アフリカの人々は、幼い頃にしっかりと教育を受けていないことが多く、世界でも識字率が低いといわれています。
教育は大人になって就労する際に重要となり、教育を受けることが将来的に貧困から脱出することにもつながります。
そのため、アフリカの子どもたちに教育を支援する活動が進んでいます。
アフリカでは子どもの数に対して学校の数、教師が足りていません。
そのためボランティアの人々はアフリカに行き、子どもたちに勉強を教える活動を行っています。
この記事では海外へ教育ボランティアをするために必要なことなどを説明します。
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アフリカの子どもたちに勉強を教えるボランティアとは
アフリカで子どもたちに教育ボランティアを行う方法は多様にありますが、今回は独立行政法人国際協力機構(JICA)が派遣する青年海外協力隊に沿って紹介します。
JICA海外協力隊のアフリカでの活動は、1966年に独立直後のケニアへ体育隊員1名を含む3名の若者が派遣されたことが最初でした。
その後、約4,300人のJICA海外協力隊が、アフリカ大陸31 ヵ国へ派遣され、小学校教育、理数科教育、体育、 幼児教育を中心とする基礎教育分野において活動。
JICAの海外協力隊を通じて、初めて日本という国を知る現地の人々も多いため、アフリカと日本の友好関係を築くことも重要な役割となっています。
(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA「アフリカにおける JICAの基礎教育協力」)
どんなことを教えるの?
小学校教育や幼児教育のような総合的な教育から、スポーツやPCインストラクターといった1つのことに特化した教育まで仕事内容は多種多様です。
それぞれの仕事内容について、紹介します。
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青少年活動
学校や家庭で対応が難しい子どもや若者の健全な育成と自立を支援する活動です。
具体的には次の4種類に分けられます。
活動施設など | 活動内容 |
---|---|
児童養護施設、人身取引被害者保護センター、難民キャンプなど | 困難を抱える青少年の生活や自立を支援する |
英語教育、IT教育、キャリア教育など | 進学や就職を有利にする知識や技術を教える |
更生学校、少年鑑別所、更生保護施設など | 非行少年の社会復帰を支援する |
図書館、青少年センター、青少年活動団体など | 青少年の体験学習や社会貢献を後押しする |
小学校教育
算数・理科・音楽・体育・図工などの授業を現地の教師と一緒に行ったり、授業手法や教材を改善することで、よりよい教育を児童が受けられるような環境をつくります。
配属先により活動内容が変わります。
配属先 | 活動内容 |
---|---|
小学校 | 現地の教員と授業を行う |
県や市の教育事務所 | 小学校の巡回指導、教員研修会実施 |
教育養成校 | 小学校教員の育成サポート |
幼児教育
地方の教育事務所に配属され、幼稚園を巡回し幼児に調節指導したり、教員への保育の実践指導をします。教員養成学校で学生に指導することもあります。
活動内容としては、保育の中で運動遊びや手遊びと廃材を使った制作活動の紹介や普及、現地教員や教員養成学校の学生に対しての音楽・運動遊び・絵画制作ワークショップの定期的な企画や開催などです。
日本語教育
中学校、高校、大学、専門学校、日系日本語学校において、以下の活動を行います。
体育
活動施設など | 活動内容 |
---|---|
小学校・中学校・高校 | 体育の授業指導、改善の助言、指導書や教材の作成、課外活動、運動会の開催支援 |
教員養成校 | 授業支援、助言 |
教育省、スポーツ局 | カリキュラム改訂や研修会実施などの支援 |
保険局、スポーツ局 | 障がい者や住民へのスポーツ啓発活動支援 |
スポーツ
省庁のスポーツ局に配属され、品温層の青少年の育成や練習環境の改善、現地指導者の指導力向上、競技人口の拡大などの活動により、「スポーツを通じた国際協力」を担います。
競技団体やオリンピック・パラリンピック委員会に配属され、ジュニア強化選手やナショナルチームを指導するケースもあります。
PCインストラクター
学校や自治体などでITに関するの基本的な教育を行います。
理科教育
小・中・高校の教員として理科の授業を行います。教員養成学校の学生に指導することもあります。
数学教育
小・中・高校の教員として数学の授業を行います。教員養成学校の学生に指導することもあります。
環境教育
行政機関や自然保護地域で「イベントや研修会の企画・運営」「学校巡回授業」「教材の開発」「広報ツールの作成」「展示の改良」「コンポストの普及」「グループ育成・人材育成」「モニタリング」「ツアー」「ゴミ処理ルートや方法の改善」「他団体との交流・連携事業」などの多様な活動を行い、「ゴミ問題」「自然保全」「環境理解」をテーマに、任地の課題改善に向けて活動します。
家政・生活改善
地域地域コミュニティや学校などで、衣食住や暮らしの改善に関わる活動を行い、人々の生活が地域全体で向上していくことを目指します。
料理
職業訓練校の調理などで、現地の講師と基本的な調理技術や各国の調理法、食品衛生管理、栄養学などを座学や実習などで指導し、授業内容の検討や改善も行います。
服飾
職業訓練校や高校の服飾コースの学生に対して、洋裁の基本的な知識や技術を現地講師と指導します。
必要な資格
JICAの海外協力隊への応募条件は、20歳~69歳の日本国籍であることが必須条件です。
JICAでは、仕事内容を職種と派遣先国、必要な資格や言語能力など細かく設定しています。まずは、自らが応募したい仕事を探して詳細を参照し、必要な資格や経験、語学力を確認して、自分に合った仕事を探してみましょう。
なお、海外での活動になるので語学力はある程度求められます。
派遣先国や機関、仕事により求められる言語もレベルも違いますが、英語の場合、中学卒業程度(英検3級、もしくはTOEICスコア330点)は最低限求められます。
期間や費用は?
JICAの海外協力隊の派遣期間は原則2年となっています。ただし、1ヶ月から参加できる短期派遣制度もあります。
派遣先への往復渡航費、派遣期間中の現地生活費、住居費、現地活動費についてはJICAより支給されます。また、派遣前訓練中や派遣中に国内での支出が発生した場合も、状況により手当が支給されることがあります。海外協力隊の活動において、基本的な必要経費はすべて支給されると考えて構いません。
(出典:JICA海外協力隊公式サイト)
アフリカへ国際ボランティアに申し込む方法は?
JICAでは、春と秋の年に2回、海外協力隊を募集します。その都度、募集される仕事は異なります。
海外協力隊についての説明会を全国50カ所で行い、応募期間には個別相談会も開催されます。説明会へ出かけなくても、Web上で過去に開催された説明会の動画を参照できます。また、視聴中にリアルタイムでチャットで質問できる「リアルタイム視聴」もあります。
応募から選考までに、1次選考として技術審査・語学力審査・健康審査、2次選考として面接(職種によっては試験や作品の提出)が行われます。
JICAの海外協力隊へ応募するには、まず、仕事を決めなければいけません。
仕事は、大きく2つに分けられています。
応募したい職種の内容 | 応募条件 | |
---|---|---|
一般案件 | 広く職種で応募 | 20歳以上 |
シニア案件 | 一定以上の経験・技能などが必要な個別案件に応募 | 実務経験15年以上など |
上記の内容は概要であり、案件ごとに条件が変わってくるので、詳細を確認して応募する案件を決めます。
案件は、「JICA海外協力隊の公式サイト」の「シゴトを見つける」から参照できます。
応募する案件が決まったら、原則、Web応募となります。
「JICA海外協力隊の公式サイト」の「応募する」から、応募したい案件のグループ(一般案件、シニア案件、短期派遣)を選択し、クリックした画面の「ウェブ応募サイトはこちら」をクリックして指示に従ってください。
準備しておくもの
海外協力隊へ応募する際、以下の書類が必要になります。
一般案件もシニア案件も必要な書類は同じです。
(出典:JICA海外協力隊公式サイト)
日本でできるアフリカの子どもたちへの支援とは
アフリカに渡りボランティアを行う方法だけでなく、日本にいながらもアフリカの子どもたちのためにできる支援方法を紹介します。
寄付
アフリカで活動する団体や機関に寄付することで、スタッフの人件費や子どもたちへの教育に必要な文房具・教材、学校の設備などに利用されます。
現地の状況に応じて子どもたちのために最適な方法で活用されるため、寄付による支援はアフリカの子どもたちにとっても大きな手助けとなります。
毎月定額を継続的に寄付する「継続寄付」と金額とタイミングを任意で選べる「都度の寄付」があり、どちらも1,000円前後の少額から寄付できます。
企業のプロジェクトやキャンペーンを応援
国際機関やNPO団体と提携して支援を行っている企業が多くあり、私たちが企業を応援することがアフリカの子どもたちの支援につながります。
具体的には、企業が打ち出しているキャンペーンやプロジェクトに応募、協力したり、アフリカの地域や社会貢献を行っている企業のサービス・商品を利用するなどです。
アフリカの子どもたちの現状を周囲に伝える
アフリカの教育の現状や必要な支援、実際に行われている支援活動の内容などを、多くの人に伝えることも大切です。
自ら情報を発信したり、支援団体の情報を拡散したり、その方法は様々です。
まずは自分の周りの人から支援の輪を広めていくことも大切です。
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私たちにできることを一つずつ実行しよう
アフリカに行き、教育支援やボランティア活動をするにはまずはNPO・NGOを調べ、申し込みを行うことが必要です。
また、独立行政法人JICAが毎年2回募集している海外協力隊は、テレビコマーシャルなどでも知られ、手厚いサポートが受けられることもあり、比較的安心して参加できるボランティアです。
ある程度のまとまった時間が必要となりますが、子どもたちとふれあい、直接支援をすることは大きな経験となるでしょう。
日本からもできる支援はいくつもあるため、まずは自分にできることを一つずつ行ってみてはいかがでしょうか。