昨今オンライン授業が注目されるようになりましたが、それは多くのメリットや魅力が現在の社会状況に適しているためです。
しかし、オンライン授業にはデメリットもあり、日本でなかなかオンライン授業が普及していない理由に関わっています。
この記事ではオンライン授業のデメリットについて、対策などを合わせて紹介します。
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新型コロナウイルスによる外出自粛で見出されたオンライン授業の可能性
2020年に入り、新型コロナウイルスが世界中に猛威を奮いました。その影響は凄まじく、それまで続いた社会のあり方を一変させてしまう可能性があるほどの脅威となりました。
日本では緊急事態宣言が出され、外出自粛の要請や、不要不急の外出ができなくなったことで、通学が止まり、通勤を制限する会社も出てきました。
経済や教育は大きく停滞することとなり、対応策を講じることを余儀なくされたのです。
そして、そんな状況でも活動できるオンラインによる授業や勤務に注目が集まりました。
これらはオンライン授業やテレワークと呼ばれていますが、その存在は新型コロナウイルスが流行する以前からありました。
既に導入している学校や塾、会社もありましたが、ここに来てこれらの導入による自宅での学習や仕事に注目が集まることとなったのです。
有線と無線に関わらず、インターネットが高速化した現代において、パソコンやタブレット、スマホなどのデジタル機器を用いた様々な作業が可能となりました。
映像や音楽などのデジタルデータをダウンロードして視聴し、SNSなどを通じていつでもコミュニケーションを取ることができます。
これらの機能を用いてWeb会議システムを使ったリアルタイムでのやり取りもできます。
これがオンライン授業やテレワークを可能とし、自宅にいながら学習や仕事ができるようになったのです。
外出自粛により、学習や仕事を止めることなく進めるため、オンラインを活用した方法を導入検討する学校や会社が増加しました。
オンラインの活用は大きな可能性があり、メリットや魅力も多いものの、まったくデメリットがないわけでもありません。
オンライン授業におけるデメリットは?
オンライン授業を行う上でのデメリットはいくつか挙げられます。
元々日本では、これまでオンライン授業を行う学校はそれほど多くなかったため、オンライン授業に関するノウハウがほとんどありません。
もちろん早くから導入していたところや、オンライン授業を専門的に売りにしている学校もありますが、多くの場合は登校し、教室で授業を行うというアナログな方法が伝統的に続いていたため、導入は検討段階であった学校、そもそも導入さえ考えていなかった学校もあるのです。
文部科学省では、教育現場において一人一台のタブレット端末などの配布を目指し、2023年に向けて配備を開始したところであり、無線LANなどのインターネット設備を含め、まだまだ普及が進んでいない状況です。
ICT(情報通信技術)の日常的な活用につながっていないことから、このような緊急事態においてもオンライン授業の導入がすぐに行えない状況にあります。
また、オンライン授業は環境構築に費用がかかる場合もあり、授業をする側も受ける側も、それなりの負担がかかるというデメリットがあります。
負担が大きくなりがちな同期型オンライン授業(同時双方向型の授業)
オンライン授業には大きく分けて2つのタイプがあります。
その中の1つが同期型オンライン授業です。こちらはWeb会議システムなどを使い、授業に参加している人の映像と音声をつないでリアルタイムに意見の交換などコミュニケーションが取れて、自宅にいながら教室で受ける授業と同じような学習ができるのが魅力です。
ただ映像や音声を双方に送受信しなければいけないため、それなりの処理能力を持つパソコンやタブレット、スマホを必要とし、インターネット環境も高速で大容量の通信ができる契約を結んでいなければいけません。
タブレットやスマホによっては処理しきれずにフリーズすることや画質が悪くなる、音声が途切れるなど問題が発生する可能性があります。
現在はスマホなどの普及が進み、パソコンがなくても困らないことが多くなりました。そのため、自宅にパソコンがない学生は、場合によっては新たに購入が必要になるかもしれません。
またタブレットやスマホに頼りきりで、インターネット環境を整えておらず、携帯通信網しかない人もいます。
もしタブレットやスマホで携帯通信網を使って授業に参加した場合、映像のデータ量は特に大きいため大量のデータ通信量を消費する恐れがあります。
授業を行う側にしても、これまで環境構築をしていなかったのであれば、それらを整備する費用がかかるため、コストがかなりかかることになる可能性があります。
計画性やモチベーション管理が必要なオンデマンド型授業
オンライン授業のもう1つのタイプが、オンデマンド型授業です。
この授業はオンライン上に資料や映像、音声などの教材と課題を配置し、生徒が自らアクセスすることで、教材から学び課題をこなしていくという授業になります。
自由度は高く、時間の縛りがないため、生徒の時間の都合がつくときに授業を受けることができます。
これは学生だけでなく、社会人が習い事を行うときなどにも有効な授業形態です。
ただ、自由度が高いだけに弊害もあります。時間の都合が良いときとは言え、自己管理ができないとやらないままになってしまう可能性があります。
基本的には1人で授業を受けるため、怠けていても誰からも咎められることもありません。
また、ライバルもいないため、モチベーションを上げるのが難しいということもあります。
このあたりは授業を行う側の課題でもあり、出欠以外で履修状況をどのように把握するか、実施方法に工夫が必要です。
加えて授業を行う側は、通常の授業とは異なるスタイルで行わなければいけないため、オンデマンド授業用に教材を準備しなければいけないことから、なかなか導入が進められないというデメリットもあります。
最近はシステム構築が発達しており、オンラインフォーラム(電子会議)などで授業後に質問やコミュニケーションができるようになりましたが、授業によっては質問ができないといった弊害もあるようです。
パソコンなどの知識が必要
オンライン授業には環境構築をする必要が出てきます。オンデマンド授業であればそこまで難しいことではありませんが、授業を行う側の要求によっては専用のアプリの導入や、新たに周辺機器を購入する必要があるかもしれません。
また同期型オンライン授業であれば、先ほども触れたようにさらにコストがかかる機器を買い揃える必要性や、環境を見直す必要も出てきます。
加えてパソコンを用いる場合は持っているスキルによって学習のしやすさが変わります。
それどころか知識がないために、オンライン授業が何らかの問題で始められない、エラーが出て参加できないとなったときに解決できない可能性もあります。
タブレットやスマホもそうですが、パソコンは特にセキュリティについても最低限の知識を付けておかないとウイルスなどの危険も伴うため、パソコンそのものの知識をつける必要もあります。
一度学んでしまえば、今後も活かせる知識ではあるため無駄ではないですが、最初に少々苦労をしなければいけないかもしれません。
小中学生などの子どもがオンライン授業を受けなければいけない場合、心配をする保護者もいます。
授業で使うタブレットやスマホ、パソコンでゲームにのめり込んでしまうのではないか、不適切なサイトを見てしまうのではないかなどの不安も付きまとうようです。
他にも、紙媒体と違い、ブルーライトなどの影響で眼精疲労による視力の低下や、身体的、精神的な疲れの蓄積も出てくるようです。そのような事態への対策も講じておく必要があります。
(出典:文部科学省「地方自治体のICT環境整備取組事例」,2020)
(出典:文部科学省「教育の情報化」,2020)
オンライン授業のデメリットを把握して上手く活用しよう
オンライン授業はメリットや魅力が多い反面、デメリットも存在します。
ただそのデメリットによって敬遠する必要はありません。デメリットを正しく認識し、それを解決できる手段を実践していけば良いのです。
オンライン授業は活用できれば、これまでにない学習スタイルを確立でき、可能性を広げることができます。
技術も徐々に進化しており、既にいくつかのデメリットは解決できる状況にあるものもあります。
対策を講じれば、デメリットを軽減することもできるでしょう。影響を最小限に抑えつつ、利点を最大限活かせるように模索しながら、導入していくことも重要です。
上手く活用できる方法を考えて実践していきましょう。
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