今世界で問題視されている海洋プラスチックごみですが、そもそもなぜこのようになってしまったのでしょうか。
この記事では海洋プラスチックごみが増えた原因や流出量が多い国などを紹介します。
海洋プラスチックごみ問題とは?日本や海外の取り組み、私たちができることを解説
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海洋ゴミの発生量、上位に東・東南アジア
以下はプラスチックごみの発生量が多い国をランキングにまとめたものです。データは2010年時点のものですが、日本は30位に位置していました。
国名 | プラスチックごみ発生量(万トン/年) |
---|---|
1位 中国 | 132~353 |
2位 インドネシア | 48~129 |
3位 フィリピン | 28~75 |
4位 ベトナム | 28~73 |
5位 スリランカ | 24~64 |
6位 タイ | 15~41 |
7位 エジプト | 15~39 |
8位 マレーシア | 14~37 |
9位 ナイジェリア | 13~34 |
10位 バングラデッシュ | 12~31 |
(出典:環境省公式サイト)
海洋プラスチックごみについて知る上で各国の発生量を知ることは重要なことです。
上記の表は2010年に推計されたプラスチックごみの発生量が多い国をランキングにまとめたものです。
こちらを見ると上位4位までは東アジアに集中していることがわかります。
特に中国は非常に多くのプラスチックごみを排出していますが、これはアジア諸国のプラスチック製造事情やその地形に原因があると考えられています。
アジア諸国で海洋プラスチックゴミが大量に出る原因は?
上記のようにアジア諸国で海洋プラスチックごみが大量に出ているのには理由があります。
アジア諸国ではプラスチックの製造を原料からではなく廃プラスチックの再利用という形で行ってきました。
これは原料を輸入するよりも安価で手に入る廃プラスチックから造るほうが安くつくからです。
プラスチックは大量生産が可能であり、軽量で丈夫なことから様々なシーンで利用されます。そのためアジア諸国では非常に需要の高い素材です。
それもあり、大量の廃プラスチックが輸入され、再利用されて廃棄されてきました。
またアジア諸国では長く大きな河川がいくつも存在します。第1位である中国では長江や黄河、東アジアでもインダス川など多くの地域から支流が繋がり、海へと流れ行く大きな河川ばかりです。
不法に廃棄されたプラスチックはこれらの河川の流れに乗り、海へと流出してしまいます。
アジア諸国ではこれまでプラスチックの処理に対しての適切な処理がされていなかったことなどもあり、大量のプラスチックが流れ出ることになってしまったのが原因となります。
(出典:環境省公式サイト)
中国・タイではプラスチックごみの輸入を停止
中国では海洋プラスチックごみの排出量、人体や環境への影響を危惧し、2017年に「固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表しました。
中国はこれまで輸入してきた廃プラスチックなど環境への危害が大きい固体廃棄物の輸入を、2017年末を機に禁止するとともに、2019年末までに国内資源で代替可能な固体廃棄物の輸入を段階的に停止する方針を立てています。
1988年から2016年までに中国が世界各国から輸入したプラスチックごみは計2.2億トンであり、これは世界で発生した廃プラスチックの約7割を占めるといわれています。
これらの輸入を禁止するとともに、国内での回収方法や廃棄方法についての体制を見直し、早急な整備を行うことで固体廃棄物の回収率を高めています。
またタイでも輸入規制が強化されており、廃プラスチックの輸入取り締まりの強化と新規輸入許可手続きの停止を行っています。
(出典:環境省公式サイト)
中国の輸入規制において日本も対応
このような中国の輸入規制は、廃プラスチックを輸出していた日本にとって大きな痛手となりました。
この輸入規制措置を受けて、日本国内では国内資源循環体制を整備すべく、リサイクル高度化設備の導入に対する国庫補助など、緊急的な財政支援制度を創設しています。
これまでのプラスチックの扱いを見直して分別から選別、線状、原材料化を全て国内で行える体制を確立する方針で動き出したのです。
要するに廃棄する場所を失ったために、国内でリサイクルの循環を確立していくよう取り組みを強化した形になります。
これにより2017年には予算規模が4億円だったのに対して、2018年には15億円にまで増やし、てこ入れを行っています。
(出典:環境省公式サイト)
一人あたりのプラスチック廃棄量、日本は世界2位
日本のプラスチックごみ廃棄量は、2010年時点で30位程度の位置にはいるものの、プラスチックごみの発生量自体は世界第2位の量となっています。
使いやすく大量生産もしやすい素材であり、それを用いた多くの商品が世に出回っていることから廃棄される量も多くなっていきます。
そのため国内の一人当たりの使い捨てプラスチックゴごみの発生量では上記のような報告が国連環境計画の報告書でなされていました。
プラスチックの処理に関する施策があったため、廃棄量こそ多くは出ていませんが、それでも年間2~6万トンと推計されています。
このように廃棄されるプラスチックの多くはプラスチック容器包装の廃棄にあり、2018年の日本人口1人当たりの廃棄量はアメリカに次いで多いとされています。
日本は過剰包装の文化があると言われています。
実際私たちの身近でも透明な袋や容器で包装を施してあるものや、ペットボトルとそのラベルなど様々な場所で使われており、特に包装関係はリサイクルされることなく捨てられることがほとんどです。
そのため、日本のプラスチック容器包装の廃棄量は多くなってしまうと考えられています。
(出典:環境省公式サイト)
(出典:国連環境計画(UNEP)報告書「シングルユースプラスチック,2018」)
プラスチックごみの削減に向けて、今日から取り組もう!
プラスチックごみはアジア諸国を中心に世界中で問題になっています。
当然日本でもこの問題について取り組みを進めているわけですが、国や企業だけが努力してもプラスチックごみの削減はなされません。
プラスチックを利用するのは私たち消費者も多く、その廃棄は私たちの手で行います。
そのため、プラスチックをリサイクルできるように分別するのも私たちの役割です。
また普段からプラスチック製品をなるべく使わないよう工夫するのも、私たちにしかできない削減方法となります。
まずはプラスチックごみをどう減らしたらいいのか、私たちにできることはなんなのか考え、今日からでも取り組んでいくことが大切です。
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