし100万円を超えない額)以下であることが挙げられます。
収入要件と資産要件を東京都1級地でまとめた場合は、以下のようになります。

  収入要件 資産要件
単身世帯 13.8万円 50.4万円
2人世帯 19.4万円 78万円
3人世帯 24.1万円 100万円

(出典:厚生労働省「住居確保給付金について」,2015)

また就業活動要件として、ハローワークで月2回以上の職業相談、自治体での月4回以上の面接支援などがあります。

家賃手当の支給額と支給期間

支給対象者となり支給要件を満たせば、家賃手当が支給されます。その場合の支給額は家賃住宅の家賃額により異なります。

東京都1級地であれば、単身世帯は5万3,700円、2人世帯であれば6万4,000円であり、上限額は住宅扶助特別基準額です。
また支給期間は原則として3ヶ月ですが、就職活動を誠実に行っている場合は3ヶ月の延長が最大2回まで可能であり、最長で9ヶ月まで延長されます。

※2020年11月時点

  • 家賃手当(住宅手当、現在は住居確保給付金)制度の目的は、「離職等により経済的に困窮し、住居を失った又はそのおそれがある者に対し、住居確保給付金を支給することにより、安定した住居の確保と就労自立を図る。」とされている
  • 家賃手当の支給対象は申請日の時点で65歳未満、離職後から2年以内の人であり、これを前提に離職前に世帯の生計を主としていたこと、就労能力および常用就職の意欲があり、公共職業安定所へ求職申し込みを行う、あるいは現に行っている必要がある
  • (出典:厚生労働省「住居確保給付金について」,2015)
    (出典:和歌山県新宮市「離職によって住居を喪失又はそのおそれのある方へ」)
    (出典:埼玉県「住宅扶助基準額(生活保護法)」,2019)

    家賃手当てはなぜ必要となったのか


    家賃手当は、住宅手当緊急特別措置事業制度として始まった給付手当です。
    2009年10月から始まった制度ですが、それ以前には生活保護の住宅扶助以外で公的給付を行うことはありませんでした。
    しかし、この年から政府が緊急を要する制度として立ち上げており、前年の2008年にリーマンショックが起こり、2009年に離職率が増加したことが要因として考えられます。

    離職者が増加すれば、必然的に再就職できるまで生活は困窮する可能性があり、家賃を払えず住居を失った、あるいは失う恐れがあります。
    実際に厚生労働省が3年ごとに行っている国民生活基礎調査では2009年の相対貧困率は16.0%となっています。

    1985年には12.0%、2003年には14.9%、2006年には15.7%と、上昇傾向にあったことは明らかです。
    相対的貧困率とは、等価可処分所得(世帯の手取り収入)の貧困線に満たない世帯員の割合です。
    貧困線は所得中央値の半分に当たり、厚生労働省から公表されていますが、それを下回る所得しか得られていない世帯員の割合ということになります。

    通常、生活はもちろん就職においても住所が必要となるため、住居を失えば再就職もままならなくなってしまいます。
    住宅手当緊急特別措置事業制度は、リーマンショック後の失業者対策として緊急的に講じた措置であり、第2のセーフティネットとして機能を果たしたという意味では必要な手当であったと言えます。

    その一方で制度開始後も生活保護受給者は増加する傾向にあったため、生活困窮者の就労自立を支援する策を講じる必要がありました。
    就労支援策と併せて給付する形態とするなど、効果的な就労自立支援を実施するために、2013年に住宅支援給付事業と改称され、制度も改定されました。

    家賃手当はひとり親世帯の命綱

    日本では2020年時点でも、ひとり親世帯が一定の割合で存在しています。
    2016年の調査結果では、母子世帯が123.2万世帯、父子世帯が18.7万世帯ありました。
    その理由については母子世帯の79.5%、父子世帯の75.6%が離婚によりひとり親世帯となっています。

    再就職をするにしても子育ての費用や住宅を確保するための費用が必要です。
    ただし、支援制度の支給要件に当てはめると、ひとり親世帯の中には要件に満たないこともあります。
    その場合は、ひとり親世帯を支援する専用の手当や助成制度があるので、そちらの利用を問い合わせてみてください。
    都道府県や市町村など自治体によって異なるので、居住の役所に問い合わせることをおすすめします。

  • 家賃手当は住宅手当緊急特別措置事業制度として、2009年10月から始まった制度
  • ひとり親世帯には経済的な状況において、困窮している世帯も少なくない
  • ひとり親世帯を支援する専用の手当や助成制度もある
  • (出典:厚生労働省「3 住宅手当緊急特別措置事業の改正について」)
    (出典:厚生労働省「2019 年(令和元年)上半期雇用動向調査結果の概況」,2019)
    (出典:厚生労働省「世帯構造別 相対的貧困率の推移」)
    (出典:内閣府「相対貧困率とは?」)
    (出典:厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果の概要について」,2016)

    家賃手当を利用しながら安定した生活を取り戻そう


    人にとって衣食住は基本的であり必需とも言えるものです。それらを維持するためには働き、収入がなければ成り立ちません。
    しかし、ときには離職を余儀なくされ収入が断たれて、衣食住を維持できなくなることもあります。

    住居がなければ就職活動もできず、雨風を凌げなくなることから体調にも影響します。
    家賃手当はそのような人々のためにあるのです。永続的に給付されるものではなく支給要件もありますが、いち早く安定した生活を取り戻すためにも、家賃手当を利用して就職活動を行ってはいかがでしょうか。

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    この記事を書いた人
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