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海に大きな問題をもたらすごみとなるマイクロプラスチックとは?

この記事を要約すると

プラスチックは大小様々な大きさがあり、用途によって形状が変わります。プラスチックは非常に便利であり、私たちの生活の中に溢れている素材です。

しかし、その中には人には視認しづらい細かな粒子として使用されているプラスチックもあります。

このようなものをマイクロプラスチックといいますが、これが海に多大な影響を与える可能性があるということで問題視されています。

マイクロプラスチックが引き起こす問題について紹介します。

海洋プラスチックごみ問題とは?日本や海外の取り組み、私たちができることを解説

マイクロプラスチックとは?


プラスチックと言えばペットボトルなどの容器など軽くてある程度形が決まっているものが一般的ですが、細かい粒の状態で使っているものもあり、どのような形にでもできるのがプラスチックの特徴です。

例えば歯磨き粉や洗顔剤が挙げられますが、これらの中に含まれるスクラブも細かくなったプラスチックです。

このように微細な状態のプラスチックで海洋ごみに含まれているものをマイクロプラスチックと言います。

厳密にはサイズに規定があり、5mm以下のプラスチックごみのことをこのように言います。

そして、プラスチック込みには分類があり、生成の過程で2種類に分けられることがあります。

一次マイクロプラスチック

一次マイクロプラスチックは先述したスクラブやマイクロビーズなど、マイクロサイズで製造されたプラスチックで、排水などを通じて自然環境中に流出したプラスチックごみを言います。

海外では既にこのようなマイクロビーズが含まれているパーソナルケア製品の製造及び販売が規制されていますが、日本では自主規制を呼びかける程度に留まっています。
一度流出してしまえば自然環境中での回収は困難であり、製品化されたあとは対策も難しいとされています。

二次マイクロプラスチック

二次マイクロプラスチックはペットボトルやビニール袋など、大きなサイズで製造されたプラスチックが自然環境中で紫外線や衝突などの影響を受け、破砕され細分化されてマイクロサイズになったものを言います。

これらは細分化される前に廃棄管理やリサイクルなどを行うことで発生を抑制することや、マイクロ化する前であれば回収も可能なため、対策することも可能です。
(出典:環境省公式サイト)

マイクロプラスチックのもとになる4大プラスチック(汎用樹脂)

 

マイクロプラスチックのもとになるのは「4大プラスチック(汎用樹脂)」と呼ばれる原料になります。
プラスチック自体は100種類以上ありますが、その中でも以下のプラスチックは多くの製品に使われています。

プラスチックの種類 使用されている製品
ポリスチレン(PS) ハンガー、食品用トレ、プリンター
ポリエチレン(PE) 高密度ポリエチレン(HDPE) バケツ、洗剤ボトル、灯油タンク
低密度ポリエチレン(LDPE) レジ袋、ラップ、紙パック飲料などの内外面
ポリエチレンテレフレタート(PET) ペットボトル・卵パックなどの透明な容器・包装フィルム・衣類の繊維
ポリプロピレン(PP) ストロー・ペットボトルキャップ・文具・医療器具

(出典:環境省公式サイト)

マイクロプラスチックが海洋生物に与える影響


マイクロプラスチックは一度海に流出してしまえば、回収することは不可能です。

このような状態になってしまうと、海に住む魚やそれを餌にする鳥やアザラシなどの海洋生物が取り込んでしまう危険性があります。

魚をはじめとした海洋生物が取り込むということは、魚を食べる私たち人間も体内にマイクロプラスチックを取り入れてしまっているかもしれないのです。
プラスチックは消化されないため、排泄されなかった場合は体内に蓄積されてしまいます。

このマイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみは東アジア海域で特に深刻な問題を引き起こしていますが、海に隣接する国々から排出されるプラスチックごみの発生量が非常に多いことが原因となっています。

プラスチックごみ発生量が多い国

国名 プラスチックごみ発生量(万トン/年)
1位 中国 132~353
2位 インドネシア 48~129
3位 フィリピン 28~75
4位 ベトナム 28~73
5位 スリランカ 24~64
6位 タイ 15~41
7位 エジプト 15~39
8位 マレーシア 14~37
9位 ナイジェリア 13~34
10位 バングラデッシュ 12~31
30位 日本 2〜6

(出典:環境省公式サイト)

上記はプラスチックごみの発生量が多い国をランキングにまとめたものです。上位4位までは東アジアに集中していることがわかります。

特に中国は非常に多くのプラスチックごみを排出しており、これが陸上から東アジア海域に流れ込むことで深刻な汚染状況を作り出しているのです。

プラスチックごみに関する日本の取り組み


日本でも海洋プラスチックごみへの対策が行われています。

その一つとして、2018年6月に行われた閣議で第四次循環型社会形成推進基本計画において「プラスチック資源循環戦略」を策定することが盛り込まれました。

基本原則に「3R+Renewable」を掲げており、レジ袋有料化義務化などの価値付けを行い使用削減を行うことや、石油由来のプラスチックの代替品の開発とその利用の促進、分別回収やリサイクルのわかりやすく効果的な方法、公正で最適なリサイクルシステム構築などを多角的な取り組みを行っています。

また海洋プラスチックに関してはポイ捨てや不法投棄の撲滅、適正処理、海洋ごみの実態把握から海岸漂着物などの実態回収処理などの取り組みも進められています。

(出典:環境省公式サイト)

私たちもプラスチックごみを減らす工夫をしよう!


プラスチックは私たちの生活の中に溶け込んでおり、様々なシーンで使用されています。

しかしそれゆえに頻繁に使い捨てを繰り返していれば、廃棄されるプラスチックもその量を増やしてしまうことになります。

それらが適切に処理され、不法投棄やポイ捨てなどが起こらなければ、海洋に影響を与えることは少ないでしょう。
しかし実際にはその手軽さから多くのプラスチックが不適切に廃棄され、海へと流れ着き、環境を壊してしまっているのです。

世界中がこの問題を改善するべく取り組みを行なっており、日本も対策を行っています。

私たちにが個人レベルでできることの一つは、プラスチックごみを減らす工夫です。日常から使う量を減らすことや、廃棄するプラスチックを再利用する、リサイクルに出すなどできることは多くあります。

プラスチックごみによる海洋の環境や生態系の破壊は、私たちの暮らしにも大きく関わる深刻な問題です。
一人ひとりが意識してプラスチックごみを減らしていくことが、海洋を、そして私たち自身を守るために必要なことなのです。

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