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アフリカの子どもが医療を受けるために必要な対策とは?

この記事を要約すると

アフリカをはじめとする貧しい地域は、必要な医療を受けることができずに数多くの子どもたちが亡くなっています。

先進国であれば治療すれば治るような病気であっても、貧しい国ではそうした病気を治すことができず、命を落としてしまうのです。

この記事では、医療を受けられずに亡くなる子どもたちの現状や、子どもたちを救うために必要な対策、行われている支援について説明ます。

アフリカの医療の現状を知り、子どもや妊婦の命を守るために必要な支援を考えよう

年間540万人の子どもが5歳未満で亡くなってしまう現状


ユニセフ(国連児童基金)、世界保健機関(WHO)、国連経済社会局(UNDESA)および世界銀行グループにより構成される国連の「死亡率推計に関する機関間グループ(IGME)」の報告書によると、2017年に死亡した15歳未満の子どもの数は推定630万人にものぼります。

この数は5秒に1人の割合で子どもたちが亡くなっていることを意味していますが、そのほとんどは予防可能な病気が原因です。

子どもの数の死亡者のうち、540万人は5歳未満の子どもが占め、その約半数を新生児が占めています。

特には肺炎は、世界の乳幼児の命を最も奪っている病気です。その他にも、下痢によって毎日1,200人の5歳未満児が亡くなり、マラリアでも数多くの命が奪われています。

肺炎・下痢・マラリアといった病気は、いずれも先進国では治療も予防も可能な病気ですが、世界ではこれら3つの病気だけで、2017年の乳幼児死亡総数の約3割に相当する150万人以上が犠牲になっています。

上記のように乳幼児が死亡している地域はサハラ以南のアフリカと南アジアの貧しい国々に集中しています。
特にサハラ以南のアフリカ地域では、子ども13人に1人が5歳の誕生日を迎える前に命を落とす割合ですが、高所得国であればその割合は185人に1人の割合です。

5歳未満で亡くなる子どもの死因のほとんどは、予防可能あるいは治療可能な、出産時の合併症、肺炎、下痢、新生児敗血症、マラリアなどです。
サハラ以南のアフリカでは、なぜ多くの子どもたちが亡くなっているのでしょうか。

肺炎・下痢・マラリアといった病気は、適切な治療を受けることができれば回復可能な病気にもかかわらず、貧しい地域ではほとんど適切な治療ができる医師もいませんし、十分な医療設備もないからです。

(出典:IGME『Levels and Trends in Child Mortality 2018(2018年度版 子どもの死亡における地域(開発レベル)別の傾向)』)
(出典:日本ユニセフ 公式サイト,2017)
(出典:日本ユニセフ 公式サイト,2018)

アフリカの子どもたちの多くが医療サービスを受けられない理由


アフリカの子どもたちの多くが医療サービスを受けられない大きな要因は、医師不足によるものです。

医療施設の整備が不十分な開発途上地域では、女性が妊娠・出産で命を失うリスクが非常に高く、たとえ無事に生まれたとしても、予防接種やワクチンを受けられないために、毎年540万人もの子どもが5歳の誕生日を迎える前に命を奪われています。

病気になったり怪我をしたりしても十分な医療サービスが受けられないと、働き続けることができなくなり、貧困に陥ることになります。それは、ともに暮らす家族にも大きな影響を及ぼします。満足な医療が提供されれば、救うことのできる命がたくさんあるのです。

(出典:日本ユニセフ 公式サイト,2017)

アフリカの子どもたちが医療を受けるために必要な対策


現在、アフリカの子どもたちが適切な医療サービスを受けることができるように様々な対策を設け、国際機関や非営利団体によって支援活動が行われています。

以下に具体的な対策・行われている支援活動について紹介します。

地域保健員の育成

医師を育てるためには膨大な時間と資金が必要となるため、貧しい地域で医師を育てるのは困難です。
そこで、昨今では、地域保健員を育成し派遣するというサービスが行われています。

地域の人々へ向けて公衆衛生の指導や簡易的な医療行為を行う地域保健員は、肺炎やマラリアの診断をすることができる簡易検査キットを取り扱うことができます。また、下痢や肺炎を予防することのできるワクチンを打つことも可能です。

緊急時に助けを求めることができる地元出身の地域保健員は、地元の方々にとってはライフラインの役割も担います。地域保健員がいい薬品を携え、より多くの命を守れるようになってきています。

こうした取り組みによって、現在の高い乳幼児死亡率も大幅に低下していくことが期待できます。

保健医療設備の環境整備

医療従事者不足による危機にあると分類されている世界57カ国のうち、36カ国はアフリカの国です。

そのため、保健医療設備の環境を整備していく必要があります。母親が安心して出産に臨める助産院・保健所のような設備も必要です。
助産院・保健所では、下で説明するような啓蒙活動を行うことができ、その地域に衛生状態の重要性を訴えることができるようになります。

もちろん、必要とされているのは保健医療に関する設備だけではありません。多くの病の多くが不衛生な水によって起きている状況を鑑みると、水を浄化するための設備も必要です。医療サービスを提供するためには、清潔な水は欠かせないのです。

(出典:内閣府公式サイト)

啓発活動

アフリカの子どもたちを救うためには、啓発活動も重要です。

アフリカでは、保健の概念や健康という概念が広まっていないためです。健康に害がある行為であっても、それが健康に悪い行為であるという認識を持てる人は多くありません。

不衛生な水であっても、アフリカの人々が生きていくためには不衛生な水を飲む以外に選択肢がないという状況も要因に挙げられます。

こうした状況を改善するためには、現地にどうやったら健康が実現するのかを教えていく必要があります。

子どもたちだけではなく、子どもたちの親に対しても衛生や栄養の知識を広めることで、病気にかかりにくい環境を整えることが重要です。

健康や保健に関する知識を広める活動を行うことで、将来的に安全な地域へと変わっていくことが期待できるのです。

一人でも多く、アフリカの子どもたちを救うために…


全世界的に見みれば、2000年から2016年までに、5歳未満の幼児死亡率は47%低下し、新生児死亡率も39%低下しています。また同じ期間に、5歳未満で死亡した子どもの総数は990万人から560万人へと減少しています。

しかし、アフリカの子どもたちを救うためには、これまでの努力を継続するとともに、新しい取り組みを積極的に進めなければなりません

一人でもアフリカの子どもたちを救うためには、国や支援団体の取り組みに加え、私たち一人ひとりが問題を解決するために、アクションを起こすことも重要です。

(出典:日本ユニセフ 公式サイト)

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