レジ袋

レジ袋などプラスチックごみ削減で守れるものがある!できることから始めよう

  • 2020年7月22日
  • 2022年7月15日
  • レジ袋

2020年7月1日からレジ袋の有料化がスタートしました。レジ袋はプラスチックでできており、使用後はごみとなることが多くなっています。
このプラスチックごみは環境に有害な影響を与えることで、世界的な問題として取り上げられていることから、今回のような全国一律の有料化が進められました。

ではこのプラスチックごみが削減されることで、具体的に何が守られるのか、どのようなメリットがあるのか、この記事で紹介します。

レジ袋の有料化がスタート!プラスチックごみ削減に貢献しよう

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レジ袋を含むプラスチックの製造・排出・処理状況は?


買い物で会計を済ませたあとに提供されるレジ袋は軽量で丈夫であり、食品などを大量に入れても持ち運ぶことができる便利なものです。
レジ袋は日本国内で年間約300億枚が消費されていると言われています。使い捨てであることから、多種多様な用途に使えるものの、最終的にはごみとして廃棄されてしまいます。

2017年時点の農林水産省のデータによると、日本では年間903万トンのプラスチックが排出されており、そのうちレジ袋が含まれる包装・容器類には全体の46%である415万トンのプラスチックごみが含まれていました。

レジ袋はプラスチックごみの中に約2%含まれていると言われており、割合としては小さいものの、量にすると約8万3,000トンとかなり多いことが分かります。
これだけのレジ袋が日常的に使われており、多くのプラスチックごみとなっています。
日本国内だけで見れば、廃棄されるプラスチックの86%はエネルギー回収など有効利用され、適切な処理がなされていますが、世界に目を向けると79%は埋立や自然投棄などによって不適切に処理されているものもあります。

レジ袋はプラスチックごみの一部ですが、環境問題などに影響を及ぼしていることは確かです。そのため日本を含め、先進国では次々とレジ袋の配布禁止や条件付での有料化を進めてきました。

  • 日本国内で年間約300億枚のレジ袋が消費されていると言われている
  • 2017年時点で日本では年間903万トンのプラスチックが排出されており、そのうちレジ袋が含まれる包装・容器類には全体の46%である415万トンものプラスチックごみが含まれる
  • 日本国内だけでで見れば、廃棄されるプラスチックの86%はエネルギー回収など有効利用されているが世界では79%が埋立や自然投棄されている
  • (出典:神戸市「レジ袋削減の意義」)
    (出典:農林水産省「食品産業におけるプラスチックを巡る状況」,2017)
    (出典:総務省「レジ袋有料化について」)
    (出典:環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況」,2017)

    レジ袋有料化と使用削減の意義


    レジ袋有料化は環境問題への解決策の1つとして取り組みが行われています。

    日本全国では2020年7月1日から始まりましたが、それ以前から19の都道府県と市区町村などが独自のレジ袋有料化制度を実施していました。条例などで規定を設けて参加事業者と協力し、レジ袋の削減とその実績を検証してきました。
    その結果として有用性が認められたこと、そして世界的にもレジ袋を含むプラスチックごみの削減に対しての早急な対策の必要性が問われていることから、このような政策を打ち出しています。
    しかしいざ実際に有料化がスタートしても、レジ袋有料化と使用量の削減がどのような効果を発揮するのか、プラスチックごみを減らすことが何を守ることになるのか、取り組む上では知っておく必要があります。
    ここからはレジ袋有料化と使用削減の意義について、見ていきましょう。

    二酸化炭素排出量の削減

    レジ袋を含め、プラスチックには石油由来の材料が使われているため、製造段階でも焼却処理でも二酸化炭素が発生します。
    二酸化炭素は温室効果ガスの1つであり、温室効果ガスの大部分を占めています。これは私たちの生活と経済活動において、化石資源の消費や様々な製品の製造、焼却処理などで生まれたものであり、現在も増え続けています。

    プラスチックもその例に漏れず、温室効果ガスを増やし、地球温暖化を進めてしまう要因となっています。
    プラスチックの使用を抑えることができれば、製造や処理で発生する二酸化炭素を抑えることにもなり、地球温暖化防止につながるということです。

    レジ袋は重量としては軽いものの、およそ300億枚が年間で消費されています。レジ袋1枚あたりから発生する二酸化炭素は61グラムなので、もしこのレジ袋がすべて焼却処理されると単純計算で1兆8,300億グラムもの二酸化炭素が発生することになります。
    もちろん処理方法は焼却だけでなく、技術的に二酸化炭素を抑制する施設にて焼却を行っていますが、それでも多くの二酸化炭素が排出されます。
    レジ袋の使用を削減することで、これだけの二酸化炭素の排出を防ぐことにつながります。

    環境汚染の抑制

    レジ袋は軽くて飛ばされやすいものです。プラスチックの多くも同じように飛ばされやすく流されやすいため、不法投棄されたものの中には海まで流れ出てしまうものもあります。
    たとえ海に出なくても川や陸地に積み重なり、その地域を汚染することになります。

    プラスチックは丈夫であることから形状を維持したまま積み重なり、微生物などに分解されることもないので、その形のまま陸地や海岸、海底の中を徐々に埋め尽くしていきます。これは生物の住処や繁殖場所を奪うことにもつながります。

    また海洋生物がレジ袋を誤飲することで、食道や胃を詰まらせるなどの障害を起こすこともあり、最悪の場合死に至ることもあります。
    プラスチック片や5ミリ以下のマイクロプラスチックと呼ばれるものも、体内に入れば様々な影響を及ぼします。
    このようにレジ袋を含むプラスチックごみは環境や生態系に多くの影響を与えますが、レジ袋など製造・使用削減により廃棄量が減少すれば、埋立や不法投棄も減り、環境への影響も緩和することができます。

    もちろんすべてのプラスチックをいきなり失くすことはできないため、今あるプラスチックごみの回収をしたり、新しく陸地や海に出て行くプラスチック製品の使用を減らすことで徐々にでもプラスチックごみを削減することができます。

    化石資源の消費量削減

    プラスチックの原料は原油です。化石資源である原油は先進国を中心としてエネルギーや物資製造に利用されており、毎年多くの量が消費されています。
    この化石資源は無限に存在するわけではなく、自然によって作られた有限の資源であるため、このまま使い続ければいずれ枯渇してしまいます。

    例えば、レジ袋を一枚作るのに18.3ミリリットルの原油を使用します。1枚分であればわずかですが、年間約300億枚ものレジ袋を作るとなると、約5.5億リットルの原油が必要です。
    かなりの量であることは分かりますが、これはレジ袋だけの話であり、原油は他のプラスチックの製造にも使用されます。そのため火力発電によるエネルギー生成などにも幅広く利用されるため、さらに多くの原油が必要です。

    日本国内でこれだけの量が必要となれば、世界全体では膨大な量の原油が日々使われていることが推測されます。
    今のペースで化石資源を消費し続ければ、いずれ化石資源を利用できない未来が訪れる可能性があります。
    レジ袋の削減により、その製造に用いられる化石資源の使用を抑えることができ、化石資源が枯渇するまでの延命を行うことができます。

    環境問題・エコに対する意識向上

    レジ袋有料化は、レジ袋の使用を削減し、直接的な環境への負担を低減することが目的となっています。
    ただそれだけではなく、環境問題全体への意識を高め、大量生産・大量消費のライフスタイルを見直し、エコの意識を取り入れた形に改める狙いもあります。

    レジ袋は現代における大量消費の代表例であり、無料で提供されることから、使い捨てができる便利な袋として利用され続けてきました。
    しかしその裏側では多くの資源が消費され、環境へ多大な影響を与えていました。
    その事実を知ってもらい、法的にでも有料化することで、私たちが環境問題に対しての取り組みを行っていく糸口になることを狙っている節もあります。

    プラスチックごみの問題は、早急に対策を講じていく必要があることから最も身近で誰もが消費するレジ袋に焦点をあて、対策を講じた結果ということです。
    これにより、環境問題やエコに対する考えが変わるのであれば、大きな成果であり、地球の環境を守ることにつながります。

  • 全国でレジ袋有料化が始まる前から、19の都道府県と市区町村などが独自のレジ袋有料化制度を実施していた
  • プラスチックには原油が使われているため、製造・焼却段階でも二酸化炭素が出る
  • レジ袋有料化は、レジ袋の使用を削減し、直接的な環境への負担を低減することやエコの意識を取り入れた形に改める狙いがある
  • (出典:経済産業省「プラスチック製買物袋有料化」)
    (出典:経済産業省「プラスチック製買物袋の有料化~2020年7月1日スタート~」)
    (出典:神戸市「レジ袋削減の意義」)
    (出典:経済産業省「プラスチックと容器包装」)
    (出典:気象庁「温室効果ガスの種類」)

    私たちが住む地球の環境を守ろう


    レジ袋有料化は環境問題解決のための1つの方法ですが、レジ袋の削減をしただけでは環境は守られず、改善には向かうものの、そのペースは緩やかでしょう。
    そのため他にも取り組むべき対策はいくつもあります。

    プラスチックごみは日本だけでなく世界中で取り組むべき問題です。まずは多くのプラスチックを利用している私たちが、その削減に乗り出していかなくてはいけません。
    レジ袋削減から始め、環境問題やエコについて知り、考え、そしてできることを見つけて取り組んでいくことができれば、私たちや地球に住む生物の環境を守ることになるのです。

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    この記事を書いた人
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